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【小説】ZOMBIE ゾンビ その11【創作】

1 :本当にあった怖い名無し:05/02/14 20:37:39 ID:Eqh5EuLi0

このスレは、ゾンビ好きな人がゾンビをネタにした小説をupするスレです。

○過去ログ
PART1:【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
http://curry.2ch.net/occult/kako/1030/10304/1030468085.html
PART2:【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その2
http://curry.2ch.net/occult/kako/1034/10343/1034309472.html
PART3:【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その3
http://hobby2.2ch.net/test/read.cgi/occult/1036704369/
【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その4
http://hobby2.2ch.net/test/read.cgi/occult/1047896148/
【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その5
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/occult/1052060297/
zombi ゾンビその6
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/occult/1054460858/
zombie ゾンビその7
http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1055955467/
ZOMBIE ホームセンター攻防編 八日目
http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1062185351/
zombie ゾンビその9
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1083297464/
【かゆ】ゾンビの世界で戦う小説【うま】(実質その10)
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1100529954/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html(ミラー)

○作品保管庫
【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/
○避難所/雑談所
【小説】zombie ゾンビ【創作】分室
http://jbbs.livedoor.jp/movie/5375/

2 :にとりぱか:05/02/14 20:38:03 ID:5FWJPcwH0
 

3 :本当にあった怖い名無し:05/02/14 20:39:54 ID:Eqh5EuLi0

○関連スレ

※オカ板
【これで】ゾンビが発生したら8匹目【戦える?】
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1103101903/
【ショタ誘拐】ゾンビが発生したら7匹目【酒池肉林】
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1097998833/
バタリアン!! Part3
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1089804650/
※映画一般板
ゾンビ映画の世界から生き残るスレ
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/movie/1097159532/
ゾンビ映画を語ろう!!パート20
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/movie/1107415246/
※映画作品・人板
(ゾンビリメイク)ドーン・オブ・ザ・デッド★15匹目
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1104069046/
【ナイト】ロメロゾンビ総合スレ4【えじき】
http://tv6.2ch.net/test/read.cgi/cinema/1102892116/
※家庭用ゲーム板
もし自分の街がバイオの舞台になったらpart2
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/famicom/1107972909/
※創作文芸板
【ゾンビ襲撃】創作板バイオハザード【リレー小説】
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/bun/1030779703/
※軍板
【物資】ゾンビの世界でサバイバル【装備】4
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1099004959/
【参加型】ゾンビの世界でサバイバル【特別編】
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/army/1097070108/


4 :本当にあった怖い名無し:05/02/14 20:42:08 ID:Eqh5EuLi0

【スレのお約束】

1 基本的にsage進行でお願いします。
2 作品投稿のage・sageは、作者の判断にお任せします。
3 作品には感想をお願いします。感想についての批判は作者・読者ともに控えましょう。
  「感想・意見・批評」と「誹謗中傷」は異なります。
  よけいな争いごとを持ち込まぬよう、表現にはくれぐれも気をつけましょう。
4 煽り・荒らしは放置、反応なしでお願いします。


【マナー。その他】

1 連続投稿数は5〜10レスを目安にしましょう。
2 作品投稿は間隔に気をつけてください。場合に応じて間隔をあけましょう。
  投稿前と投稿後に宣言すると、スレの流れがスムーズになります。
3 自分の意見に返事を期待する作者は、トリップを付けたほうがいいでしょう。
4 個人攻撃、的外れな批難の類は流したほうが無難です。
5 496KBで警告メッセージが出力されます。
  512KBでスレッドが終了なので、950からか450KBを過ぎた時点で新スレッドへの
  移行を話し合いしましょう。


5 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:47:56 ID:Eqh5EuLi0

ちょっと即死回避のため、作品を投下しときますね。

6 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:50:06 ID:Eqh5EuLi0

       〜 良 い 子 の 皆 さ ん へ 〜



            ,. ‐''´ ̄ ̄_.二>−'' ´ ̄ ̄`丶、
          / _,. - '' ´                  ヽ
           ,ム'´     _,. -‐──t‐-        丿
       /      , ィ ´         ヽ     _/
.      /     / /l__,ハ 八ノ,ムハj |    ,/
.    , '      イjl l,ィ=、`  r=、/ レ ''´
   〈         N | l、_丿   しノl  l
   ヽ、     | ヽゝ   ー  ノ nノ       グロが嫌いなヒトは
      ` ー---‐l. l `>ー-、< ィ′〉
           ∨レ/ヽ、__」kノ /             NG指定にしてくださいネ♥
.              / /´O ゝ|  /
            / /O  O.レ'
             / ,'   O  l
             ,'  l O   Ol
            ノ   |'>  O  l
          〈    j′ O  O l.
         /`o‐ィ O   O  (ハ
        ,ィ´`ヽo/O  O   O 〉
      〈o\ /ヽ、 O  O__ノ
        `ー'    7` ̄| ̄´|
                l.   l  ヽ、
            l   |    7r、_
              |     ト、_//__ノフ
           lLr===「ー──‐'′
            ヽk.__)



7 :本当にあった怖い名無し:05/02/14 20:50:22 ID:BwA403vTO
ゾンビ抹殺

8 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:51:59 ID:Eqh5EuLi0

【前スレまでのあらすじ】

平凡な女子高生だったキョウコは、ある日突然、意味不明な暴動騒ぎに
巻き込まれてしまう。
「屍人」と呼称される化け物が、平和に暮らしていた人々に襲い掛かってきたのだ。
そんな異常な状況のなか、キョウコはクラスのイジメられっ子だった 「ゾンビ」と
いうあだ名の少年を、不注意から殺してしまった。
やがて彼は甦り、仲の良かった友達も屍人と成り果て、キョウコに牙をむく。
間一髪で逃げることができたキョウコだったが、しかし彼女の目の前に広がる光景は、
マスコミの報道に煽られて、屍人から逃げ惑う人々で一杯の混乱だった。
渋滞する道路から抜け出そうとして焦り、事故を起こし、爆発炎上する車。
逃げようとしても逃げられない、絶望的な人間たちの群れ。
怒声と悲鳴に彩られた終末の世界。

果たしてキョウコは、この混乱状態から無事に脱出して、母の待つ家に帰ることが
できるのだろうか・・・


9 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:54:44 ID:Eqh5EuLi0

「ZOMBIE 〜ONE OF THE DEAD〜」(25)

まるでわたしを飲み込みたいかのように、大きな口を開けて待っていたゲートを潜り抜け、
一歩、そしてまた一歩、無人のアーケード街のなかへと足を踏み入れていく。
「・・・・・・」
早く。
早く、なかへ入れ。
もっと早く。
そんな幻想の囁きに誘われるような、フラフラとした夢遊病者の足取りだった。
やがてわたしは、西友の辺りに差し掛かった。
いつも入り口の前に並んでいるワゴンたちは、倒されてグチャグチャになっていた。
なにがあったのだろうかと思っていると、店の自動ドアがいきなり開き、たくさんの
店員たちが飛び出してきた。
なかにひとりだけ混じっていた一般客が、ひっくり返ったワゴンにつまずいた。
転んでしまったおばさんのカゴから、たくさんのお菓子がバラバラとこぼれ落ちる。
お煎餅やチョコレート、ケーキの箱もあった。
肉付きのいいおばさんは、それらを一生懸命に拾い集めながら立ち上がろうとするが、
足でも挫いたのか、低いうめき声を上げてドスンッと尻餅をついた。
女性店員が振り返り、あわてて手を差し伸べる。
だが彼女は、入り口の奥に眼をやるなり悲鳴を上げ、手を引っ込めて逃げてしまった。
「まっ、待って・・・!」
再び立ち上がろうとしたものの、おばさんはなかなか起き上がれない。
その無様な振る舞いに、わたしは自分の母の姿を重ねてしまう。
「・・・大丈夫ですか?」
わたしはスナック菓子と紅茶のパックを拾いながら、おばさんに声をかけた。
「あっ、ありがとネ」
おばさんは、鼻をすすりながら笑った。
彼女は床に落ちたケーキの箱を、カゴに入れようとしている。
箱の口が開いていたので、グチャグチャになっているケーキが少し見えた。


10 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:57:07 ID:Eqh5EuLi0

わたしの視線に気がついたのか、おばさんは照れくさそうに言った。
「・・・エッちゃんがね、家に遊びに来るの」
「・・・・・・?」
「高校時代のお友達のエッちゃん。
先週ばったり再会したのよ。
今日の3時、家へ遊びに来ることになってるの。
お菓子がとても好きな娘でね。
ケーキとか、昔から大好きだったのよ」
この人はなにを言ってるのだろうか、と思っていたそのとき、ドンッとガラスになにかが
当たる音がした。
わたしたちが音のしたほうを見ると、首が折れている男の人が自動ドアの脇にあるガラスに
顔を押し付けているではないか。
舌がチロチロと蠢き、それに合わせて口から大量の唾液が滴り落ちる。
よほど人肉が食べたいのか、自動ドアから出ることも忘れ、外のわたしたちに向かって
本能の赴くままの行動を取っている。
自動ドアから別の屍人が二匹、こっちへ向かってくるのも見えた。
ひとりは片足がもげているので、床をズルズルと這いずっている。
体中が血塗れなので、ここからでは性別すら判らない酷い有様だった。
もうひとりは若い女性の屍人で、長い髪の毛を顔に垂らしている。
目立った外傷はないようだったが、歩き方がかなり気持ち悪い。
白いワンピースを着て、両手両足をカクカクさせながら歩いてくる。
それは糸の切れた人形のような印象だった。
エリがわたしを怖がらせるために騙して観せた「リング」に出てくる貞子みたいな屍人だ。
こんなバケモノが、この店にいたなんて・・・


11 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 20:59:10 ID:Eqh5EuLi0

これはわたしの想像だが、たぶん西友に屍人が入り込んで、パニックになったのだろう。
その混乱で階段から落ちたのか、首の骨を折ったりして死んだお客や、屍人が直接喰い
殺した人間が新たなる屍人として甦り、収拾がつかなくなってしまった。
アーケード街が無人だった理由は、屍人たちがここらへん一帯に侵入していたからだ。
きっと他にもまだ、屍人がいるにちがいない。
注意力が鈍っていたわたしは、それも判らず、自分から屍人の群れのなかに飛び込んで
しまったというわけだ。
あのゲートは、まさに人肉を欲する屍人の口、そのものだったのだ。
恐怖のあまり鳥肌が立つ。
西友の店員たちは勇敢にも、最後までお店に残ってバケモノたちを食い止めていたのだ。
お客の避難が完了したのを見計らって、彼らはここから脱出した。
わたしがさっき見た、走っていく店員たちは、その最中だったのだろう。
このおばさんはトイレにでも隠れていて、逃げ遅れてしまったトロいお客なんだと思う。
足手まといのおばさんを押し付けられた形になってしまって、愚痴のひとつでも言って
やりたい気分だったが、そんなことより早くここから逃げなければ大変なことになる。
店員たちが走っていったほうは動くことも難しい混雑が続いているし、やはり人影がない
駅方面へ向かったほうが安全だと判断した。
気を取り直しておばさんに肩を貸したが、とにかく重い。
とんだ拾い物をして、ものすごく後悔した。
わたしの心の奥底で、なにか冷たいものが湧き上がってくる。
それを敏感に察知したのか、おばさんは急に喋り始めた。
「おばさんはね、こう見えても若いときは苦労したものよ」
「・・・・・・」
「高校生の頃、知らない男の人に乱暴されて、身籠っちゃったりしてね」
「・・・・・・!」
「・・・親には怖くて言えなかったし、それに子供を堕ろすなんてできなかった。
だからけっきょく行きずりの男とふしだらな関係を結んだってことになって、わたしは
激怒した父親から家を勘当されちゃったのよ。
高校も中退しちゃった。
ふふふっ、そういう時代だったからねぇ・・・」


12 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:01:06 ID:Eqh5EuLi0

そんなこと、わたしには関係のない話だ。
貞子タイプの屍人の足は、予想以上に速かった。
このままでは追いつかれてしまう。
「もっと自分の足を動かしてよ!」
全体重を寄り掛けてくるおばさんに腹が立ち、思わずわたしは怒鳴り散らした。
「ごっ、ごめんなさいね。
おばさん、運動不足だから・・・」
愛想笑いを浮かべるおばさんの、安っぽい香水の匂いが鼻を刺激する。
彼女は、なおも話し続けた。
「・・・なまじ世間知らずのお嬢様だったから、お腹の子供を抱えて苦労ばっかり。
息子とふたりで生きていくために、水商売までやって、それでもお金が足りなくて、
実家まで頭を下げに行って、母親からこっそりとお金を恵んでもらったわ。
そんな情けないことをやってきたから、きっと息子のシンイチはグレちゃったのね。
暴走族に入って人様に迷惑をかけ、せっかく入学できた学校もすぐに辞めて・・・
ある日、何も言わずわたしを置いて、あの子は出て行ったわ。
いったいなんで、こんなことになっちゃったのかしら・・・
おばさんの人生はね、ロクでもないことばかりだったの。
どこで間違えたのかな・・・
女子高生の頃までは、すごく幸せで、とても楽しかったのに・・・
やっぱりあのとき、堕ろしておけば良かったのかしらね。
わたしはなんのために生きてきたのか判らなくて、毎日が虚しくてどうしようもなかった」
そんな話なんて、聞きたくなかった。
聞きたくない。
やめて。
やめて。やめて。やめて。やめて。
だが、わたしの同情を引きたいからなのか、彼女は話をやめる気はないようだった。


13 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:03:08 ID:Eqh5EuLi0

「・・・でも一ヶ月前、音信不通だったシンちゃんから連絡があって。
好きなヒトと籍を入れて、子供も生まれたって。
いままで苦労ばかりかけてゴメンなって、電話でそう言ってくれたわ。
北海道の運送会社で働いていて、今度の休みには帰るからって言ってくれたの」
後ろを見ると、すぐそこまで貞子の屍人が迫って来ている。
「喋ってないで、もっと自分で歩いてよ!」
おばさんなりに必死で歩いているようだったが、なかなか前へ進まない。
ただの捻挫ではなく、足の骨が折れているのかもしれない。
おばさんは顔を歪め、額に汗を滲ませ、息を切らしながらも懸命に話し続ける。
まるで理不尽な自分の運命を、神様に愚痴るかのように。
「先週おばさんは、エッちゃんに偶然、再会できたの。
おばさんの一番幸福だった頃の、一番楽しかった頃の、一番仲の良かったお友達・・・
昔に戻ったような気分になれて、とても嬉しかった。
ずっと辛くて、嫌なことばかりだったからね。
わたしは思ったわ。
ああ、なにもかも最初からやり直せるんだって。
わたしの人生には、ちゃんと意味があったんだって。
この四十五年間、無駄じゃなかったんだって。
いままでの自分を、やっと許せるような気持ちになれたのよ。
息子が帰ってくる。
エッちゃんとも、またお友達になれる。
もう少しで、あともう少しで、わたしの人生は報われるはずだった・・・
・・・なのになんで、なんでいま、こんな怖い目にあわなくちゃいけないの・・・?
・・・なんで、いまなの?・・・ねぇ、なんでよぉ!?」
左手の横道を見ると、数匹の屍人がこっちに向かってくるのが見えた。
至近距離だった。
もうダメだ。
どうしようもない。
わたしは、おばさんを突き飛ばそうと思った。


14 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:05:07 ID:Eqh5EuLi0

しかしそれに気がついたおばさんは、先手を打ってわたしの体にしがみつく。
なりふりかまってはいられなかった。
「離してぇ!!」
大声を上げて、おばさんを引き剥がそうとした。
後ろからは貞子の屍人、左からも屍人たちが迫ってくるこの状況で、わたしたちは
立ち止まって押し合い圧し合いをしている。
お互い生き残るために、必死だった。
わたしたちは抱き合うような格好のまま、道へ倒れこんだ。
一瞬、おばさんの手が緩む。
その隙を突いて、わたしは横に転がり、おばさんから逃げようとした。
そうはさせまいと、起き上がる寸前、おばさんはグッとわたしの左足を掴んだ。
「はっ、離してぇ!・・・離せぇぇぇ!!!!」
わたしは、泣きながら叫んだ。
屍人たちが近づいてくる。
「シンちゃんが、シンちゃんがね、帰ってくるのよ・・・!
孫ができたから、わたしも実家に戻れるかもしれない!
母さんや父さんだって、今度こそわたしのことを許してくれるわ、絶対に!!
エッちゃんも、もう少ししたら家に遊びに来るのよ!!
昔みたいに、また仲良しになって・・・やり直すの、なにもかも・・・!!
お茶を飲んで、お菓子を食べて、お喋りをして・・・!!
昔に戻って、人生をやり直すの・・・!!
わたしの人生はいま、ようやく始まったのよ!!
わたしは・・・わたしは・・・こんなところで、死にたくないぃぃぃ!!!!」
おばさんも、泣きながら叫んでいた。


15 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:07:07 ID:Eqh5EuLi0

死にたくなかった。
こんなところで、死にたくなかった。
だからわたしは、残った右足でおばさんの顔を思い切り蹴った。
「ちくしょう!・・・離せぇ!離せよぉ、ババア!!」
自分の口からこんな言葉が出てくるなんて、信じられなかった。
自分の母親みたいな人に向かって、顔面を狂ったように蹴りつける自分の姿が、
信じられなかった。
わたしの足が当たったせいで、おばさんは鼻や口から血をたくさん流している。
髪の毛もボサボサになってしまった。
蹴りが当たるたびに、ウグッとか、フゴッとか、生々しい音を漏らしていた。
それでも彼女は、わたしの左足を離してくれない。
生きようとする執念が、そうさせるのだ。
「ああ、嫌よ!嫌ぁ!!
このまま死ぬなんて!!
ここで死んだら、あまりにも惨めじゃない!!
いままでのわたしの人生は、なんだったのよおぉぉぉ!!
嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だ!嫌だああぁぁぁ!!
死にたくない!死にたくない!死にたくない!死にたくない!
死にたくないいいぃぃぃぃぃ!!
わたしは、このまま死にたくないよおおぉぉぉ!!」
おばさんは、鼻水を垂らしながら子供のように泣きじゃくる。
「うるせぇ!黙れ!黙れ!・・・チクショウ!!
そんな話、聞きたくねぇんだよ!!
わたしを巻き込むな、くそババア!!」
おばさんの顔面を、わたしはさらに蹴りつける。
「ざけんなよぉ!なんだよ、さっきからぁ!!てめぇはよぉ!!」
死の恐怖によって生み出された負の感情が、言葉や行動になって表に溢れ出してくる。
泣き叫び、蹴り上げながら、もう昔の自分には戻れないな、と思った。


16 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:09:13 ID:Eqh5EuLi0

おばさんは泣きながら、カゴからこぼれ落ちたお菓子へと目を向けた。
「ねっ・・・こっ、これ全部あげるから・・・
だっ、だから・・・みっ、見捨てないでよ・・・見捨てないで・・・お願い・・・
こっ、ここで・・・いまここで・・・おばさんは・・・死ぬわけには・・・
わっ、わたしの・・・じっ、人生にだって・・・すっ、少しぐらい・・・
良いことが・・・あったって・・・ギャッ!!」
貞子のような屍人が奇声を上げて、おばさんに飛び掛った。
その瞬間、おばさんはわたしの左足から、あっさりと手を離してくれた。
わたしたちは、互いに見詰め合った。
おばさんは、泣きはらした目をしたまま、呆けたように呟いた。
「・・・おばさん・・・食べられちゃうの?」
それがすぐに絶叫へと変わった。
背中が真っ赤に染まった屍人の歯が、豊かな脂肪を蓄えた肉をチューインガムのように
引っ張り上げ、容赦なく引き千切った。
横道から出てきた屍人も、次々におばさんの四肢に齧り付いた。
彼女はもがきながら、苦しそうになにかを叫んでいる。
自分の運命を狂わせた最愛の息子の名前なのか、仲の良かった友達の名前なのか、
それとも懐かしい両親たちへの言葉なのか・・・
生きたまま解体されていくおばさんを見ながら、わたしのなかでなにかが壊れた。
大事なものが、音を立てて崩れ去っていくのが判った。
おばさんが過去へ戻れなかったように、わたしもきっと昔の自分には戻れないだろう。
心のなかに、寒々しい風が通り過ぎていく。
それはその後の、自分の運命を予感させるような、冷たい風だった。

(・・・来週に続く)


17 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/14 21:11:23 ID:Eqh5EuLi0

みんなもどんどん作品を投下してね。
ではまた来週。

18 :本当にあった怖い名無し:05/02/14 21:58:06 ID:EinpqAKS0
乙。
生々しくていいですな。
でも45歳くらいの人じゃ小娘に向かって自分のこと
「おばさん」っていわないと思うよ。
重箱ごめん。

19 :PIP ◆dve/1Ebaqs :05/02/15 00:04:17 ID:VLNO2JTc0
スレ立て、ありがとうございます。
忙しすぎて尚也編がなんともはや。
こう言うときには皆のお力に頼るのが吉。
というわけで選択肢の提示。

ゾンビではなく、普通の人間集団相手に尚也と日向は戦闘をしなければいけません。
その際、どちらかがメインでオフェンス担当となり、片方はサブでデイフェンスと輸送担当になります。
ではチョイス。
1)尚也がオフェンス。いたいけな女の子を盾にして、戦闘力を保持している相手は皆殺し。
2)日向がオフェンス。殺戮マシーンからの教育の成果を発揮。たとえ同年代の女の子でも容赦はしません。
どちらの展開がお好みでしょうか?

20 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/15 00:35:47 ID:cEF5bMHY0

来週を待たず、再び登場。

>>18さん

ふ〜ん、そういうもんスかね。
オレが小学校の頃なんか、友達のお母さんとかオレに向かって
おばさん、おばさん言ってたけど、あれはオレにチン毛がなかったから
おばさんって平気で言ってたのかなあ・・・
女心は複雑ですな。

ちなみにおばさんが自分のことを「おばさん」とか言ってるけど、あれは
ちょっと媚が入ってるんだよね。
キョコさんに向けられた言葉は「おばさん」だけど、自分に向けられた言葉は
「わたし」になってたりするから。
適当に書いてるワリには、言い訳ができるほど余裕があるな、オレ。


21 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/15 00:38:04 ID:cEF5bMHY0

>>19 PIP隊長

3)空を飛んで戦う。 これ最強。



      ゴオーーーーーッ
     ゜     ゜  。
   ゜。 ゜////。  ゜
    /′::::::::/_∧  あひゃひゃひゃひゃ・・・        .
   /::∧∧::::::::ノ ::=___ _____ ‥.‥
  ⊂(゚∀゚⊂⌒二つ:::::≡:::≡ ̄::::: ::::::::::::::::″.… ..….
   \::::::::::: ̄::::::/″ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ¨.….
    `\√ゴオーーーーーッ
      ′。 ゜ ゜   。
      ゜。 ゜// //。  ゜
       /′::::::::/_∧   あ〜ひゃひゃひゃひゃ・・・     .
      /::∧∧::::::::ノ ::丿___ _____ ‥.‥
     ⊂(゚∀゚⊂`つ≡≡≡::::: ::::::::::::::::″.… ..…. ..….
      \:: :::: :::::::::::/″ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ¨.….
       `\√ズゴオーーーーーッ          ..….
        ゜。 ゜。 ゜ ゜   。
          ゜     ゜ 。





気のせいか、前にもこんなこと書いたような・・・


22 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 01:32:27 ID:YcePMe7d0
>>東京くだん ◆pxvKLXYkO6さん
勘弁してくれよ、、、。
夢に出る、、、。

いや、面白いけど。

23 :まこしろ:05/02/15 04:33:41 ID:o3GomOxv0
「田村一曹、準備はいいか?」
「はい。小銃及び弾薬の積み込み完了しました。いつでも出発できます。」
「話は何人にしてある?」
「全員に話しました。全員、了解しています。我々は二尉の指示に従います。」
「そうか。準備できしだい出発するぞ。」
橋本二尉以下8名の自衛官はトラックと2台の高機動車に分乗した。駐屯地から見える
市街地は数か所から火事と思しき黒煙が上がっているのが確認できた。
3台の自衛隊車両は歩哨も立っていない門を通り抜けて市街地へと向かった。
「自分の知り合いでドラッグストアを経営している人がいるのですが、猟銃を持っている
人で、こうした状況においても冷静に対処できる方ですから、きっと無事でいるはずです。
そこへ行けば、食料などは確保できると思います。」
「すでに奴らにやられていたら?」
「近くまで行けば確認できます。もし、ダメな場合は退避しましょう。」
「それでは近くまで行ったら拡声器で無事かどうかを確認してみよう。」
「了解」

24 :まこしろ:05/02/15 04:51:42 ID:o3GomOxv0
市街地に入ると生者の気配はなかった。各所に「ヤツら」に襲われたと思しき市民の遺体が
転がっている。そのすべてが頭部が引きちぎられていた。なぜ頭部のない遺体のみがあるのか。
そのことは、頭部がついたままの状態で死んだ場合、その死者も「ヤツら」の仲間となったことが
容易に想像できた。
やがて、田村一曹の言うドラッグストアが見えてきた。
「本当に無事でいると思うか?」
橋本二尉は状況から判断するに、田村の言う人物が生きているとは思えなかった。
「わかりません。拡声器で呼びかけてみます」

『高井さあーん!陸自の田村です!無事なら合図をしてください!』

しばらく、沈黙の後、ドラッグストアの上にあるマンションの一室から光が見えた。
「田村一曹!二階の部屋から発光信号です!」
光を視認した村上士長が叫ぶ。
「二尉!やはり無事です!接近しましょう。」
「よし、全周警戒態勢で接近しろ」
隊員は周囲の動きに細心の注意を払い、ドラッグストアへ近づいた。
ドラッグストア前まで車両が近づくと、二階のベランダに人影が見えた。
田村一曹の知り合いであるというその人物は、レピーター式の散弾銃を手にしていた。

25 :まこしろ:05/02/15 05:04:30 ID:o3GomOxv0
「田村さんか?自衛隊は治安出動したって話だけど、どうした?わざわざ助けに
来てくれたのか?!」
「高井さん、自衛隊は治安出動しましたが、すでにほとんどの部隊と連絡が取れない
状況です。我々はまったく独立してここに来たんです。」
「ってことは、本格的にやばい状況ってことなんだな?田村さんが指揮官?」
「指揮官は自分です。橋本二尉です。高井さん、この辺りの状況はどうですか?」
「どうもうこうも、見ての通りですよ。ただ、今のところ、「連中」はどこかに消えちまったけど。
でも、こうして大声で話している間にやってきますよ。とにかく、二階から入ってください。上れますか?」
「大丈夫です。武器と弾薬を運び込みたいのですが、可能ですか?」
「武器と弾薬ですか?ありがたい!どれくらいの量があるんですか?二階の部屋で生き残っているのはこの部屋だけです。
他の部屋の住人はすでに逃げたか、やられたか、すべて空家状態ですから、いくらでも置けますよ。」
「わかりました。では、部下に警戒させながら搬入を行います。」
橋本二尉は部下に命じてトラックから二階のベランダにはしごをかけ、素早く弾薬を運び入れた。


26 :まこしろ:05/02/15 05:22:36 ID:o3GomOxv0
高井のいた部屋には6人の男女がいた。
ドラッグストアを経営する高井とその妻由美子。同じマンションの住人で大学病院に
勤務する久米とその妻歩美。ドラッグストアのアルバイト定員である大学生の伊藤と
佐々木の6名である。
「高井さん、暴徒は来ましたか?」
「暴徒っていうのは生きている連中?死んでいるヤツら?食料を狙ってくる連中が
いるかと思ったけど、ここまでたどり着けないんだろうな・・・誰もこなかったよ。
死人の方は昨日まではかなりウロウロしていたけど、今日になって姿が見えなくなった。
獲物を探しに行っちゃったのかね?シャレにもならんな・・・で、橋本さん、ここへ来て
どうすると?一緒に篭城するつもりで来たのか?」
「高井さん、二日前に陸自全隊に治安出動命令が下命されましたが、出動した隊はほとんどが
連絡が取れなくなっています。おそらく全滅したのでは・・・我々は残った武器と弾薬を積める
だけ積んで、篭城することを考え、田村一曹が知り合いだというあなたのところへ来たという
わけです。」
「なぜ、基地に篭城しないんですか?」
「食料と水が圧倒的に不足していましたから。武器があっても、我々が飢え死にしては話に
なりません。ここならば、ある程度は確保できるだろうと考えたんです。」
「なるほど、それは正しいかもしれませんね。下の店舗にはこの部屋から直接行けます。
バイトの彼らに手伝ってもらってかなり二階へ運んだんですが、まだ、相当残っています。
それも二階に運ぶのを協力していただけますか?」
「もちろんです。武器・弾薬を含め、すべて二階で保管しましょう。」


27 :ヤプ ◆ocLO3JxoDM :05/02/15 08:56:39 ID:HMuBfoYL0
前スレ825-826に投下した者ですが、828を無視して続きを投下します。
828の言い方が癪に障るので・・・

28 :ヤプ ◆ocLO3JxoDM :05/02/15 09:14:22 ID:P+hmflJP0
「おい、冗談だろ?」
松田が言う。しかし、誰も何も言わなかった。
俺は持ってきていた鉄パイプを固く握り締め、向井に近づいた。
「向井?」
声をかけてみる。すると向井は顔を上げ、俺の方を見た。
眼は白く濁っていて、肌も青白い。それによく見ると首に裂かれたような深い傷が
できていて、そこから骨も露出している。死んでいなければおかしい。
向井はゆっくりと立ち上がり、こちらへ近づいてくる。
選択の余地はなかった。俺は手にした鉄パイプを大きく振り上げ、向井の頭に振り下ろした。
嫌な手ごたえ。向井は膝を折るように倒れた。

29 :ヤプ ◆ocLO3JxoDM :05/02/15 09:37:53 ID:LLoQrThU0
「リーダー、山村は・・・」
さっきまで無言で様子を見守っていた特攻隊長の剣持が俺のそばに来た。
「見りゃ分かるだろ、死んでる」
「何で向井はあんなことをしたんでしょうか?」
「あいつの眼、見ただろ?まともじゃなかった。クスリでもない。それに、あいつの首の
傷は死んでないとおかしい傷だ。何かがあったんだ。何かが」
これからどうするべきかは今から話し合うとして・・・
「とりあえず、今日の走りは中・・・」
そこまで言いかけたとき、悲鳴が上がった。後ろを振り向くと、
さっきまで死んでいた山村が立ち上がって、俺に迫っていた。
「くそっ」 山村の顔に右ストレートをキメた。しかし、まったく効果がない。
「リーダー、とりあえず逃げましょう。」
剣持が単車にまたがって俺を呼んだ。俺は山村の膝に蹴りをいれて、自分の単車の
方へと走り、エンジンを吹かした。そして、叫んだ。
「今日の走りは中止だぁっ、みんな散れぇっ」
俺は剣持の後に続いて走り出した。

30 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 12:53:38 ID:/V4hRA+S0
逃走中に血圧計るシーン、入れてくださいね。

31 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 13:29:37 ID:B5OXB6ebO
ヤプ≪ つまんねーやめてくれ

32 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 15:39:48 ID:MpmtxWgF0





33 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 16:11:33 ID:Ee2QOgcdO
珍走うぜぇー。つーか珍走自体嫌いだしな。
珍走が生き残るストーリーなんて興味ないないww

34 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 17:15:04 ID:WrTBIl3e0
珍走体験なさそうだな。
登場人物の言動にリアリティがない。

35 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 17:36:51 ID:86chym4UO
珍走体験て。微妙にワロタ

36 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 17:43:44 ID:7k5idhoT0
>前スレ825-826に投下した者ですが、828を無視して続きを投下します。
>828の言い方が癪に障るので・・・

こう言う言い方をするから嫌われるんですよ
リアリティが無いと突っ込まれているのには同意しますけどね
続きは期待してますよ、がんばってー

37 :↑↑↑:05/02/15 20:53:16 ID:5mIXrx1f0
清掃作業は心を磨く事に通じます。頑張れ!

38 :サナトリウム:05/02/15 21:17:06 ID:g8Zlo8sy0
国語力ないからあらすじとか書くのムリかな?
物理はもっと不得意だな。
あと全ての外国語と数学と美術と音楽も苦手だな。
体育と道徳にいたってはさらに絶望的・・・・
思いつきで書きなぐってたからストーリーも考えて無いや。
せめて書き込みする前に誤字脱字の確認ぐらいしなきゃな。
後で読んで随分恥ずかしいなアレ・・・マナー無いなオレ・・・
ごめんなさい。でも応援してくれた人ありがとう。嬉しかったよ。
新作書くかな?真面目に


39 :名無しゾンビA:05/02/15 21:27:06 ID:CHsQskhOO
サナトリウムさんの話、けっこうツボなんで続き読みたいです(^^)
批判は受け止めつつも頑張って下さい!

ってか、批判する奴自分で書いてから言おうよ。そしたら批判される気持ち分かるだろ。水さすなボケ。

40 :サナトリウム:05/02/15 21:40:28 ID:g8Zlo8sy0
うわ、ありがとう。じゃあ頑張ってあらすじ書くかな?
批判に関してはお説語もっともなこともあり
反省してます、というか真面目さに欠けたところを本当に反省してます。
勢いだけで書いてたよ、清書どころか話も考えないで
ガンガン書かないと書けない感じだったので・・・ゴメンナサイ

41 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 22:09:04 ID:pXg5W0rH0
>ガンガン書かないと書けない感じだったので・・・ゴメンナサイ
いや、そのペースが大好物です。

ところで、前スレで誰か聞いてたけど
神社で老婆と対峙してる件が、最初でいいんだよね?
とにかく、がんばって!

42 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 22:15:16 ID:Ee2QOgcdO
サナトリウムさんガンガって。
俺もサナトリウムさんの話が大好きだから。
あぁー、大女が気になる。改造ガスガンを持った立てこもり少年も気になる。

43 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 22:15:37 ID:vdzIsiiAO
YES! YES!
サナトリウム頑張れ!
負けるなサナトリウム!
新作というか続きを書いてください!
激しくハマッてます!

44 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 23:02:04 ID:+M+luCBU0
サナトリウムさんの作品を読んでると小説の世界に
吸い込まれるような感じになって原原土器土器します。
新作を楽しみにしています!ガンガレ!

ところでチョコチョコ訳の分からん口出しをしてくる奴だが
文法がどうのこうの言ってるくらいだから
>>36は小説書きの経験があると思われ。
ここは学校じゃないぜ。分かる?娯楽の場だぜ?ゴ・ラ・ク
2ちゃんねるに書き込んでる一般人相手に必死だな。
こんなとこで能書きたれる前に仕事の方が先決じゃないのか?
いろんな意味でw


45 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 23:07:45 ID:UQLNUl4nO
私もサナトリウムさんの作品大好きです。がんばって新作(続き?)書いてください。

46 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 23:21:00 ID:Ee2QOgcdO
誤変換がどうのとか言ってるヤシいるけど
2ちゃんにいたら普通に慣れるから俺は気にしない。

47 :本当にあった怖い名無し:05/02/15 23:30:38 ID:at/V3mEJ0
わざとやってんだよ!

48 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/15 23:52:17 ID:x8ObA84N0

またまた登場。

>>サナトリウムさん

あらすじを書くか書かないかは、作者さんの判断にお任せですよ。
強制じゃないっス。
前スレで、誤解をさせるような書き込みしちゃって、スマン。

サナトリウムさんのお話、面白いから、オレも続きを希望。
遊び感覚で気楽にやってかないと、続けるのが苦痛になるよ。
人間何事も、図太い神経と開き直りが大切です。

49 :まこしろ:05/02/16 00:29:13 ID:x25sPCPB0
下の店舗部分から次々に荷物が運び込まれた。在庫していた商品の中で、水・お茶・ジュース・食品の類は
すべて二階に運び込まれたが、その量はすさまじかった。
「これだけあれば、この人数でも相当、持ちますね」
田村は額の汗をぬぐいながら言った。
「我々の武器と弾薬も確認しよう。足立士長、リストはあるか?」
「あります。運ぶ際に確認をしながら行いましたので間違いはないかと思います。」
「そうか、ごくろう。さて・・・」
橋本は高井ら、一般市民の方に顔を向けた。
「皆さんにも武器をお渡しします。もちろん、すべて実銃です。使い方は後ほど説明します。」
唐突な提案に高井を除く一同は動揺した。
「高井さんはともかく、私達は銃なんて使えませんよ!なんで私達に・・・?」
医師の久米は慌てて言った。
「久米さん・・・でしたっけ?あなたも現在の状況が如何なるものであるかはお分かりでしょう。
我々がいる限り、万が一のことがあればあなた方を守ることはできると思います。しかし、敵・・・
敢えてそう呼びますが、敵が増えた場合、守る側の頭数が多いに越したことはありません。お分かり
いただけましたか?」
橋本の冷静な口調に久米は言葉を返すことができなかった。

50 :まこしろ:05/02/16 00:48:07 ID:x25sPCPB0
橋本は田村らに命じ、高井と久米、伊藤、佐々木の4人に自動小銃を手渡した。
「89式自動小銃ってヤツか。実物を持ったのは初めてだよ。」
銃マニアとも言える高井はやや顔をほころばせたように言った。対照的に他の3人は緊張した
面持ちであった。
「予備の弾倉はこの箱に入っています。一弾倉当たり30発入りますが、装填不良を起こす場合が
あるので1割、3発ずつ減じてあります。ですから一弾倉27発入りです。未装填の弾は弾薬箱に
ありますが、装填は我々が行います。ですから、皆さんはこちらの箱に入っているものを使うと
考えてください。ところで高井さん・・・あなたがお持ちの猟銃は・・・?」
「私のはこれです。猟銃じゃなくて射撃用ですよね・・・はは」
「ベネリ・・・ですか?海兵隊員が携行しているのを見たことがありますよ。でも猟銃だと装弾数は・・・」
「3発ですよね、普通は。でも、これは7発装填可能なんです。」
「7発・・・?」
「早い話が違法改造ですよ。米兵に知り合いがいまして、そいつに頼んで部品を取り寄せたんです。
もちろん、普段は3発装填にしてありますけどね。」
「弾はどれくらいあります?」
「所持が許可されるのは2000発までなんですが、それもチョロっとごまかして2200発くらいあります。
ほとんどが0号弾ですから、こういうときには役に立ちますよ。」
高井は自慢げにそう言うと愛銃を手に取って見せた。


51 :前スレ292:05/02/16 01:10:09 ID:NXalxfRg0
PCトラブルから復帰してみれば巻き添えでアクセス規制
暫くして覗いてみれば解除されてたので書き込みに来ました

前スレに書き込んでた奴の続きはここに投下すべきなんでしょうかね?
新スレらしく新たに創作すべきかな・・・
一応出来上がってはいます
埋もれ行くスレッドに残しておくべきかなあ

52 :名無しゾンビA:05/02/16 01:19:21 ID:Yyj8xHxhO
51さんへ
正直なところ、携帯からなので続きならばあらすじ書いて頂けると非常にありがたいです。前スレはもう落ちてしまうみたいですし、差し支えないようでしたらこちらに書いていただけますでしょうか?
自分本位で申し訳ございません。

53 :前スレ292:05/02/16 01:42:47 ID:NXalxfRg0
心遣いに感謝します
それでは以下あらすじより続きを投下させて頂きます

54 :292:05/02/16 01:58:25 ID:NXalxfRg0
〜あらすじ〜

ある男がアパートの一室に家族と住んでいた
彼は光を見ていない、そう、引きこもりなのだ
趣味はオンラインゲーム、チャット・・・
しかしある日、ネットを切断され
数日間、寝ているだけの日々を過ごしていた

そしてある日の深夜、コンビニへ向かった
電気のついていない店内、店員もいない、どうしたのだろう
気付けば交差点の向こうに人影が見えた
単体では無い、4〜5人はいる
酔っ払いだろうと思い気にも止めずにいると鼻を劈く刺激臭
腐った死体がこちらに向かって歩いてくる――――
そう、その生き物は「ゾンビ」だったのである

家へ急いで帰り、そして数日間部屋で震えて過ごしていた
ある日、窓の外からの悲鳴に目を覚まし、恐る恐るベランダへ出る
向こうの道で女性が襲われている、女性が転び、ゾンビは追いついた
悶え苦しみゾンビに食される様を見た彼はただ震えるだけであった

日本は今どうなっているのだろうか
魂の無い抜け殻のように部屋を出る
父親の部屋のパソコンをいじってみると回線は繋がっていた
調べてみればどこのサイトも更新が止っている
テレビをつければ日本各地で人が襲われていると言うニュースのみやっていた
怖い、怖くてたまらない・・・
彼はまた自分の部屋に引きこもる事にした

55 :292:05/02/16 02:15:16 ID:NXalxfRg0
〜あらすじ2〜

ある日目を覚ました彼は呼吸を忘れる程、驚愕した
ベランダごしにこちらを覗き込む2体のゾンビ
その2体のゾンビは間違いなく、自分の両親であった
悲しむより先に、体が部屋を飛び出し、街へ逃げ込んでいた
大型デパートへ避難した彼、ここならば生活には困らない
一通り見渡し、平和を見つけ体を休める主人公
トイガン(エアーガン等)を見つけるも一定量を越えるパワーが出ない事を知っていた
数日の平和の中で見出したゾンビとの対立方法のひとつを探しに
恐る恐る街へ出た

時が止った町、すべてが廃墟の様だ
そして見つけた、とある鉄砲火薬店
ここで手にしたのは狩猟用のライフルやクレー射撃用散弾銃
2度に渡り弾薬を運び出した主人公の前に現れたのは
ライフルを持った高校3年生の女の子「愛」
彼女も同じひきこもりであり、同じような体験をしていた
両親、兄弟を目の前で失った事を聞いた

幾度と無く、街を巡回した
死んだ街を何度も何度も・・・
そんなある日、見つけたラジオからニュースが聞こえてきた
世界各国で危険生物が発生中、全国の軍隊が出動、苦戦を強いられている
日本は、都心を中心に爆撃することを決めたらしい
生存者を発見出来なかった末の策だろうか

彼女に事情を説明するも、味わった恐怖に怯え
デパートを出たがらない彼女に俺は悩むばかりであった

56 :292:05/02/16 02:17:11 ID:NXalxfRg0
〜以下作品となります〜

ラジオは同じ音をずっとずっと、俺たちに聞かせている
ゾンビ、爆撃、生存者、そして俺達2人・・・・
1階は放置されていた肉や魚が腐り、とてつもない刺激臭を放っている
最近は毎日食パンを食べている
飲み物はきまってコーヒー、ジュースは既に飲みつくした
1週間前、ガスコンロを発見し、それなりの食事にはありつけた
それなりとは言ってもカップラーメンだ

爆撃は行われていないのだろうか
外からは何の音も聞こえない
彼女は最近喋らなくなった
汚れた身なりを恥じているのだろうか
必要最低限の会話、生きるために必要な事をする日常
彼女はこの日常が嫌ではないのだろうか・・・

明日に脱出の話を切り出そう、そう、明日に・・・

そんな事を考え出したのは2週間くらい前になる
言えずに過ごした時間、得に何も無かった
彼女を異性として見る事が出来ない俺は情け無いのだろうか

57 :292:05/02/16 02:19:30 ID:NXalxfRg0
さっきから彼女は大きな熊のぬいぐるみを抱いたまま動かない
確かに「生きて」いるのだが、まるで生気が無い
「外へ出ない?」
その問いかけに何の答えも示してくれなかった
俺は妙にイライラして、一人で外へ出ることにした
久しぶりに銃を持ち、外へ出る
眩しい、空気がやけに心地よい
ああ、空だ

俺は得に行く宛も無かったが
何故かこの時ふと思い出したあの場所へ行こうと思っていた
小学生時代に友達と良く行った街を見下ろせるあの丘へ・・・

街は静かだった

街は俺に何も知らせてはくれなかった

誰か俺をこの退屈な世界から救い出してくれ・・・


58 :292(雑談中):05/02/16 02:21:39 ID:NXalxfRg0
連続書き込み失礼しました
今後数回に分けて、続きを書き込んでいきます
下手糞な文ですみませんが最後までお付き合い下さい^^;

59 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 02:32:23 ID:MZfEUZmhO
イイヨイイヨー(・∀・)
携帯から応援カキコ

60 :まこしろ:05/02/16 02:34:31 ID:x25sPCPB0
橋本ら陸上自衛隊員8名が、高井の経営するドラッグストアへと合流してから2日が過ぎた。
その間、ドラッグストア前の駐車場に数人(数体)の「死者」が姿を見せたが、数分から数時間、
ウロウロするといずこともなく姿を消してしまっていた。しかし、この2日間、橋本たちは自分達
以外の「生者」を見ることはなかった。そのことは明らかに「死者」が「生者」を圧倒していることを
示していた。
二階のマンション部分に篭城する14名はくだらない話をしたり、本を読んだりして時間を過ごす
他になかった。ベランダには交代で3名ずつが見張りを行っていた。

飯島一士は何気なく通りの反対側にあるマンションの方向を見た。そして、その目を疑った・・・
「武田三曹!あそこを見てください!ヤツらです!すごい数です!」
声をかけられた武田は飯島の指差す方角を見た。そして、その光景に驚愕した。
「橋本二尉!『ヤツら』が来ました!すごい数です!およそ三百!」
マンションの裏手から次々と「死者」たちが姿を現した・・・
「全員、戦闘態勢を取れ!高井さん、久米さん、伊藤君、佐々木君、あなた達は中に!」
「橋本さん、バカ言うなよ。俺はあんたらよりヤツらをぶっ倒してるよ。俺も一緒にやるよ!」
「しかし・・・」
「しかしも何もないってか!任せろって!久米さん、伊藤君、佐々木君、君達は中の部屋にいな。
万が一のことがあったら、カミさんを頼むな!」
高井はそう言うと自動小銃と愛銃のベネリをつかんでベランダへ出た。

61 :サナトリウム:05/02/16 02:52:39 ID:3jDPgEM00
おおウッ(泣き嗚咽!)
自分の文章にこんなに色々と励ましのコメントがいただけるとは!(感動)
それでは続編頑張ります。その前にチョット面白いかもしれないお話。
今まで書いてきたお話、実はノーマルゾンビを除くと一応全て実在する(らしい)
悪質な亡霊をモデルとしています。モデルとなっている土地も実在します。
日本でも指折りの心霊スポットで「行かない方が良い」とマニアがコメントするほどの土地です。
白い大女・小人・ボウガン魔など、一応どうやら本当の犠牲者もいるらしいです。
また、サナトリウムと言う名前もそれらの謎を追って本当に死んでしまったという
説(失踪もある)コテハンの方の名前の一部を拝借しています。

62 :まこしろ:05/02/16 02:52:49 ID:x25sPCPB0
「明らかにこちらに向かってきますね。どうしますか・・・?」
田村が不安げに橋本に話し掛けた。
「数が増えないうちに殲滅しよう。ヤツらは動きが遅い。慎重に狙い撃ちにすれば弾も消費せずに済む。
俺が撃ち始めたら、各個に射撃を開始しろ!」
「了解」「了解」「了解」
ベランダに並んだ高井と8名の自衛官は自動小銃を構えた。
駐車場の入り口付近に最初の一団が差し掛かったときであった。
「撃ち方始め!」
橋本はそう叫ぶと引き鉄を引いた。
一斉に9名の自動小銃が火を噴いた。
タン、タタン、タタン・・・
3点射で発射される小銃弾は「死者」の群れに吸い込まれるように命中した。
しかし、死者たちがその動きを止める様子はない。
「二尉!ダメです!小銃弾が通用していません!」
足立士長が恐怖に満ちた表情で大声を上げた。
「頭を狙え!頭を撃ち抜けばヤツらもくたばる!頭を狙うんだ!」
8名の自衛官以上に修羅場をくぐりぬけている高井はそう叫ぶと、自動小銃を愛銃に持ち替え、
先頭の「死者」に向けて発砲した。
ドン!カシャ ドン!カシャ ドン!カシャ
3発が発射されると数体が後ろへのけぞるように倒れ、動きを止めた。
その様子を見た橋本らはやや落ち着きを取り戻し、身長に「敵」の頭部に照準して次々に発砲した。
タタン! タタン! タタン! ドン!カシャ タタン! ドン!カシャ タタン!
凄まじい銃声が数十分間鳴り響いた。

63 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 05:52:01 ID:HEXW3Go+O
>>54
ひきこもりオタ+ゾンビに襲われる女性→助ける→恋が芽生える…
「ゾンビ男」な展開かと女性が襲われるくだりで一瞬オモタw
引き続き頑張って下さい

64 :名無しゾンビA:05/02/16 11:13:18 ID:Yyj8xHxhO
みなさんお疲れさまです。感じたことを書きます。
これは掲示板という性質上仕方のないことだとは存じますが、感情移入して読もうとすると話の途中で急に違う話が書かれるのにだいぶ困惑してしまいます。(A→B→B→A→C→C→Aといった具合に)
今、書かれている方が4名いらっしゃいますが、どれも大変面白く秀逸なのですなのでそれがとても残念です。
確か前スレにもありましたが、親切な方まとめサイトを作って頂けませんでしょうか?
あとサナトリウムさん、私の他にもこれだけファンもいらっしゃるようですし、いっそメルマガ配信してみてはいかがでしょうか?お世辞でなく人気が出ると思うのですが。
長文失礼致しました。

65 :サナトリウム:05/02/16 11:31:33 ID:3jDPgEM00
>>64さま
ありがとう御座います。メルマガの件は検討してみます。
どうやって発行していいか解らないので、少し勉強してみるかな?

