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欺罔の葬送、狭山事件9th

930 :本当にあった怖い名無し:04/12/22 18:10:54 ID:itZApUhY
そしてなお、自身で現場を「監視」する目的で佐野屋に赴いたのでは
ないだろうか。
ここまでは、彼も地元警察に任せておくと「熊谷事件」の二の舞に
なりかねないと本気で心配していたのかもしれない。

ただし、この計画変更も犯人側には筒抜けだったどころか、車で来る
と信じきっての道路側配置は、犯人には好都合であり、結果的に完全
犯罪に協力する形になったのは皮肉な話だ。

犯人取逃がし以降は、怨恨の線を地道に追っていた捜査班もあった
ようだが、結局、警察上層部からの「なにがなんでも早期逮捕」の
プレッシャーから、犯人が用意していた筋書きに乗ってしまい、
取り返しのつかない冤罪を創り出してしまったのだろう。

切り紙や「嗅覚」実験、果ては裁判官よりも自分は偉いと思わせた
上での大芝居を打ち、ニセの証拠品を仕掛け、無学の青年を死刑台
に送ろうとした張本人こそ、あの長谷部警視その人だ。

犯人の裏をかいたつもりが実は裏の裏をかかれた佐野屋の大失態。
あの夜以降、長谷部刑事調査官は、自身の失敗を糊塗するために、
あろうことか真犯人に屈服した。
それが「佐野屋の夜」の実相であるように思える。

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