66 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 13:06:11 ID:sEST3EWy0
いや、このスレで良いよ俺は

67 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 13:45:23 ID:E8zxfg700
投下しようと思ったけど珍走話に対する反応を見てると投下するのが怖くなった。
やっぱ別のトコに持っていくよ

68 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 15:58:21 ID:QQ3p1KVyO
>>67
ダブルオーバック

69 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 16:12:30 ID:5Mr3GK2u0
最近来たのでよく流れがわからんのだけども
新規に話を始めたりしても良いの?
他人の話に割り込むよりは
新たに始めた方がいいかな・・・と思うんですが・・

70 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 16:50:41 ID:rJMAhQP50
と、いいますか、皆オリSSでは?

71 :名無しゾンビA:05/02/16 19:04:43 ID:31m/yvc/O
サナトリウムさん
お手数かけて痛み入ります。
どうやら配信に反対の方もいらっしゃるようなのですが、みなさんはどうお考えなのでしょうか?

69さん
私のせいで誤解を招いてしまったようで大変申し訳ございません。
違う話というのは別の作者様がそれぞれ独立した物語を同時期にレスをされてしまうと話が断続的になってしまうという意です。決して、みなさんで一つの物語を完成させようという流れではございません。
それを踏まえた上で、新たな物語をお聞かせ頂けますでしょうか?よろしくお願い致します。

72 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 21:14:28 ID:2p8D9Rh70
>>70-71
了解しました。
確かに同時期に違う作者の方が話を進めると混乱しちゃうかもしれませんね。
でも、現状ではそういう流れなのですね。わかりました。
ちょと時間あったら参加してみたいと思います。

73 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 21:48:26 ID:S3nJheq20
まあ同時に複数の作者が自作を展開するのは構わんけど
やっぱ保管所みたいなのは必要だわな。

74 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 23:28:29 ID:e8nyfDjO0
保管所はあったんだけどねぇ・・・
今は作動していないだけでぇよjどじょjv

75 :本当にあった怖い名無し:05/02/16 23:32:25 ID:gYwop7iv0
>>67
養成所と勘違いしてるヘボ作家が
嫌がらせしてるだけだよ。
気にすんな。

76 :まこしろ:05/02/17 00:46:22 ID:+COSKfP80
「右の柵から8体来ます!」
「左からも10体以上!」
左右の隊員が叫ぶ。
「田村!焼夷手榴弾を使え!」
橋本はそう言って運び込んだ箱の一つを指差した。
「駐車車両に引火しませんか?!危険では・・・?!」
「大丈夫だよ、田村さん。仮に引火しても映画みたいに爆発したりはしないから。
入り口辺りのかたまってるヤツらにお見舞いしちまえ!」
高井はベネリに弾を装填しながら言った。
「トラックと高機動車にはまず引火せんだろう。やれ!」
「了解!」
田村は箱に駆け寄ると、中から円筒状の物体を取り出し、ベランダに駆け戻ると同時に
ピンを抜いた。
「くたばれ!」
そう叫ぶとともに焼夷手榴弾を駐車場入り口付近の「群れ」に投げつけた。
「伏せえええー!」
橋本が叫ぶと同時にベランダの全員は壁に見を伏せた。

ボン!

爆発音とともに一瞬、明るくなった。そして、駐車場入り口付近の「群れ」は見る見る
炎に包まれた。
死者は炎を恐れるのか、残った死者の群れは炎を避けるように周囲へと散った。

死者の群れとの第1ラウンドは高井らの勝利に終わった・・・


77 :前スレ292:05/02/17 01:11:22 ID:MBhqULPv0
しばらく歩くと警察署を見つけた
中を覗いた俺は驚いた
けれど体は何の反応もしてくれない
中にあったのは警官のミイラ
いや、ミイラでは無い、骨だ
ゾンビに食いつかれたのだろうか、骨だけが綺麗に落ちている

ぼろぼろになった制服が締めているベルトには
リボルバーが入れてあるホルスターがあった
死体があると言うのに、俺の体は迷いも無く銃を取り出した
血で染まっていたのだろうか、ドス黒い液体が乾いたような跡がある
だが、撃てるのは間違いないだろう
撃つ間もなく食われたこの警官のお陰で俺は6連発の銃を手にしたのだ

あれ、俺はこんなに酷い考えをする男だったっけ・・・?
俺を変えたのは一体何なのか、それはわからなかった
俺は銃をポケットにしまい込むと、丘を目指しまた歩き始めた

78 :前スレ292:05/02/17 01:12:04 ID:MBhqULPv0
長い長い階段を駆け上がる
子供の頃は俺の前にいつもあいつがいた・・・
中学でわかれて以来、あってねぇな・・・
まだ生きているなら会いたい、けれど俺の姿を見てどう思う
いつの間にかここで生きている意味を忘れていた
人は死ぬために生きている と言う言葉が頭を過ぎった

皆死んだ中で生き残った俺もやはりいつかは死ぬ
今死んだところで・・・・
いや、こんな事を考えるのは止めよう

気付けば丘の頂上
公園のように整備されていて、ここから望む景色は綺麗だ
子供の頃の思い出として強く残っているのがこの場所
学校帰り、自然と集まっていた仲間達
いまはもう皆死んでしまったのだろうか、涙ぐみながらそんな事を思っていた
その時、高い音が聞こえてきた、何の音だろう
音のする方向を見る、空に点が見える
少しずつ大きくなる・・・あれは・・・戦闘機・・・

79 :前スレ292:05/02/17 01:13:46 ID:MBhqULPv0
爆音とも言えるエンジン音が耳を劈く
一機では無い、5・・・6・・7・・・10機はある
あれはネットで見た事がある、アメリカの・・・爆撃機・・・
まさか今になって爆撃が始まるのか!?
俺は我を失ったような感覚に襲われた
どうする?どうする?どうする・・・?
俺は叫んだ、手を大きく振った
「おーーーーい・・・」

その時機体から一直線に発射された「何か」を見た
かなりの早さだ、あれは何だろう
次の瞬間には大きな爆発と共に町の一角が火を吹いた
それを合図に次々と爆撃が開始される

その時気付いた
3度目の爆撃が、あのデパートに直撃していた事に
彼女は・・・愛は・・・
まだ生きている人間がいたんだ、まだ生きて・・・
「やめろおおおおおお!!!」
俺の叫び声は爆発音に虚しくもかき消されていた

80 :前スレ292(雑談モード):05/02/17 01:29:21 ID:MBhqULPv0
皆さん今晩は

>サナトリウム氏
前スレより作品を楽しみにしてます
追われる者の恐怖心とでも言いましょうか、そんな描写が上手ですね
一部トイガンを違法改造する描写がありましたね
金属製BB弾等純なゲーマーな私は見るに耐え切れんものが・・・(苦笑
単にゾンビに追われるだけでない所も魅力のひとつですね

>保管所の件
用意出来ない事も無いですが至らない点が多くなってしまうかな(;´Д`)
>皆さんで1つの物語を
これもある意味面白そうではありますね
すれ違い等色々あるかもしれませんが・・・

さてさて詰まらない自分の物語も次で終わりとなります
ほなまた明日〜

81 :まこしろ:05/02/17 02:42:14 ID:+COSKfP80
篭城以来、初めての本格的な死者たちの「攻撃」を受けた高井らは、この戦いの中で
死者たちについてあることに気がついた。
第一に「死者」は頭部を破壊されるとその活動を停止するということ。
第二に「死者」は野生動物のように火を恐れるということ。
第三に「死者」は単独では行動しないということ。死者が現れる場合は必ず数体から
数十、時に今回のように数百単位で現れることからそれは判断できた。
第四に「死者」は音や視覚的な反応をしないということ。音に反応するのであれば
銃撃音に惹かれて更に多くの死者が集まったはずであるが、その数が増える気配は
見られなかった。更に視覚的に「獲物」に対して反応したならば、身を隠していて
見張りを行っていた2階ベランダにいる自衛官の姿を見つけることは極めて困難で
あるからだ。従って「死者」は獲物である生者の何らかの「気配」を感じ取っていると
思われた。
第1ラウンドは確かに高井ら生者の勝利に終わったが、次なる戦いが勝利するとは
限らない。そして、次の「戦い」がいつ起こるのかもわからなかった・・・

82 :まこしろ:05/02/17 02:58:33 ID:+COSKfP80
今回の事件が発生した当夜、高井は用足しのために市外へ出かけていた。その帰りの
車内で、普段は決してつけることがないテレビを何気なくつけ事態を知った。

「現在、日本各地で大規模な暴動が発生しています。視聴者の皆さんは決して外出
されないようにしてください。必ず玄関、窓の鍵をかけてください。」

ニュース映像として流れる「暴動」の様子を見た瞬間に高井は事態を察知した。
幸い、高井の住むT市周辺はまだ「暴動」が広がっていなかった。
高井は自宅に着くとすぐに店舗に駆け込んだ。
「伊藤君、佐々木君、すぐに店を閉めるんだ。シャッターを下ろして。君達は
今日は帰らないでここにいた方がいい。理由はあとで説明するから。いいね?
上に行ってすぐに戻るから、やっといてくれ。誰か様子のおかしいのが近づいて
きたらすぐに知らせてくれな。」
高井は2人にそう言うと二階の自宅へと上がった。
「お帰りなさい。ニュースで『各地で暴動』って言ってるわよ。大変よね。」
「他人事じゃないぞ。」
高井は妻に言うとガンロッカーから銃を取り出し、銃身を交換し始めた。
「どうしたの?暴動がここでも起こるの?私達は大丈夫なの・・・?」
高井の突然の行動に妻・由美子は困惑した様子で言った。
「『暴動』じゃないんだよ・・・『暴動』じゃ・・・」
高井は銃身を交換し終えると弾を装填した。

83 :まこしろ:05/02/17 03:19:57 ID:+COSKfP80
高井が再び店舗に戻ると伊藤と佐々木は指図された通りに店を閉め、シャッターを
下ろしていた。銃を持った高井を見た2人はギョッとした。
「オ、オーナー・・・ど、どうしたんですか・・・?」
恐る恐る佐々木が尋ねると高井は自分の判断に基づく「暴動」の事態について2人に
説明した。2人は「信じられない」といった表情であったが、自分の親に近い歳である
高井が冗談を言っているとは思えなかった。
そして、高井の言うことが紛れもない現実であることは次の瞬間に証明された。

「オ・・・オーナー・・・あれ・・・あれ・・・!」
恐怖に満ちた表情で伊藤がシャッターの下りた店の外を指指した。
高井が外の方を振り返ると、血まみれの「死者」がシャッターに手をかけようとしていた。
その数は5体。3体は男性、2体は女性であった。20代前半だろうか。よくいる若者風の
服装であった。夜遊びをしているところを襲われたのか・・・周辺には繁華街もあり、若者が
集まる。高井のドラッグストアが位置する通りはその繁華街から少し離れた場所で、正面は
大型のスーパーがあり、駐車場も広いので、しばしば若者が深夜にたむろしていた。
「もうここまで広がっていたか・・・!伊藤君、佐々木君、二階に上がりなさい。」
高井は2人を二階へつながる階段の方へ追いやると、一人、シャッターの方へと
近づいていった。

84 :まこしろ:05/02/17 03:31:17 ID:+COSKfP80
高井は入り口の自動扉を手で10cmほど開いた。死者達は高井の方へ手を伸ばす。しかし、
シャッターと扉の間隔は1mほど空いており、その手は届かない。高井は隙間から銃口を
差し出すとおもむろに引き鉄を引いた。

ドン!

大きな発射音とともに2体が後方へ吹っ飛んだ。弾は頭部に命中し、死者はピクリとも
動かなかった。
「映画と同じかな・・・?」
高井は銃口をやや下に向けて、別の死者の胴体に向けて引き鉄を引いた。

ドン!

撃たれた死者は後ろへ倒れた。しかし、次の瞬間、再び立ち上がりこちらへと向かってきた。
高井は再び銃を構えなおし、今度は頭部へ向けて発射した。

ドン!カシャ ドン!カシャ ドン!カシャ

頭部を破壊された5体は二度と動くことはなかった。

「」

85 :まこしろ:05/02/17 04:35:30 ID:+COSKfP80
「何なの?!今の鉄砲、撃ったでしょ?何があったの?!」
高井が二階の自室に戻るとすぐに由美子が大声で問いただした。
「今から説明するよ。」
そう言うと高井はあらためて事態を3人に説明した。「現物」を目の当たりにした
伊藤と佐々木は高井の言葉を疑うことはなかった。しかし、由美子は事の次第を
受け入れがたい様子で、半ば半狂乱になっていた。
「とにかく落ち着くんだ。幸い、ここには水も食料も十分にあるし、外に出さえ
しなければ問題ない。ここでじっとしていれば、いずれ助けが来る。」
正直、高井は「助けが来る」とは思っていなかったが、妻を落ち着かせるにはそう
言う他になかった。
「店はシャッターを下ろしてあるから中に入られることはない。それに、このマンションは
オートロックだし、入り口は強化ガラスになっているから、そこから侵入されることもない。
部屋の扉も鉄製だし、窓は面格子がついているから、仮に破られても窓に近づかなければ
安全だな。問題は非常階段か・・・鉄格子は南京錠がかけたままだから大丈夫だが、
よじ上られるとやっかいだな・・・」
高井は今や「アラモの砦」と化した自宅マンションについて冷静に分析を始めた。
「他の入居者もさっきの銃声は聞いただろうが大丈夫かな・・・?電話をしようにも
どうせかかるはずないか。」
そうつぶやくと、高井は入居者名簿を開きつつ電話を取った。

プー・プー・プー・・・

高井の予想した通り、電話は不通状態だった。そうなると残された手段は直接、
ベランダから声をかけるしかなかった。
高井は銃を手にベランダに出ると、隣の部屋に向かって叫んだ。
「久米さあん!無事ですかあ!」
しばしの沈黙の後、隣の部屋の久米がベランダに姿を現した。



86 :まこしろ:05/02/17 04:55:38 ID:+COSKfP80
「高井さん・・・さっき銃声らしい音が聞こえましたが・・・」
「銃声ですよ。私が撃ったんです。奥さんは無事ですか?」
「ええ。一体、何があったんです?ニュースで言っている『暴動』と関係が・・・?」
「『暴動』ではありません。おそらく・・・」
高井は久米にも状況を説明した。医師である久米はそれこそ信じがたいといった
面持ちであったが、銃を手にしている高井の姿に納得をした。
「どうしたらいいですかね?」
「外に出ないことです。私たちと一緒にいましょう。その方が安全です。
ベランダの仕切りを外してしまいましょう!いいですか?」
高井はそう言うと部屋に戻り、工具箱を取ってきた。そして慣れた手つきでベランダの
仕切りのねじを外しはじめた。
「3号室の村田さんと4号室の佐野さんは?」
「村田さんは先週から奥さんのご実家にご家族で帰省されています。佐野さんはいらしたと
思うんですが・・・車がないみたいですから、外に行かれたのかも・・・」
高井は駐車場の方に目を向けた。確かに4号室の佐野夫婦の車はそこにはなかった。
「10時頃は確かにいらっしゃいましたが、その後で出かけられたみたいです。大丈夫でしょうか・・・?」
「だといいんですけど・・・街の方へ行ったならまずダメでしょう・・・」
「ダメ・・・?」
「『連中』に襲われたでしょうね・・・さっき私が撃ったのも、よくこの辺りで見かける
若者でしたから・・・彼らも間違いなく襲われていました。」
「じゃあ、ここにもたくさんやってくるんじゃ・・・?!」
「かも、しれません。我々が『生きている』限り・・・けれど、私が銃を持っているし、
下の店には水も食料もありますから、ここにいる限り、そう簡単に我々がやられることは
ないですよ。たぶん・・・」
『たぶん・・・』という言葉は高井自身の不安を表す一言であった。

87 :本当にあった怖い名無し:05/02/17 12:25:04 ID:aQncSXsq0
大阪を舞台にしたら、、、、、

身ぐるみ剥がされるゾンビ、犯されるゾンビ、ゾンビの人権問題、

ゾンビが増えるほど治安がよくなっていく

生きた人間が全滅して街が平和になってハッピーエンド

88 :…希望:05/02/17 22:35:51 ID:aBzxMKKSO
>>東京くだん様、新スレ立て&投下乙でした。おばさんと主人公のやりとり…インパクトあり…(・_・、でした。よかったです。
>>前スレ292様も続きを待ってました。

新作もたくさんで、ますます楽しみなスレになってますね。

特に、サナトリウム様のは、読み入ってしまいます。ほんと、展開がよめないので次に何が起こるか楽しみです。
ましころ様も、読みやすくて勉強になります。

自分も、前スレ444から始めさせて頂いた続きの第二部を投下させて頂きたいと思います。もしよろしかったら、暇つぶしにでも読んで下さいましぃm(__)m

89 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:41:08 ID:aBzxMKKSO
去年のクリスマスイブに、突然やって来た悪夢も、もうじき終わる…。俺は、特務隊の総隊長に任命された。

今では、国連軍も崩壊し、すべての国家が、自分自身の国の事で手いっぱいだった。

北朝鮮では、細菌実験の事故で、細菌感染体…いわゆるゾンビが大量発生した。
伝染を恐れた中国政府は、小規模ながら核攻撃を行った…。
ヨーロッパ全土でも、ゾンビの被害は深刻で、かろうじて政府が機能しているといった所だ…。

でも、他の国などもうどうでも良い…自分の家族を守るため…俺は悪魔に自分を売ったんだ…。


90 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:43:53 ID:aBzxMKKSO
日本は島国だ…国内に安全をもたらせば、外部からの危険は少ない…まるで鎖国みたいだな…。

西日本地区は、ほぼ安全を取り戻した。組織的な、作戦を繰り返し、細菌感染体とトライオキシン感染体の駆除は、飛躍的に進んだ。
しかし、東日本地区の作戦遂行には戸惑った…。関東都心部は、特に大きな建物が多く標的が隠れるのに適し過ぎていた。
罠をはり、おびき出す作戦をするが、あまりのゾンビの大群により、10人程度の小規模部隊は全滅する事も…多数あった。



91 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:48:16 ID:aBzxMKKSO
また、東北地区は、以外とゾンビは少なく、時々、なぜか…トライオキシン感染体に遭遇した…。
そして北海道は、最大の危険地域に指定されていた…。北海道には、特務隊本隊を向かわせた。俺は、前線で指揮をとった。
途中、武装された様なワゴン車のオヤジに出会った。オヤジは、ある日青年に、車を補強し食料と燃料を蓄え、準備する事を教わったらしい。おかげで、何とか命拾いしていると笑っていた…。

そのオヤジの話では、北海道政府の施設があったあたりが一番危険らしい。

92 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:50:28 ID:aBzxMKKSO
また、よく、古い墓場から、朽ち果てた死人が生き返るらしい…雪が溶け始めた頃から…。特に、田舎の火葬の習慣がない地区から…。

俺は、躊躇無く本部に連絡を入れた。

北海道地区は…放棄をすすめる。
この地区には、細菌感染のゾンビは皆無だが…改良前のトライオキシン245による感染が進んでいる。
気化しやすく危険である…また、トライオキシン混じりの雪が…大量につもり、もし雪が溶けて、蒸発を開始すると、空気中のトライオキシンのガスで部隊全体が感染壊滅する可能性が高すぎる…。

93 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:52:59 ID:aBzxMKKSO
急いで、特務隊本隊の撤退を開始した……そして、俺の部隊は…全滅した…。俺の一瞬の気の緩みか…。

撤退の途中に、トライオキシン感染体の集団に遭遇した。すぐに奴らは、部隊を取り囲んだ…。
その中に、見覚えのある顔が居た…。変わり果ててはいるが、研究施設で、作戦会議にの時に居た教授だ…間違いない…
それと、隣の女も…確かトライオキシン関係の報告書を読んでいた女だ…。

その時だった…。あの、ワゴン車のオヤジの車が、トライオキシン感染体に追われ逃げて来た…。

94 :本当にあった怖い名無し:05/02/17 22:55:15 ID:tPl1fZbD0
>>77さま
および:前スレ29サマ

六連発の銃って・・・、ニューナンブは5連式じゃ・・・

95 :…希望・第二部【第一章】:05/02/17 22:55:55 ID:aBzxMKKSO
ブレーキが間に合わず、雪道で滑り、俺の部隊の装甲車に激突した。

ワゴン車は炎上し、積んであった予備のガソリンがまき散らされ、引火した…。その熱で、雪が溶けだし、ガスが大量に発生した…。
また、周囲にいた改良前のトライオキシン感染体は、体を燃やしながら、ガスを発生させている。

そのガスは、装甲車や戦車の機内に充満し、俺たちの部隊全部を包み込んだ……呆気ない最後だった…未来も…希望も…一瞬で消えた…。

そして今…俺たちの部隊は、装甲車や戦車を操り…九州を目指して移動している……新鮮な脳ミソが待つ…九州へ…

96 :…希望・第二部【第二章】:05/02/17 23:13:01 ID:aBzxMKKSO
去年のクリスマスイブの事件から、やっと半年が経った。世界は、新しい未知の生物…いや、動く死体によって占領されつつあった…。
しかし幸いにも。私の住む九州は辛うじてまだ、平穏無事な地域だった。本州と海を隔てていた事と、うまく政府本部が機能していた事と、命を投げ出し任務を遂行している特務部隊の頑張りのおかげだろう…。
しかし、数ヶ月前にその特務部隊の本州鎮圧隊は、全滅とまではいかなくても、それに近い致命的な壊滅状態に…。


97 :…希望・第二部【第二章】:05/02/17 23:38:40 ID:aBzxMKKSO
北海道に到着した本隊が全滅した後、関東をはじめ、東北、近畿、中部、関西…とにかく、本州全土をすべて放棄する事となった…。

今は、九州本土の護衛部隊だけが、奴らと戦える武力と言えるだろう…。
そして、私は科学者として奴らと戦う為に、研究を続けていた。

研究施設や、政府施設の人間は、私を【ハセキョー】と呼ぶ。長谷川教授の略らしい。私は良く知らないが、こう呼ばれている芸能人が女優に居たらし。

98 :…希望・第二部【第二章】:05/02/17 23:43:06 ID:aBzxMKKSO
娘の所在が不明になってから、一時は研究意欲がなくなったが、今では、今、自分の出来る事にベストを尽くす事に、専念するという指名感で…私は生きている…。

娘の研究していた、トライオキシンの気化を減少させるタイプの研究の成果を元に、新たな改良タイプの研究と、ゾンビ感染の脳寄生細菌の解明にも力を入れていた。
もちろん、ワクチン的な物を見つけるためにも…解明しなくてはならない事が沢山ある。
私は、様々な角度から研究を続けた…。

【第三章へ続く】

99 :単発:05/02/18 00:20:32 ID:345941Z40
「あんさん、どや?ぼちぼちでっか?」
「あかん、、いくら叩いても生き返りよるで」
「頭や、頭を潰さなあきまへんで!」
「それより逃げるのが先や」
「そやな、ほなら行きまひょか」

「こっちにもおるで!あっちや!!」
「あんさん!こっちや!はよ!!」
「あほ、こっちとちゃうか」

「あかん、、、追い詰められたがな。前は川や、、、」
「こりゃあきまへんなあ、、、」

「最後の手や。失敗しても許しとくれや」
「ええがな、そこまで来とる。はよせ!」
「大声だすで、耳ふさいだれ。ほな、いきまっせ」

「 は ん し ん ゆ う し ょ う し た で ぇ 〜」

「ぎょうさん川へ飛び込んでくわ。道頓堀でよかったの」

100 :傍観者:05/02/18 00:42:35 ID:B+jAfT2S0
最終的に長編書いてる方々の話がひと方向に向かっていって1つになったり・・とかは
見たいけど難しいと思うんだが、ちょっとどっかで長編Aと長編Bがリンクしたりしたら
面白いかなーとかは思う。「街」みたいな感じで。

101 :まこしろ:05/02/18 00:56:58 ID:+JN7qtDm0
「本日、マルロクマルマル時、内閣総理大臣より防衛庁長官を通じて全隊に治安出動
命令が下された。全隊はただちに出動態勢を整え・・・」
事件発生から2日後、橋本は上官からの命令を受けた。

「治安出動か・・・いくら『暴徒』とは言え、国民に向けて発砲することになるのか・・・」
橋本は暗い表情で隊へ戻った。
「橋本二尉、治安出動命令が下されたのは本当ですか?我々は国民に銃を向けるのですか?」
隊で最も若い窪田二士は橋本に詰め寄った。
「その通りだ。我々の隊は第1師団の後方部隊として弾薬を武器・弾薬を輸送する任に当たる。」
橋本は冷静を装い言った。


102 :前スレ292:05/02/18 01:13:55 ID:pe2ISUr60
次の瞬間、俺は吹き飛ばされた
丘から一気に転げ落ちた落ちた
耳が聞こえない、生暖かい感触が首筋を這っている
雲ひとつ無い、晴れ渡った綺麗な青空を俺は見ていた
そこにあの爆撃機が見えた瞬間、俺は気を失ってしまった

何時間たったのだろう、ふと目を覚ました俺
まだ外は明るい・・・もしかしたら1日気絶していたのだろうか?
なにより愛が心配だ、生きていてくれ・・・
デパートの方向を見た俺の耳に乾いた破裂音が聞こえた
「ドン ドン ドドドン ドドドドドドッ」
その方向を見てみれば自衛隊の装甲車らしきもの
そして二式迷彩に89式小銃を身に着けた自衛官が見えた
「人だ・・・助かった」
そう思い俺は近づいていく
足を引きずるように歩いく
怪我をしたのだろうと気にも止めていなかった
だが自衛官は俺を見るや銃を俺に向けた
「ま、まってくれ、俺は人間だ・・・」

103 :まこしろ:05/02/18 01:14:58 ID:+JN7qtDm0
「二尉。自分の意見を申し上げてよろしいでしょうか?」
「何だ、横田一士。言ってみろ。」
「ニュースで見た暴動の様子、『暴徒』ですが・・・『ゾンビ』ってご存知ですか?」
「『ゾンビ』だあ?映画とかゲームに出てくるやつだろ?死人が生き返ってくる。」
「そうです。蘇った死体が生きている人間を襲う。噛まれた者も再びゾンビになる。」
「それがどうした?まさか、貴様、暴徒がゾンビだとでも言いたいのか?」
橋本は呆れたように言った。横田は隊でも変わり者で通っている男であった。
この場に及んでとんでもないことを言い出すとは、「変わり者」は仕方がないな、
そういった口調であった。
「映像をご覧になって気付きませんか?暴徒の動き方。暴動を起こしている人間が
あんなにゆっくりと動きますか?それに暴動がどんどん広がっているというのも
普通では考えられません。一部のニュース映像で血まみれになった暴徒の姿が映し
出されていました。あれを見る限り、とても『生きている』人間とは思えません。」
橋本は自分の見たニュース映像を思い返した。確かに横田の言う通り、自分自身も
映像を見たときに妙な違和感を感じたことは確かであった。
「もし、仮に暴徒がお前の言う『ゾンビ』だとして、どうするべきだと考える?」
「本当にゾンビなら殲滅することは困難だと思います。我々はあまりに数が少ない。
それに暴動鎮圧の基本原則として、暴徒を射殺することは許されていません。となれば
敵の素性がわからないまま鎮圧に当たった部隊は全滅することは免れません。」
「それで、どうしろと・・・?」
「武器・弾薬・食料を確保して、どこかに篭城するべきです。本当にゾンビならあくまで
『死体』ですから、腐敗が進み、いつか活動を止めるでしょう。それまで安全な場所に
立て篭もることが最善の策と思われます。」

「」

104 :前スレ292:05/02/18 01:22:39 ID:pe2ISUr60
そう言いたかったのだが声が出ない
俺の目に映ったのは火薬が爆発した様
なんだろう、力が抜けていく・・・
開いた目には血が入ってきた
血を拭おうと手を顔に近づける
その時、俺は気付いた

ドス黒く染まり、蛆が湧いた腕
骨がむき出しになり腐った両足
首に手を当ててみるが手に何の感触も得られない
神経がやられているのだろうか・・・?
いや、なんで俺は生きている
こんな体になりながらも、何故息をしている・・・?
あの時
俺が気絶していた時?
気絶する直前の記憶・・・?
ああ、そうだ
俺は気を失っている時・・・

次に自衛官が発射した弾丸は、俺の額に穴を空けた
消えゆく視界、崩れる身体、止った思考
怖かった、苦しかった
でも、もう少し生きたかったよ・・・

105 :前スレ292:05/02/18 01:26:45 ID:pe2ISUr60
投稿が被ってしまったみたいですね、すみません
本作品はこれにて終了、ご閲覧に感謝します
全体的にまとまらず微妙な作品になっちゃいました

>リボルバー装弾数の件
ニューナンブでは無くS&Wの・・・
いや、南部のつもりでした、日本の警官に興味が無い故の失敗orz

さて・・・新しい作品を考えつつ
明日に備えて布団へ・・・

106 :まこしろ:05/02/18 01:37:59 ID:+JN7qtDm0
橋本はしばらく沈黙した。そして全員の方を一瞥した。一同は橋本と横田の会話に
集中していた。
「我々の隊は最後発だ。とにかく今は命令に従うことを優先し、出動の準備をしろ。いいな。」
そう言うと、橋本は執務室へと戻った。

部屋に入るとすぐ後を追うようにドアをノックする音がした。
「田村一曹です。」
「入れ。」
自衛隊生徒からの叩き上げである田村は橋本にとって優秀な部下であり、良き相談相手だった。
「さっきの横田の話だが、どう思う?」
「自分は『ゾンビ』がいかなるものかはわかりません。ただ、横田一士の言う通り、ただの『暴動』や
『暴徒』とは異なることは感じています。」
「俺もそう思う。普通ではないよな・・・先発隊はすでに出発している。我々が出るのは早くても数時間後だ。
それまでにある程度は状況がわかるだろう。それからどうするか決めても遅くはないと思うが。」
「現在、武器と弾薬の積み込み作業を行っています。」
「どれくらい積むことになる?」
「命令書では5.56ミリ小銃弾80、7.62ミリ小銃弾50、9ミリ弾30、89式自動小銃10、64式自動小銃10、
9ミリ機関拳銃3、9ミリ拳銃3、手榴弾3、焼夷手榴弾1、発煙手榴弾1・・・」
「わかった。なあ田村・・・」
「は・・・?」
「俺は嫌な予感がするんだ・・・小銃弾をもっと多く積み込めないか?」


107 :まこしろ:05/02/18 01:51:00 ID:+JN7qtDm0
「と言いますと?」
「『ゾンビ』ってヤツを知らんわけじゃないんだ。映画を観たことがある。今回の暴徒が
それそのものだとしたら、武器はいくらあっても足りないくらいだ。手榴弾と発煙手榴弾を
減らして、小銃弾を積むようにしたい。」
「わかりました。補給科の近藤は自分の同期です。状況が混乱しているとなればごまかす
くらいはできます。」
「頼んだぞ。」
田村は部屋を出た。橋本はイスに腰掛けるとテレビのスイッチを入れた。
テレビはすべて特別番組に差し替えられ、「暴動」の様子を繰り返し流していた。
「こんなことがあっていいのか・・・」
橋本は困惑の中でどうするべきかを考えていた。

108 :まこしろ:05/02/18 03:15:42 ID:+JN7qtDm0
「玄関側は大丈夫かな・・・?」
高井はドアスコープから廊下の様子を窺った。人影は見えない。
高井は唯一の侵入経路として考えられる非常階段のことを心配していた。
「あれなら上られる可能性もあるからな・・・さて、どうしたもんか・・・」
高井は思案の末、店からアルミ製の物干し竿を数本持ち出して、鉄柵の上部にくくりつける
ことを考えた。階段部をつっかえにして柵の上部を物干し竿でガードすれば、侵入する隙間を
ふさぐことができると考えたのだ。
「非常階段の柵を補強してくる。何があってもここから出ちゃダメだぞ。」
そう言うと高井は自分の部屋に行き、押入れから10年以上も前に「勢い」で買ってしまった
バイク用の「バトルスーツ」を引っ張り出した。
「やれやれ・・・これを着ることになるとは思わなかったよ・・・取っておいてよかった・・・」
高井は苦笑した。「バトルスーツ」はバイク用の革ツナギの一種だが、プロテクターを
装備しており、着ればそのいでたちはまさに『マッドマックス』のようであった。
銃に弾が装填されていることを確認し、高井はそおっとドアを開けた。
何の気配もない。全身が目となり耳となり、周囲の気配を感じ取りつつ、ゆっくりと
非常階段の方へ向かった。
非常階段の出口に当たる柵へ着くと、高井は考え通りに物干し竿を取りつけ始めた。
工事現場で使う黒黄のロープでがっしりとくくりつけていく。
「あとひとつ・・・っと」
最後の一本を取り付けるため高井は柵に近づいた。

109 :まこしろ:05/02/18 03:33:41 ID:+JN7qtDm0
コト・・・ウゥゥ・・・

「!」
突然の物音と唸り声に高井は後ろを振り返った。非常階段の上に変わり果てた4号室に住む
佐野の姿があった・・・!
「クソ!」
高井は背負った銃を構えようとした。しかし、固定した二本の物干し竿の間に挟まって
構えることができない。

ガアァァァァァァ・・・!

「元」人間であった佐野は大きく口を開きながら階段の上から高井へ覆い被さるように
襲い掛かってきた。高井は咄嗟に左のひじを上げた。
佐野の歯、いや牙が高井の着ていたバトルスーツに噛み付いた。しかし、厚さ5ミリ以上も
ある革でできたスーツを噛みぬくことはできなかった。

「うりゃぁぁぁ!」

高井は佐野を足払いし、階段へ叩きつけた。

オォォォ・・・

唸り声をあげる「元」佐野。その時、挟まっていた銃が外れたのを感じた高井は
素早く銃を構えた。

「さよなら・・・佐野さん・・・」

高井はそうつぶやくと引き鉄を引いた。

110 :サナトリウム:05/02/18 06:35:07 ID:gwllDe9g0
丘陵をくり抜いたような団地の周囲を避けて、隼人は旧鎌倉街道を歩いた。
街道沿いの田んぼの向こう、丘にも満たない「地ぶくれ」の上に立つ一際豪勢な
屋敷、周辺の古い豪農屋敷とは一線を画す、庄屋の言わば荘園だった。
 その麓に当たる田んぼから丘にかけては無数の屍人がたむろしている。
まるで屋敷を包囲しているように見えるが、そうではない、敷地内には一歩として足を踏み入れないこの屍人たちこそが、屋敷の卑しき守り神なのである。
 案の定、隼人に気が付いた数匹の屍人が近づいてくる。勿論友好的な態度で接近してくるような連中ではない、彼の肉体を貪る為に近づいているのだ。
「おかまいなく、僕も会議に参加しようと思っているんで、あしからず」
 屍人たちをすり抜けると、隼人は屋敷の門をくぐり、この土地を牛耳る3大血族の
1つが一同に介しているであろう奥座敷を目指した。
「吉川の婆さんがやられとった、息子も一緒にじゃ・・・」
「神主もか?じゃあ神社は今、誰が押さえとるんだぁ?」
「そんな話じゃねぇ!一族郎党皆殺しになっとったわ、山の中の屍人もずいぶんやられとったんで、急いでお館さまにお知らせしたんだ!」


111 :サナトリウム:05/02/18 06:40:57 ID:gwllDe9g0
 3年前に父の後を継ぎ、58歳の若さで当主を継承した大蔵良作は、
限られた情報の中で、迅速に数々の判断を下さねばならない数日を
過ごしていた。神社と山を統括する吉川家が皆殺しとなったならば、
その穴埋めをどうするか、またこの土地をかつて治めていた元城主の一族
「萩生田家」はどう動くのか?
「尋常なやつじゃねえな、機関銃にバクダンまで持ってるようだ」
「お上が?お上がやったのか?」
「そりゃあない、俺は聞いてない・・・・」
「市会議員や都議会議員にゃ教えられない事もあるんじゃあないか?」
「なにぃ?この腐れ坊主が!」
 大蔵家の屋敷の奥座敷には、すでにある程度の情報が伝わって
いたものの、その全容に関しては、この60年間とは異なり異例に
不確定なものばかりだった。
「飴を捨て、ムチを怖れぬ政治家などもうこの国にはいない、
それ以上の何かが動き出したのかも知れん、とにかくこの事態の
落とし所をどうするか、誰がどう考えているか、
それを知らねば、一刻も早く・・・・・」
何ゆえ萩生田からの音沙汰が未だ無いのか、疑問と問題は山済みだった。


112 :サナトリウム:05/02/18 06:42:58 ID:gwllDe9g0
「お姫い様はどうなっとる?」良作は一同に尋ねた。
「それが、どうも屍人と一緒に団地の周りをウロウロしとるようで・・・・」
「そうか・・・」
「何だ、ここにもいないんですか、残念」
 いつの間にか奥座敷前の縁側に座っていた青年を一同が睨み付けた。
「あっ!お前はいつかの小僧、生きてたのか?」
「誰だ?」
良作の叱責にも似た低い声が座敷に響き渡る。先代にも劣らぬ風格は、
一回り以上年長の地元有力者たちをも威圧していた。
「はい、土地のことを細かく嗅ぎ回っていた、いつぞやの書生です」



113 :サナトリウム:05/02/18 06:45:20 ID:gwllDe9g0
「殺したんじゃなかったのか?」
良作は少し間を置いてから口を開いた。地元の古い伝承や史料を探る
青年の話は耳にしていた。その後なにか不都合があって父が今同席して
いる長老や地元有力者を遣って闇に葬った事も知っていた。
ただしその詳細については聞かされていなかった。
「聞いていなかったんですか?そういえばお父様がご存命の
ころでしたねぇ、あんな人でも亡くなるモンなんですね、あまりに残酷で
冷血で卑劣な生き物だったので、人間ではないと思っていたんですが、
あんなのでも人間の端くれだったんですかねぇ、本当はその辺に鬼か蛇に
なって、まだいるんじゃないですか?」
 良作は立ち上がって青年を睨み付けた。なんとも不愉快なことだった。
生前の父へ対する罵詈雑言の事ではない、彼の目に微塵の恐怖も存在しない
事に苛立っていたのだ。
「キサマ!先代さまになんてことを!」
生前の父に見出され、土地買収や開発の利権を共に貪って土地の名士に
成り上がった不動産屋が声高に叫んだ。この中でも最も低俗な男の一人だ。


114 :サナトリウム:05/02/18 06:47:33 ID:gwllDe9g0
「やめんか!この男・・・・内藤・・何某とかいったな、何があったのか?」
良作は不動産屋のオヤジを手で制し、青年の視線から目を逸らすことなく一同に尋ねた。
「けしかけられて追い回されたんですよ、で、神社の連中に引き渡されて山の中で屍人
の餌にされたんです。でも僕はお姫いさまには殺されず、屍人とは仲良くやれたんです」
 青年はありえないことを口にしていた。少なくとも、この奥座敷に列席する人間たちに
とっては、非常識な事態だった。
「・・・この奥座敷までどうやってたどり着いた?」
「街道から繋がる道を歩いて門をくぐって正面玄関から入ってきたんですよ」
「この土地の者か?」
「違います、でも120年ほど前はこの土地に先祖がいました」
「・・・なるほど、傀儡士なのか?」
「勉強が足りませんねオボッチャン、60歳近くにもなって
庄屋が文盲では村が栄えませんよ、もう少し上の能力です、
自分でも知らなかった系譜と能力ですがね」

115 :サナトリウム:05/02/18 06:48:55 ID:gwllDe9g0
奥座敷の一同は、当主と青年の掛け合いを、固唾を呑んで見守っていた。
正確に言えば、自分の力が全く及ばない恐怖に慄いていた。結論から
言えば、青年の言葉が真実であれば、自分たちの命が風前の灯であること
は間違いなかった。
「何をしにきた?」
良作は長く閉ざした口を再び開いた。
「知性と教養は必ずしも共有出来ないものですからね、貴方たちの苦しむ
様を、貴方たちが死ぬ瞬間まで特等席で見物したい、とでも言えば低俗な
貴方たちも納得するのでしょうが、実はそうではありません」


116 :サナトリウム:05/02/18 06:51:15 ID:gwllDe9g0
 内藤と名乗る青年の悪口に、今度は誰も声を上げなかった。
それどころか、憤りすらしていなかった。
天敵にも勝るかもしれない存在の前で萎縮していたのである。
「今暴れているのは貴方たちの言うお上よりも厄介な連中が
よこした者です。スウェーデン産の原種に端を発した動きで
あると言えば、お分かりですかね?」
 いつの間にか、青年の背後には無数の屍人が群がっていた。
「・・・敷地内に屍人を入れたのは50年ぶり以上だな・・・・」
 良作は溜息をついた。大蔵家を継いで3年、屈辱的な出来事だった。
「貴方はまだ解っていない、入れたのではないのですよ、入ってきたのです。
理解できないのであれば、試しに連中を敷地の外へ出して御覧なさい」
 青年の不敵な挑発に、良作は無言で答えた。相手の出方を待つより
自分には最早方法が無い事を悟ったからである。
「萩生田家は自衛隊から1個大隊、約500人分の小火器と周辺装備を受け
取っていますよ、それを誰に支給すると思いますか?」

117 :サナトリウム:05/02/18 06:53:52 ID:gwllDe9g0
 良作は目をむいた。それはもう一族がこの200年間でも経験した
ことのないような非常事態であることは間違いがなかった。
「コツコツと貯めて改良に改良を重ねた屍人達に支給するそうですよ、
このドサクサを利用して、吉川・大蔵の2大一族を抹殺し、大名時代
からの念願を果たすつもりです」
 良作は震えた。何という傲慢だ、屍人との不毛な戦いを経て、
過酷な労働や感染の恐怖と戦いながら、少しずつその恐怖をこの土地
に封じ込め、常に怯えながら暮らしてきたのは地元の百姓たちだ。
萩生田城下の連中が何をした?武士が、役人がしたと事といえば、
屍人の餌を手配したり、新たな感染者や他の疫病の患者をこの土地に
送る手配をしただけではないか、それも実際の作業は身分卑しきものや
この土地の者が押し付けられ、多くの犠牲を払ってきたのだ。
 多くの百姓が屍人と化してのたうち回っていた時、武門が一度でも
手を差し伸べた事があろうか、城下の町民も同様だ、僅かな蘭学者や
国学者、目先の金銭で警備を買って出た一部の郷士を除けば、
犠牲はいつも地元の百姓が払ってきたのだ。

118 :サナトリウム:05/02/18 06:54:57 ID:gwllDe9g0
「言いたいことは解ります、でも同じ様なものですよ、この土地の犠牲
になった人間たちの目から見ればどちらも陰惨な加害者です」
 その通りかもしれない、だが、当事者としてはそんな風には割り切れない。
「萩生田の屍人は恐ろしいですよ、貴方たちの言い回しでは、頭に針を打った
連中ですよ、言葉を解し、操る側に都合のいい程度の知能を持ち、仲間と連携
して銃を持ち道具を使い、戦闘となれば指揮官が判断を下し、敵を殲滅するのです。
わかりますね?もう地獄の蓋を開けるより方法はありません」


119 :サナトリウム:05/02/18 06:57:18 ID:gwllDe9g0
 良作は青年の目的をようやく察したが、それはとても許容できるものではなかった。
「地獄の釜の中に行く必要があります」
「あれを一度覗いて、そう言える者はおらん・・・・」
「わ、私は市役所の・・・支所の責任者だがね、サナトリウムのロックは、
全て解除されておったよ、チョット前、まだ屍人に追われた人間が逃げ込む
前に確認したから間違いない、手前までは、もう行くだけで入れるはずだ!」
 恐れとはこうも人を饒舌にするのか、数十年という個人的な連帯も、
その背後にある200年にわたる信頼関係も、この男には理解できないのかと、
良作は落胆した。
「だが最後は同席が必要だ・・・・それはワシでもどうにもならんぞ」
 それが、良作の言えるせめてもの皮肉だった。
「そうですか、それではそろそろおいとましましょうか?
ココが物騒な事になってからだと面倒ですからね、この屍人たちは
頂こうかとも思いましたが、全部お返ししましょう。
もっとも全部に僕の苗を植えつけてありますがね」
 一同が悲鳴を上げた。


120 :サナトリウム:05/02/18 06:58:53 ID:gwllDe9g0
「た、助けてくれ!頼む、何でもする!こいつ等をけしかけんでくれ!」
青年はケラケラと笑ったかと思うと、突然峻険な面持ちで一同を指差した。
「そうやって命乞いをする無力な人を!お前たちは何百年もの間!
何人もなぶり殺しにしたんだ!その恐怖を今度は自分で味わえ!
この鬼どもが!」
「・・・・最後に名前ぐらい聞かせんか・・・・」
 良作の言葉に、青年はまたニコリと笑って朗らかになった。
「僕は貴方たちのような人でなしではありませんからチャンスをあげ
ましょう。この屍人たちは一旦屋敷の外に出しましょう。包囲は解き
ませんが・・・・抜け穴くらいは屋敷内にいっぱいあるんでしょ、
5分したら皆が一斉にまたやってきますから、それまでに逃げるなり
戦うなり、頑張ってください、それが終わったら少なくとも100人の
自衛隊装備の屍人がやってきます、コレは大変ですよ、普通の屍人1万人
以上の脅威でしょうね」
 良作は弱者の視点を否応なく感じていた。それは初めての体験だった。

121 :サナトリウム:05/02/18 07:00:23 ID:gwllDe9g0
「ワシらはなす術がなかったのだ、生き残る為に自分以外の者の危機を
静観するしかない場合もある、人に手をかけるしかない場合もある、
人間などはその程度の生き物だ、お前には伝わらんかも知れんが、ワシら
にも感情はあったのだ、弱い人間であった事は認めるが、それではどうすれ
ば生き延びる事が出来たのか、先祖伝来の知恵にすがるしかなかったワシら
の苦悩も、確かにあったのだ・・・・・」
 屍人を引き連れて立ち去る青年はぴたりと足を止めた。良作以外の人間は
我先に屋敷にある2箇所の抜け穴、国道に繋がる最後の希望に向けて座敷を
後にしていた。


122 :サナトリウム:05/02/18 07:02:07 ID:gwllDe9g0
「自らの愚劣を告白してどうするんです、それならこれまで通り、生き残る
為に必死で努力すればいいじゃないですか?全てを正当化して、この事態を
乗り切ればいいじゃないですか?そうそう、僕の名は内藤隼人と申します。
以後お見知りおきを、あとこれは娘さんとお孫さんの映像です、始めに
お断りしておきますが、この中で起こったことに僕は一切干渉していませんから」
 内藤隼人はきびすを返して縁側まで戻り、良作に再生の始まったポータブルDVD
プレイヤーを手渡した。そこには孫娘を抱いた良作の娘が屍人の群れに追われる映像
が映っていた。四方を屍人の群れに囲まれた二人、その群れの中に消えた二人の手足
を奪い合う屍人たちの醜悪な映像を、良作は目を丸くして眺めていた。
「何故だ、何故二人がこの街にいたのか?どうして戻ってきたのだ?」
お宅に恨みを持つ人間に、お嬢さんははめられたようですね、これはある人から
貴方に渡せと言われた物です、忘れるところでした」

123 :サナトリウム:05/02/18 07:03:29 ID:gwllDe9g0
「おのれ!キサマ、萩生田の手のものか?なぜ何の罪もない娘たちを!」
 内藤隼人は「フウ」と溜息をついた。
「こういう恨みを貴方はいくつも抱えていたんですよ、いや今も抱えている」
 逃げ出した者たちが一斉に座敷に戻ってきた。
「お館さまぁ!抜け穴の向こうに見たこともないバケモンがいる、
1匹じゃない、二人食われた、すぐに蓋を閉めたんだが、物凄いバカ力で
今も蓋を押してるんだ!」
「・・・・あれじゃかんぬきも何時まで持つかわからねぇ・・・お館さま
・・・人間のようにも見えたが、手が4本あった・・・・ありゃ一体何なんだ?」
「知らん・・・知りたくも無い・・・」
ポータブルDVDプレイヤーを抱えながら、良作は嗚咽していた。
顔を上げるともう、内藤隼人は屍人と共に消えうせていた。
正確には屍人はすでに国道から屋敷に向かって歩き始めていた。
「若造め・・・地獄へ行けい・・・行って絶望するがいい・・・ヒヒヒヒヒ・・・」
「お館さま?お館さまあっ!」
窓から見える景色には、すでに屍人が溢れていた。

124 :本当にあった怖い名無し:05/02/18 20:07:59 ID:DOqsYQJUO
サナトリウムすげーっ

125 :サナトリウム:05/02/18 22:51:47 ID:gwllDe9g0
色々と応援ありがとう御座います。
とても嬉しくなって、ちょっと調子に乗っています。
今回は一度切りのいいところまで書いてからコピペしました。
読み直して誤字や誤変換を確認しやすいのが良いですね、この方法は。
もっともまだ誤字脱字もそれ以前の文章力の問題はどうにもならない
でしょうけれど・・・・・・
ちゃんと小説を書くのは初めてなので、色々と教えていただければ嬉しいです。
物語がいきなり神社のシーンから始めてしまったので、どう纏めようかは
悩んでいるところです。本当に行き当たりばったりなので・・・・
改造銃に関しては、ご気分を害した方がいらっしゃるかもしれません、
モラルの欠如は謝罪します。個人的にはマルイのプリンキングのG3とか
昔の固定スライドガスハンドガンのノーマルしかもってません。
ストーリーに関してはゾンビ映画やバイオやラブクラフトからのオマージュ
が多いと思います、マニアの本能で自然とこうなってしまう事をお許しください。

126 :本当にあった怖い名無し:05/02/18 22:59:12 ID:QDIqqcBh0
できれば、これまでの登場人物の相関図と言うか、紹介をして頂きたい。

127 :サナトリウム:05/02/19 00:06:28 ID:gTkVgQIu0
(舞台)
関東の丘陵地帯にある巨大団地と古い農家の並ぶ新興住宅街
3つの地元有力者の下で管理されていた感染者の管理・研究施設である
街は、原因不明の事故により街が感染者で溢れ、政府により封鎖されている。
地元有力者は、元萩生田城城主の末裔(萩生田家)・屍人と呼ばれるゾンビ
を封じ込め、管理する山と神社、その地下にある(地獄の釜)と呼ばれる
場所を管理する(吉川家)・(地獄の釜)との連絡通路も存在する地下施設
を有するサナトリウム病院を始め、経済的に街を掌握する元庄屋の地元有力者
である(大蔵家)の3つ、200以上にわたり閉鎖的な街であった地元に
35年前に団地が建設され、ある程度開け、やがてベットタウンになったが、
様々なオカルト現象や猟奇殺人事件・謎の失踪事件などの発生する心霊スポット
としても有名な土地だった。
街ぐるみの感染被害が、何らかの事故であるか目的を持った勢力の人為的な
行為であるかは、政府も把握できないままに街を封鎖し、報道規制をかけている。

128 :本当にあった怖い名無し:05/02/19 00:14:00 ID:WItXE5Im0
>>126じゃないけど、サナトリウムさん乙

129 :サナトリウム:05/02/19 00:30:20 ID:gTkVgQIu0
「主人公」
名前未決定、特殊なウィルスに感染した人間を江戸時代から
隔離していた街の秘密に迫る使命を受けたエージェント。
対ゾンビ戦に関しての様々なノウハウを持ち、対感染用の様々な処置も受けている。
ランドクルーザーに様々な武装を積み込んでいる、戦闘のプロだが軍人ではない
「吉川魃(はつ)」
芳川家の事実上当主である老婆、江戸時代から続くゾンビに関する膨大な
伝記や史料を井伊森神社(飯森神社)に封じ込めると共に、様々なトラブルを
闇に葬ってきた一族の冷酷なリーダー。
「吉川塊(かい)」
魃の息子で神社の神主、感染者の隔離と怪現象の鎮圧や証拠隠滅のため、
時にはゾンビなどを使った非合法手段も使う地元青年団の指揮者でもある。
「お姫い様」
地元で最も有名な悪霊、3メートル近い身長と白いワンピース、顔を
覆い隠す長い髪が特徴の、謎の存在
「殺人小人」
胎児のウィルス適合体、隔離前の保菌者の体内から地元一般病院などで
生まれることもあり、時折脱走して群れる事がある。
殆どの場合、吉川家に確保される。
「屍人」
ゾンビ、地元に住む保菌者でもなく、適応者でもないもの、特に団地住民に多く
発生する感染被害者。知能のあるものから全くないもの、数ヶ月で
腐り果てるものから、最低限の捕食で不死となるものまで様々な種類が存在する。

130 :サナトリウム:05/02/19 00:39:04 ID:gTkVgQIu0
「由紀子」
父と二人暮しだった団地住人の少女(18歳)
父を感染で失い、ゾンビ騒動の最中、団地から逃げ遅れて孤立した。
大きな女との接触で精神と肉体に変調を来たした。
「窪田」
地元の悪質サバイバルゲーマー、100気圧以上のガス圧力で
金属製BB弾を発射させる極悪改造エアガン(ガスガン)を所持して
仲間と共にゾンビに制圧された団地内で戦うが、大きい女に憑依された
由紀子によって仲間をボウガンで撃ち殺された後、ゾンビに終われ、右足を負傷して
(感染の恐れなし)由紀子の住む号棟の団地4階に放心状態の由紀子と共に篭城中

131 :サナトリウム:05/02/19 00:54:33 ID:gTkVgQIu0
「大蔵良作」
街の庄屋の末裔で地元の3大有力者の一人
経済面で、外界との均衡を保つ役割を果たしている。
ゾンビの管理と生態のノウハウを吉川家に独占される事を
萩生田家同様に快く思っていなかったため、サナトリウム病院を
建設所持し、地下施設の一部を政府一部の人間と共に管理し
その一部は(地獄の釜)と呼ばれる神社地下の巨大な封印場所にも繋げ、
屍人の秘密について、歴代の大蔵家当主とは一線を画した知識を得る人物となった。
「内藤隼人」
地元大学に通っていた大学生を経て、フリーライターとして就業した後も
地元に残り、街の謎をレポートしていたが、その調査が3大当主の逆鱗に触れ
抹殺されそうになった過去を持つ。生還した後も失踪者として正体を隠し、
街の陰謀へ復讐する為に逃亡生活を送る最中、自分の遠い先祖が街(村)の
住人であったこと、自分がゾンビを操るなどの特殊な能力に目覚め始めて
いる事を自覚した。

132 :サナトリウム:05/02/19 01:02:12 ID:gTkVgQIu0
「タカシ」
サナトリウム病院の入院患者の少年
地元では珍しくない保菌者だが、ネフローゼの発症を
境に細胞に特殊な変化が現れたため、事実上の収監状態にある。
「お鶴ちゃん」
事実上サナトリウム保菌者の研究施設となっている小児病棟の
子供たちと謎の能力で交信する正体不明の存在。
子供たちはサナトリウム地下9号病錬にいると伝えているが事実は不明
「老人と孫娘」
主人公の前に現れて消えた霊魂のような存在

133 :…希望:05/02/19 01:15:35 ID:loveh74WO
>>サナトリウム様…乙です。
独特の世界観で、予想出来ない所が楽しみです。

134 :本当にあった怖い名無し:05/02/19 01:43:02 ID:3+S/z6OAO
>作者のみなさま、ご苦労様です。
銀色の眼鏡さんや、おやじさんの話とかってまだ、完結してないよね?最近、続き来ないよな〜残念

>希望さんの第二部お待ちしてました。つなぎ合わせる展開嫌いじゃないです。楽しみにしてます。

>サナトリウムさん、投稿前にチェックは良いと思います。せっかくの良い作品なのですから、期待してます。

135 :まこしろ:05/02/19 02:43:41 ID:LWzUFE3s0
「元」佐野は頭部を破壊され、完全にその動きを止めた。
高井はすぐにウェストバッグに入れた予備のシェルを取り出すと素早く装填した。
7発装弾にしてあるとは言え、常にフル装弾をしていなければ不安だったのだ。
高井はまだ物干しの取り付けの終わっていない柵の上部を見上げた。20センチ四方ほどの
空間ができているが、普通の大人サイズの者がそこを通り抜けるのは不可能だと思われた。
「まあ、ヨシとしよう。」
高井は噛み付かれた感触に恐怖を抱き、一刻もその場から立ち去りたかった。
銃を構えなおし、非常階段をゆっくりと上り始める。一段ずつ慎重に・・・
階段の方向が変わる踊り場まで上ろうとしたその瞬間、高井は気配を感じた。
「何かいる・・・!」
その気配は間違いなく階段の上部から感じられた。高井は一気に階段を上ったものか、躊
躇した。非常階段の上はマンションの入り口がある廊下だ。さっき、部屋を出たときには
何の気配も感じられなかった。しかし、今は間違いなく「何か」がいる。数はわからない。
高井はゆっくりと階段の踊り場に足を踏み込んだ。銃口を階段上部に向け、ゆっくりと歩
を進めた。


136 :まこしろ:05/02/19 02:45:02 ID:LWzUFE3s0
グアァァァァ・・・・・・!

高井が銃口を突き出した瞬間、唸り声とともに女性の「死者」が襲いかかってきた!
「ウアァァァァ・・・!」
高井はあまりに唐突なことに思わず叫び声を上げ、無意識に引き鉄を引いた。

ドン!

弾は女性の右肩あたりに命中した。その勢いで女性の腕はちぎれかけ、皮一枚でつながっ
ているように、ぶらんと垂れ下がった。高井はすぐに次弾を装填すると、今度は頭部を狙
って発射した。

ドン!

弾は命中し、高井を襲った女性の「怪物」は息絶えた。


137 :まこしろ:05/02/19 02:45:56 ID:LWzUFE3s0
「なんで、中にいやがるんだ・・・?!正面入り口が破られた・・・?」
高井は返り血を手で拭いながらつぶやいた。そして再び階段を上り、廊下に上がった。
廊下には他に気配は感じられない。しかし、油断をすることはできない。他にも「侵入者」
がいないとも限らないからだ。ゆっくりと歩を進め、やがて、正面入り口へ下りる階段前
にある自宅の入り口までたどりついた。
高井は恐る恐る階段の下を見た・・・。
入り口は確かに閉まっている。他に動くものの気配も感じられない。
高井は少し安心して部屋の扉を開け、中へ入った。

「何があったの?!大丈夫?!」
由美子が泣きながら訊ねた。
「大丈夫だよ。もう心配しないでいい・・・」
「血が・・・血が・・・」
「血・・・?ああ・・・これか・・・俺のじゃないよ。ちょっと拭いてくる。」
高井は洗面所に入りタオルで返り血を拭いた。
「ど、どうしたんですか?何があったんです?」
高井が洗面所から出ると久米が声をかけた。
「4号室の佐野さん、やはりダメでした・・・」
「ダメ・・・ということは・・・?」
「おいおい、詳しく話しますよ。ちょっと緊張しすぎで疲れた・・・少し休みます。何かあっ
たらすぐに起こしてください。どんな些細なことでも、何かおかしなこと、気配を感じた
ら必ず起こしてください。」
そう言うと高井はソファベッドに横になった。


138 :某300:05/02/19 11:23:05 ID:dePYi7dl0
この職場に勤めて早15年。
今日もいつものように出勤し、いつものように作業し、いつものように
帰宅する。。。。。

そして今日も同じような一日の朝を迎えた。
私は朝飯を食べる習慣がない。
ベッドから起き出し洗面所へ向かい冷水を顔に浴びせる。
『ひゃぁああ』朝一番の冷水で眠気が吹っ飛んだ。そのままザブザブ顔を洗いながら
TVの発する声に耳を傾ける。
『ニュースです。昨日より九州全域に発生しております原因不明の暴動ですが、
中国・近畿地方への拡大を見せており、更に被害が拡大すると思われます。』
「まだやってんのかよ」
タオルで顔を拭きながらTV画面に目をやると、警察官と暴徒らしき軍勢がおしくらまんじゅう
をやってる姿が映し出されていた。画面右上に【Live!】と記して。
TVでは司会とコメンテイターがあーでもないこーでもないとやりとりを繰り広げているが、
なんとも他人事な意見しか言えないコメンテイターだな、としか印象に残らなかった。
右下に小さな画面で映し出している暴動画像を歯ブラシを咥えながら見ていると、複数の暴徒が
一人の警察官を取り囲み、押しつぶそうとしている場面になった。
「暴徒増えてるなぁ。こっちにも影響あんのかな?」
ブツブツ独り言を言いながらガラガラとウガイをし、そそくさと仕事着に着替える。
TVでは相変わらず司会とコメンターが言い合ってるのを横目にTV電源を切った。
「今日もがんばりますかね」
2F建て賃貸アパートの2階に住む私は、階段下りてすぐに駐車してある愛車にキーを差込、
いつものように車を走らせ職場へ向かった。




139 :…希望・第二部【第三章】:05/02/19 18:19:57 ID:loveh74WO
【浜田】
『私は、九州本土防衛軍、科学特殊部隊の浜田です。今日は、松本隊長からの命令により、長谷川教授から、新型の高電圧銃と武装車両の説明を、聞いてくる様に言われて来ました。』
ハセキョーは、しかし凄い物をいつも発明するなぁ〜なんて、今回も思ってしまった。なにが凄いって、兵器のデザイン…ウルトラマンとかに出てくる科学特捜隊みたいだ…。
それを知っている私も嫁入り遅れた三十路女だけど…。
でもちょっとハセキョーを狙ってたりするんだけどね…あの渋さと少年ぽさが、女心を擽るんだよねぇ〜。

140 :…希望・第二部【第三章】:05/02/19 18:22:56 ID:loveh74WO
私は、兵器の取り扱いや、スペック、注意点を聞きながらさりげなく、ハセキョーに体をすり寄せた。
ハセキョーは、少し顔を紅くさせ、説明の口調が土盛る様になった。そんな所が、心擽るんだけどね…☆

私は、部隊の男達から言い寄られる事はあるが、興味が持てない。肉体派より、個性的な知性派が好きだ。女友達から言わせると、男の趣味が悪いとか変わってるとか良く言われるが気にしない…。
若い時は、ミス静岡になった事もあるし…微妙な賞だけど…まあ、ルックスは人並みなはず…なんだけどなぁ…。

141 :…希望・第二部【第三章】:05/02/19 18:25:47 ID:loveh74WO
兵器の説明が終わるとハセキョーは、少し哀しそうな目をしながら、
『君を見てると、娘を思い出すよ…』
と、低い優しい声で言ってきた…。
私は、少しお茶らけて
『じゃあ、娘さんも私みたいに綺麗なんですね』
ハセキョーは、目元に笑みを浮かべながら、
『そうだね〜、君程じゃないけど…綺麗だったよ…ま、君よりもまだ若いがね』
私は、ハセキョーに、若いは余計です…と突っ込んでみた。ハセキョーは焦ってあたふたしながら言い訳してたのが、これまた心を擽られた☆


142 :…希望・第二部【第三章】:05/02/19 19:05:33 ID:loveh74WO
でも、ハセキョーの娘さんは確か、今は行方知れずとの噂を思い出した…。直接、深く聞きたかったが今日はやめておこう…。私は、後ろ髪を引かれながら、部隊に戻って松本隊長に兵器の報告をした。

松本隊長は、『ハセキョーの武器凄いんだけど、デザインがなぁ…この武器使っているうちの隊の姿を想像しちゃうと…エッチの最中でもアレも萎えるぞぉ』と言って、周りを笑わせていた…。
こんな冗談が言えるのは、少し平和が戻って来たからかもしれないと、きっとこの場に居る誰もが思っただろう。

この平穏な日々はいつまで続いてくれるのか……

143 :…希望・第二部【第四章】:05/02/19 19:47:30 ID:loveh74WO
【長谷川】
新しい兵器完成から数日後のある日…

『長谷川教授、例の検証はどうなってますか?』
私は、また防衛隊の浜田君に、体をすり寄せられなが、話を進めた。
『特務隊の森田総隊長が依然、失踪前に本土で捕獲した、カップルのトライオキシン感染体の件だったよね…報告書は出来上がっているよ』

報告書を浜田君と覗きながら、さらに話を進める…しかし、いい匂いがするな…。
『高圧電流で、体内のトライオキシンが化学変化をおこし、新たな物質がみつかった…とりあえず、その物質を【デッドオキシン】と命名した。』

144 :…希望・第二部【第四章】:05/02/19 19:51:09 ID:loveh74WO
『デッドオキシンは、死体に注入しても、トライオキシンみたいな活動体としての感染発症はまだ確認されていない…、ただ……。』
浜田君は、興味津々で『ただ…?なんですか?』と、身を乗り出しさらに体を擦り寄せて来る…私は困りながらも、なるべく説明に集中しようとした。
『ただ…、実はこのデッドオキシンを、人間の脳で培養した、【ゾンビ菌】に散布した結果、ゾンビ菌の活動が活発になり、ゾンビ菌自体が、違う種の菌になる…そして脳から、離れようとする…


145 :…希望・第二部【第四章】:05/02/19 19:54:18 ID:loveh74WO
同様に、ゾンビ菌感染体に、散布した所…トライオキシン感染体に似た行動をとる…そう…脳ミソを欲しがる…そして、脳を破壊しても活動は止まらない…
さらに、唾液や体液から、新たなゾンビ菌が含まれるデッドオキシンが分泌される。簡単に言うと、咬まれたりすると…伝染するって事だ…
そして、感染体を燃やし気化するとトライオキシンにもどりる…その時にゾンビ菌は死滅するが、トライオキシン被害が出るだろう…。

146 :…希望・第二部【第四章】:05/02/19 19:57:10 ID:loveh74WO
『これは、私の娘と、私の親友の北野教授が研究し開発した、トライオキシンSタイプでも、デッドオキシンが気化した時には、従来のトライオキシンに戻ると言う事だ…』
話が終わると、浜田君の顔色が悪いのが良くわかった…きっと…これが…どんな意味を示すのか…理解したんだろう。
私はさらに、話を続けた…、
『米軍は、すでに知っていたはずだ…ゾンビ菌も、トライオキシンも元々は米軍からの情報だし、トライオキシン感染体が、高圧電流に弱いのも米国からの情報だった…。しかし…なぜ、全てを一度に、米国は私達に情報を提供しないのか…』

147 :…希望・第二部【第四章】:05/02/19 19:59:25 ID:loveh74WO
浜田君は、珍しく深刻そうな顔をしていた。『早く、隊に戻って松本隊長に報告してくれ。その後は、松本隊長がお偉いさんに報告してくれるだろうから…』

私は、浜田君を隊に返すと、薬品の匂いに混ざった彼女の香水の残り香のするこの部屋で娘の写真を見ていた…。
私は、娘の生存を諦めなきゃいけない事に気が付いていたが…もう、だいぶ前から…でも諦めきれない…。


会いたい…娘に会いたい……。

148 :…希望・第二部【第五章】:05/02/20 00:53:15 ID:OUDeRknnO
【浜田】
私はハセキョーから受け取った報告書を松本隊長に渡した。
松本隊長は私の様子がおかしいのに気が付き、『至急…上層部に報告する…』と珍しく冗談の一つも言わず静かに報告書を受け取り、九州政府本部に向かった…。

数時間後、防衛全部隊の召集があり、松本隊長から、各隊長や、主要隊員に例の件の報告があった。

ここで議題となったのが、トライオキシン感染体に対し、高圧電流の兵器の使用を禁止にするかどうかだった。

149 :…希望・第二部【第五章】:05/02/20 00:57:07 ID:OUDeRknnO
もし停止させたトライオキシン感染体にゾンビ菌が感染したら…もはや手の打ちようがない…。弱点が見あたらないからだ…。

ゾンビ菌感染対の様に、脳を破壊しても活動は止まらず、トライオキシン感染体の様に、高圧電流でも止まらない…。
さらに、ゾンビ菌感染体の様に、咬まれたりすると感染し伝染が広まる危険性と、燃やしてしまったりすると、トライオキシンの雨が降り……。
そしてトライオキシン感染体と同じか…または、さらに上の知能らきし物を持っている化け物になり、駆除するのが大変困難になる…。

150 :…希望・第二部【第五章】:05/02/20 01:03:58 ID:OUDeRknnO
今の所、本州を放棄した私たち九州政府配下は、九州への感染体の進入だけを防げば良いだけだが、もし攻められたら…防衛しきれるか自信がない…。

松本隊長の報告に、他の部隊長が、こう質問をして来た…。
『その新しいタイプの感染体が、今後…大量発生する危険の確率は…?』

松本隊長は、普段のお茶らけた表情からは想像出来ないくらい厳しく鋭い眼差しでこう答えた…。


151 :…希望・第二部【第五章】:05/02/20 01:06:33 ID:OUDeRknnO
『きっと99パーセントだろう…。なぜなら、本州には、ゾンビ菌感染体の駆除の為に投入した、トライオキシン感染体を高圧電流兵器で活動停止状態のままかなりの数を放置してある…。きっとその中の何体かは、ゾンビに食べられ感染しているはずだ…その後は…』

そしてさらに厳しい顔で、こうも続けた…。『俺たち防衛軍は、何があっても、守るべき者をを、守りきらなければならない…。これは簡単な任務ではないのは重々承知している…。戦うべき相手がさらに強敵になろうとも求められる結果は同じだ…』

152 :…希望・第二部【第五章】:05/02/20 01:09:15 ID:OUDeRknnO
そして、少し寂しげな顔をして最後にこう付け加えた…
『みんな、任務遂行の為に、命をかけて戦おう。でも…でも…絶対死んではならない…生きて成功させるんだ…もし…もしも…死んでしまっては、自分で自分の守るべき者の…命を脅かす存在になるかもしれないのだから…』
松本隊長は、目に涙を浮かべていた…。そう…隊長の亡くなられた奥様は、隊長の目の前で小さな自分の子供を食べてしまったんだっけ…去年のクリスマスの夜に…。
私は涙を浮かべた松本隊長を見て、初めて男らしいと感じた…。

153 :…希望・第二部【第六章】:05/02/20 01:17:45 ID:OUDeRknnO
【長谷川】
『例のカップルに関する研究を続けていて…さらにわかった事がある…』
私は、浜田君を呼び、新たな報告をする…。

今日は、浜田君の他に、松本隊長も一緒に研究施設に来た…きっと、デットオキシンの件で焦りがでているのだろう…。
『厳重な隔離実験室内にで、拘束された動かない死体が2体並んでいる…そう、例のトライオキシン感染体だ…現在は、高圧電流の処置で動きはしないが、体内はデットオキシンに汚染されている』

松本隊長は、不安げな顔で、『まさか、ゾンビ菌に感染させる気じゃ…』と声をあらげた。

154 :…希望・第二部【第六章】:05/02/20 01:19:53 ID:OUDeRknnO
もちろん私は、
『その通りだ…、もう何体かは実験済みだ…安心したまえ…デットオキシンの感染活動体になっても、酸素がないと活動出来ないのは確認済みだ…もちろん呼吸の為じゃないぞ…科学反応してエネルギーを得るためだ…』

松井隊長は、『それでも危険です…今はその感染体はどうしてるんですか?』と不安そうに突っ込んでくる。

『厳重に密閉された、電子ロック付きの、鋼鉄製の…まあ、樽に詰め込んであるよ…もちろん、窒素100パーセントで活動は休止しているさ…』

155 :…希望・第二部【第六章】:05/02/20 01:28:32 ID:OUDeRknnO
私は部下に指示をし、強化ガラスの奥から、実験の様子を、浜田君と松井隊長と私の助手とで注意深く見守った…しかし、このタイミングで…この後、最悪な事が起きるとは、この時は誰も予想をしていなかっただろう…。
そして、ずっと…ずっと…続いて行くのか…終わり無き地獄が…生きている人類と、一度死んだ者の悪魔戦争が……きっと終りに出来るのは、地上に降りた天使だけなのだろう…

156 :…希望:05/02/20 01:40:41 ID:OUDeRknnO
>>前スレ292様…遅くなりましたが、作品完結乙でした。次回作も楽しみにしてます。

157 :本当にあった怖い名無し:05/02/20 02:44:30 ID:WY30UGRu0
乙です。

158 :…希望:05/02/20 11:41:12 ID:OUDeRknnO
>>157様…底まで読んで頂いてありがとうございます。
でも…次章の話のネタを……先にイッチャダメだよ〜w(゚o゚)w

159 :第七隕石 ◆dAan2veQhc :05/02/20 17:41:21 ID:dpCTl7uA0
ゾ、ゾ、ゾンビの大爆笑 シャッター開ければ顔なじみ
食わせて頂戴今日もまた 誰にも遠慮はいりません

ゾ、ゾ、ゾンビの大爆笑 屍人はますます元気です
今日のご飯は誰だろな 力いっぱい食べちゃうぞ

ゾ、ゾ、ゾンビの大爆笑 敵役も楽しい人ばかり
小銃構えて待ってます 自衛隊居なけりゃ始まらぬ

ゾ、ゾ、ゾンビの大爆笑 兄さん姉さんパパにママ
じいちゃんばあちゃんお孫さん
お腹が空いたら始めよう お腹が空いたら始めよう〜


お粗末さまでした。


160 :本当にあった怖い名無し:05/02/20 18:36:10 ID:zkUcSWTGO
つまんね

161 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:18:13 ID:65S+J2li0

「ZOMBIE 〜ONE OF THE DEAD〜」(26)

運命の神様は、わたしが逃げることを許さなかった。
自分の招いた結末を、しっかりとその目に焼き付けろ。
そう言われているかのように、目の前でおぞましい惨劇の幕が上がる。
待望の獲物に、屍人たちはまったく容赦をしなかった。
複数の男たちに強姦されているかの如く、おばさんに屍人が次々と群がり、生きたまま
体中をバラバラにされる。
肉を切り裂き、骨を噛み砕き、内臓を無造作に引きずり出す。
彼女はあまりの痛さに、原始的な反応を見せた。
悲鳴だ。
溢れ出る血が口のなかで絡まって、まるでうがいでもしているみたいな悲鳴だった。
「い゛っだああぁあああぁいぃっ!!い゛だいっ!いだああぃぃぃ・・・!!
いぃぃいいいぃぃっだだだだだあぁ・・・!!い゛ででででぁぁぁああ゛・・・・!!!!」
お菓子をたくさん買い込んで、旧友との再会を楽しみにしていたおばさん。
わたしに向かって愛想笑いをしていた、少し気の弱いおばさん。
不器用な生き方しかできなくて、辛い目にあってばかりだったおばさん。
お嬢様だった昔の名残なのか、いかにも世間ズレしていない天然ボケと、のんびりとした
穏やかな雰囲気を漂わせていた。
左足を必死に掴んでいたのに、わたしのことを気遣ってちゃんと離してくれた。
悪いヒトじゃなかった。
・・・悪いヒトじゃなかったのよ。
なのになんで、こんな苦しい死に方をしなければならないの・・・


162 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:20:06 ID:65S+J2li0

屍人たちに圧し掛かられたおばさんの眼が、腐りつつある肉の隙間から見え隠れする。
激痛に顔を歪ませながら、恨めしそうにわたしを睨んでいる。

ああっ・・・
ウソ・・・
わたし・・・?
やめて。
やめてよ。
そんな眼で、見ないで・・・

屍人が、おばさんの横顔を両手で押さえ付ける。
化粧を少し厚く塗ってでも美しく綺麗に見せたい、という彼女の努力を平然と踏みにじり
ながら、冷たい感触のするアーケードの床へ強引に押し潰していった。
一瞬、手足がジタバタと上下する。
たった、それだけだった。
ささやかな抵抗は、なんらの影響も与えず、見る間におばさんの顔が潰されていく。
メキメキッと歯茎と骨格が軋む音が響き渡り、振るえる舌と、まだ意思の光を宿して
いた眼球が、デロリッと飛び出してきた。
「ぎゅううぅぅうぎゅぎぇうふぇうううう〜〜ぎゅううえ゛ぇぇ〜〜え!!」
古ぼけた蛇口から出るような甲高い音が、唐突に聞こえた。
その騒音は、おばさんの口から流れてくる。
彼女の顔つきは、さっきまでわたしに見せていた人の良さそうな笑顔ではなく、
グロテスクな深海魚みたいに、赤黒く充血した惨い表情へと変貌を遂げていく。
出来上がったそれは、別の女の顔だった。
かつての彼女の面影が微塵もない、人外の醜い顔だった。


163 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:22:04 ID:65S+J2li0

屍人たちは飛び出た眼球を我先にと奪い合い、まだ視神経が繋がっている眼球を根こそぎ
引き千切ると、口のなかへ放り込み、機械的に咀嚼する。
眼球にありつけなかった屍人が、おばさんの口のなかへ手を突っ込み、舌を掴み上げる。
無理矢理に拳を入れたから、口が限界一杯に広がり、ミチミチと肉が裂け、前歯が折れ、
顎を砕かれてしまった。
地獄の苦痛に涙をこぼし、カラダを痙攣させる彼女の事情なんかお構いなしで、舌を引き
伸ばし、むしゃぶり付こうとするが、その横から別の屍人が意地汚く齧り付く。
またもや争奪戦に負けたその屍人は、怒ったような金切り声を上げて、おばさんの
口を上下にこじ開けた。
バキンッという、亀裂音が耳を打つ。
粘っこい血飛沫を上げ、咽喉まで切り開かれた口が、真っ赤な肉を曝け出す。
ブランと垂れ下がった下顎をすばやくもぎ取るが、肉がきれいに剥ぎ取れず、皮に
こびりついた歯茎の一部しか、手にすることができなかった。
しかしその屍人はとくに気にせず、まるでかっぱえびせんでも齧る子供みたいに
胡坐をかいて、硬い歯茎を食べ始めた。
ボリッ・・・ガリッ・・・ガリリッ・・・ボリッ・・・
床に散らばった歯の残骸すら拾って食べるその姿は、飢えた餓鬼、そのものだった。
おばさんの顔は屍人たちに啄ばまれ、すでに原形を留められないほど、グチャグチャに
壊されてしまった。
あの温和な顔つきが、二度と復元できないくらい、どんどんと削り取られていく。
腰が抜けたようにへたり込むわたしは、この解体劇をずっと見せ続けられた。
傍観者ではなく当事者の立場から、この拷問ショーをずっと見せ続けられた。
人間に潜む獣の本性を、突きつけられている気分だった。
死にたくないがゆえに、おばさんの顔を蹴り続ける浅ましい姿を知ってしまった、
いまのわたしにとっては、それがとても辛くて悲しい。
わたしはつかの間の生を手に入れたが、手に入れられなかったおばさんには、悲惨な
罰ゲームが待っていた。
このサバイバルレースに負けた、敗者の辿る末路。
生きながら喰われ、醜い化け物に作りかえられていく。
残酷な現実と、自分の罪深さを思い知り、震えが止まらない。


164 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:24:09 ID:65S+J2li0

もはや体を動かす機能を失っているはずなのだが、しかしおばさんの全身は、前後へ
小刻みにユサユサと揺れている。
彼女の右腕を、さっきから何度も何度も、しつこく引っ張っている屍人のせいだ。
すでに肩の骨は外れているのだが、そいつは肉ごと腕を引き抜こうとしていた。
片足を背中に乗せ、グイグイと手加減もなく引っ張り続ける。
血で濡れて、何度もすっぽ抜けるのだが、決して諦めようとはしない。
何度も何度も、上や下に、右や左に、執念深くグリグリと廻し続け、捻じ切るように
右腕を抱えあげる。
いまでも思い出したくない、皮と骨と肉と神経が千切れ飛ぶ音。
ブシュウウ〜〜〜ッ・・・・・・!!
肩から吹き出る血が、まるで霧のようにあたりへ降り注がれた。
床に転がっている、おばさんが買い込んだお菓子たちは、生臭い血で汚される。
『ヒャギェウホハハハッ・・・ヒヤハハハハへへへッ・・・イヒッフヒヒャハハァッ・・・』
片腕をもぎ取った屍人は、馬鹿みたいな奇声を上げると、ぎこちなく踊るような格好で
うつ伏せになったおばさんの周りを徘徊し始めた。
わたしの存在など、すでに眼中にはない。
目の前の獲物を喰らい尽くすのに、夢中だった。
ブラブラと揺れる太い右腕を振り回し、流れ出る血を啜り、歩きながら肉に齧り付く。
その姿には、人間を人間として扱わない、屍人の冷酷な論理が凝縮されていた。
彼女のこれまで歩んできた人生に想いを馳せることもなく、人間の尊厳を噛み千切り、
冒涜という言葉すらも生ぬるい残虐な仕打ちを、屍人たちは延々と繰り返した。
死に逝くカラダを弄ぶ、恐るべき死者たちの宴。
やりきれないのは、そういったことをする屍人たちも、元は人間だったということだ。


165 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:26:13 ID:65S+J2li0

おばさんの背中に跨り、ふくよかで柔らかくてだぶついた皮膚をひたすら貪り続けて
いる、屍人の少女。
長い髪を狂ったように振り乱しながら、白い歯で肉を切り裂く。
白いワンピースは、吹き出た血に染められ、派手な紅いドレスに変わってしまった。
生前の彼女は、いったいどんな娘だったのだろうか。
儚げな雰囲気があったから、ひょっとすると病弱な女の子だったのかもしれない。
手足が細かったから、モデルとかをやっていたのかもしれない。
別の場所で出会っていたら、仲の良い友達になれたのかもしれない。
『アヒャァァ〜〜〜アハァハイアアァ〜〜〜イヤアァ〜ハヤアァア〜〜〜〜〜』
咀嚼をする合間に、キチガイのような叫び声を上げる。
人肉を喰らうこと。
それだけが、いまの彼女の悦びであるかのように。
もはや両親の付けてくれた素晴らしい名前も、手の込んだ美味しい料理も、体を休める
暖かいベッドも、将来の夢も、未来の希望も、楽しい想い出も、高い知能指数も、礼儀
作法も、行儀作法も、愛情も、友達も、彼氏も、オシャレも、お金も、音楽も、旅行も、
なにもかもが全部、無意味な存在となってしまった。
人肉を喰らうこと。
それだけが、いまの彼女の全てであるかのように。
あなたはいったい、どんな人生を歩んできたの?
どんな夢を見てきて、どんな希望を抱いて、どんなことに傷つき、悩み、悲しんできたの?
あなたのことを覚えているヒトは、いまもまだ生きているの?
答える術を失った少女は、血の味のする人肉を、ひたすら胃のなかに流し込む。
咀嚼した肉片は消化することもなく、詰め込まれた人肉で胃が破裂し、妊婦のように膨れ
上がったお腹が破れても、少女は人肉嗜食をやめることはないだろう。
未来永劫、この呪われた刑罰が続くのだ。
『アヒャァァ〜〜〜アハァハイアアァ〜〜〜イヤアァ〜ハヤアァア〜〜〜〜〜』
・・・わたしもいつか、あんな風になってしまうのかもしれない。
怖い。
それが、とても怖かった。


166 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:28:09 ID:65S+J2li0

生皮を剥がされ、肉の残骸になってしまったおばさんの体は、赤いペンキを被った
アザラシのように見えた。
屍人たちが咀嚼する音に混じって、なにかが、静かに、静かに聞こえてくる。
・・・ズビュビュウ〜〜〜・・・ズズビュビュウ〜〜〜・・・ズビュビュウ〜〜〜・・・
水を含んだ笛を吹いているような、濁った音色だった。
その音は、おばさんの引き裂かれた咽喉の奥から、かすかに、かすかに聞こえてくる。
・・・・・・呼吸音だ!
生きてる!
おばさんは、まだ生きてる!!
ポッカリと空いた血に濡れる眼窩、押し潰されたために細長く歪んだ頭蓋骨、砕け散った
前歯の残骸に、下顎の切れ端をぶら下げ、ただの穴と成り果ててしまった口・・・
皮は裂かれ、髪は毟られ、鼻は折られ、腕はもがれ、大量の血液を失いながらも、
彼女はまだ、そう、まだかろうじて生きているのだ!
・・・だがそれは、はたして喜ばしいことなのだろうか。
生きながら喰われる苦痛と恐怖を、死という逃げ場に辿り着くことも許されず、いままで
ずっと味あわされてきたのだから・・・

わたしのせいだ。
わたしがもっと、頑張らなかったからだ。
もっとわたしが頑張っていれば、なんとかなったのかもしれないのに。
なぜあのとき、彼女を突き飛ばしてしまったのか。
もっと頑張れたはずなのに。
頑張れた、はずなのに・・・
怖かったの・・・
死にたくなかったの・・・
急に、怖くなって・・・死にたくなくて・・・だから・・・だから・・・
だから、わたしは、諦めてしまった・・・


167 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:30:10 ID:65S+J2li0

頭が、痛い。
酷い頭痛が、する。
頭がキリキリと、なにかに締め付けられていくみたい。
ナニがが、わたしをずっと、ずっと見ている気がする。
誰?誰?誰?
でも目の前には、屍人に陵辱され続けるおばさんしかいない。
頭が、痛い。
涙眼のわたしの視線が、眼球を失ったおばさんの眼窩と重なり合う。
そのとき、わたしは気がついてしまった。
彼女がいままでずっと、わたしのほうへ顔を向けていたことを。
顔を潰されてしまったあとも、眼をくり抜かれたあとも、ずっと見ていたのだ。
わたしのことを。
なぜ?
どうして?
睨みつけるようなおばさんの眼つきを、わたしは思い出した。

憎悪。
殺意。
怨念。

『・・・大丈夫ですか?』
スナック菓子と紅茶のパックを拾いながら、おばさんに声をかけるわたし。
『あっ、ありがとネ』
鼻をすすりながら笑うおばさん。

偽善者。
嘘つき。
最低。

彼女はずっと、わたしを見ていたのだ・・・


168 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:32:09 ID:65S+J2li0

待って。
ちょっと、待ってよ。
わたしはただ、通りかかっただけなのよ。
店員さんが逃げちゃったから、誰もいなかったから、わたししかいなかったから!
わたしはただ、ちょっとだけ肩を貸しただけなのよ。
だって、おばさん、歩かなかったじゃない!
なんで、わたしを恨むの?
だって、おばさん、歩けなかったじゃない!
なんで、わたし、なの?
親切にしてあげたのに、どうして・・・!
『頑張らなかったからじゃないの?』
意地悪く囁く声が、どこからともなく聞こえてくる。
そっ、それは・・・だから・・・それはさぁ・・・
頭が、痛い。
酷い頭痛が、する。
エリの笑い声が軽やかに木霊し、アケミの良い匂いのする香水が漂ってくる。
クマカワ先生やホンジョウ先生の元気な頃の姿が、切り捨ててしまったたくさんの
人たちの面影が、心のなかを通り過ぎていく。
ああっ、わたしは、わたしはどれだけ多くの人を見捨ててきたんだろう・・・
怖かったの・・・
死にたくなかったの・・・
わたしに、わたしになにが、なにができたっていうのよ!
子供なんだから!
わたしはまだ、子供なんだから、しょうがないじゃない!
あんな化け物たちと、闘えるわけがないじゃない!!
必死に言い訳を探しながら、同時にまた、深い自己嫌悪にも苛まれていた。
ゴメンナサイ・・・ゴメンナサイ・・・ゴメンナサイ・・・
・・・痛い。
頭が、キリキリしてくる。
・・・痛い。


169 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:34:06 ID:65S+J2li0

・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・キ・・・ィィィ・・・ンンン・・・
耳鳴りがする。
キィィィィ・・・ンンン・・・
キイイイイイィィ・・・・ンンン・・・
・・・ィィィィ・・・
「・・・・・・?」
頭の奥から、耳鳴りが聞こえてくる。
・・・ぃぃぃぃ・・・
いいいいい・・・んんん・・・
ひいいぃぃんん・・・・・・んんん・・・・・・
「・・・・・・?」
まるでラジオの電波を受信しているような、奇妙な感覚だった。
頭のなかが、妙に熱く感じる。
なにかの振動で、脳の一部が痺れてくる、この感触。
ひぃぃいいいぃぃぃ・・・・・・
ひいいいい・・・っ・・・・ひいっ・・・ひいいいっ!
ひいぃっ!ひいいいっ!ひいいいっ!ひええぇぇっ!
ひいいいいいいいいいいいぃぃぃええええええぇぇぇっっ!!
ひいぃええぁいいぃあぁいいいぃいいあひいぃややああめめででええぇえでぇぇっっ!!
「・・・・・・!?」
頭蓋骨に響き渡るか細い振動は、大きな悲鳴みたいな音に変換されていく。
いや、これは悲鳴、そのものだ。
・・・オンナの悲鳴。
・・・えっ?
これって、まさか、まさかおばさんの、悲鳴なの!?


170 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:36:18 ID:65S+J2li0

頭のなかのナニかが、バッチンとはじけ飛ぶ。
ビリビリと、痛いような、痒いような、いままで味わったことのない感覚が呼び
起こされ、脳みそがドクンッドクンッと脈動している。
複雑な電気信号が、パチパチと火花を散らして渦巻いている。
やがてわたしの視界は、グルグルと廻り始め、グニャリと歪んでいった。
その瞬間、ドッとたくさんの『情報』が、わたしのなかに、加速度的に流れ込んできた。

くり抜かれた眼窩から、『声』が吹き出してくる。

見て、見て!
おばさんのカラダ、こんなになっちゃったヨ!
わたしのカラダ、こんなにされちゃったヨ!

ゴメンナサイ・・・

へし折られた鼻の穴から、『声』が流れてくる。

助けてくれると、思ったのに・・・
見捨てないでくれると、思ったのに・・・
あんなに、あんなにぃ、あぁああぁんなにぃ、命乞いをしたのにぃぃ・・・

ユルシテ、クダサイ・・・

壊された口の奥から、『声』が飛んでくる。

もう、シンちゃんに、逢えなくなっちゃったよォ〜
もう、エッちゃんに、逢えなくなっちゃったよォ〜
両親に許されないままァ、おばさんの人生がァ、終わっちゃったよォォォ〜

モウシワケ、アリマセン、デシタ・・・・・・


171 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:38:12 ID:65S+J2li0

屍人の口の中で噛み砕かれている、おばさんのカケラたちが、いっせいに悶えている。

痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!痛い!
苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!苦しい!
助けて!助けて!助けて!助けて!助けて!助けて!助けて!助けて!助けて!
痛い!苦しい!助けて!痛い!苦しい!助けて!痛い!苦しい!助けて!
痛い!苦しい!ちくしょう!苦しい!助けて!殺してやる!助けて!痛い!許さない!
痛い!シンちゃん!苦しい!エッちゃん!助けて!お母さん!助けて!お父さん!助けて!
死にたくなかった!死にたくなかった!こんな死にかたをするなんて、思わなかった!
まだ助かるかも!病院に行けば、まだ助かるかも!お医者さんを、救急車を、呼んで!!
食べないで!引っ張らないで!千切らないで! 噛まないで!飲み込まないで!押し込まないで!
早く殺して!もう殺して!いますぐ、殺して!
まだ意識が続く!まだ意識が、残ってる!ああ、まだ、続いてる・・・
早く、早く、早く!長い、長い、長い!いつまで、いつまで、いつまで!
ウソ、ウソ、ウソ!イヤ、イヤ、イヤ!死にたい、死にたい、死にたい!
終わってよ!終わらせてよ!終わりにして、ちょうだいよ!
わたしを乱暴した、あのオトコのせいだ!
わたしを見捨てた、あのオンナのせいだ!
あいつらじゃなくて、なんでわたしが!わたしだけが!わたしだけ、がああぁぁっ!!
クソ、クソ、クソ!よくも、よくも、よくも! あいつら!あいつら!あいつら!
恨んでやる!呪ってやる!祟ってやる!恨んでやる!呪ってやる!祟ってやる!
ああっ、辛い・・・!ああっ、寒い・・・!ああっ、寂しい・・・!はあああああっ・・・・・・!!

・・・わたしの・・・人生・・・けっきょく、なんの・・・意味も、なかった・・・の、ね・・・
無駄だったのよ・・・
無駄だった・・・
無駄・・・
無・・・
・・・

・・・・・・ブチュッ、グチュッ、グニュッ、ズリュッ・・・・・・

172 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:40:11 ID:65S+J2li0

消え逝くおばさんの『生命』を感じながら、全身の力が抜けていく。
アーケード街の通路にへたり込んだわたしの股間から、ジョロジョロとおしっこが
垂れ流された。
覗いてはいけない『声』に触れたショックで、失禁してしまったのだ。
止めようとする気力すらなかった。
おしっこは長いこと止まらず、わたしの下半身を濡らし続けた。
苦い匂いが湯気とともに、わたしの鼻孔に入ってくる。
・・・ナニ、コノ、ニオイ・・・
・・・クサイ!
・・・クサイ!!
汚れていく、自分が、本当に、許せなかった。
キタナイ・・・
キタナイ、キタナイ、キタナイ・・・
ナンテ、キタナイ、カラダ、ナンダロウ・・・
モウ、ダメダ・・・
ミモ、ココロモ、ナニモカモ、キタナイ・・・
クサイ・・・
アハハハ・・・ワタシ、モウ、ダメダヨ・・・
ナニモカモ、モウ、ダメ・・・フフフ・・・
シンデ、シマイタイ・・・
・・・・・・シ・ニ・タ・イ・・・・・・
・・・・・・シ・・・ニ・・・タ・・・イ・・・・・・
惨めな自分の姿が恥ずかしくて、自虐的に笑うしかなかった。
精神が限界だった。
アタマが、静かに狂い始めていた。
わたしのおしっこと、おばさんの血が混じりあい、ピンク色のオブジェが地面に渦巻く。
腐った悪臭と汚物と汚水が、地獄の花を咲かせている。

(・・・来週に続く)


173 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:42:06 ID:65S+J2li0

オウッ!>>1のミステイク、ハケーン!

>zombie ゾンビその9
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1083297464/
>【かゆ】ゾンビの世界で戦う小説【うま】(実質その10)
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1100529954/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html(ミラー)

zombie ゾンビその9
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1083297464/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html(ミラー)
【かゆ】ゾンビの世界で戦う小説【うま】(実質その10)
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1100529954/

次スレを立てる方は、お手数ですが、>>1の過去ログ部分の訂正を願います。
ゴメンよぉ。
(スレ立て直前に訂正カキコするつもりだけど、忘れるかもしれないので念のため)。


174 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/02/20 19:44:08 ID:65S+J2li0

まこしろさん、独特の緊張感と爽快感が混じりあって、イイカンジです。
これだけの火器があれば、生存者はあと10年は戦える!
と感じさせつつ、ゾンビの数がなあ・・・と一抹の不安を覚えさせる、まさに
ゾンビものの王道的作品ですね。

ヤプさん、珍走vsゾンビは、もう書かないの?
書きたいという、自分の気持ちを一番大切にするべきだと思う。
嫌な思いをしたかもしれないけど、気が向いたら続きを書いてね。

サナトリウムさん、ついに明らかになった重厚な設定には脱帽です。
文章がうまいけど、マジで小説を書くの初めてですか?
毎回、楽しみにしております。

292さん、復活乙&完走オメ。
主人公の死で終わってしまったけど、この虚無感こそ、ゾンビものの醍醐味だよな。
なんかダチが死んじまったみたいな気分だよ。
引きこもりの彼はけっきょくヒーローにはなれず、女の子を守ることすらできず、
あげくに孤独な死を迎えてしまったけど、そのぶん読者たちと友達になれて、最期を
看取られたわけだから、少しだけ幸せだったのかな。

希望さん、第一部のキャラたち、全滅ですか!?
いやあ、あいかわらずの、この終末世界の冷酷さとテンポの速さは、クセに
なりますなw
車両に乗ったバタリアン軍団、怖ぇ〜〜〜!(生前を知ってるだけに)

某300さん、マスコミネタは「NOTLD」以来、ゾンビものの定石ですね。
平時では正とされるものが、ゾンビ世界では邪とされる、価値観の逆転劇。
主人公の平凡な日常生活がどのように狂っていくのか、期待しております。

第七隕石 ◆dAan2veQhcさん、長さんが生き返って、メンバーを次々に襲う話を
お願いします。

175 :本当にあった怖い名無し:05/02/20 20:28:05 ID:zkUcSWTGO


176 :本当にあった怖い名無し:05/02/20 21:57:33 ID:TmxuwG5G0
ガンダムのニュータイプってのもああやって戦場で消え逝く魂の叫びが
頭に入ってくる、そう言いたかったんでしょうね。
でもくだんさんの方が上手に描けてます。

177 :本当にあった怖い名無し:05/02/20 22:27:14 ID:NYGiT/leO
くだんさんスゲー!

178 :99 しつこく改変:05/02/20 23:04:09 ID:SUqJeOcl0
A「あんさん、どや?」
B「あかん、、いくらどついても生き返りよる」
A「頭や、頭を潰さなあきまへんで!」
B「それより逃げるのが先や」

A「あんさん!こっちにもおるで!あっちや!!」
B「こっちちゃうか!はよ!!」

A「あかん、、、追い詰められたがな。前は川や、、、」
B「こりゃあきまへんなあ、、、」

A「最後の手や。失敗しても堪忍やで」
B「ええがな、そこまで来とる。はよせ!」
A「大声だすで、耳ふさいだれ。ほな、いきまっせ」

A「 は ん し ん ゆ う し ょ う し た で ぇ 〜」

A「ぎょうさん川へ飛び込んでくわ。道頓堀でよかったの、、、あれ」
A「あんさんまで飛び込んでどないすんねん!!」

179 :銀縁の眼鏡 ◆GqIDRwxfc. :05/02/21 16:48:36 ID:hNeLs1LF0
アク禁解けた・・・orz

180 :本当にあった怖い名無し:05/02/21 20:38:05 ID:CovuAPpAO
ないない

181 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 11:28:27 ID:Cr1DHyUt0
死にたかった、ついさっきまでは。
こんな狭い部屋で、あと何十年も過ごす予定だったのだ。本来ならば。
さっき娯楽室から戻ってきたケビンの奴が「外はゾンビだらけだ」とか「終わりだ」
とか喚いて看守に棍棒で殴られ、「騒ぎ立てたら殺す」と脅されるのを見るまで、
本当に死のうと思っていたのだ。看守の慌てようから、ゾンビとまではいかなくとも
外で本当に何かがあったという事は容易にわかった。クーデター、もしかしたら核?
どっちにしろ、俺にとってはチャンスだ。うまくやれば、脱獄できるかもしれない。
外の奴らがどうなろうと知った事ではない。俺が自由になることができればそれでいい。
その時、懲罰房のドアが開いた。思わず口元が歪む。チャンス。
しかし俺は入ってきた看守に首を噛まれた。
「なんで・・・」何か言おうとするが、それ以上言葉が出ない。傷口から血が噴出す。
意識が遠のき、深い闇に落ちて行く。最後の瞬間、看守の顔を見た。
血の気の無い、死人のような顔。そこで俺は理解した。ゾンビ・・・・・。

182 :ヤプ ◆ocLO3JxoDM :05/02/22 11:44:57 ID:Cr1DHyUt0
>>174
もうあれで終わりって事にして下さい。それと、叩いた方は多分自分の珍走(笑)話
を多分ネタだと思ったのでしょう。ただ、やはり新しく投下する人が途中でやめたりするのも
こういう事(酷い言い方をされる、又は多少の反論や意見をしたことによって叩かれる)
が原因だと思いますので、今後対応を考えた方が宜しいかと。
あと、「感想」と「叩き」は違うので、ここら辺の線引きをしたほうが良いと思います。
今後は名無しで話を投下しようと思ってます。>>181は私です。

183 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 13:24:42 ID:1phKFFJVO
まじでこいつうざいな。
文章力が無いのを棚に上げて言いたい
ことばっかり言ってんじゃねーよクソ。
全ての作品が歓迎されてると思ったら大間違いなんだよアホ。


184 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 15:22:49 ID:3dUxIu6C0
気に入らないならスルーしろ
反応するお前も厨だよwww

185 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 16:01:06 ID:1phKFFJVO
>>184
おまえきもいよ

186 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 16:04:58 ID:+d3rEQ0K0
通りがかりでスマソ

ID:1phKFFJVO語録
うざい
クソ
アホ
きもい

厨?ガッコ逝け

187 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 16:16:51 ID:3dUxIu6C0
それに全部見たけどヤプが叩かれる理由よくわかんねえぇぇwwwww
ヤプ叩きは全部同一人物か?
だとしたら激しくワロスwwwww
文章力無いとか言ってた厨はココに投下しろよ?待ってるからさーwwwww
あと>>186グッジョブ


188 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 17:02:49 ID:OUveqosP0
朝見たときからレスが7つ増えてるからワクワクしてあけたのに、、、

189 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 20:27:55 ID:AJchK0J/0
>>188
ID:1phKFFJVO 調査中!



190 :本当にあった怖い名無し:05/02/22 22:25:04 ID:Ve8vx26a0
>>181
どこを縦?

191 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 00:53:50 ID:dih4XYVp0
      ☆ チン     マチクタビレタ〜
                        マチクタビレタ〜
       ☆ チン  〃  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        ヽ ___\(\・∀・) < 新作まだ〜?
            \_/⊂ ⊂_)    \_____________
          / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
       |  愛媛みかん |/
           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

192 :まこしろ:05/02/23 01:00:53 ID:pMBAYj3s0
全国的に発展しつつある「暴動」を鎮圧するべく、政府は自衛隊に対して治安出動を命じた。
来栖一尉は3個小隊を率いて、都内の某所へと向かった。

「総員、降車!二列横隊で道路を封鎖せよ!」
都心部と郊外のベッドタウンを結ぶ片側2車線の幹線道路に到着した部隊は、車両と人員で
道路を完全に封鎖した。
「付け剣!第1小隊、前へ!盾構え!第2小隊、前方に構え!第三小隊、周辺に展開せよ!」
都市部の各所には「暴動」の影響と見られる火災が起こっているのが確認できた。
「いいか、よく聞け!『暴徒』はこちらに向かって進行している。情報では武器を所持していない。
従って、警告を発した後、従わない場合は威嚇射撃を行う。いいか?威嚇射撃だぞ!」
来栖一尉は拡声器で全隊員に命令した。
この時、隊員の中で「暴徒」の招待を知る者は誰一人としていなかった。

数十分経っただろうか・・・やがて、一人、二人と遠くに人影が見えた・・・


193 :まこしろ:05/02/23 01:18:32 ID:pMBAYj3s0
「前方に『暴徒』確認!距離300!」
「警告を発する!距離100で威嚇射撃を開始。命令あるまで待機!」
来栖一尉は自分の目で「暴徒」を確認すると指揮車に入った。
「ガ…こちらは陸上自衛他です。本日午前6時、政府より治安出動命令が発せられました。
我々は命令に従い、治安活動を行います。直ちに解散してください。警告を受け入れない
場合は射撃を開始します!」
仮に「暴徒」であるにせよ、国民に対して銃を向けたくない。そんな気持ちがありありと
現れた言葉遣いであった。しかし、その思いのこもった警告は「暴徒」に伝わる気配はない…
ゆっくりとゆっくりと、「暴徒」はその数を増やしながら近づいてきた。

「距離150!射撃体制取れ!」

全隊員に緊張感が走る。照準は「暴徒」の上方に固定されていた。

「撃てえー!射撃開始!」

タタン…タタン…タタタタタタタ………
タタタタ……タタン…!タタタン…

一斉射撃が開始された。引き鉄を引く隊員の誰もが、この警告射撃でケリがつく…
そう思っていた。しかし、「暴徒」はその歩みを止めることなく、鎮圧部隊の方へと
近づいてくるのだった…



194 :まこしろ:05/02/23 01:26:13 ID:pMBAYj3s0
「なんでこいつらビビんねえんだ?!」
「どんどん近づいてくるぞ!」

距離50。隊員はまったくひるむ気配のない「暴徒」に恐怖を感じた。
その異常な状況を察した来栖は即座に命令した。

「距離50!威嚇射撃中止!足を狙って撃て!いいか!足を狙うんだ!殺すなよ!」

全隊員は照準しなおし、各個に射撃を開始した。命令に従い、足を狙っての射撃。
距離50であれば、足を狙ったとしても外す距離ではない。

タタン…タタン…タタン…
タタタタ……タタン…タタン…!

弾は確実に「暴徒」の足に命中していた。命中の瞬間、暴徒はその動きを一瞬止めた。
しかし、それでもなお、その動きを止めることはなかった。

195 :まこしろ:05/02/23 01:34:44 ID:pMBAYj3s0
「当たってるのに!当たってるんだぞ!なんで倒れないんだ!?」
「バ…化け物…!バケモノだあ!」

今や、すべての隊員が限りない恐怖のどん底にいた。

「う…うあああああああ!」

ついに逃げ出す隊員が出始めた。
「引くな!体制を維持しろ!離脱するな!ここを通してはいかん!」
完全にパニック状態に陥った部隊に「暴徒」が襲い掛かった。

「うわああ!た、助けてくれえー!」
「に、逃げろ!逃げろ!」
「バケモノだ!ゾンビだあ!うわあああー!」



196 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 01:48:09 ID:dih4XYVp0
乙です。待った甲斐がありました。

197 :まこしろ:05/02/23 01:51:19 ID:pMBAYj3s0
最初の犠牲者は最前列で盾を構えていた若い隊員だった。近づいてくる「暴徒」に対して
盾で応戦する。しかし、その力は尋常ではなかった。屈強な自衛隊員がなす術もなく「暴徒」に
押し倒された。そして、上に乗りかかるが早いか、「暴徒」は隊員の首筋に噛み付いた。

「ぎゃあああああ」

乗りかかったのは一体ではなかった。その銅と言わず、足と言わず、肉体のすべてに
一気に数体が乗りかかり、生者の肉体を貪った。
部隊は完全に統制を失い、隊員はただ逃げ惑うばかりであった。
先に逃げ出した者はトラックに駆け込んだ。しかし、その場に止まり命令に従おうとしていた
約半数の隊員は「暴徒」の餌食となった。
顔や手、露出している部分のすべてに「暴徒」の牙が突き刺さった。
頬に噛み付かれ、目の周りの肉を食いちぎられる。最初に襲い掛かれた者はすでに「人間」の形を
止めないほどに肉体を食らわれていた。

「いかん!総員、乗車しろ!後退する!後退する!」

逃げきった生者を乗せたトラックはその場を後退した。
残された隊員で生き残っている者はすでにいなかった。
急速後退する車両のあとに残されたのは、死者の宴…地獄のような光景、いや地獄そのものであった…

198 :まこしろ:05/02/23 01:57:50 ID:pMBAYj3s0
東京くだんさん、乙です。
手持ちのボロパソコンが調子悪く、リカバリーに四苦八苦していました。
くだんさんや他の方のように残酷描写、恐怖描写がうまく書けません。orz
どちらかというと、追い詰められていく人間の心理を描写するほうに重きを置いて
いるんですが、もう少し「らしい」展開にしたいですね。
描写などについてはパクらせてもらうかもしれません(W
まだまだ修行が足りませんが、がんばってみます!

199 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 06:27:59 ID:9skQQau1O
投下しないでくれ。投下するだけして、途中で終わる奴のが痛すぎ。最後まで投下汁!

200 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 11:23:31 ID:sa0Gmf/+0
最近の作者は、みんな長編が多い。
で、飽きて途中でアボーン。
PART1〜2の頃は、皆短編が多かったから尻切れが無かった。
その後に作者が離脱しても、取り合えず問題は無かったね。

長編の作者様は出来るだけ、完結させて下さい。

201 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 14:58:40 ID:3QRTqwrZO
長編の人の中には全部書いてても占有しないように、分割して書き込みしてる人もいるのでは?
少なくとも行き当たりばったりの方はいないと思いますし

202 :名無しゾンビA:05/02/23 17:20:01 ID:9ZVIaHqFO
183,199
前にもありましたがそういった批判をするならば、ご自分で批判した作品以上のものを書いてからにしませんか?
今のあなたたちは、何の代替案も持たないのになんとなく気に入らないからという理由で反対といっている政治家と同じ、いや陰から言っている分それ以下ですよ。
書き込む前にもう少し自分のスタンスを考えましょうね。時間を割いて読んでやってるのではなく時間を割いて書いて頂いてるのですから。
長文申し訳ございませんでした。

203 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 18:07:17 ID:jDclo5qO0
>>202 禿げ同  
最初から読み直して思ったんだけど>>36の「こういう言い方をするから嫌われる」って
いうのおかしくないか?普通「癪に障る」って言っただけであそこまで叩かなくね?
沸点が低い奴が多いのか?それにヤプは普通に文章力あると思う。

204 :…希望:05/02/23 18:25:20 ID:fraaOUsdO
>>東京くだん様…かなり描写が怖いです。マジ怖いです。ちょうど食事をとりながら読ませて頂いてたのですが、食欲が…。かなりオカルト的に楽しませて頂きました(w
自分の作品も読んで頂いてありがとうございます。あらすじを追うような書き方ですので薄く早くになっちゃってます。途中、展開が合えば、アクセントににくだん様のような、濃い〜のを入れたいと思います。もちろん、くだん様のを参考にさせて頂きますが(w

また、読んでいただいている皆様…ありがとう御座います。必ず最後まで完結させますので、どうぞおつき合い下さい。

205 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 18:32:09 ID:fraaOUsdO
【浜田】
私は今、松井隊長と共に、ハセキョーのある実験を見守っていた…。
今日は隊長も居るし、ハセキョーに密着して悪戯しちゃうのは無理だし、元々そんな雰囲気じゃない感じだ…空気が重苦しい…。

ガラス越しの実験室の中で宇宙服みたいな格好をした作業員が、拘束されたカップルの死体に、ゾンビ菌を注射している

一分ぐらい経つと、ピクピクと体が震えだし、その震えが、段々と早く…そして大きくなっていった。
震えが止まると、2体は、目と見開き、あたりを見回している…。そして小さな声で喉を唸らせて居るようだ…。

206 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 19:05:53 ID:fraaOUsdO
ハセキョーはマイクで、実験室内の感染体に質問を始めた…。感染体はガラス越しの私達を見つけたのか、こちらをじっと見ている…その顔は、表情は無く、ただ目を大きく見開いて居るだけだった…。

質問を初めて三分が経った頃、感染体の男は、低い声で答え出した…意志の疎通の瞬間だった…。

『君の名前は?』
「…思い出せない……」

『今の気分は?』
「…頭が重い…とても…空腹だ…」

『何が食べたい?』
「…よく分からない…でも、脳ミソ…脳ミソが…」


207 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 20:12:26 ID:fraaOUsdO
隣の女の感染体にも、同じ質問をした…が答えは似たりよったりだった…そして、

『…私が分かるか?』「…知らない…と思う…」

女の感染体は、食われて脳が完全になくなっている…それでも、知能や意識があるのが確認できた…。
そして、生前の記憶や、死んでからの記憶が有るのかを聞いて時に、男の感染体はこう答えた…

「…あぁ、思い出した……九州へ向かっていた…ここはどこだ?…」

なんと、向こうから質問して来たのは驚いた…。ハセキョーも助手にメモを取らせ、この実験の成果に興奮して居るようだ…。

208 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 20:16:10 ID:fraaOUsdO
教授は、

『ここは、九州だよ。安心しなさい…』
と人間と同じように語りかける…。

彼は、「そうか、よかった…」と答えた後、
「あ、また思い出した…俺は彼女を知っている…大切な人だった」と続けた。

隣の彼女も、何かを思い出したのか、
「…私の赤ちゃんどこ?…あ、私…隣の彼に…頭の中身を食べられちゃったんだ……私もおなかスイタ…脳ミソ食ベタイ…」

さらに、質問を続けていくと、彼らは、口元から涎を垂らしだし唸りだした。

研究員は、その涎を採取する…きっとこれが最恐の最悪の物質なのだろう。

209 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 20:19:41 ID:fraaOUsdO
そして、彼らは限界なのか、段々と体を捩り、バタバタしだし拘束を解こうとしてるようだ…脳ミソという言葉のまじった呻き声を出して…。
もう、教授の声は彼らには届かない様だった。教授は、以前トライオキシン感染体の兵器を作るために、抜き取った脳をが有るはず…準備する様に助手に指示し、理性を完全に失った彼らに餌として与えた。
彼らは、それを得るとまた少し落ち着きを取り戻した。

脳ミソを食べた彼らにまた、質問をしていく……。

そして私は今…気が付いた……、ハセキョーの眼鏡の奥の目が潤んでいる…どうしたのだろう…。

210 :…希望・第二部【第七章】:05/02/23 20:26:53 ID:fraaOUsdO
実験体としては、もう少しこのままにしておきたいが、安全性の問題から樽に入れる事にした。
室内の空気を抜き、酸素と窒素を完全に入れ替え、樽に移しかえる。

ハセキョーは、男に小さな声で確かに言った…。

『……ありがとう……』

その後に、女には、
『いつか…また…会おうな…有希…。』

私には意味が分からなかった…。

作業完了まで、ハセキョーと話でもして、感染体を隔離する鋼鉄の樽も見せてもらう事にした…。

そして、松井隊長は、隊から連絡があり、隊に慌てて戻っていった…。 【次章へ続く】

211 :本当にあった怖い名無し:05/02/23 22:33:28 ID:Ts2mO2+Z0
>>202,203
厨相手に必死すぎ。
スルー、放置しとけばいいものに幼稚で独りよがりな理屈ならべたてたって
餌くれてやるようなもん。厨と同罪。

>希望さん
ハセキョー、漢だねえ、、、
でも脳が完全になくなってる屍体が喋るのにはちょい違和感、ですw

212 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 00:32:54 ID:soW63RTvO
どれもこれも凄く面白いです。

213 :まこしろ:05/02/24 00:42:35 ID:ZClXo0lz0
都内某所

「本庁より警視庁管轄各局、現在、都内各地で発生中の暴動に対し対処されたし」
「暴動」発生直後、パトカーに乗車中であった斎藤巡査部長と中井巡査は無線を聞いた。
「警視13、了解。」

「中井、『暴動』ってなんだろうな?テロか?」
「わからないっすよ。それって状況によっては発砲しても構わないってことっすか?」
警察学校を卒業して間もない中井は、刑事ドラマのように拳銃を撃つことに憧れていた。
「お前、ワクワクしてやがるな?しょうがねえヤツだ…」
「部長は撃ったことあります?」
「一度だけあるよ。10年前に通り魔事件があってな。現場に一番乗りしちまったんだよ。
その時に○害に出くわしてナ。まあ、正直、ビビったな…」
「当たりました?」
「いや、警告だけだったから。でも、当たるとは思わんかったよ、ハナから。」
「そうなんすか?当たらないっすかねえ?」
「当たるわけねえだろ?!ロクに訓練もしてないんだからな!」
「そっかなあ…当たらないかなあ…」
中井は腰のホルスターに手をあててつぶやいた。

214 :まこしろ:05/02/24 01:12:45 ID:ZClXo0lz0
二人が乗るパトカーは住宅街から市街地へ入る大通りに出た。
その時、数人の「暴徒」らしき者が通りの真ん中にかがみこんでいる姿が二人の目に入った。
「ぶ、部長!あれ!」
「あれが暴徒か…?ナニやってんだ…?」
「暴徒」の数は4人。何かに覆い被さるように、かがみこんでいた。パトカーは赤灯を点灯させながら
ゆっくりと近づいた。「暴徒」はパトカーに目もくれず、憑りつかれたように一心不乱に何かを貪っていた。
近づいた二人は暴徒の中心にあるものに、目を疑った。暴徒達の中央にあるもの…それはまぎれもなく「人間」であった。
「あ、あれ…!人を…!」
中井は震える声で言った。
「中井、警告しろ。逮捕するぞ!」
「は、はい…」

「そこの4名、ただちにその場を離れ、後ろに下がりなさい。繰り返す…」

スピーカーから流れる声に気づいた「暴徒」はパトカーの方へ顔を向けた。
そしてゆっくりと立ち上がると、そろりそろりとパトカーの方へと近づき始めた。

「その場に止まりなさい!止まりなさい!」

中井は必死に呼びかけた。しかし、その歩みが止まることはない。
距離にして約10m。近づいてくる「暴徒」の姿が街頭に照らされた。

「ひゃああああ!バケモノ…!」

近づいてきた4人、いや4体は全身が血まみれであった。その口からはその先に倒れている「被害者」の
ものと思われる血がべっとりとついている。
中の1体はその手に何かを掴んでいた。
斎藤は目を凝らして、それが何であるかを見極めようとした。そして、斎藤が確認したものは…
その者が手にしたもの…それは人間の腕であった。
引きちぎられた上腕部を持っている。
「なんだ?!こいつら?!何なんだ?!」
警察官として20年以上のベテランである斎藤でさえ、すでに混乱していた。

215 :まこしろ:05/02/24 01:22:58 ID:ZClXo0lz0
「部長!部長!あれは『暴徒』じゃないっすよ!バケモノっすよ!に、逃げましょう!」
「馬鹿!俺達、警察官が逃げてどうする!あいつら、人を殺して食ってたんだぞ!」
「だから人間じゃないっすよ!あれは人間じゃ…」
「んなワケねえだろ!見ろ!凶器は持っていないみたいだ。下りて警告するぞ。
警告に応じなければ発砲して構わん!」
「でも…部長…ヤバイっすよ…!絶対にヤバイっすよ!逃げましょうよぉ…」
「泣き言言うな!下りるぞ!怖いなら中にいろ!俺は出るぞ!」
そう言うと斎藤はパトカーを下りた。
「止まれ!止まるんだ!止まらん場合は撃つぞ!」
斎藤は銃を構え、大声で叫んだ。しかし、その声を聞く気配はない。
「撃つぞ!撃つぞ!」
斎藤は3回の警告を行った。

パアーン!

斎藤は上方へ向けて一発発射した。しかし、その音に驚く様子もなく、4体は斎藤の方へと近づいてきた。

「止まれ!止まれ!止まれ!」

斎藤は再び警告し、今度は先頭にいる「暴徒」の足元に向けて発砲した。


216 :まこしろ:05/02/24 01:31:20 ID:ZClXo0lz0
パアーン!!

発射された弾は「暴徒」の左足に命中したかのようであった。「暴徒」は一瞬、ぐらっと肩を傾けた。
「当たった!」
恐怖に震えながら様子を見ていた中井はそう思った。
しかし、「暴徒」はそのまま何事もないかのようにこちらへと向かってくる。
「あ、当たった…?よな…?なんで…?」

「止まらんか!止まれ!」
斎藤は再び警告すると、もはや数m先にまで近づいている「暴徒」に向け再び発砲した。

パアーン!
パアーン!
パアーン!

立て続けに3発。その弾は確かに「暴徒」の腹部に命中した。しかし……
「暴徒」はその手がついに斎藤の体に触れるところまで近づいてきた。


217 :まこしろ:05/02/24 01:43:20 ID:ZClXo0lz0
「うわあああ!」
斎藤は恐怖の叫び声を上げ、慌ててパトカーに戻った。急いでドアを開けようとするが、
恐怖で手が震え、ドアハンドルを掴み損ねた。
「あ、開けてくれ!中井!開けてくれ!」
あまりの恐怖に中井の体はすでに硬直していた。斎藤の叫び声も届いていない。
「うぁぁぁ…あ、開け…」
斎藤は必死になってドアハンドルを掴んだ。そしてドアを開けるとパトカーの中に転がりこみ
ドアを閉めようとした。しかし……ドアを閉めようと体を起こした瞬間、「暴徒」が斎藤の腕を掴んだ。

がぶうっっっ

腕を掴んだかと思うと、いきなりその腕に噛み付いた。制服を食い破り、右腕の肉がそがれた。

「ぎゃあああああ!」

斎藤の叫び声が響いた。無意識に斎藤の体は反応し、「暴徒」の腹を力任せに蹴り飛ばした。
「暴徒」は後ろへと吹っ飛んだ。斎藤は急いでドアを閉めるとパトカーを発進させた。

キキキキィィィ…!

ホイールスピンをしながらパトカーは発進した。


218 :まこしろ:05/02/24 01:53:59 ID:ZClXo0lz0
「お、おい…中井…中井…」
斎藤は意識が薄れそうになるのに絶えながら、すでに放心状態の中井に声をかけた。
「中井…!聞け…!」
「は、はい!ぶ、部長!だ、大丈夫ですか?!」
「大丈夫も何も、いきなりがぶりと噛み付きやがった…力任せに…くそ…!」
「運転、代わります。後ろで寝ていてください。早く病院へ!」
「あ、あぁ…頼む」
そう言うと斎藤はパトカーを路肩に止め、後席に乗り込んだ。
運転を代わった中井は無線機を手に取った。
「警視13より本庁」
「本庁、警視3どうぞ」
「警察官一名、暴徒に襲われ負傷。警視13にて病院へ搬送中。」
「本庁、了解。」

「部長…!すぐに病院に着きますから…頑張ってください…!」
中井は泣きそうになりながら後席でぐったりとしている斎藤に声をかけた。
斎藤は中井の声に返事をしなかった。負傷した腕を押さえたまま、ぐったりと頭を
うなだれるようにしていた。

「すぐですから…すぐですから…がんばって…がんばって…」
中井は声をかけ続けながらパトカーを走らせた。


219 :まこしろ:05/02/24 02:13:03 ID:ZClXo0lz0
「もう少し…もう少し…」
中井はつぶやきながら、ルームミラーで後席の斎藤の姿をちらりと見た。
ミラーには斎藤の姿は映っていない…
「ぶ、部長・・・?」
中井は慌てて、減速すると後ろを振り返った。その瞬間………

がぶっ・・・

すでに人間ではなくなった斎藤が中井の首筋に噛み付いた。
頚動脈を食い千切られ、おびただしい鮮血が噴水のように噴出した。
フロントガラスは真っ赤に染まり、コントロールを失ったパトカーは蛇行を始めた。

キキィィ…キキィィ…

蛇行を続けたパトカーは壁をこすりながら停止した。

ぐちゃ…くちゃ…

その中ではまた一人、「暴徒」による犠牲者がその餌食となっていた。

220 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 11:29:32 ID:GIlK939l0
>>211
ここの厨は自分が厨だとは思ってないから、誰かが言わないといけなかった
スルー、放置したら逆に認められてるって勘違いする(ヤプの例で実証済み)
それに自ら汚れ役になった>>202-203を厨と同罪とするのは良くない
俺らの思いを代弁してくれたわけだから(多少どうかと思う点もあるけどね)

221 :…希望:05/02/24 15:43:42 ID:uhy8MFAQO
>>211様…いつも読んでくれて有り難う御座います。レスもdクスです。
脳がなくても喋ったり記憶が在るのは…そこがオカルトって事で(w
ゾンビ事態がかなりの非科学的だし…目を瞑って〜(m~-~)m
ちなみに、第三部をまとめ出して構想をたててますが、オヤジと拾われた母子は実は…おっと!まだ、書けません!
これからもよろしこ読んで下さいませm(__)m

222 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 15:51:38 ID:uhy8MFAQO
【松本】
ハセキョーの研究施設で体験した、死人にも、いや…化け物にも感情や記憶や知能があるという事実を目の前で体験し、人と死人と境目について複雑な気持ちだった…。

それと確か、あのカップル…森田総隊長が、感染体にしたんだよな…そして、停止させたんだよな…。
停止させた時に、隊の一人がハセキョーの娘だと気が付き……。
ハセキョーの元に、停止されたトライオキシン感染体と言う名目で…実験体として送ったんだったよな…


223 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 15:55:18 ID:uhy8MFAQO
そして…森田総隊長が俺に言っていた…「任務でも、感染体にしたのは俺だ…あの時…まだ助けられたはずだった…俺の責任だ…長谷川教授に合わせる顔がない…」
ハセキョーは、事の全部を森田総隊長から報告を受けた時、「任務遂行ご苦労様です。…仕方なかったんですよ…これも宿命です…亡骸でも…また、会えた事に感謝いたします。色々と心遣いありがとう…。」

今日の実験…ハセキョーは、辛かっただろう…。自分の家族だけを特別視するのではなく、すべてを同じ価値の在る命として考えられるのか…。俺には到底出来ない…。

224 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:01:58 ID:uhy8MFAQO
隊からの緊急連絡を受け、心の奥底に雨雲が立ちこめたまま隊に慌てて戻った俺は、不振な船が数隻、四国から向かってくると部下から伝えられた。

「松本隊長…どうしますか?迎撃しますか?」

俺は自分の焦る気持ちを落ち着かせる事に集中しながら指揮をとった。

『四国政府には連絡は取れないのか?船は軍の物と、客船と混じっているようだが……連絡は取れないのか…』

部下達は、もちろん所在を確認すべく四国政府にも、船にもコンタクトをとったらしい…しかし、応答はなかった様だ…。

225 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:05:35 ID:uhy8MFAQO
俺は九州政府の上層部に報告を急げと部下に伝え、各防衛部隊の隊長にレベル4のスクランブルをかけた。

自らも、船に無線で直接コンタクトを試みた…。

『私は、九州政府防衛軍・科学特殊隊隊長の松本である、こちらの問いかけに答えない場合は、無条件で一斉攻撃を加える、これは脅しではない!』

俺の問いかけに対し、謎の艦隊は無視し、さらに速度を上げ九州本土に向かってくる…。

『貴様達の答えは、受け取った…今より、攻撃を開始する』

最終通告の無線に対し、奴らは初めて答えて来た…。

226 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:15:58 ID:uhy8MFAQO
「……俺は、九州政府特務隊・総隊長の森田だ…北海道を放棄し、なんとか本州を突破し、四国に渡っり、四国政府の協力で九州に帰還中だ…」

『も…森田総隊長…本当に森田総隊長殿か!?』

「俺の声を忘れたのか…松本…よう、久しぶりだな」

『森田っ〜生きていたのか!忘れるわけ無いだろ、俺が軍で一番尊敬している戦友だ!』

「あはは、相変わらずだな…俺のが年上だ、少しは敬語を使えよ…アハハハッ…」

『なぜ、今まで連絡をとらなかったんだ?』

227 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:20:09 ID:uhy8MFAQO
「取らなかったんじゃない…事情があって取れなかったんだ…今、北海道政府の研究員をはじめ、民間人も保護している…受け入れを頼む…」

俺は、政府の上層部に確認をとった。しかし、受け入れ許可は出なかった…それ所か、攻撃命令が下された…。。
攻撃命令の理由は、四国政府上空の偵察機からの情報で…四国政府の壊滅を確認…九州政府の軍と、ゾンビ達によって全滅した様だ…。
俺は、艦の森田にまたコンタクトを取った。

『森田…残念ながら、攻撃命令が出た…お前、本当に生きているのか…』

228 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:25:15 ID:uhy8MFAQO
森田はこちらの対応を予期していたのか、攻撃されると聞いても動揺する様子もない。

「あはは、そうか…やはりな……四国政府は俺を信じ簡単にご馳走になったよ…九州政府は難しいとは思っていタガ・・テハウッテアル・・・シンパイハナイ・・ウッ・・脳ミソガキレテキタ・・北野キョウジュ脳ミソヲモッテキテクレ……」

無線は切れもうコンタクトが取れる事はなかった…。

砲撃を開始しようとした時だった…相手艦隊の後方からヘリや数十機発進してきた…そして、相手も砲撃をして来た…先手を打たれた形になった。

229 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 16:32:36 ID:W0p/+GLM0
前から荒らしや厨はスルーとか言われてるが反応が欲しくて書き込む連中ばかりじゃないと思われ。
むしゃくしゃしてやった、反応はどうでも良かった(ry系も居るだろうに。

一番有効なのは2ちゃんブラウザで透明アボン、見えなければどうという事は無い。


>>228

230 :…希望・第二部【アナザーエピソード1】:05/02/24 16:36:20 ID:uhy8MFAQO
十分に時間稼ぎをされた我が軍は、簡単に相手から発進されたヘリを基地上空まで進入させてしまった…。あまりにも本土の近くまで近寄られ過ぎてしまったからだ…。

しかし、次々と我々は、簡単にヘリを撃墜していく…。

ヘリ全機はあっと言う間に簡単に落ちた…。後は艦隊だけだった…。

やはり、一度死んだ者と生きている者では、兵器の扱いには差がでる…ここまでは、楽な戦いだったが……。

しかし、敵は森田総隊長…死しても…やっぱり一枚も二枚も上手だった…。俺は奴にのせられたのだった…。

【次章へ続く】

231 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 17:18:53 ID:3VZT0mc40
>希望さん

乙です。
決して皮肉、批判的な意味にとらないでいただきたいのですが、貴殿の作品、
息の詰まるような臨場感あふれる描写の連続というわけではないし、
際立った名文でも緻密に計算しつくされた構成というわけでもないのですが
今読んで、これまでの流れを思い出して、今後どうなるか考えてみて、、、
一本で三回楽しめるw良作です。
これからもがむばってくださいね。

232 :…希望:05/02/24 18:51:25 ID:uhy8MFAQO
>231様…ありがとうです。文才ないのは、その通りです…トホホ。自覚してます(w

なので無理せず自分の出来る範囲で書いてみようと思い、前スレ444にも書かせて頂したが、『細かい描写は皆様の想像にてお願いします。』ってな感じでメインをあらすじを追うような書き方にしてみました。
また、皆様と違ったタイプになろうと思ってみたりで…。
前菜ぐらいに感じて貰えればそれで光栄です☆煮るなり焼くなり残すなりして、お好きな様にお食べくださいm(__)m
☆みなさまに感謝☆

233 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 19:00:17 ID:LwZYYlDxO
じゃあスルーしよっと。ってかあぼーんだな。

234 :…希望・第二部【第八章】:05/02/24 22:19:56 ID:uhy8MFAQO
【長谷川】
作業を終え、浜田君と二人で私の事務所で、人類はこれからどうなるんだとかの話を、お茶を飲みながら話をしていた時だった。

研究施設内部に、緊急警戒のアナウンスが流れた…なんだか、何者かが四国から攻め込んで来て、防衛軍が応戦している様だ…。

『長谷川教授……大丈夫ですか…』

浜田君は、脅えた不安そうな顔で私を見つめていた。いつもの上目使いではない…。

『きっと大丈夫だよ、松井隊長達が何とかしてくれるはずだ…信じよう』

私が、浜田君の肩に手を置いた時だった…。

235 :本当にあった怖い名無し:05/02/24 22:20:18 ID:ZfuVjEp7O
希望氏乙です。
俺は面白いと思うよ!頑張って続けて!文章力とかも大事だけどアイデアも大事だし、他の作品と違う路線も有っても良いと思う。
前にあった、姉の方が教授の脳を食べるやつは、あれはあれで想像しちゃって怖かったし。それぞれの作品の面白いポイントや楽しみ方の違いだな。面白ければすべてよし!ガンガレ

236 :…希望・第二部【第八章】:05/02/24 22:23:33 ID:uhy8MFAQO
研究所の近くで爆発が起きたようだ。私は詳細を確認しようと助手に連絡をとった。

助手の話では、敵のヘリが防衛軍に撃墜され、研究施設の敷地に墜落したらしい。今から、消化活動と共に警戒にあたるとの事だった…。

私はとても嫌な予感がした…何か引っかかる…。浜田君に、隊長と連絡をとって詳しく今の状況を知らせてくれ…と、言葉を発しようとした時だった…。
助手から、内線の電話が鳴った…。


237 :…希望・第二部【第八章】:05/02/24 22:27:40 ID:uhy8MFAQO
助手はひどく狼狽している…電話でも十分に分かる。受話器の向こうでは、叫び声と、呻き声…大きな悲鳴や、きっと最後の言葉であろう断末魔が飛び交い…きっと地獄絵図の様になっているが容易に想像出来た…。

『教授…に、逃げて下さい…奴らがきう゛…う゛ぁ…グガァ〜…』
きっと最後の言葉だろう…。

私は浜田君の手を引き、施設のエスケープルームへと急いだ…。エスケープルームとは、核シェルターも兼ねる最終避難所だ。
入り口は三カ所で、各サブルームにつながり、政府で指定された特別なIDを持っている者だけが入れる。

238 :…希望・第二部【第八章】:05/02/24 22:37:24 ID:uhy8MFAQO
中心のメインルームは、例えるなら池袋駅程度の広さがあり、多数の部屋に分かれているちょっとした地下都市になっている。
もちろん食料も十分なだけ貯蓄してあり、多少の武器もある。通信施設もある。電気も発電出来る。

私は、武器を手に取り、一番近い研究施設の所長室にあるサブルーム入り口に浜田君と向かった。所長が無事でまだ居れば、サブルームに入れるだろう…。

239 :…希望:05/02/24 22:51:40 ID:uhy8MFAQO
>>235様…ありがとうです。感謝です☆

240 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 22:57:12 ID:uhy8MFAQO
【浜田】
私はハセキョーに手を力強く引かれエスケープルームへ向かって行った…。
ハセキョーは、いつもは優しく、知的でいて少年の様なオジサマだが、今のハセキョーはとても男らしく力強い…。私は、肉体派の男には興味が湧かないが、今日のハセキョーはカッコ良く思えた…。いや、ハセキョーだからかな…。

キュイーンキュイーンと耳障りなサイレンの鳴る警報機とスクランブルの点滅灯の中、施設の南側にある所長室に向かう。私たちの居た研究室は、真逆の北の方向だった。広い研究施設なので結構な所長室まで距離がある…。

241 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 23:07:56 ID:uhy8MFAQO
エレベーターで一度、三階まで上がり、通路を真っ直ぐに進める近道をハセキョーに提案した。

三階まで上がると、窓から外が見える…。墜落したヘリ煙をあげ燃えているのが分かった…。
そして、その周りには横たわってモゾモゾしている死体…いや、何かと、燃える人…、ゆらゆらと歩く人…走る人…すべて人の形をしているが人とは限らない…とにかく異様な感じがした…。

南側のエレベーターの前に着き、エレベーター待つ間、私はハセキョーの腕に怖くて、きつくしがみついていた…。

242 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 23:21:37 ID:uhy8MFAQO
すぐエレベーターが上がって来て、ドアが開いた…。その瞬間私は、悲鳴を上げて腰が一瞬抜けてしまった…。

エレベーターの中では、人…いや、ゾンビがうずくまり、人の脳を食べていた…。
それがこちらに気が付くか、付かないかの間に、ハセキョーは奇妙な形の小型の銃でそいつに何かを撃ち込んだ…。
その弾が後頭部に当たると、そいつの体は青く光りだした…。
ハセキョーは自慢げに話す。自分の発明した高電圧銃だ。弾が当たると、その弾自体が放電を始める…脳を食べていたから、トライオキシンタイプだってすぐ分かったからよかった様だ。

243 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 23:25:22 ID:uhy8MFAQO
エレベーターから行くのは危険と判断し、非常階段から所長室のある地下に向かう事にした。

階段を降りて行くと、私たちの足音だけがコツンコツンと響く…その音が響く度に身が引き締まり鼓動が早くなる…ハセキョーは私の手を強く握りしめてくれているのが唯一の安堵感だった…。

地下に着き、所長室の前に着くと所長室の電子ロックのキーに真新しい血の後がある…。
ハセキョーはロック番号を入力し、慎重にドアを開けた…。部屋の中には、血まみれの所長がうずくまっていた…。

244 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 23:29:37 ID:uhy8MFAQO
部屋の中に入り慌ててドアを閉めると、ゆったりと所長が立ち上がり、ソファーに横たわる様に座った…どうやらまだ生きていて正気な様だ…。

「…長谷川君…無事だったようだね…」

所長は、酷く疲れた顔で話しかけて来た…
ハセキョーは所長に歩み寄り、

『大丈夫ですか…』

と心配そうにまた、警戒しながら話しかけた。

「エレベーターで襲われたよ…私はどうなるんだ…」

『所長、大丈夫です…さっきの奴はトライオキシン感染体です…伝染する事はありません』

所長は少し安心したのか…咳込みながら煙草を吸い出した…。

245 :…希望・第二部【第九章】:05/02/24 23:34:56 ID:uhy8MFAQO
私は、ハセキョーと所長に早くエスケープルームに行こうと急かした…もう、恐怖感で限界だった…。

所長は、この部屋には電子ロックにIDを入力しなければ入ってこれないから心配はない、体かキツイ…少し休ませてくれと言うが…ハセキョーは、危険な可能性がある事を指摘した…。少なくとも、各隊長クラスの人間なら可能であろうと…。
その時、ピイーという渇いた音と共に、部屋のロック番号が解除されたのが分かった…。私たちは無言で身構えた…。

なんと入ってきたのは部隊に戻ったはずの松井隊長だった…。

246 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 00:10:17 ID:oOoKG2Zk0
うがぁ〜〜〜松井隊長と松本隊長の違いがわからうgjれbg

247 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 08:06:35 ID:MS2jzG450
GJ
地球防衛軍マダー?w

248 :…希望:05/02/25 10:28:13 ID:CxGphD1sO
>>246様…名前間違いました(゚ロ゚;)
245のラスト訂正
松井×
松本○


249 :サナトリウム:05/02/25 14:23:20 ID:PcgeyVOY0
街道沿いに山を迂回し団地の敷地に徒歩でたどり着く、それも最早安全では
ないかもしれない。屍人やその他、この地域に息衝く全ての脅威は、山中や
夜闇に紛れるような遠慮を、もう持ち合わせてはいないからだ。内藤隼人は
道中様々な修羅場を目の当たりにした。
「うわあーっ」と言う男の野太い悲鳴が「ヴィーワァァーッ」と言うガチョウ
の鳴き声のような甲高い振動音に変わった。喉を噛み切られたのだろう。
「たすけて・・・たすけて・・・」と呟きながら小走りする浅黒い肌の女、
しかし彼女はもう屍人に追われる事は無い。奴等が求める新鮮な血小板と細胞、
彼女はもうそれを体内に持ち合わせてはいないし、作り出すことも出来ないから
だ、彼女もやがて、異常に発達した嗅覚のみでそれを求めさまよう事になる。数時間後のことだろう。
「やりきれないな・・・・僕にはどうしようもないとしても・・・」
 横転し炎上した車両の数々で通行不能となった主要道路、空しく破壊された
住居や店舗のバリケード、死体に群がる屍人、点在する火事、いくつかの銃声、
街はもう内戦にも勝る混沌に包まれていた。
「あの銃声・・・・は興味深いな、僕が昔探していたものかもしれない」
内藤隼人は自嘲気味に微笑んだ。
「こんな時になって見つかったりしてね・・・・ハハ」

250 :サナトリウム:05/02/25 14:25:00 ID:PcgeyVOY0
内藤隼人は団地中央部、4丁目に歩を進めた。
「なるほど、これは特殊な状況かもしれないな」
4丁目から5丁目にかけて進むにつれ、屍人たちがある一定方向に
向かっていることに内藤隼人は気が付いた。
それらの後をついて行く内に、数百の屍人たちが周囲を囲んでいる
号棟が目前に現れた。
 突如、目先30メートル程にあった屍人の群に火の手が上がった。
ややあって、もう一つの炎が屍人達のうめき声に半ばかき消され
ながらも「ビュン」と言う風切り音の後に、今度はさらに右の群に生まれた。
炎はたちまち周囲の屍人に引火し、10体以上が火達磨でのたうち回っていた。
「この匂い、ボウガンの矢に灯油を染み込ませたタオルを巻いて火を付
けたのか、良いアイディアじゃないか!それに火は出来るだけ遠くの群に
打ち込んで、近距離はガスガンで対処している、益々興味深いな!」
屍人の向かう方向は、間違いなく銃声のする場所だった。そこにある「変化」を
見上げながら、内藤隼人はいくつかの期待をしていた。


251 :サナトリウム:05/02/25 14:26:17 ID:PcgeyVOY0
パアンパアンと音のする4階の部屋を見上げると、ベランダはすっかり
大型家具で埋め尽くされていた。あれでは屍人がよじ登ってもベランダ
伝いに部屋に取り付く事は不可能だろう。限られた条件の中で、見事な
篭城戦を行っている。
「ん?そうか、そうだな」
数体の屍人が内藤隼人に向かってきていた。
「あっちへ行け、そうだ!あの火に向かって全員歩いていきなさい!」
知能のない殆どの屍人は、内藤隼人の言葉に従い取り囲んだ号棟から
離れて火柱に向けて歩いていった。
それでも向かって来た屍人たちのうち、最も知能のある1体に、内藤隼人は
ねじ寄ると、胸倉を掴んで語りかけた。

252 :サナトリウム:05/02/25 14:27:24 ID:PcgeyVOY0
「お姫ぃ様はどこです?」
「シラン・・・クルシイ・・・ウゴケナイ・・・オマエガ?・・オマエ・・」
内藤隼人は屍人の口に手を突っ込むと、下アゴを根元から鷲掴みにして引き千切った。
「フンッ!」と言う掛け声と共に、アゴを失った屍人の頭を腐った体
から引き抜いた内藤隼人は、50センチ以上の脊髄をぶら下げた生首を
芝生に投げた。
「悪霊も泣き叫ぶ世界に僕がご招待すると伝えてください」
身体から引きずり出された生首は「ゴ・・・ゲェッ」とうめき声を上げ
ると、爬虫類同様の肉と皮をまとった脊髄をくねらせ、芝生を這いずる
ようにして逃げ出した。
蛇のようなその動きは、まるで本来の生態のように、忌々しいほど自然だった。

253 :サナトリウム:05/02/25 14:28:21 ID:PcgeyVOY0
「さあ!あそこに向けてさっきの火矢を打ち込んで!」
篭城している部屋に向き直り、内藤隼人は窓に向かって叫んだ。
少し間をおいて、叫びに呼応したように、3本の矢が死人の塊に放たれた。
先程同様、タップリ灯油の染みたタオルに点火されたボウガンの矢は、
地面に1本、屍人に2本が刺さり、やがて高温の炎が群を包んだ。
「誰だあんた?人間か?」
見知らぬ銃を手にした青年が窓から身を乗り出して叫んだ。
「そうですよ!そっちは何人です?」
「二人!いや、一人かも知れない、あんたホントに人間か?」
「それは興味深い!ソッチに行ってもいいですか?」
「・・・・解った・・・上がってきてくれ、ただし、安心できるまでコッチは
銃を向けているがそれで良いか?」
「了解した!玄関から入ってもいいかな?」
青年はスコープで内藤隼人の身体を嘗め回すと、用心深く頷いた。


254 :サナトリウム:05/02/25 14:34:44 ID:PcgeyVOY0
今回はちょと時間がかかってしまいました。
もしお待ちいただいていた方がいらっしゃればスイマセンでした。
実は今までの書き込み分、特に初期の誤字脱字誤変換の
すさまじい部分を大幅に直して、一部加筆していました。
直した文をこちらに書き込んでもいいかなとも思いましたが、
皆さんの迷惑になると思うので、やめました。
この書き込みからアドレスを入れてあるので、初期の改定分を
読んでくださる希望者の方がいらっしゃれば、お送りいたします。

255 :サナトリウム:05/02/25 14:44:25 ID:PcgeyVOY0
(東京くだんさん)
自分にはあんな生々しい表現は出来ません、毎回そういったゾンビよりも
人間の内面の表現がとても怖くて秀逸だと思います。すごく楽しみにしています。
あと、小説書くのはホントに初めてです。そんなに褒められると照れるです・・・
(まこしろさん)
自分は警察とか自衛隊とかのウンチクがないので羨ましいです。
かっこいいなと思います、ストーリー的にも楽しみにしてます。
(希望さん)
ゾンビのウンチクに血手は突っ込むと大変ですよね、お互い頑張りましょう。
緊張感のある掛け合いにすごく期待しています。
自分はストーリーゼンゼン行き当たりばったりなので、書いてから苦労してます。

256 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 16:10:03 ID:CKR5KL5kO
サナトリウムさんキター
もう書かないのかと思ったけど来てくれてよかった〜。


257 :^:05/02/25 20:12:48 ID:JHSV7448O
>>100

258 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 21:55:12 ID:JQyY69hD0
↓使えそうかな

1 :☆ばぐ太☆ ◆JSGFLSFOXQ @あらいぐまさん大好き!φ ★ :05/02/24 11:46:44 ID:???
★約3万年前の細菌が復活 アラスカの永久凍土で発見

・米アラスカの永久凍土の中で約3万2000年間生き続けていたと
 みられる微生物を米航空宇宙局(NASA)マーシャル宇宙飛行センターの
 研究者が発見、新種の細菌と認定された。同センターが23日発表した。

 凍土中では“冬眠状態”だったとみられ、顕微鏡で観察中に動き
 始めたという。研究者は「こうした過酷な環境で生き延びられる生物は、
 火星の氷の中でも見つかる可能性がある」としている。

 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050224-00000082-kyodo-soci


259 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 22:10:46 ID:XzDFIAwwO
>258
それこそがゾンビウィルスのワクチン!

260 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 23:01:08 ID:vSoYTlvO0
>>258
ワクチンじゃなくてウィルスにしてー!

261 :数学屋 ◆Z62ETnTQww :05/02/25 23:11:00 ID:j3o/tl4W0
 1/3

 実験は成功した。
 ゾンビが共食いを始めている。
 私たちは、その光景に歓声を上げていた。
 私は男の手を取り、堅く握る。
「貴方の持ってきたウィルスの効果は本物だ。これで人類にもなんとか希望が…」
「それは良かった。ああ、ところで言い忘れていましたが、このウィルスには元々名前がありまして」
「名前?」
「ええ。開発グループはこれをアップルと名付けていました」
「アップル? なんでそんな名前を?」
「さあ。私は只、このアップルを各地に運んでいるだけですから」
 男は肩をすくめると、再びゾンビ達の様子に目をやる。
 私は男の挙動が、何かの動物に似ていると感じていた。
「このウィルスに汚染されたゾンビは何故か共食いを始める」
 男は笑った。
「理由は聞かないでください、原理は私にもわからないんですから」
「ウィルスの噂は聞いていたよ。中には、妙な噂もあるが」
「妙な噂?」

262 :数学屋 ◆Z62ETnTQww :05/02/25 23:11:49 ID:j3o/tl4W0
 2/3

 共食いには条件があるという。
 まず、ゾンビの群に件のウィルスを与え、そこへ銃撃をくわえる。
 すると、銃撃にダメージを受けたゾンビを回りのゾンビが襲い始める。
 一つの集団においては、明らかに周囲と比べて劣っている、損傷しているゾンビが真っ先に襲われているようだった。
 そしてさらにもう一つ。
 決してゾンビは人間を襲うことを止めたわけではなかった。
 一部地域からは、ウィルス散布後も人間を襲うゾンビが確認されているらしい。
 ゾンビは武装した人間がいなければ人間を襲うのだ。
 つまり、ゾンビは武装した人間を見分けている。
 これはゾンビに知能があることを示しているのだろうか。しかし、それらはウィルス登場前には報告例が一切ない。
 言い換えれば、ウィルスの登場により起こり始めた出来事なのかもしれないと言うことだ。

 以上が、無責任と言えば無責任な噂だった。 

263 :数学屋 ◆Z62ETnTQww :05/02/25 23:12:42 ID:j3o/tl4W0
 3/3

 私の言葉を、男は真面目な顔で聞き終えると言った。
「面白い。つまり、ウィルスがゾンビに知能を与えていると?」
「…君ならそう言うと思ったよ」
「何故です?」
「ウィルスの名はアップルだろう? 君は、ゾンビに知恵の実を与えたのだから」
「なるほど」
 男は笑う。
 私も釣られて笑いながら、一瞬男の表情に何かを見つけてギョッとする。。
 男の笑いは、まるで蛇のようだった。

 それ以来、男とは会っていない。
 結局ウィルスの制作者はわからなかった。
 私は…いや、人類は現在、ウィルスの制作者を心から呪っている。

264 :本当にあった怖い名無し:05/02/25 23:58:29 ID:JQyY69hD0
>>263
乙。アップルってでた時点で何となく察しがつきましたが
上手く話を運びましたね。
こういうブラックな話もいいもんです。

またなんか考えたらうpしてください。

265 :檻の外の傍観者:05/02/26 01:00:16 ID:KrTxql7AO
>くだんさん
文章力はとても高いと思うのですが…
なんと言うか、読んでいて危機感が伝わってこないです。
これは場面や展開ごとに濃い心理描写がある(これ自体はいいことなのですが)ためかと。
例えるなら、「シナリオの山場ごとにムービーを読み込むせいで途切れ感のあるゲーム」
といった印象になってしまっています。

自分は小説などを書いたことがないのでアドバイスにもならないと思いますが、
心理描写の間にも主人公の動作を表す表現を入れるなどして、
主人公の置かれている状況に連続性を持たせるとなお面白くなるのではないでしょうか。

…と半ば批判めいた文章になってしまいましたが、一応くだんさんの小説のファンです。
頑張って下さい、応援しています。

266 :本当にあった怖い名無し:05/02/26 23:15:30 ID:JfVBh9AN0
やめとけ
意見しても聞き入れるどころか名無しで反撃するような奴だ
ここは作者に嘘偽りの賞賛を贈る事しか許されない

267 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 04:53:22 ID:6x9If59JO
皮肉ワロタ

268 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 06:47:41 ID:OnsLLesw0
>>266
どこをタテ読みするんだ?

269 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 07:56:17 ID:e2Y0e4wn0
まぁマンセーするだけならゾンビでもできますね。
罵詈雑言叩きつけるんでなければ別に多少の意見は良いんでは?



270 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 13:14:02 ID:81Qa1PXoO
マンセーしてるゾンビ。
想像したら、ちょっと可愛い。

271 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 16:39:07 ID:sOnxgqvgO
ゾンビ化イコールぬこ化だったり、萌美少女化だったら、どんな事になるんだろぅ…


272 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 19:31:17 ID:e2Y0e4wn0
我等の偉大なる首領様

ギガゾンビ総書記、マンセエエエエエエエエエエエエ

273 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 23:10:37 ID:3iCKekAt0
みなさんシリアス系が多いようですが、此処はラノベっぽいのは禁止でしょうか?

274 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 23:15:36 ID:OnsLLesw0
結局、「日本」だから成立する苦労話なのかな?

武装中立のスイスやスエーデェン。
各家庭に自動小銃が家族分配備され、街中に武器庫が存在する国だと鎮圧に
手間はかからないよな。
イスラエルも強そう。あそこの市街歩いた事あるけど、綺麗な姉ちゃんが
肩からuzi短機関銃やM16自動小銃持って歩いている。
ゾンビも襲おうとした途端にミンチかな?


275 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 23:29:33 ID:81Qa1PXoO
どうかな。ゾンビの数が多けりゃ、やはりヤバイよね。
陸続きだと周辺国からも入ってくるし。

276 :本当にあった怖い名無し:05/02/27 23:38:04 ID:hXSvOASt0
>>275
確かに。
印度や中国なんか人が多いから
それこそ大混乱に陥りそうだな。

277 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 00:30:09 ID:YfYxOp0h0
イスラム教徒のゾンビってブタ喰うのかな

278 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 07:26:34 ID:0mCg24tQ0
ゾロアスター教のゾンビは火を恐れずに崇拝するとか。


てかゾンビ駆除に最も効果的な方法って
燃料気化爆弾投げ込んだ後火炎放射部隊で火達磨にするか核兵器や核に近い威力の通常兵器でまとめて焼き払う事か。
装甲車両で一番役に立つのは対空機関砲車両か、87式自走高射機関砲とかツングースカとかゲパルトとか。
ちと古いのだと対空戦車ヴィルベルヴィンドやら。

でも一番手軽なのって機関銃大量に据え付けてひたすら撃ちまくりの予感。

>>276
中国政府なら混乱してる民衆ごと消し飛ばす気がするw

279 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 13:26:16 ID:a53Oqr440
>273
スルーされてるってことは禁止ってことだろうな
解り易いだろ?このスレの排他性。
でもどうせ一握りの作者が自演してるだけのスレだから書く意味はあんまり無いぞ。

280 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 18:21:40 ID:9gavBgNR0
つーかさ、排他って…どうしろってのよ。アク禁でもしろってか?
排他ができるならとっくに荒し締め出しとるわいっ!!

281 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 22:23:35 ID:Qmfm4Woe0
排他的な雰囲気のことを指しとるんだが見当違いな解答ありがとよ

282 :本当にあった怖い名無し:05/02/28 23:38:40 ID:40EjGJANO
40mmグレネードの連射。でも弾の数より多いゾンビの数。

283 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:10:03 ID:jS8GuQGH0

「ZOMBIE 〜ONE OF THE DEAD〜」(27)

どうしようもないほどの無力感と孤独感、そして自己嫌悪。
絶望的な極限状態。
脳中枢部の蠢きは、わたしの思考を麻痺させ、理性を奪い去っていく。
脳みそに深く突き刺さる、細長く冷たい針の、感触。
頭蓋骨の内側を、引っかかれているような甘痒い、感覚。
いままで体験したことのない、脳髄が痺れる甘美な旋律に酔っているわたしは、
力の抜けた体中から体液を垂れ流して、放心状態に陥っていた。
白目を剥いた眼球からは涙が、鼻からは鼻水が、口からは涎が、そして全身の皮膚
からは大量の汗が、止め処もなく溢れ出す。
体液が残らず放出されるカラダの疼きに、わたしは身悶え痙攣し、その感悦に堪らず
笑い声を立ててしまった。
「あははあっ〜〜〜!あああっ〜〜〜!あひゃああはははっ〜〜〜!!」
自分のなかにあった自己制御力が壊れ、精神の赴くままに感情を発露する。
逃げたかった。
どこかに、逃げたかった。
未知の知覚に耐え切れないわたしは、ここから逃げたいあまり、発狂寸前にまで
追い込まれていた。


284 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:12:31 ID:jS8GuQGH0

歪んでいく世界。
みんな蕩けて、グチャグチャになっていく。

わたしの体の枠組みも、溶けて混ざり合って、消えていく。

わたしを構成するモノたちが、見る間に流れ去っていく。


・・・終わる。


・・・終わってしまう。






世界が、正常なカタチに戻されていく。









罪人たちが裁かれる日が、来たのだ。



285 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:15:06 ID:jS8GuQGH0

『・・・あなたのことを視ているモノが、いるわ』

いいの、もういいの。
怖いのは、もう嫌。
死んで、終わりにするの。

『・・・終わりなんて、どこにもないわ』

終わるの。
終わりたいの。
わたしは、死にたいの。

『・・・食べられて、死ぬのよ』


・・・・・・


『・・・食べられて死ぬのは、痛くて辛いのよ』


・・・イタイ・・・ツライ・・・


『・・・呪われた鎖に捕まって、虚無の世界へ、永久に閉じ込められてしまうのよ』

・・・・・・
・・・シ・・・
・・・シ・・・ニ・・・タ、ク・・・ナ、イ・・・ヨ・・・

『・・・だったら、ちゃんと眼を開けて、しっかりと生きなさい!』

286 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:17:03 ID:jS8GuQGH0

知覚が、わずかに引き戻される。

ガリリッ・・・ハフッ・・・ブチッ・・・ガリッ・・・ズルルルッ・・・

屍人たちの咀嚼音が、麻痺した脳みそにこびり付く。

ガフゥッ・・・ズルッ・・・ブチュリュッ・・・ズルッ・・・ガリッ・・・ズルッ・・・

肉を貪り喰らう音に混じって、低く、かすかな、ナニかの信号を感じる。
それに伴う、奇妙な音。
・・・聞こえる。
たしかに、聞こえてくる。

ガリッ・・・ズルッ・・・バキッ・・・ズルッ・・・カリッ・・・ズルッ・・・
パキッ・・・ズルッ・・・ブチュッ・・・ズルッ・・・ぺキッ・・・ズルッ・・・
ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・
ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・
ピチャッ・・・ズルッ・・・ピチャッ・・・ズルッ・・・ピチャッ・・・ズルッ・・・
ピチャッ・・・ズルッ・・・ピチャッ・・・ズルッ・・・ピチャッ・・・ズルッ・・・

濡れた雑巾が廊下を跳ね、水を含んだ布を引きずっているような、奇妙な音だった。
だんだん近づくにつれ、音の間隔が早くなってくる。

ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ
ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ
ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ


287 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:19:04 ID:jS8GuQGH0

グニャリと歪んでいた視界が、少しずつカタチを取り戻していく。
曲線を描いていたあやふやな境界線が、幾何学模様に彩られた世界に復元されていく。
頭のなかを駆け巡っていた快楽の渦が、波が引くように、急激に醒めていく。
ぼんやりとした視界が、涙混じりに広がっていく。
わたしの目の前に、一心不乱で喰らい尽くそうとしている屍人たちの群れが現れた。
その流れとは別の、低く、かすかな、ナニかの信号。
嫌な音。
近づいてくる。

ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ、ピチャ、ズルッ

向こうの方から、血肉の塊がビチャビチャと跳ねながら、こっちに来るのが見えた。
西友にいた、片足がもげて床をズルズル這っていた、あの屍人だった。
あれからもずっと、わたしのことを追いかけていたらしい。
その姿に、粘着的で変質的な執着心を感じる。
わたしが殺してしまった、ゾンビというあだ名のクラスメイトから感じ取っていた、
不愉快で、気持ち悪くて、屈辱的なプレッシャー。

おばさんを狙っている、んじゃないの・・・?
ちがう・・・?
えっ、わたし・・・?
今度は、わたしの番・・・!?

低い電波のような唸り声が、脳を震わせ、脊髄に響き渡る。


288 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:21:06 ID:jS8GuQGH0

頭のなかに、わたしが屍人に取り囲まれ、食べられていく映像が浮かぶ。
四肢を押さえ込まれ、指とツメだけでお腹を引き裂かれる、苦痛。
温かく、瑞々しいピンク色の内臓が引きずり出される、恐怖。
隠していたものを、強引に剥き出しにされた、恥辱。
わたしの、大切なもの。
食べられてしまう。
食べないで。
やめて。
いや。
嫌。



耐え難い怖気とともに、ゆっくりと流れていた周囲の風景が加速する。
内と外の時間軸が同調し、なにかの歯車がガッチリと噛み合っていく。
時が、動き出した。
だが逆に、おばさんに群がっていた屍人たちの動きは、なぜだか急に止まってしまう。
アケミやクマカワ先生のときと同じだ。
屍人たちはみんな、ぼんやりとしている。
千切り取った片腕をフライドチキンのように食べていた屍人は、それをポトリッと
地面に落として、いままで食べていた物体を凝視する。
まるでかっぱえびせんでも食べるかの如く、歯茎を齧っていた屍人も、口のなかに
流し込むのを止め、手の中にある硬い粒をパラパラとこぼれ落す。
おばさんに跨っていた屍人の少女は、ほお張った生肉を咀嚼することもなく、口を
開けた状態のまま、眼を見開いている。
振るえる舌を動かし、懸命に外へ押し出そうとしているようにも見えた。
『ウエエエエエッ……オエエエエエッ……』
低く短い、小さな嗚咽が聞こえてくる。


289 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:23:03 ID:jS8GuQGH0

動きが止まったように思えた屍人たちは、しかし次の瞬間、一斉にわたしのほうへ
眼を向け、口をクワッと開けて、牙のような歯を剥いた。
ケモノのような、恫喝する唸り声。
もはや人間性のカケラもない。
ふいにうしろから、ナニかが来た。
振り向く間もなく、横へ跳び退く。
刹那、どっしりとした重みのある物体が、さっきまでわたしがいた場所へ覆い被さった。
・・・屍人!?
その屍人は四つん這いの状態のまま、わたしの軌跡を追うかのように、体重を
横へスライドさせる。
速い・・・!!
床を転がりながらかろうじて躱し、立ち上がりながら周囲の状況を把握する。
足元に屍人。
炎に身を焼かれたのか、黒コゲだった。
『クァァァアアア〜〜〜〜〜ッ』
悔しそうに開けた口のなかが、生々しく紅い。
背後に別の屍人がいないことを確認すると、すぐさま飛び掛れないように距離を取る。
焼死体型の屍人がひとつに、おばさんのカラダから離れつつある屍人が、五つ。
そのうしろに、這いずりながら接近する屍人が、ひとつ。
『アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!アッ!』
跳ね上げた体が地面に付くたびに、口から空気が漏れてくる。
まるで、オレが狙っていた獲物を盗るな、とでも叫んでいるかのように。
ふらつきながら歩いて来る屍人の姿も見えた。
ガラスの向こう側から、舌なめずりをしていた奴だ。
屍人は、全部で八体。
なんて数だろう。


290 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:25:07 ID:jS8GuQGH0

『ア〜〜〜アアア〜〜〜〜、ア〜〜〜アアア〜〜〜〜』
本能の赴くまま、原始的な唸り声を伴って、屍人たちが歩いて来る。
みんな、わたしを狙っていた。
それはまさに、鬼ごっこと一緒だった。
捕まって食べられたら、ゲームオーバー。
負けたヒトは、苦しみながら鬼の仲間にされる。
そして鬼になったら、人肉を無理やり食べさせられる。
想像するのも悍ましい、最悪の鬼ごっこだ。
おばさんの遺骸を見ながら、わたしは思った。
あんなミジメな死に様は、絶対にゴメンだ、と。
あんな酷い姿でうろつき回るのも、マジでカンベン。
最後まで生き残るのは、わたし。
あんな風に、死にたくないもん。
絶対に、生き残ってやる。
死んでたまるか。

・・・ごめんね、おばさん。
じゃあ、わたし、もう行くから。
さよなら。

割り切らなければ、前に進めなかった。
切り捨てなければ、前へ進めなかった。
食べられたくない。
死にたくない。
そんな気持ちが、少しだけわたしを強くした。
そして、また走り始める。
家路に向かって。
希望に向かって。
未来に向かって。

(・・・来週に続く)

291 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:27:28 ID:jS8GuQGH0

>>265 檻の外の傍観者さん(←カコイイ!)

>読んでいて危機感が伝わってこないです。
>心理描写の間にも主人公の動作を表す表現を入れるなどして、
>主人公の置かれている状況に連続性を持たせるとなお面白くなるのではないでしょうか。

う〜ん、展開がタルいってことを言ってるのかな?
実際に起こっている現象と、ストーリーの時間軸が異なっているから、そう感じるの
かもしれないね。
この話は主人公の回想だから、現実世界よりゆったりとした流れになっているわけ。
一人称形式にしたのは、時間軸を動かせるからなんだよ。
視点を複数にすると、さらにかったるい展開になっちゃうしね。
映画やドラマというより、舞台の演劇に近い表現方法だと、自分なりに思ってる。
(話の途中で、急に舞台が暗転し、スポットライトを浴びた主人公が、いきなり
歌いだしちゃう、みたいなw)
自分で言うのもアレだが、まともな作家なら、こういう無駄(心理描写)が多い
流れは作らんだろう。
そういう意味では、普通の小説とはちがうのかもな。
なんでいまみたいな作風にしたのかというと、頭のなかにあるお話を、なるべく
忠実に再現したいからなんだ。
頭のなかではね、映像と感覚、そしてツッコミ(これはなんなのかとか、どういう意味
なのかとか、理屈をこねる役目)によって、このお話が作られている。
うまく言葉で説明できないけど、ねちっこい残酷なグロ場面に、受け取る側の嫌悪感や
不快感が重なってて、さらにそうした展開を俯瞰した視点で把握してる存在がいる、と。
この三つを同時進行させているのな。
ただツッコミ(オレ)に関しては、一人称(感覚)と矛盾するので、少しだけ
ボカしている。
このボカしている部分は、話の世界観にも繋がるので、理由が判らない不安定な
恐怖感を演出することにもなるので、ちょうどいいのかな、と思っている。


292 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:29:41 ID:jS8GuQGH0

>>265 檻の外の傍観者さん(続き!)

欠点は、忠実に再現したいと考えるあまり、展開が遅くなっちゃうこと。
横道に逸れて遠回りするから、本筋から離れやすく、洗練さという面では劣ってるね。
やっぱさ、頭のなかで流れる時間って、現実と比べて早いんだよな。
一週間程度で作った話なのに、それを現実のものとするには、ものすごい情報量が
詰まっているから、大変な手間と時間がかかってしまう。
オレがプロになれないのは(というかなりたくないし)、締め切りや容量、タブー問題、
といった制約をうまく処理して、無難な仕事として仕上げる気力がないからだね。
マニアックな遊びゆえのこだわり。
売り上げに左右されないから、自分の思うまま、好き勝手のやりたい放題。
これじゃあ、読者の意見を聞かない傲慢な奴、と思われてもしかたないよね。
でも今後の展開は、もうすべて出来上がっているから、しょうがないんだよ。
(話を破綻させない程度には、表現方法を微妙に変えることはするかもしれない)
だからこそオレの話が苦手なら、NG指定にしてスルーしてね、とあらかじめ
宣言してあるんだ。

まとめて読むと気にならないかもしれないが、連載形式だと違和感が出るかもしれん。
もっと時間が取れればいいんだけどね。
土日も仕事があったりするから、なかなか時間が取れんのよ。
プライベートでPCに向かう時間(平日)は、長くて2時間ぐらいしかないし、ちょっと
ネットで遊ぶと、すぐ寝る時間になっちゃうし、推敲作業も完全じゃないし、読み
返すとけっこう誤字脱字が多いしな。
(限られた状況でベストを尽くしているから、出来上がったものに不満はないけどよ)
途切れ感を与えないよう、もう少し描くスピードを上げたり、投下量を多くしたりするべき
かもしれんけど、時間が足りないことと、「基本的」にこの主人公は、派手なアクションを
しないから、けっきょくどうしても心理描写に偏るスタイルになっちゃうんだよ。
愚痴混じりにいろいろと書いたが、そんなカンジだ。
スマンな。


293 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/01 02:32:32 ID:jS8GuQGH0

>>数学屋さん

あいかわらず、クールで渋いお話ですな。
短編をず〜〜〜っと、書き続けられるってのは、アイデアが豊富なわけで、ある意味
最強ですよね。
次回作、お待ちしております。

>>273さん

なにをどうするかは自分次第だから、スレのルールに違反していなければ、
自ら事を成すことを、他人の価値観に委ねるべきではないと思うよ。
描きたいものがあるなら、どんどん描いていいんだよ。
他人を気にしていたら、なにも出来ずに人生が終わっちゃうじゃん。


294 :本当にあった怖い名無し:05/03/01 08:47:37 ID:m4hZ5Dqk0
ある二等陸士の手記 1/2


私達の装甲車の隊列の上を、仙台を爆撃するためのB-52の編隊が飛んでいく。
この日本中を巻き込んだ災厄も間も無く終わりを告げるような気がする。

事の始まりは2年前、2007年の8月に起こった。
と言っても表沙汰になり始めたのがその頃だったと言うだけであり、本当はもっと前に起きていたのかもしれない。
どうせ私のような一戦闘要員には一生知りえないことであろうが。

最初の報告は、西新宿で起きた殺人事件だった。
「人が倒れている、その近くに変な奴が居て何かやっている。
 様子がおかしいからとにかく来てくれ」
との通報を受け付近を警邏中の巡査が現場に向かった。
そして、10分後に彼からの一切の連絡は途絶えた。
私は警察官ではないしその場に居た訳でもないから何があったかは知らない。
一つだけ確実に言える事は公的には彼がゾンビによる第一号の犠牲者であるという事実だけだ。


295 :本当にあった怖い名無し:05/03/01 08:48:35 ID:m4hZ5Dqk0
ある二等陸士の手記 2/2


連絡断絶を受け、現場には警察官が増派された。
到着した橋元と春日の二人はすぐに巡査の姿を見つけたが彼は既に動かなくなっていた。
とりあえず倒れている仏を起こそうと近づいた橋元は次の瞬間首筋を噛み千切られた、即死だった。
そのままその肉を喰らう元巡査のゾンビ。
配属されてまだ3ヶ月の春日にとって、その光景は彼の正気を失わせるのに充分だった。
彼は、ニューナンブを構えると禄に照準もつけずに撃ちまくった。
一発目は足に命中したが何の反応も無し。
乱射でまともに当たる筈も無く二発目以降は悉く外れた。
最後の一発も外れるかと思いきや、奇跡的にゾンビの頭に命中しそのまま元巡査は動かなくなった。
彼は、日本人最初のゾンビ化人間であると共に初めて撃破されたゾンビでもあった。

倒れたのを見るや否や春日は素早くパトカーに乗り込み現場を逃げ出した。
彼の消息は具体的には知らない。
しかし、どうやら今も生きているらしい。
そして、私達の行っているゾンビの掃討がここまで早く進んだのは彼が生きているお陰でもあるらしい。

296 :本当にあった怖い名無し:05/03/01 08:52:21 ID:m4hZ5Dqk0
ある二等陸士の手記 3/2


人から聞いた話を自分なりに纏めているだけなので食い違っている箇所も多いかもしれない。
しかし、後の世の人々に私たちが体験したものがどのようなものだったのか。
その記憶の断片を少しでも受け継げたら、と思いこれを書いている。

297 :本当にあった怖い名無し:05/03/01 09:01:32 ID:m4hZ5Dqk0
一発書いてみました。


298 :本当にあった怖い名無し:05/03/01 17:58:28 ID:tQwh0ZVRO
春日GJ!!
君ならデルタのベルトを使いこなせる筈だ

299 ::05/03/01 23:10:38 ID:sRUNyS/fO
>>170

300 :まこしろ:05/03/02 00:15:16 ID:2kDrviXY0
300を超える「暴徒」による攻撃を撃退してからすでに2週間が経過していた。あれ以来、
大規模な集団は姿を見せなかったが、以前より頻繁に2〜3体から多いときで十数体が
周辺を徘徊するのが確認された。とは言え、ベランダから身を乗り出さない限り、下に
いる者が上にいる人間を確認することはできないらしく、身を潜めて様子を伺っていると
しばらくうろうろした後、どこかへと去っていってしまうのだった。
しかし、高井は「攻撃」こそ受けないものの、あることを心配していた。

「橋本さん、ちょっとお話が…」
高井の表情から何事かを察した橋本は軽くうなづいて、他の者を避けるように
別の部屋へ移動した。
「実は、食料のことなんですが…」
高井は前置きは不要と思い、いきなり本題を切り出した。
「やはり不足しますよね…我々が来たばかりに…」
橋本は合流以来そのことを気にかけていたのだった。
「いや、橋本さん達がいなかったら、こないだの集団にやられてましたよ。だから、
橋本さん達がいてくれることはありがたいんです。ただ、実際問題として食料は
無限ではありませんから…それで考えがあるんです。」
「食料を確保するってことですか?」
「そうです。道の反対側にあるショッピングセンター……あそこにはまだ食料が
あると思うんですよ。あそこから運び出せないかと。」
橋本は高井の大胆な発想に驚いた。そして、窓の外に見えるショッピングセンターの
方に目を向けた。

301 :まこしろ:05/03/02 00:33:11 ID:2kDrviXY0
「あのショッピングセンター、事件が起こった夜に閉店してから、ずっと閉まったままなんです。
ということは中には誰もいない可能性が高いですよね。ここから見ている限り、誰かが中に入った
様子もないし…もちろん、生鮮食料品はもうダメでしょうけど、缶詰やらレトルト食品は大丈夫でしょう。
それに二階の売り場には生活用品とか服もありますから、手に入れておいた方がいいかな、と。」
「なるほど…運ぶにはトラックを使えばいいですからね。中にはどうやって?」
「ここからは見えないんですが、駐車場の奥の方に通用口みたいなところがあるはずです。そこから
なら中に入れると思うんですが…ただ、問題はどうやってあそこまで行くか。それと、本当に中には
誰もいないのか…そこんとこですよね」
高井の提案は大胆そのものだったが、橋本は不可能ではないと感じた。綿密な計画を立てれば
十分に成功可能な作戦であると思っていた。
「そうですね…作戦を立ててみましょう。部下と話してみます。」
橋本はそう言うと部屋を出て、隊員を一室に集めた。


302 :まこしろ:05/03/02 00:52:10 ID:2kDrviXY0
橋本は、まず全員に高井からの提案について話をした。そして、自分がこの提案に賛成で
あることを告げると隊員の意見を一人一人聞いた。
隊員の意見はすべて賛成であった。食料の問題は全員が気にするところでもあったからだ。
橋本は全員の意見が一致したことを確認すると、作戦について話した。
橋本が立てた作戦は次のようなものであった。

トラックに4名、高機動車に4名分乗し、通用口に接近。周辺の安全を確保した後、4名が
通用口から中に侵入。内部を捜索し、安全であることを確認次第、無線で連絡。
その後、搬出入口に車両を移動させ、そこから食料や必要品を運びだす。

至って単純明快な作戦であった。作戦について話していると「あの…」と今村二士が言った。
「自分、地元出身なんですが、高校生のときにあそこでバイトしてたことがあるんす…
だから中の様子とかシステムなんかはだいたいわかるんで…」
「そうか!なら内部の見取り図みたいなものも書けるか?大まかなものでいい。」
橋本はやや顔をほころばせながら言った。早速、今村は見取り図を書くと、今度はそれを基に
さらに綿密な作戦を立てることとなった。
作戦決行は明朝。この先、自らの生死を分かつ、彼らにとっての一大作戦が始まろうとしていた。

303 :本当にあった怖い名無し:05/03/02 01:15:05 ID:0KOpLG270
ある日突如大量発生したゾンビの大群、日々その数は増え続けたが
所詮は死体、ある程度の期間が経つと皆朽ちていった。
事件から2週間ほど経った頃だろうか、特効薬が開発された。
ゾンビ化するのはウィルスの所為だとかでこのワクチンの作用で
感染は防げないもののゾンビ化の発症は抑えることが出来た。
最初のうちは噛まれた人だけが感染すると思われていたのだが、
実際は発症まで時間がかかるものの空気感染もしていたようで、
ある日突然ゾンビ化する人が現われだしたが予防接種が広まり
大事には至らずに済んでいる。というよりワクチン自体が
発症しない弱いゾンビウィルスなので接種者全員がキャリアに
なったということだ。
「神への冒涜だ」だとか忌み嫌われていた遺伝子工学だが
この技術があってこそ人類は生き延びられたということだ。
それもギリギリ、5年、いや1年早く事件が起こっていたら
人類は絶滅していたという。遺伝子工学バンザイ!!

今、生き残っている人類のほぼ全てがキャリアとなって
しまったわけだがこの状況は悲しいことだとはいえない。
このウィルス、専門的なことはわからないが自分より弱い
ウィルスはすべてやっつけてしまうらしい。つまり風邪とか
インフルエンザとか根絶。細菌系にも強い。さよなら水虫君。
ウィルス株の変異を利用すればアレルギーなどにも作用し
花粉症ともおさらば出来た。
一説によると癌患者の病状の進行も止まっているらしい。
勿論新たに癌になる人もいないそうだ。
それもこれもワクチンのおかげだ。
まさに魔法のワクチンだ。このワクチンがなかったら、、、

ん、、、もしかしてゾンビ事件は起こらなかった?
そういえばこの供給量、事件前から作ってたってこと?
誰だよ、このワクチン作らせたの。もしかしてウィルス撒gぉgh

304 :まこしろ:05/03/02 01:25:01 ID:2kDrviXY0
「橋本さん、これを着ていくといいよ。」
高井はそう言うと、自分が着ていたバトルスーツを差し出した。
「これなら、一回噛みつかれたくらいなら歯は通らない。なんとか防げるからね。みんなも
厚手の服を上に着るといい。」
実体験に基づく高井の意見には重みがあり、隊員は誰もが賛同した。
「それと、連中は火を避けるみたいだから…こんなのは役にたたんかな…?」
そう言って高井が差し出したのは、カセットボンベで使用するバーナーと奇妙な形をしたスプレーだった。
「なんですか?殺虫剤…?」
橋本は不思議そうな顔で高井を見た。
「以前にこの辺でスズメバチが大量発生しましてね。その時にスズメバチ退治用に使う
長距離射程の殺虫剤を仕入れたんですよ。20mくらい届くらしいけど、まあ、いいとこ
10mかな。でも、バーナーの火にこいつを噴射すれば、即席の火炎放射器になりますよ。」
「なるほど!使ってみます。まあ、奴らがこないでいてくれればいいんですけど…」
橋本は苦笑しながら高井の作った「火炎放射器」を手にした。
隊員達は明日の「作戦」に備えて準備をしていた。特に武器の手入れは念入りに行った。
いざというときに身を守るものは手にしている銃以外にないのだから。


305 :まこしろ:05/03/02 01:34:07 ID:2kDrviXY0
投稿がかぶっちゃいましたね。すんません。
ちょっと忙しくてご無沙汰してたんで、がんばってみようかと思いましたが、今日は
この辺にしまし。
>サナトリウムさん
相変わらずストーリー展開が面白いですね。会話と状況表現の間が絶妙です。
参考にしちゃいます!
>くだんさん
今回も描写がエグすぎ!怖すぎ!ガクプル…


306 :本当にあった怖い名無し:05/03/02 17:00:51 ID:PBmNXL+8O
(;゜∀゜)ワクワク、ドキドキ。

307 :巡査物語 ◆B6gHTT4PmE :05/03/03 00:28:50 ID:08DXVW8E0
・・・ あっ、ゾンビ9で一時接続困難になって
終ったと思っていたら・・・続いていた TT ヨカッタ
しかし、最早 浦島太郎だな ;;

308 :まこしろ:05/03/03 02:22:41 ID:lcc3g3WK0
高井はベランダから外の様子をうかがっていた。いつもはベランダでの警戒は自衛隊員が
行っていたが、作戦前夜ということで、高井ら民間人が代わりをすることにしたのだった。
うっすらと東の空が明るくなってくると、早くも隊員たちは「出動」の準備に取り掛かった。
「もう一度確認する。中に入る第一班は俺と武田三曹、今村二士、飯島一士、車両待機の
第二班は田村一曹以下4名。進入は駐車場の奥に位置する通用口から。中に入ったら二名ずつで
内部を捜索。異常がなければ必要な物資を確保して搬出入口に集めろ。第二班は連絡が入り次第、
搬出入口に車両を移動。積み込みを行う。積み込み完了次第、ただちにこちらに戻る。
物資は第一優先が食料。第二が飲料水、第三が衣類だ。できるだけ積み込め。内部、もしくは外部で
異常があった場合はただちに無線連絡。状況によって作戦中止をすぐに決定する。マンションのベランダ
からは高井さんが遠方を監視してくれる。何か異常があった場合には無線で連絡が入るので、その場合も
手はずは同じだ。いいな。決して一人で行動するな。常に無線の回線は開いておけ。
他に無線を使っている者などいやしない。緊急時の脱出については・・・」
橋本二尉は作戦について詳細に確認を行った。確認が終わると隊員は再び装備を点検し始めた。
全員が自動小銃と拳銃、または機関拳銃を装備した。高井の作った「火炎放射器」は第二班が装備することと
なった。
そして、いよいよ作戦が始まった・・・

309 :まこしろ:05/03/03 02:31:45 ID:lcc3g3WK0
周囲に「敵」がいないことを確認すると、8名はベランダから下ろしたはしごを素早く降り、
トラックと高機動車に乗り込んだ。

キュキュ・・・ガオーン!

エンジンが始動されると、平穏な日常では気にもならないであろうエンジン音がとてつもなく
大きな音のように聞こえた。その響きは町全体に聞こえるのではないかと思えるほどだった。
久しぶりに耳にするエンジン音に高井はビクッとした。
この音を聞いて「奴ら」が来るのでは・・・そんな不安がよぎった。

8名を乗せた車両は、高井らが見守る中、撃退した死者の上を乗り越えながら、わずか百数十メートルと
離れていない正面のショッピングセンターへと向かった。

高井はその様子を見ながら、周辺のわずかな異常も逃すまいと橋本から借り受けた双眼鏡で周囲を見張った。

310 :まこしろ:05/03/03 02:45:10 ID:lcc3g3WK0
車両はショッピングセンターの通用口前に到着した。トラックと高機動車から2名ずつ
4名の隊員が飛び出すと、周囲を警戒しながら通用口へと近づいた。
「中の様子はどうだ?」
武田三曹が窓ガラスに顔を近づけ、中の様子を窺う。
「誰もいないようです」
「よし。やれ。」

パリン…

武田は高井から借りてきたハンマーで窓を割ると、割れ目から中をのぞきこんだ。
動くものの気配は感じられない。

カチャ

カギを開けると橋本ら4名は中へと「進入」を開始した。
全神経が目となり耳となり、周囲のどんな小さな変化も感じ取れるように慎重に前進する。
銃はいつでも発射可能な状態で、ゆっくり、一歩、一歩・・・・・・

1階は主に食品売り場である。放置されたままの生鮮食料品が腐っているのか、異臭が漂っていた。
このショッピングセンターは郊外型の大型店舗のため、通路はかなり広く作られており、見通しは
よかった。周辺を見る限り、動くものの気配はない。
誰もいないのか・・・橋本達は少し安堵した・・・

311 :まこしろ:05/03/03 02:55:27 ID:lcc3g3WK0
「1階は異常なし。2階を捜索する。慎重に行くぞ。」
橋本は自分にも言い聞かせるように隊員に命じた。2階へは2箇所の階段から上ることができた。
橋本たちは二手に分かれるのではなく、まず、4名で2階へ行くことにした。
上方に向けて銃を構えながら、ゆっくりと階段を上る・・・一段…一段…

2階の階段を上ると正面は家電や雑貨類が陳列されているコーナーだった。

ガタ…

階段を上りきろうとした、その瞬間、何かが動く気配…!4名は音の方へ素早く反応した。
「何かいるぞ。気をつけろ…周囲を警戒しろ…確認する。」
橋本は銃を構えながら音のした方に目を向けなおした。

「誰かいるか!返答がない場合は発砲する!我々は陸上自衛隊だ!」

「・・・・・・」

「誰か!返答しろ!発砲するぞ!」

橋本は引鉄に指を当てて、威嚇射撃を行おうとした。

「ま・・・待って・・・!う、撃たないで・・・!」

音のした方から、予想もしていなかった返答があった。誰かいる!生存者がいる!

312 :本当にあった怖い名無し:05/03/03 10:55:03 ID:j4FboyHZ0
ワクワク・・・ ドキドキ・・・ ハラハラ・・・

略してワラワラ(ウソ



乙です。急展開なヨカーン

313 :本当にあった怖い名無し:05/03/03 14:49:32 ID:pSHiZP+LO
ぐ…ぐっじょぶ!

なんか凄ぇよこの緊迫感!
ワラワラしてきましたよ

314 :本当にあった怖い名無し:05/03/03 16:05:51 ID:IzwmIYQG0
むしろワドハラ

315 :本当にあった怖い名無し:05/03/03 22:18:09 ID:QT8t7Xfg0
どっかで見たような話ばっかですね
素人に独創性を求めるのも無理なんでしょうが
まんま定番なぞってるだけってのも芸無さすぎですよ

まあそれはいいとしても>>305に如実に表れてますが
>>303みたいな新規さんには誰もグッジョブとか言わないんですね
特定の作者だけやたら持て囃すわ新規の作者を無視するわで
結局一部の連中が馴れ合ってるだけじゃないの。
多分今そういう4人くらいの専有スレみたいになってますよ
傍から見ててもいい空気とは思えませんね

316 :本当にあった怖い名無し:05/03/03 23:16:49 ID:/AbPefKVO
>>315
俺は別にそうは思わないな。GJな作品ならGJだしそう思わなかったら
別になにも書き込まない。>>303の作品だって面白いと思う人とそうでない人がいるんだし・・・
一概にスレの雰囲気がどうとかはまた荒れる原因になるからやめたほうがいい。


317 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 00:00:45 ID:N1UHI1s90
棒振り

318 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 00:51:25 ID:6EhBlbD10
>>315
素人が自分のズリネタ晒しあってる変態スレでツベコベ言ってる野暮な人w

そもそも自分用のものを「どうだい!」って見せてるだけなんだから
つまんなきゃ無視で構わんし面白いのがあったら儲けもん。
素直に感想書けばいいけどわざわざ批判してもしょうがない。
そんなとこだろ。

319 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 01:04:52 ID:dtRvulkY0
清掃員

320 :まこしろ:05/03/04 01:53:31 ID:4gojJkvM0
「誰だ!姿を見せろ!」
橋本は銃を構えたまま叫んだ。他の隊員は周囲を警戒しながらも声の主の方を意識していた。
声の主はゆっくりと立ち上がって姿を見せた。
四十代とおぼしき男性と20代後半と思われる女性であった。
二人の姿を見て橋本はやや安堵した。そして銃を少し下げて言った。
「あなた達は・・・?」
「わ、私はここの夜間警備員をやってる佐藤です…こっちは…」
「ここで働いている上宮です。あなた達は・・・?」
上宮と名乗った女性は男の話をさえぎるように言った。
「我々は陸上自衛隊…」
橋本は所属部隊名を言うことをためらった。自分達が命令によってではなく、あくまで
自分達の意思に従ってここへ「侵入」してきたという意識があったからだ。
「我々は陸上自衛隊の者です。現在、この店の正面にあるマンションに退避中です。
このショッピングセンターに生存者がいるかどうかを確認しに来ました。」
橋本は咄嗟に嘘をついた。
「助けに来てくれたんですね?よかった・・・」
店にいた二人はほっとした様子であった。
「いえ。正確には救助に来た訳ではありません。我々も退避している状態ですから…」

321 :まこしろ:05/03/04 02:03:30 ID:4gojJkvM0
「他にこの店の中には誰かいますか?」
橋本は続けて二人に訊ねた。
「いや・・・私達だけです。はじめは全部で5人いたんですが、一人は家に帰ると行って外に…
あとの二人は外の様子を見に行くと言って出たきり…」
「わかりました。我々はあなた達を保護いたします。この店内にある物資を運び出したいので
搬出入口を開けていただけますか?」
橋本は「保護」という言葉を使うことで二人を安心させようとした。
「わかりました。でも物資というのは…?」
男は怪訝そうな表情で訊ねた。
「食料や衣料品です。マンションには我々以外に6名が退避しています。はっきり言えばマンションに
篭城している状態です。ですから、食料などが必要なんです。」
「わかりました。でも、搬入口を開けたら外の奴らが入ってきてしまいますよ…」
男はおびえた口調で言った。
「大丈夫です。外で部下が警戒していますから。」
そう告げられた二人は安心したかのように橋本の言に従った。

322 :まこしろ:05/03/04 02:12:11 ID:4gojJkvM0
「田村、聞こえるか?」
「こちら田村、感明良好。中はどうですか?」
「生存者2名を保護した。車両を搬出入口に回してくれ。」
「生存者…?人がいたんですか?」
「そうだ。詳しくは後だ。物資を運び出して戻るぞ!」
「了解!」
田村ら第二班は通用口から店舗裏手の搬出入口に移動した。

「必要と思われる物資を片っ端からカートに乗せて運ぶんだ。服は下着類と上着類だ。
食料は缶詰、レトルト食品、乾燥食品の類を運び出せ。箱ごと運べるものを優先だ。いいな。」
橋本は隊員に命令すると、佐藤と上宮の方を向いた。
「お二人は私と一緒にいてください。搬出入口を開けるのは物資を集めてからです。いいですか?」
「わかりました。」
隊員達は店内に散って物資の確保を始めた。

323 :まこしろ:05/03/04 02:24:42 ID:4gojJkvM0
高井はマンションのベランダから周辺の様子を窺っていた。高井が最も恐れていたのは
車両が立てるエンジン音に惹かれて「奴ら」がやって来るのではないかということであった。
そして、その「予感」は的中した…

高井は数百mかなたに動く物の気配を感じた。

来た・・・!

その動きはひどくゆっくりであった。数は二、三…十…二十…ざっと見で五十ほどだろうか。
「田村さん!来たぞ!『奴ら』だ!五十くらいいる!急いで!急いで!」
高井は無線機に向かって叫んだ。
その通信は田村はもちろん、無線機をつけている橋本ら全員が聞いていた。
「二尉!聞こえますか!?来ました!」
「聞こえた。搬出口を開けるぞ!一気に乗せる!『敵』の距離は?」
「高井さん!距離はどれくらいですか!?」
「距離は…ええと…」
高井は橋本から借りた双眼鏡で距離を確認した。
「400メートルくらい…かな…ゆっくりだけど近づいてくる!早く!」
高井は双眼鏡内に表示される距離を告げると銃を手元に引き寄せた。

324 :まこしろ:05/03/04 02:36:38 ID:4gojJkvM0
「第二班!車両のエンジンはかけたままにしろ!『敵』が200m内に接近したら射撃を開始!近づけるな!」
橋本はそう命じると物資の確保を終えた第一班の隊員に向かって言った。
「『奴ら』が近づいてきている。一気に物資を乗せて退避するぞ!佐藤さん達はすぐにトラックの荷台に乗ってください。
佐藤さん、開けて下さい!」

ガガガガガガ・・・・・・

ゆっくりとシャッターが開き始めた。その動きが橋本らには非常にもどかしかった。
まだ1mほどしか開いていないが隊員は素早く物資をトラックに載せ始めた。

「200m内、目標が視認圏内に入ったら射撃を開始!いいか、近づけるな!横田、窪田、前方警戒!」
田村は命令するとともに物資を運び込みを行った。

325 :まこしろ:05/03/04 02:50:26 ID:4gojJkvM0
高井は緊張して「敵」の動きと隊員たちの様子を見ていた。

近づいてくる…近づいてくる…
ゆっくりと…ゆっくりと…

「高井さん!あそこ!反対側!・・・き・・・来た!あっちも!」

高井とともに状況を見守っていた久米が叫んだ。高井はショッピングセンターの方角のみ気を
とらわれていたことを後悔した。
高井が確認した以外の一団が反対方向から近づいて来ていたのだ。
その数・・・百以上・・・!

「田村さん!ヤバイ!反対側からも来てる!多い!百はいる!」
高井は慌てて無線機に向かって叫ぶ。
「伊藤君!佐々木君!君達も銃を持って来るんだ!早く!」
伊藤と佐々木は恐怖の表情を隠さなかった。
「早く来るんだ!何かあったらこっちからも援護するんだ!撃ち方は教わったからわかるだろ?
とにかく、『奴ら』に向かってぶっ放せばいい!自分達の命にも関わるんだぞ!早く!」
声を荒げる高井の気迫に押され、二人は奮起したように銃を持ってベランダに出た。



326 :まこしろ:05/03/04 03:15:44 ID:4gojJkvM0
「田村さん!橋本さん!まだですか!?早くして!」
高井は無線機に向かって叫んだ。
「もう少しです!距離は!?」
「距離は・・・」
高井が再び距離を確認しようとした瞬間だった。
「距離200!目標視認!数50!射撃開始します!」
前方警戒を行っていた横田一士の声が無線機に飛び込んできた。同時に射撃音。

タタタ…タタタ…タタタ…

3点射での射撃音が響く。

パス…パス…パス…

弾は「敵」に命中している。しかし、胴体に命中しても「敵」の動きが止まることはない。
「アタマを狙え!訓練の成果をここで見せてみろ!」
田村の怒声が響く。
「今村、飯島!残りを急いで積み込め!田村!来い!」
橋本は叫ぶと外へ走り出た。そして素早く銃を構えると引鉄を引いた。

タタタ…タタタ…

銃声が響く。生者と死者の戦いが続く…
「敵」は、死者の群れは無数の弾を受けながらもゆっくりと近づいてくる。
頭部に弾が命中するとぐらりと後ろに体を傾け、そのまま動きを止めた。
「敵」の距離は150mほどまでに近づいていた。いくら訓練を積んだ自衛隊員でも
ゆっくりとは言え、動いている目標の頭部を狙い打ちにすることは困難であった。
その距離は確実に近づきつつあった。

「積み込み完了!」

その時、積み込み作業を行っていた飯島一士の声が無線機のレシーバーに飛び込んできた。

327 :まこしろ:05/03/04 04:02:46 ID:4gojJkvM0
橋本二尉、田村一曹、武田三曹、村上士長、足立士長、飯島一士、横田一士、今村二士、窪田二士…
いつの間にか自衛隊員が9名になってました・・・
本当は前ストーリーで登場した横田一士は途中で「戦死」する予定だったんですが、
すっかり忘れていました…(自爆)
ということで、自衛隊員は9名に修正します。
すんません・・・

328 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 08:33:20 ID:KKIaPpeU0
一応>>294以降投下しましたが、自分の時はレスしてくれた人が一人居て嬉しかったり。
ここのスレに投下するのも結局は自分の意思ですから反応が無くても仕方ないと思います。
もちろんレスしてもらえればとても嬉しいですけど。

〜〜〜チラシの裏〜〜〜
>>298
今更ながら読んでもらって嬉しいです。
>>303
個人的には結構気に入ってたり。
〜〜〜チラシの裏〜〜〜

329 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 11:57:02 ID:8ijGWgXFO
まこしろGJ

330 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 12:24:05 ID:/Otpes+B0
>>327
横田さん、、、死に損なったってことは運がいいわけで、、
まあ、あんまり戦死させないでやってくださいよ(ワラ

331 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 12:29:53 ID:/Otpes+B0
>>327
横田さん、、、死に損なったってことは運がいいわけで、、
まあ、あんまり戦死させないでやってくださいよ(ワラ


332 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 12:39:10 ID:vJpYJu9M0
まこしろさんの面白いよ。期待してるので頑張ってください

333 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 13:02:52 ID:/bJ32QL5O
木石通占■ 矢大■蔵之

334 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 21:07:26 ID:N0o6trrU0
おもしゃい!

335 :まこしろ:05/03/04 22:32:48 ID:4gojJkvM0
「全員!乗れ!退避する!」
橋本はそう叫ぶとトラックの荷台に飛び乗った。射撃を行っていた他の者もトラックと
高機動車に飛び乗った。
「出せ!急げ!」

ガオォォォ・・・!

2台の車両が発進した。「敵」の距離はすでに100mも離れていない。反対方向から
近づく大群との距離は約200m。

「橋本さん!急いで!」
高井の声が無線機に響く。高井は叫ぶとともに迫りつつある「敵」に向けて銃を撃った。

タタタン…タタタン…タタタン…タタタン…

「久米さん!伊藤君!佐々木君!撃つんだ!あっち側に向けて撃て!」
高井は大声で三人に命令した。三人はぎこちない動作で銃を構えると引鉄を引いた。

タタタ…タタタン…タタタン…タタタ…タタタ…タタタ…

素人が撃ったところで当たるものではない。それは撃っている三人が一番よくわかって
いた。しかし、三人は最大限の集中力を持って狙いを定めて引鉄を引いた。

タタタ…タタタ…カシャ…カシャ…

「あ、あれ…?弾が出ない…?」
「バカ!弾切れだよ!早く弾を入れ替えろ!」
伊藤は佐々木に向かって怒鳴った。
佐々木は慌てて弾倉を付け替えた。

336 :まこしろ:05/03/04 22:36:58 ID:4gojJkvM0
通りを隔ててすぐの距離ゆえに、二台の車両はあっという間にマンションの下にたどり
着いた。
「はしごを!佐藤さん、上宮さん、まずあなた達から上がってください!田村!来い!」
橋本は二人の民間人に指示をするとトラックから飛び降りた。
「二尉!危険です!」
橋本の行動に驚いた田村も慌ててトラックから飛び降りた。
橋本はもう一台の高機動車に駆け寄り飛び乗った。
「田村、運転しろ!まとめてバーベキューにしてやるぞ!」
田村は橋本の考えを察し、高機動車の運転席に飛び乗った。

キキキィィィ・・・・・・

一気に方向転換すると、「敵」の第一波に向かって行った。


337 :まこしろ:05/03/04 22:38:29 ID:4gojJkvM0
距離は約50m。「敵」に対面すると橋本は屋根から、田村は窓から身を乗り出すように
して銃を撃った。

タタタ…タタタ…タタタ…

距離30m。かなりの「敵」を倒したものの、まだ十数体が近づいてくる。
「手榴弾!伏せえ―――!」

叫び声と同時に橋本はピンを口で引き抜き、第一波の「残敵」に向かって投げた。

ドオオォォォ――――ン!

すさまじい炸裂音とともに数体が吹き飛んだ。
「田村!焼夷手榴弾をよこせ!」
「ハイ!」
田村はすぐに反応し、橋本に手榴弾を手渡した。
「焼けちまえ――――!」

バアアァァァ――――ン!

橋本の放った焼夷手榴弾は見る見る「敵」を炎の中に包み込んだ。
もはや、第一波の「敵」の中にまともに動くものはなかった。

338 :まこしろ:05/03/04 22:39:17 ID:4gojJkvM0
「田村!あっちもだ!」
田村は車を方向転換させると「第二波」の方へと走らせた。
「田村!『敵』の目の前まで突っ込んで車を反転させろ!反転と同時に手榴弾を食らわせる!」
「了解!」
信頼し合う二人はまさに阿吽の呼吸であった。
田村は第二波に向かって一気に車を走らせた。
「二尉!行きますよ!」
「よし!やれ!」

キキキキキキイイイイィィィィ・・・

第二波のすぐ目前で車が方向転換。と同時に橋本が2発の手榴弾を投げつけた。

ドオオォォォ――――ン!
ドオオォォォ――――ン!

立て続けに2回の炸裂音。十数体の「敵」が吹き飛ぶ。
車両は一旦、第二波から50mほど離れると再び方向転換をした。
「もう一度だ!」
再び、車は「敵」の目の前まで近づくと一気に方向転換をした。そして

ドオオォォォ――――ン!
ドオオォォォ――――ン!

「田村!戻れ!あとは引き付けて殲滅する!」
「了解!」
二人を乗せた車両はマンションの方へと戻った。


339 :まこしろ:05/03/04 22:40:11 ID:4gojJkvM0
「二尉!一曹!大丈夫ですか!」
武田三曹が叫ぶ。
「大丈夫だ!物資はどうした!?」
「まだ搬入中であります!」
「急げ!二名、来い!下車戦闘!」
「二名」の言葉に反応したのは足立士長と窪田二士だった。
「『敵』がここに近づくにはフェンスを乗り越えなければならん。フェンスに近づいた奴を
確実にしとめろ!」
ドラッグストアの駐車場周辺は高さ2mほどのフェンスで囲まれている。車が出入り可能な部分は二箇所あったが、一箇所は鉄門で閉ざされていた。

「第二波」はかなり殲滅されていた。とは言え、その数はまだ50以上。
「来たぞ・・・!落ち着け・・・落ち着け・・・頭を狙えよ・・・頭だぞ・・・!」
橋本は自分にも言い聞かせるかのようにつぶやいた。

「敵」がついにフェンスに取りつこうとした。
「撃て!」

タタタ…タタタ…タタタ…タタタ…タタタ…!

一斉に射撃が開始される。フェンスに手をかけた「敵」は頭を撃ち抜かれ後ろにドッと
倒れた。
「次、来るぞ!」
弾倉を交換しながら橋本が叫ぶ。その時であった・・・

340 :まこしろ:05/03/04 22:41:47 ID:4gojJkvM0
うしろオオオオ―――――!」

田村の声が響いた。窪田二士のすぐ後方に「敵」が・・・!

「うわああああああ!」

倒したはずの「敵」に「生き残り」がいたのだった。窪田はあまりの出来事に思わず叫び
尻もちをついた。さらにそのはずみで銃を落としてしまった。

「くそ・・・!」

他の三名は素早く銃を構えた。しかし、窪田が尻もちをつくのと同時に「敵」は窪田に
乗りかかるように倒れこんだ。「敵」は窪田の背中越しになり狙いがつけられない。

が…ぶ…メ…リ…

「うぎゃああああ―――――――!」
「敵」は窪田の足首近くに噛み付いた。窪田の叫び声が響く。
「窪田あああ!このやろおおお――――!」
田村は駆け寄り、「敵」の顔面を蹴り上げた。のけぞるように反対に倒れた「敵」に向けて
田村は引鉄を引いた。

タタタ…タタタ…タタタ…

「ちくしょう!ちくしょう!ちくしょう!」
「田村!もう倒した!大丈夫だ!窪田を中に!横田!飯島!手を貸せ!」
「はっ!二尉、物資の搬入完了です!」
「よし!足立、上へ戻るぞ!残りは上から攻撃する!」
負傷した窪田をベランダに上げると、橋本と足立も二階へよじ登った。

341 :名無しになりきれ:05/03/04 22:43:26 ID:m88lbNL/0
がんばれ俺

342 :まこしろ:05/03/04 22:43:57 ID:4gojJkvM0
田村!窪田を診てやれ!他の者は『敵』を撃退する!」
橋本はそう命じるとベランダから下方の「敵」に向かって銃撃を開始した。
他の隊員と高井もそれに続く。

「痛ええぇぇ・・・痛ええよおぉぉ・・・」
「窪田!しっかりしろ!大丈夫だ!かすり傷だ!久米さん!久米さん!」
田村は苦しむ窪田を励ましながら、医師である久米を呼び寄せた。
「久米さん、傷を診てください。」
久米は急いで二人の元に駆け寄ると、負傷した窪田の右足の裾をめくった。
その傷口を見て久米は驚いた。
傷口はかじられたりんごの表面のように、直径3cmほどの円形に肉がそがれているような
状態だった。出血はひどくはない。しかし、傷口の周辺が異様な赤紫色に変化している。
「こ、これは…?信じられない…」
久米は思わず声を出した。
「どうしたんです?ひどいんですか?」
田村は心配そうに久米の顔を見つめた。
「傷自体は大したことないんですが、すでに周辺の組織が壊死しています・・・普通には
ありえない現象です。出血もほとんどないのに・・・ガーゼと新しいタオルを!圧迫止血を
して、抗生物質を注射しましょう。回診用に持ち歩いていたのがあります。今、部屋から取ってきます。」
そう言うと久米は自室へ戻った。

343 :まこしろ:05/03/04 22:45:44 ID:4gojJkvM0
痛えぇぇ・・・痛え・・・ちくしょおぉぉ・・・」
窪田はうわ言のように声を上げた。
久米がバッグを抱えて戻ってきた。手馴れた手つきで止血を行うと、バッグの中から
注射器を取り出した。
「効くかどうかわかりませんが・・・」
そう言いながら久米は窪田の左腕に注射器を刺した。

「痛えぇぇょぉぉ・・・」
窪田の苦しみの唸り声は続いた。


「飯島!焼夷手榴弾!吹き飛ばせ!」
橋本の言葉と同時に飯島が手榴弾を下方の「敵」に向かって投げつけた。
「伏せえええ!」

バオオオ―――――ン!

炸裂音とともに「残敵」はあっという間に炎に包まれた。その業火はすべての悪夢を焼き尽くすかの
ような真っ赤な炎となって燃えた。

344 :まこしろ:05/03/04 22:47:23 ID:4gojJkvM0
「武田!残りの敵を片付けろ。俺は窪田の様子を見てくる。」
橋本はそう言うと窪田のいる部屋へ向かった。その時、後ろから高井が声をかけた。
「橋本さん。ちょっと・・・」
橋本は「今ごろ声をかけるなよ」という気持ちになりながらも高井の方を降り向いた。
「何ですか・・・?」
「負傷した部下の方・・・窪田さんでしたっけ・・・?」
「そうです。窪田二士です。」
「彼は助かりませんよ。おそらくもうダメです・・・ですから彼を外に出した方が・・・」
「ダメってなんですか!?窪田は自分の部下です。部下の安全を確保するのが上官で
ある自分の務めです!負傷した者を、まだ意識もはっきりしている者を外に出せなんて!
そんなことできません!」
橋本は声を荒げた。怒りに満ちた声だった。高井はその反応を予想していたかのように
冷静を装って橋本に話した。
「いいですか。今、私たちが戦っている相手、襲ってくる『敵』は『暴徒』じゃない。
人間でもないんです。それはお分かりでしょう?奴らに噛み付かれたら、何らかの
ウィルスか何か・・・よく分かりませんが、感染するんです・・・。間違いなく死に至るんです。
そして蘇って、我々を襲ってきますよ・・・!」
「そんな・・・そんな馬鹿なことが・・・」
橋本は冷静な口調の高井の発言に言葉を失った。
「部下の方が負傷して苦しんでるのを助けたいという気持ちは分かります。私があなたの
立場なら、きっと同じことを考えます。でも、今は『生きている』者を優先して下さい!
お願いです!外に出すのがダメならば、彼を縛ってください。蘇ってきて、我々が
襲われてからでは手遅れなんです!」
「しかし・・・」
「橋本さん!アンタ達は助かるためにここに来たんだろう!?それなら考えている場合
じゃないんだ!彼を縛っておけば、蘇っても動きを封じることができる。いずれにしろ
彼を動かすことは出来ないんだから。そうしてください!」
高井は震える声を張り上げて橋本に訴えた。
橋本は少しの沈黙の後、高井の方を見た。
「わかりました。そうしましょう。高井さん、あなたの言う通りです。我々『生きている』
者が優先です。取り乱してすいませんでした・・・」
橋本は軽く頭を下げると部屋へ入った。

345 :まこしろ:05/03/04 23:00:09 ID:4gojJkvM0
今日は仕事が休みだったので、ワープロで作っておいたものをコピペしてみました。
315さんの批判のように独創性のないストーリー展開ですが、素人故に勘弁してください。
でも、応援してくださる方がいてとてもうれしいです!ありがとうございます!(感動)
期待してくださる方が一人でもいてくれるなら、がんばってみたいと思います。

346 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 23:33:14 ID:O6zmNio00
>>345
乙。俺はその一人だ。がんばってな。

どうせ315の独創性なんて「ピンチな時にキュアホワイトが助けに来る」程度のもん。
あんまり気にすんな。

347 :本当にあった怖い名無し:05/03/04 23:56:36 ID:O6zmNio00
ところで独創性なんてこと考えてたら前代未聞抱腹絶倒人外魔境な
舞台設定思いつきました。武器ヲタ系、リアル志向の人には全く
受けないと思うけど面白くなるのは間違いなし!!
でも書ききる文才がない・・・

348 :まこしろ:05/03/05 00:04:25 ID:lpJF2xvV0
≫346さん
励ましのレス、ありがとうございます!(感涙)
私は旧丼三部作しか見てないんで、その影響が強いんです…皆さんに先を読まれるような
展開になるかもしれませんが、必ず完結させますんで、お付き合いください。
≫347さん
めちゃくちゃ興味あるんですが…。≫99の単発さんみたいなやつとかすごく好きなんです。

349 :本当にあった怖い名無し:05/03/05 00:37:19 ID:NRGn17DK0
>まこしろさん
レスサンクス。
実は>>99って私ですw
がんがって文を練ってみます。そのうちよろしく。

350 :まこしろ:05/03/05 00:53:41 ID:lpJF2xvV0
>>349さん
>>99>>178は名作ですよ!!車を運転していて橋に差し掛かると、いつも思い出して
ニヤリとしてます(w
あれって>>87さんの「大阪を舞台にしたら…」って言うのに応えたんですか?
次回は博多弁とかのバージョン、期待しちゃったりします!

351 :サナトリウム:05/03/05 12:39:22 ID:qUCQ9lCX0
内藤隼人がしぶしぶながら招き入れられた団地の4階、篭城していたのは
少年の面影を残す青年と、虚ろな表情で部屋の隅に座る少女の二人だった。
「僕は内藤隼人、よろしく」
「オレは窪田・・・勇二・・・ソッチの子は・・・名前は知らない」
内藤隼人はうずくまる少女に眼をやった。
「・・・・坂上由紀子・・・・」
目線も虚ろなまま、少女は小さな声で呟くように名乗った。
「今までお互いの名前も知らなかったのかい?」
「たった今まで知らなかったよ、今も敵か味方かも解らないしな、
坂上ってここの表札がそうだから、やっぱりココの娘なのかな」
「どういうことなのかな?」
その問いに窪田勇二は、タオルで応急処置を施した右足のふくらはぎを見せた。


352 :サナトリウム:05/03/05 12:40:19 ID:qUCQ9lCX0
「この足、その娘にボウガンで撃たれたんだ、団地中を追い掛け回されて。
でもこの部屋に逃げ込んだら、その娘はズットここにいたみたいにこの部屋に
座り込んでて、外なんか1回も出ていないって言うんだ。別人みたいにオレ
を襲うような感じじゃなくなってて、なんて説明したらいいか解んないけど
・・・とにかく敵意はもう感じないんだ・・・」
自分に降りかかった事態をまとまりなく吐き出す青年、堰を切ったように
湧き上がる感情をぶつける無用心さに内藤隼人は苦笑した。
「じゃあそのボウガンも彼女から君に渡されたのかな?」
その質問に窪田は黙り込んだ。
「うーんむずかしいな、そのボウガンは確かにその娘が持ってたものなんだけど、
ココに来た時にはもうそれを持っていなかったんだ。俺は仲間と一緒に
ゾンビと戦ってたんだけど、仲間はその娘にボウガンで撃ち殺されて、
ソイツの装備もその時に奪われたんだ・・・でもその仲間の装備とボウガンを
大きな女がこの部屋の玄関までやってきて置いていったんだ・・・・」
内藤隼人は目を見開いた。


353 :サナトリウム:05/03/05 12:41:38 ID:qUCQ9lCX0
「大きな女ってどんな人」
「バケモノみたいにデカイ女さ、3メートルくらい身長があったよ。
最初に見たときにはすぐに消えちゃって、消えた場所にその娘が立ってた。
オレや死んだ仲間に敵意があるみたいだった」
「どうしてそう思うのかな?」
「その娘の口を借りて、オレをなぶり殺しにするみたいなこと言ったんだ」
「その娘に大女が憑りついていると思っているんだね」
「もしくは時々操られているか、そんな感じ・・・・・」
そう感じる何らかの現象が重なったのだろう、内藤隼人はそう感じて
無意味な質問を中断した。


354 :サナトリウム:05/03/05 12:43:28 ID:qUCQ9lCX0
ひとしきり喋り終わった窪田が銃をこちらに向けた。
「で、あんたはナニモンなんだ?ゾンビを操っていたよな?」
もう少し聞きたい事があったが、そのためにも青年の質問に答える必要が
あるなと内藤隼人は理解した。
「ココに来た目的を話してくれ、敵か見方かもわからないと落ち着かない、
それにあんたが普通の人間じゃないことも見ちまった、隠してもいない
みたいだけど、とにかくコッチも安心したいんだ」
「おどかして済まなかったね、目的は人探しなんだ、それから僕は君達の
敵でも味方でもない、知りたいことが解ればすぐに退散してもいい、
あと、屍人を操った能力に関しては話が長くなるな」
「誰を探しているんだ?」
「君の言う大きな女は白いワンピースで、顔が長い髪で隠れていなかったかい?」
「ああ、その通りだよ」
「じゃあそうだ、僕が探しているのはその(お姫ぃさま)、彼女のことだよ」
「おひぃさま?」
「そう、君はあれをなんだと思う?」
「この団地で一番有名な悪霊だろう?まさかゾンビの親玉だとは思わなかったけど、
あんたも地元ならアレを知ってるんじゃないのか?」


355 :サナトリウム:05/03/05 12:44:32 ID:qUCQ9lCX0
「うん、僕も元地元というか、複雑なんだけど・・・・学生時代ホラ!そこの大学に通っていてね、2年間この街に下宿した事があるんだ。さらに最近わかったことなんだけど、僕の先祖はこの街の出身者だったらしい、だからゾンビ騒動の前から彼女の事は
当然知っているよ、もっとも、雑誌やネットでも有名だったけどね彼女」
「じゃあ今は地元じゃないんだな、だったらなんでワザワザこんな物騒な所に戻ってきたんだよ?あんなバケモノと会って仲良くしようって感じじゃないよな、ゾンビを操る能力も気味が悪い、その能力でここでナニをしようとしているんだよ?」
「そんなにいっぺんに言われると困るな・・・・」
「一刻も早く現状を認識しないと命に関わるからね、コッチも必死さ。
だからあんたの余裕のある立ち振る舞いが気に入らないと言えば気に入
らないが、何らかの活路の手がかりになるかとも思ってる・・・・・」
「うん、なかなか冷静で聡明だね」
感心したような表情でそう答えると、内藤隼人はテーブル下のイスを引き出して
座った。その軌跡を窪田勇二の銃口が油断無く追っている。

356 :サナトリウム:05/03/05 12:48:45 ID:qUCQ9lCX0
「僕はゾンビ騒動よりもずっと前にこの街で大切なものを奪われた・・・それを
取り戻すか、全てに清算を付けるか、どちらかを済ませるために戻ってきた」
「復讐か?」
「うーん・・・・そんなところかな、でも、この街にある忌まわしい
歴史に終止符を打ちたいと考えてもいる。本当だよ」
「色々と知っているんだな」
「ああ、例えば君、この街のサバゲチーム(化石山守備隊)の裏メンバーだね?」
「なんでそれを知ってる?」
「そんな物騒なカスタムガスガンを持ってればわかるさ、総メンバー数80人、
1980年代発足の老舗サバイバルゲームチーム、特に選抜された一部のメンバー
が非合法極まりないカスタムガンで武装した目的不明の武装組織・・・地元の
非合法組織の人間にもその名は一部知れている・・君はその下部メンバーだろう」

357 :サナトリウム:05/03/05 12:50:17 ID:qUCQ9lCX0
「なんで下部メンバーって決め付けるんだ!」
「君が上層部の人間なら、もう僕は君に撃たれているよ」
「じゃあやっぱり敵なのか?」
「違う違う、君は招聘されなかったろ?そのチームは地元御三家、知ってるね、その
1つ大蔵一族の下部組織として動いているんだ、いたでしょ?代表格に大蔵って人」
「・・・・・・いた・・・・リーダーだ・・・・・」
「やっぱりね・・・この騒動はその大蔵家と萩生田家そして吉川家にまつわる恐ろしい
歴史が背景にある、僕はそれに挑み全てを終わらせる為にここにいる」
内藤隼人の表情は、ややおちゃらけたものから厳しいものに変わっていた。
窪田勇二はその表情から、言い知れない迫力を感じた。同時に、紛れもなく
人間に内在する普遍的な(正)の怒りを感じ取った。
「ようするにアンタはこの街を救うためやってきた特殊能力者のヒーロー
ってことなのか?」
「いやいやとてもそこまではいかない、僕は屍人・・・ゾンビを操るこの街の
連中にいいように翻弄され、何度も殺されかけた男さ」

358 :サナトリウム:05/03/05 12:50:58 ID:qUCQ9lCX0
「でも今も生きているし、戦おうとしているんだろ?」
「まあね、でも正義感と言うよりも信念の方が強いかもしれないね」
窪田は銃口を下げた。
「わかった、あんたを信用しよう。それにあんたがその気になれば、俺たちを
殺す事なんか朝飯前なのも何となくわかった。格が違うなオレとは・・・・」
そう言うと窪田は少し考えたような表情で口を噤んだ。
「条件と言うわけじゃないけど、この事態に詳しそうなあんたに聞きたい事がある」
「何かな?」
「この状況で聞きたい事と言ったら一つさ、オレはこんなところでゾンビに
食い殺されるのはイヤだ、出来れば力を貸して欲しいけど、それがダメなら知恵だけでも貸してもらえないかな?」
自分を見据える窪田に、内藤隼人は頷いた。


359 :サナトリウム:05/03/05 12:51:46 ID:qUCQ9lCX0
「わかった、今は助言しか出来ないけれど、もし僕が目的を達成できたら、もう一度
合流して脱出に協力しよう。ただ、僕が生還できる可能性は50パーセント未満だけどね」
「それじゃ困る!」
「だから少しでも僕の生還の可能性を挙げる為、彼女の身体を一時貸して欲しい」
「なんだそりゃ?」
内藤隼人は、うずくまる由紀子に歩み寄り、その頭に手を差し伸べた。
内藤隼人の手の平が額にあてがわれた時、由紀子は虚ろに開いていた瞳を
閉じ、ビクンと一度小さく頭を揺らした。
「君が見たもの、感じたもの、そして見せられたもの、その全てを僕に渡して、
君はその全てを忘れるんだ・・・・そう、良い子だ・・・・・そう」
内藤隼人の胡散臭い動作に、窪田は怪訝な顔で溜息をついた。
「おいおい、なにしてんだよ・・・・」
「彼女の記憶をもらっています。やはりお姫ぃ様に操られていたようですね。
この土地では定期的に起こっていた怪奇現象です。」

360 :サナトリウム:05/03/05 12:52:35 ID:qUCQ9lCX0
「今となっちゃなんでも信じるけどね、大丈夫なのか?」
「もう大丈夫ですよ、目覚めれば元通りでしょう」
内藤隼人の腕の中で、由紀子は意識を失っていた。
由紀子を丁寧に床に寝かせた内藤隼人は、深呼吸をして額の汗をぬぐい、
振り向いて窪田に目線を合わせた。
「実は僕もガチガチの唯物主義者でね、それゆえにこの土地に蔓延っていた
いくつもの怪奇現象の伝説を調べて謎を解くという事をやってたんだ」
「それが今は霊能者かい?」
「さあどうかな?僕はフリーライターとしてこの土地の悪しき因縁を紐解いて
出版すると言った野望を持っていたんだ。でも、深入りしすぎた。この街の連中の
悪事は、現代まで脈々と続いてたんだからね、僕も悪事を重ねて古い文献や記録を
沢山拝借してそれらの詳細に迫った。それで知りすぎた僕は何度も殺されかけた。
最後はゾンビだらけの山に捨てられた」
窪田はゴクリと息を呑んだ。その山に見当がついた。そしてその伝説が
本当であることは、今の状況が如実に示している。

361 :サナトリウム:05/03/05 12:53:08 ID:qUCQ9lCX0
「井伊森神社、かつては屍人・・・ゾンビに飯を盛る・・・餌をやると言う意味で
飯盛神社と呼ばれていたそうです。」
「八つ国山か?」
「そうです。地元に伝わる伝説は本当でした。あの山には時折、数百の屍人を
解き放つ儀式が行われていました。この土地に仇なす者を惨殺する儀式
(屍人追い)が・・・僕はその最中、自分の祖先から伝わる血の力に目覚めました。
そして生き延びる事が出来たのです。」
「それがあのゾンビをコントロールする力か?」
「そうです。僕の祖先は(屍人神)と呼ばれた一種の超能力者の家系だったようで、
無数の屍人を自在に操る能力を持っていたそうです。僕はまだ千人単位のコントロールは
出来ませんが・・・・・・」

362 :サナトリウム:05/03/05 12:54:21 ID:qUCQ9lCX0
「あの大女もその能力を持ってるよな?オレはその能力で追い掛け回されたよ、
ゾンビに!で、この有様だ、アイツもアンタと同じような人間なのか?」
「解りません、解っているのは僕と同様に屍人を操る能力を持ち、さらに
人をもコントロールする能力があると言う事です。」
「それであの娘が・・・・・・じゃあアンタの目的はあの大女を倒す事なんだな?」
「違います、それでは解決になりません」
「どうすれば解決するんだよ?」
「この街の地下には200年以上に亘って集められた屍人が蠢いています。
それを操ろうとしているのが彼女(お姫ぃ様)です。彼女の目論見を阻止し、
地下の屍人を全て焼き払うまで、戦いは終わらないのです」
「200年分って何匹いるんだよ・・・・?」
「恐らく・・・・100万はくだらないと思います。」
「そりゃもうどうしようもないな、ゾンビがいない今のうちになんと脱出しないと
助かるモンも助からない、こういう場合って、警察がどこかで線を引いてその囲みを
封鎖してるんだろう、そこまで行くために何かいい方法は無いのかな?」


363 :サナトリウム:05/03/05 12:55:27 ID:qUCQ9lCX0
「実際は自衛隊が出張ろうとしているみたいですけどね、なかなか縄張りは明け渡して
もらえないのが実情でしょう。もっとも近年飛躍的に強化したとはいえ、警察では
もうどうしようもない事態ではあるけど」
「そうだよな、でもそこまで行けば助かる可能性は随分高いんじゃないか?」
「今この地域を封鎖している連中と顔をあわせれば、間違いなく殺されます」
「なんだって?」
「消されますよ、この地域は最終的に何らかの大災害で死滅した事にされるはず。だから生存者の存在があってはならない、となるでしょう。勿論感染被害の封鎖と言う意味でもこの地域の人間は世間一般からは生死に関わらず消されるんです」
「何を根拠に言ってるんだ?」
「僕はこの事態が発生した直後にここに向かってきたんです。
だからそういう現状を何度も垣間見ました。信じてもらえるかは君に任せます」
「・・・・信じるよ・・・・・でもそれならどうやって生き延びればいいんだ?」
「とにかく脱出する事、封鎖線をも、その上で事態以前にこの地域にいなかった
アリバイを作るか、別の人間として生きるかしないと、やはり危険でしょう」

364 :サナトリウム:05/03/05 12:56:14 ID:qUCQ9lCX0
「たまらないな・・・・で、どうすればいい?」
「ココから先は僕の我田引水的な部分もあるので、場合によっては受け入れられないかもしれません、その時は断ってくれても結構です」
「わかった・・・・」
窪田は頷いた。
「あまり人を安易に信用しない方が良いかも知れませんよ?」
「いや、あんたを信じるよ」
「・・・・わかりました」
内藤隼人は二人に自分の目的とその手段を話す事にした。
場合によっては捨石同然のリスクを負うことをも包み隠さずに、様々な
状況を説明するともに、それに対する自分の対策と、二人を入れた場合の
役割分担も提供し、それを窪田は受諾した。

365 :サナトリウム:05/03/05 12:57:46 ID:qUCQ9lCX0
「そりゃ・・・・この街を普通に歩いて安全地帯まで行くより生存確率が低くないか?
場合によっちゃ、救援もありえるかもしれないし・・・足のこともあるし・・」
窪田の気後れは当然だと内藤隼人は思った。実のところあまり期待もしていなかった。
「うん、そう思われても仕方がないね・・・・・」
「私・・・・やる・・・」
いつのまに立ち上がっていた由紀子が、向き合う二人に静かながら強い口調で
そう言うと、二人の対面するテーブルに割って入った。
「寝てなくて大丈夫かい?」
「ああ、なんか顔色悪いぜ」
「大丈夫・・・・窪田さん、あなたがやらなくても私はやる」
「チョット待てよ、いきなり元気だな、やらないなんて言ってないだろ?」
「じゃあオーケーということで良いかな?」

366 :本当にあった怖い名無し:05/03/05 17:05:56 ID:Zn23+AUh0
さぁ、おもしろくなってきました。
窪田君にはもうちょっと籠城戦をがんばって貰いたくもあるけど。
ゾンビ軍団も、もう少し生き残りのいたいけな市民を襲って欲しいですな。
まだ多くの市民が、戸締まりしてガクブル状態だろうし。
とにかく、続きが気になります。

367 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 01:29:09 ID:N0Lck6LYO
サナトリウムまじでおもしろい。まこしろもまじでおもしろい。
ガンガって続けて下さい。

368 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 08:45:47 ID:7DXDSYsq0
個人的にはサナトリウムが一番面白い。
頑張れ、超頑張れ。

369 :おやじ ◆bP7aENzd7c :05/03/06 11:12:30 ID:ma5QQoEm0
 ゾンビ野郎の軍勢から、何とか逃げ切ったオレ達は、小松が運転する「緑のバス」で都内を南下した。
 元「お巡り」の小松は、あっちこっちの警察署を転勤しただけあって、都内の地理には詳しかった。
 ゾンビ野郎の少なそうな裏道を見つけるのは巧かったんだが、それでも、でっけぇバスだから、入っていける道は限られる。
 どうしたって何匹かのゾンビ野郎には、お目に掛かっちまうんだ。
 そんな奴らを、中村の自動小銃と、オレの散弾銃で、黙らせながら進んだんだが、佐藤の旦那が心配したとおり、「タマ」が少なくなってきやがったのよ。
 ・・・ゾンビ野郎に噛まれて以来、口数が少なくなった佐藤の旦那は、オレが自衛隊のトラックから引っ張り出した背嚢袋や、自分の装備を点検してたんだが、「残りの五.五六ミリはマガジン三本しか無ぇ。」って、呻くように言いやがった。
 オレが、「三本ってのは、何発だ?。」って聞いたら、「メガネ猿」中村が「ワンマガジン、二十発。・・・こっちの残りも入れて、あと七十五発で、お終いだよ。」って悲しい声で呟いたのよ。
 それで、オレもジャンパーのポケットに突っ込んであった、散弾銃の弾を確認したんだが、残りは全部で五十発ぐらいしか無ぇんだよ。
 さっきの脱出劇で、幾らか使っちまったし、走って逃げてるうちに、ポケットからこぼれ落ちちまったのかも知れねぇな。
 オレ達が、そんな話をしてたら、バスを運転してる小松の奴が、「新宿の方に知ってる銃砲店が有るから、そっちに廻って行くか?。」って言い出しやがった。
 小松も、手持ちの拳銃用三十八スペシャルの残りが少なくなって、気になってたらしい。
 奴の話じゃ、その店は散弾の他にライフル銃も扱ってるみてぇだから、他にも飛び道具の確保が出来るかも知れねぇ。
 それに、T大の医科学研究所に立て籠もってるって言ってた、学者先生の場所は品川だから、新宿の方に行ったって、それほど回り道にはならねぇだろう。

370 :おやじ ◆bP7aENzd7c :05/03/06 11:13:10 ID:ma5QQoEm0
 運転手の小松は、「下谷警察署の資料保管庫から、証拠品や押収品の武器を持ってきたはずだから、ズダ袋の中も探してみろ。」って言い出したモンで、オレはそれらしい袋を探ってみたのよ。
 そしたら、小松の言うとおりピストル一丁と実弾二十発、それにサバイバルナイフらしい大型の刃物が二本見つかった。
 踞ったままの佐藤の旦那が、「トカレフだな。」って呟いてた。・・・どうやらロシアの拳銃らしい。
 拳銃のグリップに星のマークとCCCPの彫り込みが入ってるから、「旧ソ連時代に製造された奴だろう。」って佐藤の旦那が教えてくれた。
 マニュアルの安全装置なんか付いて無ぇらしいから、撃鉄を起こして引き金を引けば、簡単にブッ放せるって話だ。
 佐藤の旦那が「バカでも使えるから、お前が持ってろ。」って言うからよ、ちっとシャクに触ったが、そのズシリとした奴をズボンのポケットに突っ込んだのよ。
 それから「お巡り」の小松が、大通りや繁華街を避けるようにしながら、都バスを新宿方面に進めて行ったんだが、流石に物音一つもしやしねぇ死人の街だから、どうしたって野郎どもに気づかれちまうのよ。
 一匹、二匹ならバスのフロントバンパーが、カタを付けてくれるんだが、両手以上の「団体さん」が来た日にゃ、そう簡単には行かなかった。
 結局は、中村の八九式小銃か、オレの散弾銃が火を噴くことになっちまうから、弾の消耗も激しいのよ。
 オレは、床で呻いている佐藤の旦那に、手榴弾を持って無ぇか聞いたんだ。・・・前みてぇに、囲まれたとき一発使えば、かなりの効果が期待できるからよ。
 そしたら、「有るにゃ有るが、素人にゃ渡せねぇ。」ってほざきゃがった。
 まぁ、持っててくれりゃ、それでいいのよ。
 そんなこんなで、バスは上野からぐるっと回って市ヶ谷の陸上自衛隊の裏手の方に入っていった。
 本隊と連絡を取りたいらしい中村の奴が、「様子を見てくるから止まって待ってろ。」とか言い出したけど、門の向こうにフラフラ歩く制服姿のゾンビ野郎が見えたから、オレは「諦めろ。」って言ってやったんだ。

371 :おやじ ◆bP7aENzd7c :05/03/06 11:13:54 ID:ma5QQoEm0
 不服そうだった中村も、次々に現れる制服を着たゾンビ野郎の姿を見て、「行ってくれ。」って項垂れてた。
 暫く裏道を走って行くと、左手にこんもりとした森が見えてきた。・・・どうやら新宿御苑の森らしい。
 木陰の向こうにチラチラ動くモンが見えるけど、あんな所を悠長に歩いてるのはゾンビ野郎の他には居ねぇから用心した方がいいだろう。
 小松の奴は、低速で、なるたけ音を立てねぇように運転しながら、銃砲店のビルの前にバスを止めた。
 通りには野郎どもの影は見えなかったけど、油断は出来ねぇぜ。
 それでオレは、女、子供にはバスで待ってるように言ったんだが、「トイレ休憩に行かせろ。」って文句を言うモンで、中村と小松に正面の警戒を任せて、シャッターが半分ほど開いた、銃砲店の前に一同引き連れて降り立ったのよ。
 佐藤の旦那が、拳銃を構えながらオレの後衛に付いてくれたから、用心しぃしぃ店の中を覗き込んだ。
 ・・・入り口のマットに、頭が吹き飛んだゾンビ野郎が二匹も転がってやがった。
 そいつを足で蹴って、脇に退かしながら、店の奥に向かって、小声で呼びかけてみた。
 電気は点いてねぇから薄っ暗いが、射撃用のベストや帽子が床一面に散らかって、店内に人の気配は無ぇんだ。
 オレは散弾銃を構えながら、店の奥に進んで行ったのよ。
 店の用品が散らかってて、足の踏み場も有りゃしねぇうえに、血の痕らしい真っ黒いシミがあっちこっちに飛び散ってるから、ゾンビ野郎と格闘した奴が居たんだろう。
 オレたちゃ構わず、その辺の物を踏みつけながら先に進んだぜ。
 そしたらカウンターの奥で店の主人らしい若い男の死体が見つかった。
 そいつは上下二連の散弾銃の銃口を、口にくわえたまんま、ザクロのような後頭部を見せてひっくり返ってた。
 男の死体は、あっちこっち噛み付かれてるみてぇだから、「ゾンビになるよりゃ、死んだ方がマシだ」と思ったんだろうな。
 それで、オレは佐藤の旦那を振り返ったんだが、苦しそうに額に汗を滲ませながら、ガラスケースに陳列されている散弾銃を手に取ってた。

372 :おやじ ◆bP7aENzd7c :05/03/06 11:22:27 ID:ma5QQoEm0
 オレは店の奥をざっと確認して、トイレまでの経路を確保してやってから、姉ちゃん、ばぁさん、娘っ子の三人組を奥に案内したのよ。
 佐藤の奴が、カウンターの中の開かれたまんまの金庫に近づくと、中に入ってる散弾の弾を取り出し始めた。
 オレが持ってる奴や、さっき佐藤が手に入れた散弾銃は十二番口径だけど、「他にも何種類かの口径が有るから「弾」を間違えるな。」って佐藤の旦那が言ってた。
 散弾の薬莢の後ろに十二って数字が書いてある奴なら間違いねらしい。それに同じ十二の弾にも何種類か有って、一発ダマのスラッグから、クレー競技用の十号弾までいろいろ有るんだってよ。
 ほんとなら用途に合わせて使い分けるらしいんだが、ゾンビ用のタマなんか無ぇから、箱に収められた散弾を、拾ったバックに手当たり次第に放り込んでた。
 金庫の奥にゃ、ライフルの弾も見つかったから、オレは「その弾は、あんた等の小銃に使えねぇのか。」って聞いたのよ。
 そいつは猟銃用のサンマル−マルロク(30−06)って口径らしくて、自衛隊の小銃とは口径が合わねぇけど、店のケースにディスプレイされてる、ライフル銃なら合うらしい。
 佐藤の旦那が、「そこのガラスケースのライフル銃を取り出して持ってけ。」って言ったんだが、ケースにゃ鍵が掛かってるから、簡単には取り出せねぇ。
 そこらのパイプ椅子をひっ掴んで、思いっきりガラスケースに叩きつけてやったのよ。
 すげぇ音がしたモンで、姉ちゃん達がビックリして、奥から飛び出して来やがった。
 けど、音に反応したのは姉ちゃんだけじゃ無かったぜ。
 建物の二階の方でバタバタと、物をひっくり返すような音が響いてきたから、こっちも焦っちまった。
 オレはショーケースから取り出したライフル銃二丁を、姉ちゃんとばぁさんに持たせて、女どもをバスの方に急がせたのよ。
 そしたら今度は、表の方で小銃の乱射音が鳴り出しやがった。
 どうなってんだ。畜生め。

373 :おやじ ◆bP7aENzd7c :05/03/06 11:24:18 ID:ma5QQoEm0
久しぶりに4話投下。

この、くそ忙しい時期に、インフルエンザから気管支炎を併発しちまって、
ぶっ倒れそうだぜ。

それに「2ちゃんねる」の仕様が変わったのか、「連続書き込みするんじゃねぇぞゴルァ」って
おこられちまった。

んじゃ、またな。

374 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 11:47:46 ID:RzRbmh+p0
まってました、おやじさんおつかれです。


375 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 13:06:14 ID:bcSiLCas0
ぶっ倒れそうななかご苦労なこったな。
お前さんがゾンビにならない程度に頑張ってくれや。
乙です。

376 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 14:46:21 ID:Gnfjw1j00
折れも気管支炎になったことあるんだけど、
インフルエンザと併発ってどんな感じなんでしょう?

ちなみに俺の場合は2週間くらいずっと寝込みました。
最初病院に行った時、風邪と間違われて抗生物質処方されなかったので…

377 :本当にあった怖い名無し:05/03/06 19:16:03 ID:lqruvH2+0
このところクソ忙しい日々が続いていて我慢していたがさすがにダウンした。
インフルエンザと併発して気管支炎になったようだ。
2週間くらいずっと寝込んでいる。
最初病院に行った時、風邪と間違われて抗生物質処方されなかったせいだ。
つらい、だるい、頭がかすむ、、、

今朝は咳が出ないので病院に行くことにした。
朦朧としながら待つこと一時間、残った気力をふりしぼって診察室へ入る。
「だめだ」、医者の顔を見た途端、安堵のためか意識が途絶えた

、、、のだと思う。何故か医者が足元に倒れている。看護婦も、だ。
空腹が満たされたせいで少しは楽になった。
ちょっと街を散歩して帰ろう。
お腹すいたし。

378 :まこしろ:05/03/06 22:07:34 ID:i2UEHeEP0
「窪田の容態はどうだ…?」
橋本は看病にあたっている田村に声をかけた。

「痛ええぇぇ…よぉぉ…イテ…」

窪田の苦しみの声が橋本の胸に突き刺さるようだった。
「久米さん…どんな様子ですか?」
「非常にまずいですね…と言うか、信じられない状態です…」
「『信じられない』とは・・・?」
「傷口周辺がものすごい勢いで壊死しているんです。負傷してからわずかな時間しか
経っていないのに…」

「彼は助かりませんよ。おそらくもうダメです・・・」

橋本は高井の言葉を思い返した。
「そうですか…田村…窪田の体を縛れ…身動きが取れないようにするんだ。」
「は、はあ…!?何ですか?それは?」
「田村、よく聞け。これはただの負傷じゃない…奴らに噛まれるとウィルスか何かに
感染するらしい。そして死に至って、再び蘇る…今度は俺達の『敵』になるんだ…」
橋本は高井から自分が言われたことを田村に繰り返した。それは橋本自身も高井の言葉を
信じざるをえない状況であったからだ。
「しかし…二尉…!」
「いいから縛るんだ…!」

379 :まこしろ:05/03/06 22:09:40 ID:i2UEHeEP0
「イテ・・・イテ・・・イ・・・テ・・・」

窪田のうめき声が次第に小さくなっていく。その変化に気づいた三人は窪田の方を見た。

「イ…」

声が止まる・・・久米はすぐに窪田の手首を取り脈を計る。
久米は消沈した様子で窪田の手をそっとおろすと橋本の方に近づいた。
「だめです・・・」
小さな声で久米は橋本にささやいた。

「ちくしょおぉぉ・・・」
田村は動かなくなった窪田の横にしゃがみこみがっくりとうなだれた。

380 :まこしろ:05/03/06 22:11:22 ID:i2UEHeEP0
ピク・・・ピク…

その時、窪田の指先がかすかに動いた・・・ほんのかすかに・・・
そして窪田はゆっくりと目を開けた・・・しかしその目はもはや「生者」の目ではなかった。
すうっと音もなく窪田の手が動き出す…その手はすぐ横でうなだれている田村の方へ伸びていった。

「田村ああ!下がれ!」
窪田の動きに気がついた橋本は叫んだ。田村は反射的に体を後ろにそらした。
窪田、いや「元」窪田の手は田村をつかみ損ね空を切った。
「うわ・・・!!」
田村は恐怖に満ちた叫び声を上げた。
「元」窪田はゆっくりと体を起こし始めた。
「し…死んでいるはずですよ・・・!確かに死んでた・・・」
久米は蒼白となってつぶやいた。
橋本は動き出した窪田の様子をうかがいながら腰のホルスターから拳銃を抜いた。

カチャン

拳銃のスライドを引いて弾を装填すると「元」窪田の頭部に狙いを定めた。

ゆっくりと立ち上る…通常の人間のバランス感覚を無視するかのような奇妙な格好で
「元」窪田は立ち上った。

「すまん・・・窪田・・・すまん・・・!」

橋本は小さな声でつぶやくと拳銃の引鉄を引いた。

381 :まこしろ:05/03/06 22:12:30 ID:i2UEHeEP0
パア――――ン

乾いた銃声が響いた。と同時に「元」窪田は頭部を撃ち抜かれ、後ろへ吹き飛んだ。
窪田は完全に「死」に至った…

「どうしたんですか!?」
銃声を聞いた高井と他の隊員達が慌てて部屋に飛び込んできた。

「く…くぼ…た・・・?」
隊員達はその光景に目を疑った。
襲われかけた田村は呆然とした様子でへたりこんでいた。

「二尉、何があったんです…?!窪田は・・・」
「窪田は死んだ。俺が撃った・・・」
「ど…どうして…?」
隊員達はいまだに信じられないと言った表情で部屋の中で起こった「現実」にショックを隠せなかった。

「橋本さん…やはり…」
高井が声をかけた。
「ええ…高井さんの言う通りでした。一歩遅ければ大変なことなっていました…本当にすみませんでした…」
橋本の肩は小刻みに震えていた。
怒りか…悲しみか…震える声で橋本は答えた。

「『窪田』をどうしましょう・・・このままという訳にはいきません。」
武田三曹が問いかけた。
「…ああ…そうだな…毛布で遺体を包んでやろう。下に運んで火葬してやろう…それくらいしか我々にはしてやれない…」

隊員達は「窪田」の遺体を毛布でくるみ、ロープで縛った。そして周囲の状況に注意しながら駐車場の隅に運んだ。そして灯油をかけ火をつけた・・・

「生者」達は燃え上がる真っ赤な炎を見つめていた。

382 :まこしろ:05/03/06 22:22:17 ID:i2UEHeEP0
>>サナトリウムさん
展開が再び緊迫してきましたね。続き、楽しみにしてます!
>>おやじさん
二階や外で起こっていることが気になります・・・体調戻られたら、投下お願いします!
>>377さん
「散歩して帰ろう。お腹すいたし。」っていう最後の一言がけっこうコワイです・・・


383 :377:05/03/07 01:47:42 ID:jwVZSGmV0
>まこしろさん
どーもサンクスです。上のレス見て反射的に思いついて書いただけなんで
感想いただけるだけでも幸いです。

>>377
>頭がかすむ
まさにお前の頭の中そのものだなトジコレス

384 :サナトリウム:05/03/07 03:42:45 ID:wCVfaGtA0
>>377
傑作だ・・・いやマジで!
>>まこしろさん
こちらこそ楽しみにしています。
窪田が死んでしまいましたね・・・・・

385 :まこしろ:05/03/08 00:33:09 ID:XZtkiu/40
>>377さん

>上のレス見て反射的に思いついて書いただけなんで

それができるのがすごいと思います。私には絶対、できないです・・・

>>サナトリウムさん
こちらの窪田は死んでしまいましたが、そちらのお話の窪田君はどうなるか・・・
ちょっと思い入れを持って展開を期待してますね(w

386 :蒟蒻大王:05/03/08 01:29:16 ID:bAk/xOpr0
『なお、お持ち帰りになれる記念品は10体分までに制限させていただきます。
以上でこのハンティングツアーのルールの説明を終了します』
「はい、次」

『このツアーでのお客様の安全は一切保証されません。原生動物は時として
思わぬ反撃にでることもあります。ご自身の安全はご自身で確保するよう
お願い申し上げ』
「飛ばして。次」

『オプションの御案内です。予防接種はもう受けられましたか?
現地のさまざまな病気に対して私たちの体が充分な免疫力を持っているかは
確認されていません。お客様の安全のた』
「どうします?」
「高いだけで効かない、 いらねーよ、次」

『重ねてお願いいたします。事前に届け出られ当社の承認を得たものを除いて
当社が貸し出す機器以外のものは御使用にならないよう御注意ください。
また定められた場所以外へ移動することもおやめください』
「はいはい、OKね」
「ずいぶんうるさいですね」
「前に小型核持ち込んで自爆したDQNがいたからね。それと勝手に都会に出て
暴れて原住民に殺されたのもいたな。 保護局のパトロールまで出てきて
大騒ぎになったよ」

『ツアーの諸条件を御理解いただけましたか?よろしければ「承諾」コードを
送ってください』
「おまいらいいんだろ? じゃあ承諾ね」

『それでは転移装置にお入りください。
現地時間軸で24時間後にお迎えに上がりますので所定の位置でお待ちください。
準備が整いしだい出発します。 良き休日を!!』

387 :蒟蒻大王:05/03/08 01:30:36 ID:bAk/xOpr0
「うわ〜〜〜ぁぁ〜」
「痛っ」
「よっこらしょっと」
「おまいら大丈夫ですかぁ〜?」
「俺は大丈夫ですよ〜」
「僕もな〜」

「経験者は先輩1人だけなんですからよろしくお願いしますよ」
「まあ武器を持ってないのを探して後ろから寄ってって切りつけるだけだ。
向こうにはこっちが見えないし楽なもんだよ。
でも連中が使う金属弾射出器、当たっても死にはしないが痛いぞ、気をつけろ。
まあ捕まえた動物を焼いて喰うバーベキューって食事も楽しいぞ」

「しっかし いい天気ですね〜実際の眺めは?」
「よせって、ヌルポ、今は暗いがここの光は紫外線が多い。裸眼じゃ目をやられるぞ」

「ついでにこれでもここじゃ一番蒸し暑い時期だそうだ。でなきゃ寒くて来れん」

「よし、装備はいいな。じゃ、おまいらのお手並み拝見といくか。そこの村に行こう」


「何もいませんよ」
「ちょっと実画像に切り替える、、、暗いな、、、うわっ、死体だらけだ。バラバラ。
こりゃまた随分派手にやったな。こいつら平気で同種族同士で殺しあうからな」
「野蛮ですねえ〜」
「よし、生き残りを探して狩ろう、シコタホァは村の向こうを見てこい、無線使えな」

388 :蒟蒻大王:05/03/08 01:32:44 ID:bAk/xOpr0
『は〜い、、、、、、何も見えませ〜ん。スコープに小さな反応がありますが
どうやら小動物のようで〜す、獲って喰ったら美味いのかなぁ♪』
『恐怖センサーに反応、、、遠くですね、この辺にはありません』
『ん、何かにぶつかった、、、いてっ、、、噛まれた。なんだよ、、、、、、、、、』
『動けないぞ、体中何かに掴まれてる、何も見えない、、、』

『サーモスコープを切ってみろ!何かいないか?』

『腕が上手く動かない、コントロールパネルは、、、よし、オフ、、、うわぁ〜〜〜』
『無数の原住民に囲まれています、、、振りほどいても次のが来るぅ〜』

『カモフラージュで奴らには見えないはずだろ、、、撃ち殺せ』

『出来てるはずで す    けど   見られてます。撃ってますが死なななbn』
『こい  つらしゃ 真で見たnおとかなり  違うよ ぽjY せうぇ』
『アボン先輩、、たす、け、、gkらえkほあえt:あtjフォhg3ガガッ ザーーーーー  プツン』


389 :蒟蒻大王:05/03/08 01:33:58 ID:bAk/xOpr0
「どうやらダメのようですね、何があったんでしょう」
「うん、死んだみたいだ。いい奴だったのにな」
「狩りに来て狩られるなんて間抜けですよね。どうしますか?」
「まあしょうがないさ。あれが何だったのか見てみたいけど、、、 やめとくか。
それより、旅行社へ危険スポットがあるのを報告して抗議しないと、、、
それに死体処理頼まないといかんなあ、面倒臭いことになったなあ」
「こんなことはよくあるんですか?」
「さすがにあんまりないでしょ。 まあ自己責任で来てるんだから仕方ない」
「とりあえず何か狩りましょうよ」
「うん、連絡は後ででいいか、よし来た道を戻って谷の方へ行こう」

「でもどうしてシコタホァの奴のサーモスコープに何も映らなかったんだろう。
小動物が、とか言ってたから動作してたはずだし」
「生きてるものに反応するんだろ。死んだ奴ならともかく、、、
ここの奴ら、俺たちよりかなり体温低いそうだが気温との温度差があれば
映るはずだけどな。それにカモフラージュも効かなかったみたいだ」
「恐怖センサーで遠くに反応があるっていってましたね。獲物はいるん、、、
おやおや、そんなこと言ってるうちに見つけましたよ。
あの木のあたりに3体ほど、、、」
「今度は間違いないだろうな、おまいやれよ」


390 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 02:51:16 ID:FgpwpQz90
プレデターは武器を持ってる奴=戦士とみなした相手しか狩らないぞ

391 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 11:36:46 ID:jALZbkMj0
割とワロタw

392 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 13:20:48 ID:Q1aHIrcsO
>>390
AVP見てみな、武器無しでも普通に狩られるから

393 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 15:04:14 ID:gB4zKWYnO
えーと、襲われたプレたんはゾンビ化しないのかな?
あの口じゃ、物を噛めそうにはないけど。

394 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 18:11:18 ID:Q1aHIrcsO
続きキボンヌ>プレタソ

395 :蒟蒻大王:05/03/08 21:22:26 ID:nuFSQenE0
「え〜と、プラズマキャノン、出力最小、と。おどかしてやれ、発射!」
「お〜なんか撃ち返してきましたよ。金属弾ですね。あのあたりにジャンプして」
「上からコンニチハー、、<グサッ>、、、、、、1体よし、首を切っとこ」
「もう1体は、、、そこか、狙撃兵の気分♪ てーっ!!」
「ありゃりゃりゃ、、、首吹き飛んじゃったよ、まずったなあ」
「残りは、、、、、ありゃ先輩に持ってかれたよ・・・シュン」

「おう凄いぞ、こいつら兵士だ。それも特殊部隊とかいうの。
こいつらの中じゃ最強ランクだよ」
「いや〜楽しいですねえ〜 シコタホァも楽しんでから死ねよって感じ。
首はどうします?」
「なんだ、もう腰にブラさげたのか、生首かよw
俺は邪魔だから焼いて骨にして矮小化処理するよ」
「しかし狩りっていいもんですね。来てよかった」
「だろ、それとお前のカモフラージュ、ちょっと空間が乱れてるな、調整しとけ」
「パネル開けるんですか?グローブはめたままだとやりづらいんですよね」
「脱げばいいだろが! まだ時間はたっぷりあるんだ。今のうちやっとけ」
「そこのヘルプボタン押せばやり方わかるから。俺はお茶飲んでるからな」


396 :蒟蒻大王:05/03/08 21:25:40 ID:nuFSQenE0
「せんぱぁ〜い、、、」
「もう、なんだよ?」
「指かじられましたぁ〜 すご〜く痛いですう〜」
「何にだよ、蛇って小動物なら問題ない、解毒剤もあるよ」
「首なんですぅ〜」
「首ってなんだよ」
「さっき狩った獲物の首なんですよぉ〜 まだ動いてますぅ〜
ここの首は死んでも生きてるんですかぁ〜腰でぶらぶら動いてます〜」
「なわけねーだろ!どれ、見せてみろ、、ん〜〜〜本当だ」
「どうしたら、、、あ、また噛まれた」
「その首捨てて手当てしろ」
「首拾えないんじゃ来た意味がないでしょ〜」
「だから後で燃やして骨にすりゃいいんだよ、早く傷直せ」


397 :蒟蒻大王:05/03/08 21:26:45 ID:nuFSQenE0
「せんぱぁ〜い」
「今度はなんなんだよっ!」
「塗っても薬はじいちゃうんです〜、先輩お医者でしょ、診てくださいよぉ〜」
「わかったからっ!ほら、見せろ、、、うぁ」
「なんなんですか〜」
「いや、なんでもない(何だよこれ、噛傷だろ、こんなになるんかよ)」
「なんなんですか〜 頭まで熱っぽくなってきましたよ〜」
「うん、傷口を消毒して合成皮膚を貼り付ければOKだ、ん、つかねえな
テーピングして押さえとけ」
「予防接種してないからですかぁ」
「関係ない。あんな効かないもん要らないよ。あのワクチン作ったの俺だからな。
でもこの星のあらゆる病原菌に対応してるがこんな風になんのなんて初めてだ。
新種発見のチャンスだな、帰ったら忙しいぞ」

「とりあえず続けられそうか?」
「ちょっと無理っぽいですね、少し休みたいです。寒気がするし、、だるいです」
「よし、じゃあ集合場所まで戻ってろ。センサー切り替えて実画像をモニターしとけよ、
変なのに気をつけろな」
「俺はひとまわり狩ってから戻るから、お大事に♪」
「先輩だけずるいですよ〜 ゴホゴホ」

398 :蒟蒻大王:05/03/08 21:27:49 ID:nuFSQenE0
さてと、面倒なのもいなくなったし久々に狩りを楽しむとするか
やっぱり1人のほうが、、、お、恐怖センサー、マックス、見っけ
何かに追われてるのか?近寄ってみよう

金属弾を撃ってるな。でも相手が見えない
やっぱりシコタホァのセンサー、壊れてなかったんだな

えーと、実画像モードセット
人間が人間を襲ってる、、モードチェンジ、、やっぱり見えないな?
チェンジ、、、獲物を横取りされちゃたまらん
キャノン砲照準、発射! 命中!

うっ、あれで起き上がれる? もう一発、今度は頭!  よし
今度は動かないぞ ホッ

追われてた方は、、、やべ、目があっちまったよ。
カモフラージュ入れ忘れ!
射出器は落としたのかな、持ってない。 よーし このまま近づいてみよ。

ん、何か言ってる? 翻訳機オン
「タスケテクレテアリガトウ」→『お前が人助けするなんてクソ珍しいこともあるもんだ』
???  なんだと、この野郎!
跪いて頭を地面につけてる。
、、って 「この地面の下にお前の墓穴掘ってやるぜ」のポーズ!!
いい度胸だ スピア ん、レイザー・ディスクにしよ 行くぞっ!

399 :蒟蒻大王:05/03/08 21:29:24 ID:nuFSQenE0
と、まあこんな調子で狩りもひと段落した。
獲物自体が少なかったため首は8体分しか獲れなかった。
センサーに反応しない、人間と同型の例の生物はワンサカいたが
結局正体はわからずじまいだった。
攻撃しても死なない。頭をやれば倒すことが出来るようだ。
それにやっぱりカモフラージュをかけているにもかかわらずこちらに向かって
突進してくるのがいた。何か変だ。

センサーに反応しないのは死体のように体温がないから?
恐怖センサーに反応がないのは意識がないせいだろうか。催眠状態?
攻撃しても死なないのも一種の興奮状態、トランス状態なのだろう。
目の色が通常タイプとは違っていた。
カモフラージュが通用しないのはそのため?あるいは他の器官で感知?

いかん、いかん、つい仕事の観察モードに入ってしまった。
こんなことは職場に戻ってからだ。今は休暇を楽しもう。
うん、地球では生きた死体に追いかけまわされて酷い目にあった、なんて
ネタ話を広めるのも面白いかな。
さて、そろそろヌルポを拾いに行くか。


400 :蒟蒻大王:05/03/08 21:31:07 ID:nuFSQenE0
『ヌルポ、いるか?』
『・・・・・・』
『ヌルポ、いるか?返事くらいしろ』

返事がない。右腕のコントロールパネルを見ると「不在着信留守録音アリ」
しまった。うるさいから切ってたんだ。何かあったのかな。

「1:先輩、どこですか〜 楽しいんでしょうねぇ。あとで僕もがんばりますよ」

「2:先輩、メシどうするんですか?僕はなんか食欲ないから後ででいいです」

「3:先輩、傷口がひどく腫れてるんですがどうしたらいいですか?」

「4:まだですか、かなり気分が悪い・・・です」

「5:アボン先輩、タスケテ・・・」

いかん。2人も死んだら俺のせいにされかねない。。
なんで予防接種くらいしとかないんだ、ボケが!


401 :蒟蒻大王:05/03/08 21:32:09 ID:nuFSQenE0
集合場所に近づくと人影が見えた。ヌルポだ。
よかった、歩き回れるくらい元気になったんだ。
子供の頃から弟のように可愛がってきた奴だ、一安心。

他にも何かいる? 例の生物だ。3体ほど奴の周りをうろついている。
人間とは違うとはいえ原生動物とは殺すか喰う以外の接触は禁止だろが、、、
しかしなんであいつを襲わない? 飼いならせるのか?
あいつペット好きだからな。

ヌルポのそばに駆け寄った。
こいつ、まだフラフラしてやがる。まだ完全じゃないんだな、、、「よせっ!」
いきなりヌルポが抱きついてきた。
「やめろって!俺はそんな趣味ないぞ!!離れろ」
それでも離れないで俺の首筋にキスしようとまでする。無礼者め。
肩のキャノンをぶっ放した。ヌルポの頭が吹き飛ぶ。 即死。 正当防衛。
今のは一部始終をガンカメラが記録しているので完全な証拠になるだろう。安心。
奴のペットも寄ってきた。一応決まりだ。3体とも撃ち倒した。


1人になってしまった。今回はこれで中止しよう。
せっかくの休暇が台無しだ、、、救難信号をあげる。
迎えが来るまでしばらくかかる。一休みしよう。疲れたせいか少しだるい。
バーベキューとやらが出来なかったのが残念、、、
しかし例の生物、あんまり美味くないな。
倒したのを数体試食したが新鮮味がない。狩りたての人間とはだいぶ違う。

飼いならせる可能性があるのか・・・わからないことだらけだ。
帰ってすぐ研究に取りかかろう。その前に病院で熱冷ましの処置しないとな。
ちょっとクラクラする。変なもん喰ったせいかなぁ。


402 :蒟蒻大王:05/03/08 21:38:31 ID:nuFSQenE0
そうだ、軍指令にも報告・・しないと・・ネムイナ
  そろそろ・・この星を占領するために総攻撃するとか言ってたな・・・
 俺の母艦・・・・・単独で200・・・・・万人乗ってんか・・・・・すごい な
この生物のこと・・・・・・・・・少しは役に立つかもしれない・・・・・・・・・・
 う まくしたら ・・ 俺が大勢を救ったこと・・・・・救世主・・・・・  
・・・・・・・・・・出世・・              ハラヘッタ・・・なあ・・・・・・・







「おい、俺たちのこと呼んだのこいつだろ。あとの2人は?」
「死んだとか言ってたじゃんよ」
「つーかさ、こいつも死んでるわなw    どうするよ?」
「そりゃ一応持って帰らないと  後ろの席にでも乗せとけよ」

「積んだか? じゃあ出発だ。母艦に帰るぞ!」



End

403 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 21:42:17 ID:WbLVKOzt0
蒟蒻大王殿

GJ

404 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 22:58:54 ID:Q1aHIrcsO
GJ
ひさびさの短編良作。
できれば他のネタも書いて。

405 :本当にあった怖い名無し:05/03/08 23:20:37 ID:L2hhxsTv0
GJ
妙にフランクな会話がなんかいい。

406 :まこしろ:05/03/09 00:30:43 ID:MJU2YhZb0
蒟蒻大王さん!ぐっじょぶ!
会話のテンポといいストーリーといいすごいです!
別ネタもよろしくお願いします!震えが来るくらい楽しみました!
続編キボンヌ

407 :蒟蒻大王:05/03/09 01:14:01 ID:uTY9prU70
皆さん、御感想ありがとうございます。

これまた思いつきで一気に書いてしまいましたが、プレデターなんて
ビデオやTVで数回観ただけで今回もロクに下調べもしなかったので
マニアの人から見たら至らぬところだらけで汚してゴメンです。

ま、変わった設定や表現を思いついたらまたうpしたいと思います。
そん時はよろしく。

408 :本当にあった怖い名無し:05/03/09 02:16:28 ID:0zLdJ54iO
プレタソの星では、これからAVPならぬ、
AVΖになるのか…

409 :本当にあった怖い名無し:05/03/09 02:18:18 ID:0zLdJ54iO
間違えた。ΖVPね。

410 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 20:52:26 ID:2z6Vcijr0
お初ですが、投下させていただきまっす。

411 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 20:54:28 ID:2z6Vcijr0
 「主任、大変です。蚊取りシートが返品の山だそうで」
 山下が研究室に真っ青な顔をして駆け込んできた。大沢は、殺虫剤メーカー・カンチョーの主任研
究員である。聞けば、新製品の蚊取りシートがまったく効かない…正確には、一部の蚊は朝になれば
コロリと死んでいるが、一部の蚊は朝になっても元気に飛び回っているというので、全国の薬局や店
舗から返品されてきているのだそうだ。
 「蚊取り線香も、蚊取りマットも、みんな効かないらしいんです。どうしましょう…」
 大沢主任はじっと腕組みをして身じろぎもしないが、山下は狼狽の色を隠せない。
 「カンチョーレはどうだ」
 大沢主任は静かに言った。カンチョーレは、ハエやゴキブリにも効く殺虫剤である。
 「カンチョーレはまだそれほどでもないですが…蚊には効かないとかで、一部」
 大沢はよく効く殺虫剤の開発一筋に歩んできた研究者である。慌てている暇などない。研究あるの
み。
 「行くぞ、山下。なぜ効かないのか、原因を探らなければ」
 大沢はさっそく研究に取り掛かった。

 広大なカンチョーの敷地には、蚊の培養圃場がある。いろんなタイプの蚊が集められるように、屋外
で蚊をわかせているのだ。研究室で純粋培養するのは効率の面ではいいが、蚊のタイプ、体力、いろ
んな面が均一化されてしまう。その点、培養圃場の蚊は複雑な交配を経て、大きいのやら小さいのや
ら、弱々しいのやらたくましいのやら、いろんな蚊が採取できる。

412 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 20:57:32 ID:2z6Vcijr0
 大沢主任は、山下に命じて、培養圃場から適当に蚊を採取させた。それを水槽に放って、早速蚊取
り線香を試してみた。さすがは先人たちの血と涙と汗の結晶、ポトリ、ポトリと蚊は情けない羽音を残し
て斃れていく。ふむっ、と胸を張ろうとしたそのときであった。
 水槽の中は濛々たる白煙に包まれ、人間とて目をまともに開けてはいられないほど煙っているはず
なのに、プィーンという羽音が聞こえている。おかしい。大沢主任はしばらく腕組みして水槽を見守った
が、しぶとい蚊が羽音を休める気配がない。いよいよこれ以上続ければ、酸素が欠乏し蚊取り線香の
火が消える、という頃になってようやく水槽の蓋を取り払った。水槽を覆う目の細かい金網から、白い
煙が濛々と上がる。視界がややはっきりとしてきたとき、そこには数匹の蚊が飛んでいた。お世辞にも
力強い飛び方とはいえなかったが、確かに生きている。
 生き残った蚊に、今度は蚊取りマットを試してみたがこれもダメだった。決してたくましい蚊ではない。
むしろ弱々しく、やる気なさげにふわふわ飛んでいる蚊が、なぜこんなにもしぶといのだ。大沢主任は
次々と、手を替え品を替え、蚊を殺しにかかったがどれも効果はなく、いよいよカンチョーレを蚊めがけ
て30秒ほども噴霧してみたが、これまたビクともしない。
 うーむと腕組みを崩さない大沢主任の脇で、別の水槽を眺めていた山下が大声を上げた。
 「主任!蚊が共食い、いや共吸いしてますよ」

413 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 21:00:03 ID:2z6Vcijr0
 大沢主任はその水槽に駆け寄ったが、共吸いの瞬間には出会えなかった。その代わり、一匹の蚊
が水槽の底でみじめに死んでいる。それから、大沢主任と山下はじっと水槽を凝視しつづけた。する
と、大沢主任はあることに気がついた。さっき死んでいたはずの蚊が、どこを見回してもいない。はて、
さっきの蚊は気絶していただけなのか…そんなことはない。何と言っても大沢主任は蚊のプロフェッシ
ョナル、気絶している蚊と死んでいる蚊の区別くらい、一目でつく。さっきの蚊は絶対に死んでいた。目
に狂いはない…と思っていたところに、山下がまた声をあげて、水槽を指差している。
 おお、一匹の蚊が、もう一匹の蚊の背中に乗って、腹のあたりにその口吻を突き刺しているではない
か!蚊の体液は高が知れているから、人間の生き血を吸ったときのように腹が大きく膨らむことはな
いが、十分に蚊の体液を吸った蚊は再びよろよろと飛び立った。一方で、吸われた蚊はそこにぐった
りと横たわった。
 「山下ッ!その死んだ蚊から目を離すな!」
 大沢主任と山下は、じっと死んだ蚊を見続けた。いったいどれくらいの時間が経ったろうか、死んだ
はずの蚊はピクピクと動き出したかと思うと、やがてよろよろと飛び始めた。
 死なない蚊、生き返る蚊。その後もいろいろと実験を繰り返したが、死なない蚊に吸われた蚊は、生
き返り、死なない蚊となる…その事実だけは揺らぐことはなかった。
 「大沢主任…これは、まさか、蚊のゾ…」
 「山下…皆まで言うな」
 大沢主任は遮るように言った。大沢主任の肩は落ち、その両目からは鋭い光が失われていた。悲し
げに佇むかつてのプロフェッショナルを見ると、山下は二の句を継げなかった。

414 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 21:02:11 ID:2z6Vcijr0
 死なない蚊は、死なない蚊どうしで密閉された空間にいると、餓死するようであったし、叩き潰せば
確かに生き返ることはなかったし、強酸を噴霧すれば煙とともに消えてなくなった。しかし、自然界に
いる蚊は餓死しようもないし、すべてを叩き潰すわけにもいくまいし、まして家庭用殺虫剤として強酸
スプレーを売るわけにも行くまい。カンチョーは全く窮地に陥り、もはや社運も風前の灯かと思えた。
 ともあれ、幸いなことに、「死なない蚊」の怪奇は、人間には感染しないようであった。稀に、血を吸
われている最中に蚊を叩き潰すと、細菌によるものなのか、ウイルスによるものなのか判然とはしな
いが、刺された箇所がひどく腫れ、数日熱にうかされるという症例はあったよいうだが、「死なない人
間」になることはないようであった。
 それにしても、蚊に体のあちこちを刺されてボリボリ掻き毟る生活に嫌気が差したのか、またぼちぼ
ちと蚊取り線香や蚊取りマットが売れ出した。「5箇所刺されるなら、1箇所刺されるほうがまし」というこ
とに気づいた人々が、再び殺虫剤を使い始めたのである。倒産寸前であったカンチョーの業績も、よ
ろよろと上がり始めた。

 大沢主任は、今でも静かに研究を続けている。カンチョーの業績は、最盛期に比べればまだまだだ
ったが、大沢主任はこれでカンチョーも安泰だ、と考えていた。一旦死んで、生き返った蚊…いや会
社は、もう死ぬことはない…。

415 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/09 21:03:04 ID:2z6Vcijr0
 山下は、そんな大沢主任に言った。
 「しかし主任、もし仮に、この世界のすべての蚊が…」
 「山下。皆まで言うな。皆まで…」
 大沢主任は、蚊に刺された尻をポリポリ掻きながら、なァに蚊の一晩に吸う血の量は高が知れてい
る、カンチョー印の蚊帳を大々的に売り出すように営業の連中の尻を叩いたのは誰か知らぬと見え
る、と蚊の鳴くような声で呟いた。

《終》

416 :本当にあった怖い名無し:05/03/09 21:35:29 ID:HjBkj4sV0
>バルビローリさん

乙です。
なんとはなしに星新一っぽさを感じましたw
これはこれで「ゾンビとの戦い」ですな。


417 :本当にあった怖い名無し:05/03/09 23:23:34 ID:uJDrJJoi0
何この人凄い上手いんですけどw

超乙。ユーモア&文才溢れる作家さんガンガン来てくれてて嬉しい。もっと来て!

418 :まこしろ:05/03/10 02:01:05 ID:dHAQ3rcu0
来栖一尉ら自衛隊の暴徒鎮圧部隊は「敗走」の状態であった。
「全隊、基地に帰投する。部隊編成を立て直して再度、出動するぞ」
来栖一尉は無線で指示を出すと、つい数十分前に対峙した「暴徒」のことを思い出していた。
「確かに銃弾は命中していた。だけど、奴らは倒れなかった。威嚇射撃にひるむこともなかった・・・
そして我々に襲い掛かってきたあの姿は・・・まさか・・・」
来栖自身、目の前で起こった出来事が現実のものとは信じがたかった。

車列は駐屯地に近づいた。
来栖はライトに照らし出された正門の様子に違和感を感じた。
「誰もいない・・・?立番はどうしたんだ・・・?」

「一尉、立番の者がいません。どうしたんでしょう?」
来栖の乗る先頭車両を運転している渡辺三曹が不思議そうに話した。
「サボっとるのか?とんでもナイやつがいるな!」
車両は誰もいない正門を通り抜け、駐屯地内を迂回しながら車両庫へ向かった。

419 :まこしろ:05/03/10 02:12:43 ID:dHAQ3rcu0
車両庫に近づくと前にあるグランドに人影が・・・
「誰かいますよ?」
渡辺がその人影を発見すると来栖はその方向を見た。
「立番のやつだな!?あんなところで何をしとるんだ?まったく・・・」
来栖のつぶやきを聞いていた同乗の隊員は「始まったな・・・」と思った。
隊員たちの間では来栖はネチネチ説教をすることで有名であったからだ。
「よし。全員、下車したら装備を点検の後、部隊の再編成を行う。マルフタサンマルに
車両庫前に集合。」
来栖は命令を出すと、真っ先に車両から飛び降りた。

「オイ!そこの!何をしとる!こっちへ来い!駆け足!」
暗闇の中にぼんやりと映る人影に向かって来栖は叫んだ。しかし、人影がその声に反応する様子はない・・・
「オイ!聞こえんのか!駆け足!」
人影はゆっくりと近づいてくる。「駆け足!」の命令を嘲笑するかのような足取りで。
業を煮やしたのか、来栖一尉はツカツカと早歩きで人影に向かって歩き始めた。
「また、始まるぞ・・・バカなやつだな・・・」
隊員たちは半ば呆れ、半ば興味本位でその様子を見守っていた。

420 :まこしろ:05/03/10 02:31:27 ID:dHAQ3rcu0
「オイ!貴様!そこに直れ!立番はどうした!?」
隊員たちはグランドの暗闇に浮かぶ二つの影を見つめていた。
「オイ!貴様!聞いておるのか!オイ・・・!オイ・・・!何をする!やめろおぉぉ・・・!」
二つの影は急速に近づいたかと思うと、その場に倒れ伏した。いや、グランドにいた人影が
来栖に乗りかかったのだった。
「うあああぁぁぁぁ――――――!」

がぶ・・・メ…リ…ブチ…

その人影は馬乗りになった状態から来栖の首筋に食らいつくと、その肉を食いちぎった。

「一尉!一尉!」
「大変だ!一尉が!」
「あいつを取り押さえろ!」
「バカ!あれもあの怪物だ!ゾンビだ!撃ち殺せ!」
「いや、逃げろ!俺達もやられるぞ!」

その光景を目の当たりにした隊員たちは一気にパニック状態に陥った。銃を構える者、
車に逃げ込む者、営舎に向かって駆け出す者・・・まったく統率の取れない状況に
なっていた。しかし、その状況はさらに混乱の一途をたどることになった。
隊員たちが周囲の状況に気がついたとき・・・
グランドの奥の影から、営舎の裏から、訓練棟の中から・・・次々に「生ける屍」と化した
隊員が現れた・・・その数はすでに「生者」を圧倒していた。

自衛隊は今や壊滅状態となった・・・

421 :まこしろ:05/03/10 02:39:30 ID:dHAQ3rcu0
>>バルビローリさん

>>416さん>>417さんが言うようにあまりの上手さに続きをうpするのが気が
引けてしまいました。
くだんさんやサナトリウムさんのように面白い展開ができるわけでもなく、ベタベタの
展開しか書けないんで、連発で短編の強力作が来るとビビっちゃいます・・・
ただ、完結すると宣言した以上はがんばって展開を考えていきますんで、もう少しお付き合いください。


422 :本当にあった怖い名無し:05/03/10 11:25:35 ID:wFkhWuG/O
まこしろさん、充分面白いですよ。続きを期待してます。
マコシロ、ガンガレー!!!!

423 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :05/03/10 12:33:42 ID:akfrlhE80
>>416,>>417:名無し様、>>421:まこしろ様
暖かい評価をいただきまして大変ありがとうございます。
小説とやらを書くのは初めてなもんで内心ガクブルでしたけど、ほっとしてます。
最近軽妙なタッチの短編が多かったんで、奇抜な設定で突っ走ってしまいました。
特に>>416様、星新一っぽさなんて言われると涙ちょちょきれですw

まこしろ様、私はあなたの作品かなり気に入っています。
緊張感がビリビリ伝わってくるところなんか素晴らしいですよ。
これからも楽しみにしています。

424 :まこしろ:05/03/10 23:53:42 ID:dHAQ3rcu0
「あの・・・隊長さん・・・」
「私ですか?私は部隊の指揮官ですが『隊長』ではないので、『橋本』と呼んでください。」
ショッピングセンターで保護された民間人の一人、上宮が話しかけた。
「ええ・・・じゃあ橋本さん・・・亡くなった方ですが、噛まれたんですか・・・?」
「そうです。以前にここを襲ってきた集団は完全に殲滅したと思っていましたが、実際には『生き残り』がいたんです。それに襲われました・・・」
橋本は悔しそうな表情を浮かべ、声を搾り出すように話した。
「ひどく噛まれたんですか・・・?けがをされてすぐに亡くなったみたいでしたが・・・」
「ええ。噛まれてから死亡まで30分ほどでした。噛まれた傷は大したことはなかったようですが、何らかの毒素かウィルスかがあっという間に体内に広がったようです。」
「死ぬと再び生き返る・・・?」
上宮は息を飲んでたずねた。彼女は左の腕を右手でさするようなしぐさをしていた。
「のようです・・・私も信じられませんでしたが、実際に目の前で見て、信じざるを得ませんでした。蘇った者はすでに『人間』ではない。その時はこの手で永遠に葬り去ってやることしかできません。」
橋本は上宮のしぐさが一瞬、気にはなったが、窪田に向かって引き鉄を引いたあの瞬間を思い出して暗い表情で言った。
「噛まれるとみんな死んでしまうんですか・・・?」
上宮は不安そうに言った。
「それはわかりません。しかし、長くは持たないようです。医者の久米さん初めて見る現象だと言っていました。」

425 :まこしろ:05/03/10 23:55:56 ID:dHAQ3rcu0
「お医者さん?お医者さんがいらっしゃるんですか?」
「ええ。久米さんは大学病院に勤めている方ですよ。」
「そうだったんですか・・・」
上宮は「医者」という言葉を聞いた瞬間に安心した顔をした。橋本はその表情の変化が妙に気になった。しかし、その安堵の様子が何を意味するものか、その場では必要以上に聞く必要はないと思い、そこでの会話を締めくくった。
「何か悪いところがあれば診てもらうといいですよ。」
「わかりました。ありがとうございます。」
上宮はそれまでの緊張した表情がやや緩んだ様子で隣の部屋へ戻って行った。


426 :まこしろ:05/03/11 00:01:18 ID:dHAQ3rcu0
「あ、あの・・・久米さんはお医者さんだとうかがったんですが・・・」
上宮は何かにおびえるような口調で久米に話しかけた。
「ええ。そうです。あなたはショッピングセンターにいらした方ですね・・・?」
「はい。上宮と言います。亡くなられた自衛隊の方ですが・・・傷はひどかったんですか?」
「うーん・・・傷自体はそんなにひどくなかったんです。ひどく擦りむいたくらいの傷にしか
見えなかったんですが、あっという間に傷の周辺が壊死、あ、細胞組織が壊れて腐って
しまう現象なんですが、それが起こって・・・」
「生き返ったのは・・・?」
「原因はまったくわかりません。ただ、間違いなく死亡を確認しましたから、窪田さんは
あの時点で『死んでいた』はずです。それでも、立ち上がってきた・・・」
「噛まれるとみんなそうなってしまうんですか・・・?」
上宮の表情は明らかに不安でいっぱいであった。久米は女性ならば不安になるのは仕方が
ないだろうと思い、少しでも安心させられる言葉を選んだ。
「どうでしょう。一概にそうとは言えないかもしれません。もし何らかのウィルスに感染
したと仮定して、我々がここにいて無事であるということは、空気感染はないですし、
接触だけでは感染はないようですから皮膚感染もしないんでしょう。傷口から感染したと
なれば粘膜感染ですから、傷口であるとか口の中、鼻の中にウィルスが入らない限りは
問題ないと思いますよ。」
「傷口は・・・危険ですか・・・?」
上宮の表情が少し蒼ざめた。久米は余計に不安がらせてしまったと思い、慌てて言葉を
正した。
「大丈夫ですよ。噛み付かれて、肉を食いちぎられたりしない限りは。
上宮さんもこうしてここに無事でいらっしゃるなら、問題ありませんよ。
別に噛み付かれたわけじゃないでしょうし。」
久米は場を和ませる冗談のつもりで何気なく言った。
しかし、上宮はその言葉にビクッとした様子であった。
「そ、そうですか・・・だ、大丈夫ですよね・・・ありがとうございました・・・」
上宮はぎこちなく礼を言うと慌ててその場を離れた。
「マズイこと言ったかなあ・・・」
久米は上宮の反応が気になって仕方がなかった。

427 :まこしろ:05/03/11 00:06:04 ID:YUtpbQ7A0
>>422さん
励ましありがとうございます!がんばります!
こうして応援してくださる方がいてくれて本当に嬉しいです。

>>バルビローリさん
レスありがとうございます。こちらこそ、バルビローリさんの次回作に期待しています!

428 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 00:42:32 ID:pPKnR4lC0
おい!こら!!

いいところで話を切るな!!

早く続きをうpしる!!!  乙です。

429 :まこしろ:05/03/11 01:01:40 ID:YUtpbQ7A0
橋本はソファに腰掛けて上宮のしぐさの意味を考えていた。
左腕に何かある…彼女は何かを隠している…
そこに上宮と話していた久米がやってきた。

「橋本さん…上宮さんですが、私、マズイこと言っちゃったみたいで・・・」
久米は気まずそうだった。
「どうしたんです?上宮さんが何か?」
「亡くなった窪田さんの様子について聞かれたんで、私の考えを言ったんですが・・・
逆に怯えさせてしまったみたいで・・・」
「どんな様子でした?」
「噛まれたらすぐに死んでしまうのか、死んだら蘇るのか、そんなところを聞いてきました。
私自身、何がなんだかわからないですからね…噛み付かれない限り大丈夫ですよ、とは言ったんですが
なんかそれがいけなかったみたいです・・・」
久米からの話を聞いて橋本はある疑問を持ち始めた。

まさか・・・

「久米さん…彼女は何か変な様子でしたか?」
「うーん…そう言えば…話している間、ずっと左腕を抱えていましたかね…
さするような感じで。まあ、そういう癖の人もいますから。」
その言葉を聞いた時、橋本は自分の持っている疑問が確信へと変わった。

430 :まこしろ:05/03/11 01:08:00 ID:YUtpbQ7A0
「久米さん。一緒に来てください。上宮さんのところへ行きましょう。」
「どうしたんですか?彼女が何か・・・?」
「いいから。早く来てください!」
橋本は久米をせかすように言うと上宮が休む部屋へ行った。

「上宮さん・・・ちょっといいですか・・・?」
「あ、はい、隊長…いや橋本さん。ど、どうしたんですか・・・?」
「上宮さん、正直に話してください。あなたは左腕、怪我をされていませんか?」
いきなり核心をついた橋本の問いかけに上宮は動揺を隠せなかった。
「え、いや、あ…あの…」
「上宮さん!ここにいる全員の生命に関わる問題なんです!正直に言ってください!」
橋本の恫喝に上宮は小さな声で答えた。
「ハ…ハイ…怪我…してます…」
「やっぱり…見せていただけますか?左腕を。」
橋本はそう言うと上宮の左腕を取って袖をめくった。

431 :まこしろ:05/03/11 01:18:24 ID:YUtpbQ7A0
袖の下から現れた上宮の腕・・・
そこには、すでに治りかけているものの、明らかな何かの噛み傷があった。
「上宮さん・・・これは・・・?」
久米はその傷の状態を確かめながら言った。
「か・・・噛まれたんです・・・噛まれたんです・・・!うわあぁぁん・・・!」
上宮は迫り来るであろう死の恐怖に耐え兼ねたように泣き出した。
「いつですか?なぜ、あなたは大丈夫なんですか?」
久米は窪田の傷を見たときの状況を思い出しながら問いかけた。
「五日ほど前です・・・」
上宮は涙をこらえながら語り始めた。
「私、ずっと店の中にいるのに耐え切れなくなって、外の様子をうかがいながら
出てしまったんです・・・その時、小さな子が近づいてきたんです・・・ゆっくりと・・・
でも、まさか、あの化け物とは思わなくて、助けてあげようと思って手を出したら・・・」
「噛みつかれたんですね・・・?」
「ハ…ハイ…」
上宮はそこまで話すと再び泣き崩れた。

432 :まこしろ:05/03/11 01:32:03 ID:YUtpbQ7A0
「佐藤さんにはなぜ話さなかったんです?」
「佐藤さんから化け物たちに噛み付かれるとお終いだ。と言われてましたから。もし、知られたら、
佐藤さんは私を中には入れてくれないと思ったんです・・・」
「その子供はどうしました?」
「私、びっくりして思わず叫びました。でも、あまりのことで声が出なかった・・・
その子は近くにあった鉄の棒で頭を殴ってしまいました・・・ぐったりと倒れて動かなかった・・・」
「声が出なかったから佐藤さんには知られなかった、と?」
「そうです・・・佐藤さんは二階で休んでいたんで気づいていませんでした。
私はすぐに中に戻って、怪我したところを消毒して、トイレで血を洗って・・・」
「その後、体に変化は?なんともないんですか?」
「しばらく腕が痛みましたが、耐え切れないほどではなかったです・・・
犬に噛み付かれた時の方が痛かったくらいでした。わ…私も死ぬんですか…?」
上宮は泣きながら橋本と久米の方を見て言った。
「わかりません・・・ただ、窪田さんの時とは違うことだけは確かです。
現にあなたはこうして何事もなくここにいる・・・」
久米は上宮の告白に動揺しながらも冷静な口調で言った。
「あなたの腕の傷はすでに治りかけています。ただ、もう一度治療をしましょう。
ちょっと待っててください。カバンを取ってきます。」
久米はそう言うと部屋を出ていった。

433 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 02:39:32 ID:pPKnR4lC0
お応えありがとう。脅したかいがありましたよw

新展開、いいですね。ゾクゾクします。ガンバ!

434 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 11:28:02 ID:tECC8GFOO
>>433
死ね、まこしろさんの気分が悪くなるだろ。脅したとか言ったら。
>まこしろさん
おもしろいです。続きを楽しみにしてます。

435 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 12:42:26 ID:/CgziUFG0
>>434
行間の読めないお人だw

436 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 16:57:56 ID:tECC8GFOO
>>435
それはわかるけど脅したかいがあったなんて
冗談でも言うべきじゃないだろ。
見てるほうも気分が悪くなる。

437 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 17:45:36 ID:/CgziUFG0
そのくせ人間やゾンビを殺し(壊し)まくる描写は気分よく見てるんですかw

438 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 18:31:53 ID:fMh4g/u4O
>>437
その2つを比べるのはおかしいきがす…

俺も「脅したかいがあった」って表現はよろしくないと思うしな
投下に感謝してるくせして上から(?)の物言いですよ



それはともかくとして、まこしろさんGoodJob!
次の投下までまたテカテカしながら待ちます(0・∀・)+゚*。+

439 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 19:38:02 ID:itvSjf8J0
名無しは真性のバカばっかりだと思ったら普通の奴>>434>>438もちゃんと存在してんだな。知らなかった

440 :本当にあった怖い名無し:05/03/11 21:57:54 ID:wu/qZzq30
>>439
ただのヒス女にしか見えんがな。(>>437じゃない)
だったら自分も「死ね」などという言葉、使わなきゃいい。
ここは2ちゃん、「氏ね」だろw

441 :更科:05/03/12 00:55:42 ID:nNObjySb0
力三つに月と書き「脅」と読みます。月はニクヅキ、人体のこと。
つまり言葉、肉体的暴力、暴力が人の上を覆っている状態を指します。
今はほとんどひとつの力だけが脅威となってしまいました。

>>433-440
お前ら今さら下らん争いはやめろ。いつまで平和気分でいるんだよ。
今はそんなやってる場合じゃないだろが。

お互いストレスが溜まってるんだし、ガス抜きだって必要だろうけどね、
ここではよそうよ。もっと別な場所でやってくれ。
ここで繋がる数少ない者同士、協力しあわなくてもいい、あくまでも自分が
生き残るためにでもいいから情報を提供していこうよ。

>まこ  さん
最新レポートありがとう。こちらでも銃声が聞こえるので近くかも知れません。
お互い、いつか元気に出会えるといいですね。

>他の情報発信者の皆さん、お元気ですか。また近況報告願います。

ここもいつまで繋がるかわからないので情報DBスレを作りました。
名前(識別さえ出来ればハンドルでも可)、現在地、人数、現況等
出来る限り書き込んでください。
http://pc5.2ch.net/test/read.cgi/hp/1043828241/l50

442 :更科:05/03/12 01:04:10 ID:nNObjySb0
すみません。おふざけが過ぎましたね。巻き込んだ人、ごめんなさい。

レスを直接利用してリアルタイム性を持たせたのを考えましたけど
ややこしくなりそうだしここじゃ無理ですね、、、
上手く話を展開したら「落ちあい場所」とか称して本当に読者の人を
どこかのダイエーあたりに集めたりも出来そうですけど。

443 :本当にあった怖い名無し:05/03/12 14:42:03 ID:QOqcXU7CO
訳の分からん事を。

444 :本当にあった怖い名無し:05/03/12 17:23:19 ID:JmdCQ4eR0
こいつはあれだ、本物のゾンビだな。

445 :まこしろ:05/03/13 01:06:50 ID:CuBysxvS0
久米は一連の事件を振り返ってみた。信じ難いことではあったが、一度、死んだはずの
人間が再び蘇り、「生きた」人間を襲い、その肉を食う。襲われた人間もやがて死に至り
そして同じく蘇って、違う者を襲う・・・その連鎖が現在の状況を作り出している。
問題は「死者」が蘇る原因は何であるかということであった。噛み付かれた部分から周辺の
細胞や組織が急速に壊死するという現象を思うと、噛み付かれた者を死に至らしめ、
そして「蘇る」原因となるものは、噛み付いた者、すなわち「蘇った死者」が持つ何らかの
菌・ウィルスの類に冒されたためと考えるのが妥当である。
ところが、上宮は噛まれたにもかかわらず、感染した気配はない。と、なると上宮には
その原因不明の菌やウィルスに対する抗体が生まれながらにしてあったとも考えられる。
もし、その推測が正しいならば、上宮から血液を採取して、自分の勤務する大学病院の
研究室で血清を作ることもできる・・・
久米はしばらく天井を見つめながら思案していた。

446 :まこしろ:05/03/13 01:08:47 ID:CuBysxvS0
「橋本さん、高井さん、ちょっといいですか?」
「ああ、久米さん、私たちも今、久米さんのところに行こうかと思ってたんですよ。」
「上宮さんのことですが・・・」
「気にかかりますか・・・?」
「気にかかるというか・・・考えてみたんです。なぜ、彼女は平気なのか・・・」
久米の言葉に二人は少し沈黙した。
「噛み付かれたって話だけど、噛み付いたのが普通の子供だったとは考えられないかな?」
高井が久米に言う。
「私もそうではないかと思ったんですが、彼女の傷、普通に噛み付かれたのとは
違うんです。噛まれただけなら、あんな風にはならないですよ。傷の周辺だけ少し変色
していて、何よりも傷口が少し固くなったような感じでした。あれは間違いなく何らかの
菌によるものなんですが・・・でも彼女は無事だ。その理由を考えたんです。」
「で、久米さん、あんたの意見は?」
高井は身を乗り出すようにして言った。
「私の意見ですか・・・正しいかどうかわかりませんが、彼女には原因不明の菌だかウィルス
だかに対する抗体があると思われます。生まれつきなのか、それとも後天的なものかは
わかりませんが・・・」
「抗体があるとしたらどうなります?」
今度は橋本が身を乗り出してきた。
「抗体があるとしたら、血清を作ることが可能です。ただ、実験はできませんから、効くか
どうかはわかりませんが・・・」
「でも、血清ができることにメリットはあるのかな?結局、食い殺されたらアウトだよ。」
高井はややお茶らけた口調で言った。

447 :まこしろ:05/03/13 01:09:54 ID:CuBysxvS0
「その菌やウィルスに対する血清が作れるということは、逆にそれを駆逐する方法も
存在するということなんです。うまくいけば・・・ですが・・・」
「それで、久米さん、あなたはどうすればいいと・・・?」
橋本はソファに腰掛けなおしてたずねた。
「私の勤めている大学病院の研究室には血清を作る装置もあります。そこに行けないかと。」
「大学病院に?車でなら2〜30分で着くでしょうが、街の様子もわからないし、
第一、病院内がどうなっていることやら・・・危険ですよ!」
橋本は久米の提案に驚いた様子であった。しかし、高井は対照的に冷静であった。
「いや、橋本さん、久米さんの考えは悪くないと思うよ。もし、血清ができて、それが効く
なら、奴らに万が一噛みつかれても、その対処方があるわけでしょ。それだけでも十分
じゃないかな・・・?だって、みすみす奴らみたいに蘇ってくるなんて、耐えられないだろ。
感染を防ぐことが出来さえすれば、後は怪我の治療に専念すればいいだろうし。
ただ、問題は本当に血清が効くかどうか・・・だよね。」
「そうなんです。効くかどうかはまったくわかりません。」
「それでも危険を冒す価値があると・・・?」
橋本はまだ納得できない様子であった。

448 :まこしろ:05/03/13 01:10:37 ID:CuBysxvS0
「ええ。少なくとも大学病院の近くまで行って、周辺が『連中』に支配されているようなら
逃げてくればいいじゃないですか。街の方の様子も気になりますし・・・もしかすると、
すでに『連中』の多くが腐敗が進んで動けなくなっているかもしれない。ここで何も
わからないままジッとしていてもラチが開きませんよ。」
橋本は「生き残る」ことについて自分よりもずっと積極的な二人の態度に比べ、自分が消極的であることを恥ずかしく思った。
「確かに街の様子は偵察する必要がありそうです。部下と話してみます。偵察に出ることを
検討してみましょう。街の方が安全な状況であれば、久米さん、あなたの言うように
大学病院まで行ってみましょう。」
「そうですか。よろしくお願いします。」
「橋本さん、街に行く時は俺も行くよ。なあに、仮に奴らがワンサカいても、ある程度、
近づいた時点でわかるだろうから。そしたら、逃げ帰ってくりゃいいよ!」
高井は橋本の肩をたたいて言った。

449 :本当にあった怖い名無し:05/03/13 01:56:35 ID:HAcaCo+D0
>高井さん
よく言った!

>久米さん
頑張れ、お前だけが頼りだ!

>橋本さん
しっかりしろ、お前次第なんだぞ!


450 :本当にあった怖い名無し:05/03/13 02:34:45 ID:HAcaCo+D0
838 :名無シネマ@上映中 :05/03/12 13:17:56 ID:Z9bPFOZL
銃のない日本でもゾンビ映画作ってほしいな。

うだつのあがらない中間管理職の中年男が
若い頃左翼過激派での運動で培った投石技術や火炎瓶・自動発火装置で大活躍するとか
なぜか拳銃や日本刀を持っている右翼団体構成員がゾンビを倒すために立ち上がるとか。
高校球児が金属バットを振るうなんてのもなかなかだ。
日本伝統の弓道やヤブサメなんかも活躍してほしい。

ま、無理だろうが。


839 :名無シネマ@上映中 :05/03/12 13:28:43 ID:Z9bPFOZL
もちろん左翼過激派はメットかぶる。
ダメ管理職がメットかぶると人格が変わりイキイキとするような設定で。


映画板から注文?です。学生運動経験ないと書けないな、、、

451 :本当にあった怖い名無し:05/03/13 23:23:20 ID:WHNxcgyRO
まこしろさんの作品目当てに、日に何度もこのスレを訪れる俺がいる
昨日も(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ
今日も(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ
明日も(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

なんかよく分からんけど、漠然と好き
自分が求めてるゾンビワールドはこれな気がする
まこしろさんGJ! がんがれ、超がんがれ

452 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/14 00:07:11 ID:SBPeDlMI0

「ZOMBIE 〜ONE OF THE DEAD〜」(28)

うしろから迫り来る屍人の群れ。
わたしは駅に向かって、ひたすら走り続けた。
股間がグジュグジュしている。
さっきおしっこを漏らしてしまったからだ。
恥ずかしいし、気持ち悪いしで、最悪の気分だったけど、もう些細なことにかまって
いる暇はない。
いまこうして無事でいられるだけでも、奇跡なんだから・・・

ほどなくして、直線距離で約300メートルもあるアーケード街の、ちょうど半分
くらいのところまで差し掛かった。
そこはアーチ状の屋根が付けられてはいるものの、アーケードの通路を断ち切るような
形で、片道一車線の道路が挟み込まれている。
道路に車が溢れているが、さきほどの五日市街道とはちがい、ドライバーや逃げ惑う人
たちの姿は見当たらない。
あたり一面に、焦げ臭い匂いが充満していた。
赤信号の横断歩道へ足を踏み入れるついでに、すばやく周囲を見廻す。
長い車列の向こうの方から、黒い煙が立ち昇っているのが見えた。
車の事故かなにかで、火災でもあったらしい。
さすがに車での移動を諦め、運転手たちは逃げてしまったのだろう。
たぶんさっきの黒コゲの屍人は、この火災で死んだ人間の成れの果てにちがいない。
とはいえ、このときのわたしは屍人化現象が、普通に死んだ人間にまで及ぶことなど、
まったく想像すらしていなかった。
それに気がついたのは、ネコの鳴き声を聞いたときだ。


453 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/14 00:09:09 ID:SBPeDlMI0

動く人間がどこにも見当たらない、不気味な静けさ(時々、遠くの方から悲鳴が聞こえ
てはくるが)に支配された車道に溢れる、乗り捨てられた自動車の脇をすり抜けようと
すると、ネコの鳴き声が、どこからともなく聞こえてきた。
『・・・ニャアアァァァ〜〜〜・・・』
自動車の下・・・?
ちょうど足元から聞こえてくる。
こんな大騒ぎのなか、神経質なネコが逃げないのが不思議だった。
でも、ちょっとだけ気になる。
ペットを飼ってはいなかったが、ネコとか好きだったから、ちょっとだけ気になったのだ。
『・・・フニャアアァァァ〜〜〜・・・』
甘えるような鳴き声に、張り詰めていた精神が少し和らぐ。
まだ普段の感覚が抜けきっていないわたしは、愚かにも車の下を覗き込んだ。
「・・・ネコちゃん?」
『・・・ニャアアァァァ〜〜〜アアアァァァ〜〜〜ッ・・・』
黒い小さな塊が、這いずるようにして、こちらへ向かってきた。
ズリッズリッズリッズリッ・・・
わたしを認識したのか、どんどん速く、こっちに向かって這いずってくる。
とてもネコが歩いてくるようには見えなかった。
『・・・ミ゛ィ〜〜〜ギャア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァ〜〜〜〜〜〜ッ!!』
ズッズッズッズッズッズッズッズッ・・・
薄暗い車の下から出てこようとするモノ。
ソレは、人間の顔を持っていた。


454 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/14 00:11:31 ID:SBPeDlMI0

・・・ネコじゃない!?
背筋がゾッとして、うしろにある車のボンネットに慌てて飛び乗る。
その瞬間、足元からナニかが飛び出してきた。
柔らかいベビー服に包まれた、赤ん坊だった。
わたしを見上げる顔は、ガラス窓に押し付けたように潰れている。
『・・・ニャアアァァァ〜〜〜・・・』
口の中に、小さな牙のようなものが見えた。
前掛けが、紅く血に染まっている。
なんてことだろう。
赤ちゃんが・・・
赤ちゃんが、屍人化しているなんて・・・
『・・・エッエッエッ・・・フヤァァァ〜〜〜・・・』
まだ乳児なのに、車の下から這い出してくるなり、スッと二本足で立ち上がった。
だが体のバランスが悪いようで、すぐに転んでしまう。
「危ないっ!!」
ゴンッと鈍い音がした。
フカフカのネコ耳帽子を被った赤ちゃんは、うつ伏せのまま動かなくなった。
「・・・・・・」
わたしは助け起こすべきなのかどうなのか、車の上からじっと眺めている。
おばさんを見捨てた前科があるにもかかわらず、まだそんなことを考えていた。
まったく自分のバカさ加減には、我ながら呆れてしまう。
そんなわたしを見透かしたかのように、顔を突き出し覗き込んでいるところへ、急に
赤ちゃんが飛び掛ってきた。
もちろん届く距離ではないが、いきなりだったので、わたしは悲鳴を上げた。
「ひっ!」
『キッキッキッ・・・』
顔が潰れているせいか、甲高い声が漏れるさまは、まるで笑い声のようだった。


455 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/14 00:13:15 ID:SBPeDlMI0

顔を上げ、前に視線をやると、アーケードの通路から屍人たちがどんどんと溢れ
出てくるのが見えた。
なにをやってるんだろ、わたし。
こんなところで、時間を無駄にしている場合じゃないのに。
時間の無駄。
そう、平和なときとはちがうのだ。
自分の命すら守れないのに、人助けを考えている余裕なんてあるわけがない。
悔しいけれど、あらためて自分の非力さを痛感した。
零れ落ちる涙を堪えながら、反対車線の車の上に飛び乗る。
そしてそのまま、歩道まで一気に乗り越えた。
少し離れたところに、仰向けで倒れている女の人がいた。
咽喉を噛み切られて死んでいる。
あの赤ちゃんの母親だろうか。
赤ちゃんの顔は、潰れていた。
わたしも経験したけど、逃げ惑う人で一杯の、あんなギュウギュウ状態が続けば、
人波で圧迫死してもおかしくはない。
ましてや赤ちゃんの体は、とても柔らかいのだ。
死んでいたことに気づいていたのか、それとも気づかなかったのかは判らないけど、
もしあの人が母親だったとしたら、きっと最後まで赤ちゃんを、ずっと抱きしめて
いたのだろう。
屍人として甦るまで。
赤ちゃんには、目立った外傷がなかった。
あれは食べられて、屍人化したわけじゃない。
死んでしまったから、屍人化したのだ。
死者ですら、魂の安らぎが許されない世界。
それが無性に悲しくて、腹立たしかった。

声を押し殺して、また泣いた。

(来週に続く)


456 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/14 00:15:10 ID:SBPeDlMI0

昔はゾンビものの小説なんて、ノベライズか、菊池秀行(初期)ぐらいしか
なかったんだよなあ。
それに比べたら、いまはいい時代になったもんだ。

>>307 巡査物語 ◆B6gHTT4PmE さん

続きを書いてもらいたいっすネ。
保管庫と「zombie ゾンビその9」(http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html
もあることですし。
中断していたから書きづらいのなら、いままでのあらすじでも添えておけば、
いいんじゃないっすか。


457 :本当にあった怖い名無し:05/03/14 00:21:51 ID:hX8fSwqjO
(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

458 :本当にあった怖い名無し:05/03/14 02:28:21 ID:uVAIByJEO
まこしろタソ
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ

459 :本当にあった怖い名無し:05/03/14 02:37:48 ID:FB5vYSUV0
過去スレ10って、読む方法ありますでしょうか?

460 :本当にあった怖い名無し:05/03/14 07:58:16 ID:1pGYRvQH0
>>459
upロダ指定してくれれば、保存しているHTMLデータupするよ。

461 :本当にあった怖い名無し:05/03/15 00:07:45 ID:uvHr3QLyO
皆さん超面白い。まじでGJ!
俺も(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ
うっはー続きが恋しいよー
カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ


462 :巡査物語 ◆B6gHTT4PmE :05/03/15 00:34:31 ID:9Ut2h7k70
>>456
あい ^^
知っている人も居なくなったので、無意味になったかとも
思いましたが、続きを書く準備しておきます。
明日から1週間台湾出張に行きますが
月末までには、続きから結末までの道程を作ります。
あの続きは、もうそんなに長くは無い予定です。


463 :本当にあった怖い名無し:05/03/15 04:13:27 ID:o7tEzgM+O
みなさんすごく面白いです!!さっきリアルなゾンビの夢を見たあとなので余計に‥((゚Д゚))ガグブル

464 :本当にあった怖い名無し:05/03/15 09:42:45 ID:JMGzNKlT0
ぽまいらは幸せな野郎どもですね

465 :本当にあった怖い名無し:05/03/15 10:34:02 ID:uvHr3QLyO
幸せ(´p`)mカチカチ

466 :本当にあった怖い名無し:05/03/15 22:09:41 ID:S8JZkGwt0
>>462
「巡査物語」
切なくて悲しくて好きですよ。
早く再開してください。

467 :本当にあった怖い名無し:05/03/16 22:21:50 ID:fnd22ARZO
(*´ω`)mカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

468 :本当にあった怖い名無し:05/03/17 14:49:25 ID:HBRfjFAyO
(;゜∀゜)ワクワク

469 :!:05/03/17 19:43:55 ID:XJW2yTmuO
>>250

470 :本当にあった怖い名無し:05/03/17 20:03:30 ID:1HyeNzyYO
( 。ω゚)mカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

471 :まこしろ:05/03/18 00:02:03 ID:e3qZXWdkO
なぜか自宅パソコンが、公開プロキシからの投稿は受け付けられませんってなり
長らく書き込みできず、携帯からカキコです
復活しだい再開します。すんません

472 :本当にあった怖い名無し:05/03/18 01:01:29 ID:/TE1zf+RO
>471
あらら、大変ですね。
お待ちしております。

473 :本当にあった怖い名無し:05/03/18 01:03:02 ID:Q0IHocDJ0
http://diary9.cgiboy.com/1/wwwwwww/ この日記おもしれー

474 :まこしろ:05/03/18 20:49:17 ID:Rizeb8dZ0
「よし、それでは市街へ偵察に出ることに関しては全員、賛成ということだな。」
橋本は隊員一人一人の顔を見渡しながら言った。
「では、本日午後、市街地への偵察を行うこととする。」
「偵察班は誰が?」
田村一曹が尋ねた。
「偵察班の指揮は俺がやる。田村一曹はここで現状維持を行え。随伴は武田、今村の2名。
市街地の案内役として高井さんも一緒に行く。」
「高井さんも?危険ではないですか・・・?」
田村は心配そうに言った。
「高井さん本人のたっての希望なんだ。市街地に近づいて問題があれば直ちに引き返す。」
「行動予定は?」
「マルヒトマルマルに出発、偵察行動を行ってマルサンマルマルには戻る予定だ。
それ以上経っても戻らん場合でも我々の捜索に出ることは禁ずる。いいか?生存者を無駄
に危険にさらしたくない。」
橋本は第三者的な物言いで隊員たちに言った。橋本自身、これから赴く先に何が待ち受けているのか・・・
不安を感じずにはいられなかった。

475 :まこしろ:05/03/18 20:49:53 ID:Rizeb8dZ0
「高井さん、本当に一緒に行くんですね?危険な状態とあればすぐに引き返しますが、
万が一の時は自分で自分の身を守ることだけは忘れないでください。もちろん、我々は
全員が無事で戻れるように最善を尽くしますが。」
「橋本さん、わかってるよ。基本的に車から降りなきゃいいわけだ。俺だって死にたく
ないからね。ところで、ショッピングセンターから持ってきた服に革製のはあったかな?」
「あります。高井さんのアドバイス通り、革製のジャケット類は確保しました。」
「厚手のやつなら、露出した部分に噛みつかれない限り大丈夫ですよ。経験者は語るってね。」
「わかっています。全員に着せました。」
「よっしゃ!じゃあ、橋本さん、準備しましょうか!」
そう言うと高井は銃を肩にかけた。
高井は不謹慎とわかってはいたが、この先に待ち受ける未知の世界に対する興奮を覚えずにはいられなかった。
しかし、それが本当の地獄であるとわかるにはそう長い時間はかからなかった・・・

476 :まこしろ:05/03/18 20:50:56 ID:Rizeb8dZ0
「よし。武田、出せ。」
橋本の一声で5人を乗せた高機動車はマンション前を出発した。
運転は武田三曹、助手席には案内役の高井、後席では橋本と今村が周囲を警戒している。
マンション前の大通りを市街地に向けて走る。普段は交通量も多く、通勤・通学の人々や
買物客でにぎわう通りは犬一匹歩いていないゴーストタウンと化していた。
人影はない。と同時に「死者」たちの姿も見えない。
「まったく人影がないね・・・生き残っている人はもういないのかね・・・」
高井がつぶやいた。
「高井さん、この先はどっちに行きますか?」
駅前を過ぎてからぶつかる大きな交差点に差し掛かった時、武田が尋ねた。
「左に行こう。陸橋を渡って駅の反対サイドに行ってみよう。あっちにもスーパーとか
ホームセンターがあったから、もしかすると俺たちみたいに立て篭もっているのがいるかも。」
「了解しました。」
車は交差点を左折すると、線路を越える陸橋を渡った。
陸橋を超えると再び交差点があり、その周辺にはスーパーやドラッグストア、ファミレス、
ホームセンターなどが集中して建っている。
「気をつけて行け。周囲のどんな状況も見落とすな。」
橋本が緊張した声で命令する。
「しかし、誰もいないというのはおかしいよな・・・だいたい、『奴ら』はどこにいるんだ・・・?」
出発直後は興奮気味だった高井も、予想外の街の様子に次第に不安を覚えた。
「久米さんが言ってたけど、もしかして『奴ら』は腐っちまって動けなくなったんじゃ・・・?」
高井は橋本の方を振り返って言った。
「しかし、安心して車から降りたりすることは危険です。もう少し様子をみましょう。」
橋本は慎重であった。彼にとってもっとも重要なことは、街の状況を知ることではなく、
ここにいる4名の生存を確保することだった。

477 :まこしろ:05/03/18 20:51:42 ID:Rizeb8dZ0
4人を乗せた車両は大型ホームセンターの駐車場に入った。
何台かの車が放置されている。もちろん人は乗っていない。その中の数台は窓が割れていた。
ドアが開いたままになっている車もあった。
「あそこにある車に乗ってた人はやられちゃったんでしょうか・・・」
今村が不安そうにつぶやいた。
「武田、あそこで停車させろ。あの位置からなら周囲が見渡せる。何かあればすぐに気づく。」
橋本は駐車場のほぼ中央にある街灯を指差して言った。
「了解」
武田は命令されたようにその位置へ車を移動させた。
「ここなら、いきなり『奴ら』に襲撃されることはないでしょう。少し、降りて状況を見ましょう。」
橋本はそう言うと、ドアを開けた。

478 :まこしろ:05/03/18 20:52:14 ID:Rizeb8dZ0
「武田は車両内で待機。高井さんも車両周辺で待機してください。今村、行くぞ。」
橋本と今村は銃を構え、ゆっくりとホームセンターの方へ向かって歩いて行った。
「確かにここからなら周りは全部、丸見えだからな。何かあれば気づくか・・・」
高井はそうつぶやいて、高機動車の周辺を歩いてみた。
「高井さん。窓が割れた車とかって、『奴ら』にやられたんですかね・・・?」
武田がいぶかしげな表情で言う。
「どうだろう・・・だって、店の窓とかは割られてないでしょ?それって、『奴ら』には
窓を割れる力や知恵がないってことだと思うんだよね。たぶん、ドサクサ紛れに車上荒らしでもしたんじゃないかな・・・?」
「そうなんですかね・・・?でも、何も動くものがないってのも不気味ですよね・・・」
武田は無意識にぶるっと身震いをした。
「ちょっと、その辺の車の様子でも見てみるかな。」
「え・・・?高井さん!危ないっすよ!ダメですよ!」
「大丈夫だよ。誰もいないのはわかっているし!そこの車だけにするから。」
「き、気をつけてくださいよ・・・何かあったらすぐに逃げてください!」
「わかってるって!周りに注意しててくださいな!」
そう言うと高井は高機動車から20メートルほど離れた位置に駐車してあるミニバンの方へ歩いていった。

479 :まこしろ:05/03/18 20:54:34 ID:Rizeb8dZ0
自宅からの書き込みが不可なので会社からこっそり、うpします。
ちょっと尻切れトンボ気味ですいません。
早くアク禁解除になってくれないと困る・・・

480 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/18 21:28:13 ID:KNlBbk4Y0

>>459さん

こちらのスレで、http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1100529954/
のサルベージ依頼をしておきました。↓

読めないdat落ちスレのhtmlミラー作ります [84]
http://that3.2ch.net/test/read.cgi/gline/1110207995/881


>>471>>479 まこしろさん

>公開プロキシからの投稿は受け付けられません
の場合、ルーターの電源を一度抜いて、15分ほど放置。
その後再接続すると、繋がるかと思います。(ダメな場合もあるようですが)
くわしくはココで↓

PROXY使ってないのに「PROXY規制中!」 33
http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/sec2chd/1109793211/


481 :本当にあった怖い名無し:05/03/18 23:47:15 ID:2lOBIm3pO
キテタ――∩(*・д・*)∩――!!

まこしろさんGJGJ、超GJ!
先がめっちゃ気になるけど、次を待つときのこのドキドキもまたイイんだよなぁ
次の投下までまた身震いしながら正座して待ちます

482 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 00:17:42 ID:CHaKzpIzO
まこしろタソ。乙です。毎日楽しみにしてます。
大変ですけど頑張ってください。

483 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 00:36:25 ID:gDx35LMTO
わくわく(´p`)mカチカチ
うきうき(´p`)mカチカチ


484 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 00:45:56 ID:F6xNkfdgO
まこしろたんぐっじょーぶ!
(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

485 :ユーリ ◆Yuli/FSBAA :05/03/19 02:08:20 ID:kT0W934FO
人食いの死者。現実には考えられないと思っていた。つまりゾンビを。
だが−−−−
「アアあああア・・・あ」現れた。唐突に訳も解らないうちに。
俺は相沢紅。ただの16歳だ。俺は友達と家で遊んでいた。
俺達が遊び初めてから日が一週しようとしていた。
別に一夜越しまで遊ぶなんて事は珍しくはない。問題は朝のテレビ。
「速報です。ただいま××県××市が緊急閉鎖されました」
俺達のいる町の名前だ。何事なのかは解らなかった。外を見るまでは
「な、なんだこれは」友達の一人が唖然としていた。そりゃそうだ。
外で腐乱死体が蠢いていたからだ。悲鳴と呻き声は音楽のように響く。
ゾンビ。それはまさにそれだった。恐怖。まさに文字通りだった。
親はどうだろう。親の寝室に見に行ったが居なかった。窓が開いていた
下を見てみた。そこにはぐちゃぐちゃの死体が落ちていた。親の。
逃げなくちゃ。直感的に感づいた。
俺達はバッドやらナイフやら適当に持った。
脱出出来るか可能性は解らない。だがその可能性の解らない脱出の為に



486 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 05:21:04 ID:WRF5k16P0
当方裏社会系腐れ漫画家の端くれ。

まこしろ氏を激しく支援。

487 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 06:15:40 ID:N1GPEPc0O
>485
スピーディーな始まり方ですね。
楽しみにしています。(^^)

488 :かまぼこ:05/03/19 19:23:32 ID:XCz6Lo4U0
9日目。「ピッ・・・」 午後12時、正午。

ハンディトランシーバーの電源を入れるのが日課となってる。

「どなたかいらっしゃいませんか? 聞かれてる方いませんか? ガッ」

もうコールサインなんて省略。
長いアンテナを繋いでるから半径1Kmくらいは届いてるはず。

「誰かいませんか? 応答願います ガッ」

「・・か・・・・ザー」 ????????????????????? 

?????????????????????????????????

「だっ誰かいるんですか? こちら世田谷区代沢っ! ガッ」

「・・ザー・・・・こちらはお隣北沢で ザーー ですか? どうぞ ザッ」

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 


キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

489 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 19:47:32 ID:Gy5f+m2mO
新作キター

490 :かまぼこ:05/03/19 20:36:25 ID:XCz6Lo4U0
下北沢方向の玄関側の部屋にいって窓からアンテナを突き出す。

「こちらのQTHは下北沢、今の方いらっしゃいますか? どうぞ ザッ」
「はい! 私1人でマンションに立て篭もってます。周辺には誰もいません どうぞ ガッ」

「あー信号強くなりましたね。こちらは3人です。私と恋人、それにその友人・・・」
「私たちも孤立しています。まわりは死人だらけです。生きた人間は見かけません・・・」
「私たちはみな元気です。QRAは、やめましょ・・・私は堀江といいます。 どうぞ ザッ」

「応答ありがとうございます。私は中西と申します。人と喋るなんて久しぶりです。
生きてる人は他にいるんでしょうか? どうぞ ガッ」

「わかりません。よく今まで無事でしたね。私たちはレストラン兼民家にいます・・・・ ザッ」

堀江氏曰く、友人を集めて下北沢近辺の自分の店の開店祝賀会をやっていて
最後に残った3人で酔いつぶれているうちに自分たちが食べられる側になっていたと。
肉を燻製にしたり野菜を漬物にするなどして食料の心配は当面ないそうだ。
最初の頃は近所の建物にも人の潜む気配があったがだんだんなくなっていった、、、
というのはこちらも似たような様子。違うのはこちらの食料は限界だ、ということ。

ここは普段から昼間は人がいないマンション、俺はインフルエンザで寝込んでいたため
1人取り残された格好になった。幸い両隣が留守だったためベランダ伝いに侵入して
食べ物を頂戴してきて食いつないでいる。
同じ階のある部屋には中に何かいる気配があるのだが声をかけても返事がない。
おまけに少し臭う、、、
ドアが開かないよう細工した。ヒヤヒヤもんの命がけ。

491 :まこしろ:05/03/19 22:08:28 ID:dhYljm730
ミニバンは後部のスライドドアと開いたままで、助手席側の窓ガラスが割れていた。
高井は銃を構えながら慎重に近づいて行った。
車に近づくと、ステップ部分が黒ずんでいるのに気が付いた。
・・・血か・・・
高井は一瞬、ぞくっと悪寒を感じた。遠目からミニバンの中に何か大きな「物体」がある
のが確認できた。
「人・・・?死んでいる・・・のか・・・?」
高井が目にした「物体」は間違いなく「人間」であるようだった。
ただし、それはもはや生きているとは到底、思えないような悲惨な状態をしていた。
服は引きちぎられ、露出した腹部には大きな穴が空いているようだった。左足は骨が剥き出しになっている・・・
「悲惨だな・・・やられたんだ・・・」
高井は銃を少し下げてミニバンの中に横たわる「死体」にゆっくりと近づいた。
「死んでいる」のは中年の女性らしい。服装と髪型からそのように思われた。
「知り合いに似ているかな・・・?」
高井はなぜかそんな気がした。そこで、顔だけでも確認しようと思った。
高井はさらに車へと近づいていった。

492 :まこしろ:05/03/19 22:09:14 ID:dhYljm730
高井はミニバンのドアに近づき、体を伸ばすようにして「死体」の顔をのぞいた。
「知り合いじゃなかったか・・・」
高井は少し安心した。その時・・・
「死体」の目がカッと開き、高井を見つめた・・・!

「・・・ウッ!」

高井は一瞬、恐怖で息を呑んだ。
まずい・・・早く倒さなければ・・・!
心の中で自分にそう叫ぶ。しかし、意に反して体は硬直して動かない。
目の前にある恐怖に高井の体は支配されてしまったかのようだった。

「死体」はゆっくりと上半身を起こし始めた。
早くしなければ・・・!そう思えば思うほど体は動かない・・・。

493 :まこしろ:05/03/19 22:09:58 ID:dhYljm730
武田は周囲に目を配りつつ、高井の様子を気にしていた。
しかし、遠くからはミニバンの内部の様子はほとんど見えない状況であった。
「高井さん、立ち止まったままだな・・・」
武田はミニバンに近づいて急に動きを止めた高井の様子に、何らかの異変を感じた。
「高井さあ−ん!」
心配した武田は大声で叫んだ。
その声を聞いた瞬間、高井ははっと我に返った。

体が動く・・・!

高井は素早く銃を構えると「敵」の頭部に向かって引鉄を引いた。

ドン!

銃声とともに「敵」の頭部は吹っ飛び、残された体は再び後ろへ倒れこんだ。
高井は振り返ると武田に向かって叫んだ。
「車の中にいるぞ!隠れてる!橋本さんたちもやばいぞ!」

494 :まこしろ:05/03/19 22:12:01 ID:dhYljm730
橋本たちはその時、ホームセンターの入り口付近にいた。
銃声が聞こえた瞬間、二人は体中のアドレナリンが噴出したような気がした。
「二尉!」
「今村!戻るぞ!」
二人は駐車場の方に戻ろうとした。

・・・ガタ・・・

「!!!」

振り返った瞬間、そこには数十の「死者」が立っていた…

「走れ!」
橋本が命じる間でもなく、二人は高機動車へ向かって走り出していた。

ズッ・・・ズッ・・・ズッ・・・

背後から「死者」たちが迫る気配を感じながら、必死になって走っていった。
「武田!出せ!」
橋本は車両で待機する武田に向かって叫んだ。
と同時に、高井が助手席に乗り込んできた。
「辺りにはウジャウジャいるぞ!奴は『死んだフリ』してやがった!ワナみたいだ・・・!」
高井は興奮気味に言った。ついさっきまでの恐怖が彼を多弁にしていた。
「二尉!早く!」
橋本と今村が後席に飛び込むと、武田は車両を急発進させた。
「オイ!あれ!」
高井が指差す方向には数百の「死者」の群れ・・・高井らが駐車場で停車するまでは影も形も
なかったはずの「死者」たちがどこからともなく姿を現わし、「獲物」を求めて近づいてきた。

罠・・・?!ハメられた・・・奴らに・・・?!

橋本はその光景に今までにない恐怖を感じた。

495 :まこしろ:05/03/19 22:16:05 ID:dhYljm730
たくさんの方から応援していただき、本当にありがとうございます。
本日も会社のPCからのこっそりうpです。
新しい話も始まりましたし、そちらの方を期待しつつ、復活を待ちます。
また、会社から「こっそり」ができればします!

>くだんさん
ルータの電源リセット攻撃はやってみましたがダメでした・・・orz
解除依頼はしましたので、待つしかないようです。
アドバイスありがとうございます。

496 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 22:32:01 ID:5s3tNDfk0
もっとこう他の作者に声掛けるとかしたらいいのに

497 :本当にあった怖い名無し:05/03/19 22:44:35 ID:dhYljm730
>>496

漏れには単にお礼を言っているようにしか思えないが、それはいかんのか?

498 :まこしろ:05/03/19 22:48:04 ID:dhYljm730
別パソから入力したら、名無しになってしまいました。
>>497
日本語が変でしね・・・スマソ・・・

>>496

漏れには単にお礼を言っているようにしか思っていないのだが、それはいかんのか?

これが正解です。

499 :まこしろ:05/03/19 23:07:23 ID:zfcpnVU9O
会社から帰り途中の携帯からカキコ
新しい話も二本始まり、そちらの方も期待してますと言ったつもりが、批判されるとちと頭にキますな。

漏れらしくなく、憤慨してしまった…スマソ
2ちゃんは自由に書きこめるんだから、色々、言ってクレ

500 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/19 23:12:50 ID:7QHhECRo0
>>459さん

向こうのスレのルクダル ◆guIdE/2ChI さんにより過去スレ10(実質11らしい)が
サルベージされました。
現在までにhtml化された「ゾンビスレ」の過去ログ一覧です。

(1)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako1.html
(2)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その2
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako2.html
(3)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その3
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako3.html
(4)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その4
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako4.html
(5)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その5
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako5.html
(6)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その6
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako6.html
(7ー1)zombi ゾンビその6
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako7.html
(7−2)zombie ゾンビその7
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako7a.html
(8)ZOMBIE ホームセンター攻防編 八日目
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako8.html
(9)zombie ゾンビその9
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html
(10)【かゆ】ゾンビの世界で戦う小説【うま】
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0503/19/1100529954.html

(1)〜(8)までが保管庫にあった過去スレ。
(9)〜(10)までがルクダルさんによって発掘された過去スレになります。

501 :まこしろ:05/03/19 23:16:52 ID:zfcpnVU9O
>>496
会社からのこっそりうpしかできんので、イライラしてつい反論したが、悪気はナイ
忘れてクレ
しばらく、うpせんと謹慎するか…

502 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :05/03/19 23:30:44 ID:7QHhECRo0

>>まこしろさん

ありゃりゃ、電源リセットは効果ないっすか。
大変ですな。
って、謹慎とかなんとか、あんま気にすることないよw
気楽にいこうぜ。
ただの遊びだしよ。

ちなみにまこしろさんの熱意に比べ、自分はかなりマイペースなモノで、
最近の2chのいくつかの祭に参加してることにより、執筆時間が
大幅に減っています。
まあ、自分が死なない限り、連載の中断はまずないけどね。
それにしても、これだけ長期間に及ぶ連載のためか、現実世界がオレの
妄想に追いついてきてしまってるような気がする今日この頃。
(朝霞駐屯地には、対テロ専門の精鋭部隊が配備されるそうですな←決定時期は
ちょうどここで話題に上がってた頃だったりするのだw)
ったく、あのブタめ、欲をかいて金のほかに、地位と名誉を手に入れようとするから、
大騒ぎになっちまいやがって、それはどうでもいいが、おかげでオレ様のゾンビSSの
インパクトが薄れちまうじゃねぇかよ、このブタ野郎が!

っと現段階では、なんのことか判らないカキコをしたりして。


503 :まこしろ:05/03/19 23:51:51 ID:zfcpnVU9O
>>くだんさん
ガラになく憤慨したのが、ちとハズカシー!
ただアク禁ばかりはどうしようもないんで、それまでは皆さんの作品の展開にワクワクしながら待ちます!

504 :檻の外の傍観者:05/03/20 00:02:01 ID:F6xNkfdgO
作品の作者だからと言って、他作品の作者に個レスする義務はないと思うし
仮にそれが望ましいとしても指摘する必要ないと思うんだがなぁ…

俺らはまこしろさん(というか投下して下さる神々)に
娯楽を供給してもらっている、と表現するのか分からんけど…
とにかく、まこしろさんたちが居るからこそゾンビ小説を楽しめるわけじゃん

なのに、そのまこしろさんたちに制約を課すような書き込みするのはどうかと思うよ
まぁ、新しい書き手の方にとってはまこしろさんからの激励・応援は凄く励みになりそうだけど
それに関しては「期待してる」ってちゃんて触れてるじゃない

思いつくままに文章にするせいで上手く纏められないんだけどorz
要するに、まこしろさんに落ち度があるとは思えないので気に病まないで下さい
…とかそんな感じ

ああぁあぁぁ、なんか駄目だ俺
どっかで失礼なこと書いてたらすまそぉおぉぉ
檻|彡サッ

505 :檻の外の傍観者:05/03/20 00:07:38 ID:thOSZ4ElO
檻|<…
檻|・ω・`)ニュ

前半は>>496へのレスでし
なんか駄目だなぁ俺…欝田粋要

檻|彡サッ

506 :まこしろ:05/03/20 00:13:04 ID:FMn/YAeuO
>>504
温かいレスありがとうございます!
…ッタク、アク禁なんてならなきゃ、もっと気楽にいられたのに…
次の展開を練りつつガンガります!
携帯は

507 :かまぼこ:05/03/20 00:22:00 ID:9oKDS8sf0
「いっそこちらへ来られたらどうですか?なかなか上等なワインもありますよ。
今ならお代は結構ですから・・・ハハ お宅からの距離ならなんとかなるんじゃないですか?
ここから見る限り道路に車は何台か停まっていますが塞がってはいないようです。
あいつらが群がってきても車があれば走り抜けられるんじゃないでしょうか。
いや、正直、こちらも男手が欲しいところなんですよ。どうぞ ザッ」

「・・・そうしたいのはやまやまなんですが・・・・・・ガッ」
「俺・・・今バイクしか使えないんですよ・・・・・・・・・・・・うん、やってみます ガッ」

「グッドラック!! ザッ」

508 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 00:24:25 ID:t5pyiJXgO
>かまぼこさん まこしろさん

(;゜∀゜)ワクワク、ドキドキ。

509 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 00:29:59 ID:ikMS6fhWO
かまぼこGJ

510 :かまぼこ:05/03/20 00:35:57 ID:9oKDS8sf0
話は決まった。

彼はアウトドア志向で4輪駆動の外車を持っていて現在脱出準備を進めているが
なにかと手間取っていて、もう少し仲間が欲しかったそうだ。
本当はこちらにも車があるのだがマンションの機械式駐車場に停めてある。
電気が通じてなかったら出せないし、通じてたとしても出庫に時間がかかりすぎる。
で、めったに乗らないホンダの250、オンロード。

堀江さんのところはここから直線で1Kmちょっと。。
あの店か、一軒家で洒落たとこだな。
確か塀に囲まれて厳かな門がある洋館風。
レンタルビデオ屋に行く時、よく通る場所なので道は知っている。
何回か雨が降ったので血糊でスリップ、なんてこともないだろう。


511 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 00:35:57 ID:JHr3UuOUO
誰かまこしろタソの大作をどこかに残してくれ!携帯で、いつでも見れるようなサイト作って下さい。

512 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 01:54:14 ID:9oKDS8sf0
さっき外出て煙草吸ってたら北から西のほうにかけて発光体が飛んでいった(1:30ころ)

かなり明るい光で途中で消えた。「ジッ」って音まで聞こえたような気がする。

こりゃ駄文書いてるとこじゃねえな。睡眠薬なんて飲まなきゃよかった。

朝起きたら「28日後」状態か、それとも光を見た香具師がゾン(ry


みなさん、また2ちゃん上でお会いしましょうね


513 :かまぼこ:05/03/20 02:32:47 ID:9oKDS8sf0
さてと、装備だ。
とにかく連中に噛まれたり引っかかれたりしないように気をつけないといけない。
皮ツナギを出す。大昔衝動買いして後悔したが今さら役に立つとはな。
バイク用ブーツも同じ。ちょっとカビてるが気にしないことにする。
インナーにスキー用に買ったアウトラストの上下を着込もう。
手袋はスキー用のレーシングタイプにした。これ一番皮が厚い。
部屋の中で試着してみる。

ツナギは結構キツいがツーリングに行くわけでなし。問題ないだろう。
ブーツを履いていると走りにくいがなんとかなるだろう。
手袋もキーが回せてアクセル、ブレーキ、クラッチ操作が出来れば充分。
ツナギの皮の厚みが大丈夫か不安。かといって何か羽織ったりしてると
連中の手に捕まりやすそうなので何もつけないことにした。
ヘルメットをかぶってみる。

フルフェイスだが首周りが露出してるな、、、
皮ベルトを切ったりつないだりして首輪を作って対処。

せいぜいすり抜けるだけ。大群に捕まりでもしない限りは大丈夫だろう。

しかし暑い、蒸れる、、、ちょっとの辛抱だ。

514 :かまぼこ:05/03/20 02:34:18 ID:9oKDS8sf0
次は武器。
戦うつもりはないが念のため。

銃なんてもちろんない。刀だって持ってない、、、

武器になりそうなもの。
スキー板、ストック、、、、灰皿、、物干し竿、、、トンカチ、ドライバー、モンキー、、、
鉄アレイ、、、、、傘、、、、、外廊下に消火器、、、、ビール瓶、包丁、フライパン、、
ベースギター、、、DVDやCDディスク、、、

なんて平和な生活をしてたんだ! 
せめて金属バットやゴルフクラブくらいあればいいのに、、、

映画で観た知識では体を傷つけても効果はない。頭を破壊しないといけない。
中途半端な攻撃をしても仕方がないので排除に徹することにする。

となるとベースかなぁ、、、でももったいないし、、、、
コートスタンドがあった。木製だが結構重い。これをばらして槍代わりにしよう。
気休めにドライバーとモンキーをブーツにマジックテープでとめる。

よしイメトレ開始。部屋を出る。エレベーターは使いたくない。
建物内設置の階段を使う。外に出る。オートロック玄関ではなくゴミ置き場から
建物の脇に出られる。バイクはそこの自転車置き場。バイクがある。
いきなり1人あらわれた。槍で突き飛ばす。槍が折れた!!!
やっぱベースにしよう!
エンジン掛けて発車、家の前の道を左に行って、、、

しまった、、、、、、、

515 :かまぼこ:05/03/20 02:40:26 ID:9oKDS8sf0
家の前の道は一方通行だけど右に行った方が断然早い。
今さら交通違反もないだろう。右に行っちゃえ。
これが結構難しい。日ごろ法律をマジメに守っていたから一通逆走だと
全然イメージがわかない。イメトレを繰り返す。
部屋を出る。階段降りる、外に出る。
いきなり1人あらわれた。ベースで殴りつける。バイクで出発。
マンションの前を右に行って直進、坂下りて右、左、、、
ゾンビども相手にスラローム。
ホーンを鳴らしながら到着して門を開けてもらう。
開けてくれるのはきれいなおねいさん。店に転がり込む。
みんなでシャトー・ラ、、いやマルゴーだな、を開けて乾杯!ピース!!

よし、もう一度、、、、、、、、うん、もう一度、、、、大丈夫、、、、、
もう一度、、やっぱドンペリにしてもらお、、乾杯!ピース!!、、、、

完璧だね。

516 :かまぼこ:05/03/20 02:41:13 ID:9oKDS8sf0
「今から出ます。よろしくお願いします ガッ」

「気をつけてください。外には30体ほどいますが大人しくしてます。
こちらも奴らの気を引いたりして応援しますから。
でも冷たいようですが噛まれたりしたらお助けできません。
本当に気をつけてくださいよ、、、では後ほどお会いしましょう ザッ」

よし、出発だ。ベースのネックを掴んで玄関を出る。
一応ベースの弦は外しておいた。少しは強度あがるだろ。
階段室のドアを開ける。

「ガチャーーーーーーーーーン!!カランカランカラン!!!!!!」
心臓が停まりかけた。


517 :かまぼこ:05/03/20 02:44:34 ID:9oKDS8sf0
連中が侵入してきてもわかるように階段の縁に空き缶や空き瓶を並べてたんだ。
残響音が消えて耳を澄ます。何の気配もない。大丈夫だ。
侵入センサーwと途中の階のドアに気をつけて1階まで降りる。
1階のドアはエレベーターの隣。
オートロック玄関の向こうに1人。よく挨拶を交わしてた人だ。今日は挨拶なし。
こちらをじっと見ている。一応会釈しといた。
ここはエレベーターを降りて正面に玄関、左手にいくとゴミ置き部屋があって
そこからも外に出られる。出たとこは駐輪場。

ゴミ置き場から外に出る。1秒1秒が長い。
バイクのところまでは誰もいない。連中が音に反応するかはわからないが
そろりそろりと近づく。
たどり着いた。深呼吸してからカギを挿す。手袋が厚くて回しにくい。
よし、スタート!!

映画だとここでエンジンがかからないのがお約束だけど、、、かかれよっ!!
「キュルキュル、、、ブォーーン」
かかった!

ベースは?邪魔だ。投げ捨てる。意味なかったなw
バイクにまたがりタンクバッグをのせてそのまま発進。
マンション前の表通りに出て右に直進。

第一段階クリア。


518 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 04:26:53 ID:dR82HL5U0
イメトレで、ショーンを思い出してワロタ

519 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 08:41:45 ID:t5pyiJXgO
>512
トリフィドの日(ry

520 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 08:42:31 ID:t5pyiJXgO
>512
トリフィドの日(ry

521 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 12:27:58 ID:hBtrxt12O
511さんに同意。

携帯からは過去レス見るのつらいし…
どなたかエライ人!まとめサイト作って!

522 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 12:28:46 ID:hBtrxt12O
511さんに同意。

携帯からは過去レス見るのつらいし…
どなたかエライ人!まとめサイト作って!

毎日携帯からちまちま見るのも楽しいけど…

523 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 12:34:24 ID:fq9NTTmu0
518 519
二回略すならちゃんと全部書けよ。

524 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 13:44:39 ID:GSVNs3kD0
>>523
いや、タイトルはアレで全てだ。
多分「トリフィドの日」と内容が被っていることについて言いたいんだと思うが。
しかし、導入だけなんだから別にいいと思う。

525 :本当にあった怖い名無し:05/03/20 14:36:12 ID:fEeUkR7s0
臨時地震+から来ました。
過去から読み始めましたので、当面話題に乗れないのが
辛ひ。作者さん、ありがとう。

526 :fool:05/03/20 23:21:17 ID:KDxEHkiz0
なあ、少し俺の話を聞いてくれよ。
柄にもなくってわけじゃないんだけどさ。寂しくてしょうがない。
2chに書き込んで、寂しさを紛らわすなんて俺も焼きがまわったとは
思うんだけどさ。そうも言ってられない事情ってのもあんだよ。

まずウチの話。
俺んちは明治から続く同族経営の会社をいくつかやっててさ。
俺も将来はウチを継げとか言われてたんだけど、俺ってバカだしさ。
面倒なのやだしさ。適当に日々を面白おかしく暮らしてたわけよ。

「アレ」が起きたとき、俺はいつものクラブ。いつもの仲間。
超絶に顔色悪い奴がトイレから出てきてさ。あさっての方を
見ながら千鳥足で歩いてきたわけよ。

527 :fool:05/03/20 23:22:33 ID:KDxEHkiz0
今更もったいぶっても仕方ないから言うけど、ぶっちゃけゾンビでした。
その後のパニックやら何やらは中々傑作だったんだけど、みんな
そんなの知ってるだろうから省略。

俺はゾンビとかの映画って結構好きでさ。Dawn of the Deadとかの
DVDも持ってるし、リメイクも初日にシネコンに行ったくらい。
で、ゾンビとか見てもあんまし、パニクったりしなかった。
あ〜あ、ついにこの時が来ちゃったかって感じ。

こんな何でもないところにゾンビが現れたってことは、街中相当ヤバイ
ことになってんなと思って、即実家帰った。ま、実際はその時はまだ
ヤバイ状態にはなってなかったんだけどね。

528 :fool:05/03/20 23:23:28 ID:KDxEHkiz0
意外だったのは、「アレ」がそこそこの被害で片付いちゃったこと。
オイオイ、映画と違うじゃん。実際のとこ軍隊とかツヨーじゃん。
ゾンビってシオシオじゃん。

で、今回の騒ぎでじいさん死んじゃってさ。
一族中激怒。で、あいつらシェルターを外から封印しやがった。
え、おい嘘だろ?俺の人権はどうなるよ?

そんでもって今はテレビみたり、ネットやったりして毎日を過ごしてる。
なんか、あいつらここにネット環境とかあるの気づいてないみたいなんだよね。
でも、助けとか呼べない。助けとか呼んでも、ウチって上の連中と
付き合いあるから揉み消されそう。しかもネット環境とかバレて、
接続切られそうだし。

529 :fool:05/03/20 23:24:24 ID:KDxEHkiz0
だから、ここには俺の身分とか書けない。
ホント、家柄が良いとかって言っても中の人間はキモイよな。

ああ、寂しくて死にそう。もし、ここに女がいたら、俺スゲー尽くすと思う。
二人だけでも嫌気がささないように、スゲー尽くす。スゲー尽くすっていっても
うざがられないように、イイ感じの距離を保って。

それと目下、最大級のエマージェンシー発生。
トイレが詰まって直らない。だれか助けて!
(fool 完)

530 :fool:05/03/20 23:29:44 ID:KDxEHkiz0
うわ、一部ぬけた!527,528の間に以下がはいります。

---------------
ウチのじいさんは戦争行ってっから、頭の上から爆弾が降ってきたら
金なんかいくらあっても役に立たないが口癖でさ。シェルターなんか
作ってたわけよ。久しぶりに実家帰って、もう親とか怒ってたんだけど、
そんなん全部無視。

早速シェルター潜って、ロックオン!
食料やら何やらは一生分以上、ってか20*80年分くらいシェルターにあってさ。
(賞味期限保つの、これ?)
その後はテレビとか見て、リアル・ドーンな世界を楽しんでた。
ウチは市街からも結構離れてるから、静かなもんだったんだけど、
さすがにみんなビビって、シェルターんとこ来た。でも、この状態だと
開けられないっしょ。開けたときにゾンビ襲われたらシャレになんないしさ。

もちろん血を分けた家族だし、可哀想だなとは思ったけど、実際のとこ
自分の命が掛かってたらそんなこと言ってられない。「アレ」を生き残った
おまいらなら、そこんとこわかるよな。


531 :本当にあった怖い名無し:05/03/21 01:49:42 ID:9Wfss0lk0
>fool 乙

蘇ったはいいけど棺が金属製で出られず腐りきるまで中でドタドタ暴れ続けるゾンビ、

ってのもかわいそうだなと思った。ましてバタ系みたく意識がある奴なんか。

532 :本当にあった怖い名無し:05/03/21 03:15:16 ID:tygIQET50
おやじさんもう投稿してくれないの?
ずっと待ってるんですが・・・・゚・(つД`)・゚・  

533 :本当にあった怖い名無し:2005/03/21(月) 09:31:39 ID:IVSM/R6mO
期待(`p´)mカチカチ

534 :本当にあった怖い名無し:2005/03/21(月) 17:52:02 ID:3Y8TYlRI0
作者さんにも事情があるんでしょう。
アク禁の巻き添え食ったとか。
風邪引いたとか。
仕事が忙しくて、2chやってる暇ないとか。
気長に待ちましょう。

535 :本当にあった怖い名無し:2005/03/21(月) 21:31:14 ID:H+6aF/Pi0
【FILE3】バイオハザードOB File61【淡すぎる希望】
http://game10.2ch.net/test/read.cgi/netgame/1110902878/

536 :??:2005/03/21(月) 22:40:11 ID:Bosw0eiTO
>>300

537 :まこしろ:2005/03/21(月) 23:30:26 ID:wglEbZhD0
新作が投下されて楽しみが増えました。
アク禁解除はいつなのか・・・

538 :本当にあった怖い名無し:2005/03/22(火) 18:42:03 ID:vhKhXaKlO
まこしろタソの大作。早く早くウプ待ってます(゚Д`)

539 :本当にあった怖い名無し:2005/03/22(火) 20:53:26 ID:yDeph0tMO
俺も俺も俺もーノシ

アク禁解除を心待ちにしてるのは
まこしろさんだけじゃなく俺らもですよねぽまいら

期待( ゚д゚)mカチカチ

540 :サナトリウム:2005/03/22(火) 22:16:24 ID:I1z5QmnE0
しばらく体調崩してました・・・・・
覚えてくれてる人がいたらまた書き込みます。
いまゆっくりだけど執筆中・・・・・

541 :本当にあった怖い名無し:2005/03/22(火) 22:23:35 ID:IrRGHp7H0
>>540
期待( ゚д゚)mカチカチ

542 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:49:48 ID:NWOkCDlF0
予定通りの道を走った。

思っていたよりも順調。

何人もうろついているが邪魔になるほどではない。
坂を下って茶沢通りに出た。三軒茶屋と下北沢を結ぶ対面2車線道。
車が何台か停まっているが支障はない。
放置車や徘徊人を避けながらスピードを上げる。

といっても40Km/h程度だけど。


バスが歩道に突っ込みつつ斜めに停まっていた。
ガードレールとの隙間は2mもない。

ゆるゆると減速して突入。

通れる。


543 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:50:56 ID:NWOkCDlF0
通れなかった。

隙間の向こうから1人出てきた。
思わず、、、ほんとに思わずブレーキをかけて停まってしまった。
「クッ!」

そのまま突っ込んでいれば強引に突破できたと思う。
ついつい油断して、、、いや、普通は人が出てきたら停まるよな、、、
油断不足w

もうね、慌てて足をバタバタさせてバック。
ほんの数m後ろからも迫ってきてたけどUターンしてダッシュ。セーフ。

いったん裏の道に入ってバスの先で通りに再合流。

次の難関は踏切だ。
なんの疑いもなく踏切は開いてるものと思い込んでいた。

「まあ突破すりゃいいか・・・」

544 :本当にあった怖い名無し:2005/03/22(火) 22:51:41 ID:mvZbmb7fO
無理しないでゆっくり体調治して下さい。いつまでも待ってますよ。

545 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:51:45 ID:NWOkCDlF0
だんだんツキが鈍ってきたのかな。
踏切は閉まっていた。おまけに電車まで停まってた、、、
もー 嫌!

また引き返す。だんだんゾンビが増えてきたような気がする。
結局東北沢の方までまわりこんで線路を越えた。
途中3回接触、1回転倒。

壁に体を擦りつけながら通り抜けたり。革ツナギでよかった。
ケガはない。
バイクのほうもクラッチレバーが曲がったけれどなんとか。

そうこうしながら目的地が見えてきた。

546 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:53:44 ID:NWOkCDlF0
あと100mくらい。

煙が見えた。

たぶん火炎瓶みたいなものを道路に投げて炎をあげることで
連中を牽制しようとしたのだろう。
逆に呼び集める結果になったのか、店の前には大勢集まってる。
鉄門の内側ではメイドさんらしき格好の人が隙間から棒を突き出して
連中を追い払おうとしている。
2階の窓から口髭の男の人が身を乗り出しているのが見える。

「壁を乗り越えて入れますか〜!!」

うん、こっちも観察している暇はない。
警笛を鳴らして合図した。
メイドさんがガンガン門を叩いて連中の注意を惹いてくれる。

それでも何人かがこちらに向かってきたが構わず突っ込んで壁に寄せる。
無茶だ、と思いつつバイクを踏み台に壁をよじ登る。登る。登る。
もう必死。泣いてる。
最後の一蹴りでバイクを倒した。
と同時に足首を掴まれた。腱のあたりに変な感触。
(噛まれてる・・・?)

547 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:56:22 ID:NWOkCDlF0
連中は本当に常人以上の力を出しているが、こちらもまさに「必死」、
火事場のなんとか力と反対側に落ちる力のほうが勝った。

庭に転がり落ちた。
ここで首折って死んだらバカだよなぁ、などと思う余裕まで出てきた。
左の足元を見るとブーツがちぎれかかっている。
本当に噛まれてたんだ、なんて力だ、、、
ツナギの裾がブーツの中にまで入っていたので体は無事。よかった。

玄関が開いて中で手招きをしている。さっきとは別の男だ。

中に入ると窓から見えた髭の人が2階から降りてきた。

「ようこそ!私が堀江です。こちらが親友の・・・」
「ミッキーで〜す♪」

親友?恋人だっていってたよね、、、

もとより破られる心配のなさそうな門。
守る必要のなくなったメイドさんが後ろに立った。ニコニコ笑っている。

おい、、、髭生えてるぞ、このオッサン、、、

その時、俺は全てを悟った。





548 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:57:15 ID:NWOkCDlF0
ホモ2人に女装癖オヤジ、、、

帰りたくなった。帰りたい、帰りたい、、、
またゾンビの群れの中を走ってでも帰りたい。
でも怖いのはもう嫌。

まあいいか。この人たちなら襲ってくる心配はないだろう。

ヘルメットを脱ぐ。長すぎる髪がちょっと匂うのが気になった。

「はじめまして。優子です」

オッサンがニコニコしながら言った。
「ようこそ♪ ずいぶんお転婆なお嬢さんねえ、頼もしいわ♪♪」

END

549 :かまぼこ:2005/03/22(火) 22:58:31 ID:NWOkCDlF0
すみません。
前半うpした後でオチを大幅に変えたんで辻褄が合わなくなっちゃいましたw

書きかけでうpしちゃうとどうにもテンションが下がって、、、
自分的には一気にいっちゃわないとダメですね。

今度書くときは気をつけます  ・゚゚ '゚(*/□\*) '゚゚゚

550 :本当にあった怖い名無し:2005/03/23(水) 00:23:44 ID:Cr5U6QcPO
>549

面白かったよ。泣かなくてよろし。

551 :本当にあった怖い名無し:2005/03/23(水) 00:57:44 ID:wUEnRWDaO
>サナトリウムさん
よだれ垂れ流しつつ(´p`)mカチカチして待ってますよ!

>かまぼこさん
ゾンビ小説としては無理がありそうですけど、
単発ネタ的な読み物として普通に面白かったです
次回作に(´p`)mカチカチしながら期待

552 :本当にあった怖い名無し:2005/03/24(木) 01:35:18 ID:sj2G+p1f0
★アンゴラ、マールブルグ・ウイルスで96人が死亡

 [ルアンダ 22日 ロイター] アンゴラと国連当局者は22日、
アンゴラ北部でマールブルグ・ウイルスに感染したことが原因で96人が
死亡したと明らかにした。

 マールブルグ・ウイルスは、出血性の熱を呈する「高病原性」かつ
「高伝染性」のウイルスで、致死性の高いエボラ出血熱と同じ型。
体液を通じて感染するが、感染はこれまでほとんどなかった。

 感染は、死者が出ている北部のウイジェ州から拡大する恐れが出ており、
当局者はロイター通信に、「潜伏期間は21日なので、近隣の州や、
特にルアンダで調査を強化する必要がある」と語った。

 ウイジェ州では、これまでに107人が感染し、96人が死亡している。
このウイルスに対する治療法は、確立していない。

REUTERS http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050323-00000867-reu-int

・WHO http://www.who.int/
◆Suspected Acute Haemorrhagic Fever Syndrome in Angola
 http://www.who.int/csr/don/2005_03_17b/en/ 3月17日時点の情報


553 :本当にあった怖い名無し:2005/03/24(木) 10:59:34 ID:TgXqimvL0
http://www.yahoo.co.jp/ を開いて
JavaScript:document.body.innerHTML=document.body.innerHTML.split('</A>').join('でゾンビ発生</a>');focus();
↑アドレス消して、これを貼り付けてEnter

(((((((( ;゚Д゚)))))))ガクガクブルブルガタガタブルガタガクガクガクガクガク

554 :本当にあった怖い名無し:2005/03/24(木) 11:37:41 ID:s3YBGL3g0
>>553
おもろいなw

555 :本当にあった怖い名無し:2005/03/24(木) 22:19:04 ID:SRo+rRLs0
>>553
ハゲワロスww

556 :本当にあった怖い名無し:2005/03/24(木) 23:11:58 ID:wpAKlbzVO
面白い

557 :|:2005/03/24(木) 23:21:00 ID:4WktM1nRO
>>399

558 :おやじ ◆bP7aENzd7c :2005/03/25(金) 19:50:42 ID:FcEGEfZ20
 表の方で鳴り出した小銃の連射音は、中村の奴に違いねぇ。
 オレは、銃砲店の二階の物音を気にしながら、佐藤の旦那に「逃げようぜ。」って言ったのよ。
 振り向いた旦那は、オレに散弾やライフルの弾が詰まったバックを放り投げながら、「こいつも持ってけ。」って言うと、さっき自分が手に入れたベレッタの散弾銃まで、放り投げやがった。
 それから奴は、金庫の中のバラ弾を迷彩服のポケットの押し込んで、店主が口ん中にくわえたまんまの散弾銃を、恭しく取り上げたのよ。
 そん時、二階の階段をバタバタ言わせながら、ゾンビの野郎が降りて来やがった。
 オレは咄嗟に、散弾銃の引き金を引き絞ったんだが、日頃の訓練の賜物か、佐藤の旦那の方が、オレより早く撃ちやがった。
 ジーパンを履いてたそのゾンビ野郎は、至近距離から二発の散弾を受けたモンで、アゴから上が綺麗サッパリ無くなっちまって、男だか女だか判りゃしねぇんだ。
 けど、じっくり観察してる時間も無ぇ。
 オレ達は、床に散らばった店の商品を蹴っ飛ばしながら、出口の方に急いだのよ。
 佐藤の旦那は慣れたモンで、走りながら散弾銃の銃身を折って、空薬莢を交換してたんだが、よく見ると、左手の指の間に二発の散弾を挟み込んで、一動作で装填していやがった。
 やっぱり専門職は、違うよなぁ。
 オレは、そんなことを感心しながらも、銃砲店のシャッターを潜り出たのよ。
 ・・・。
 引きつった表情の中村が、八九式小銃をフルオートでぶっ放してやがったけど、オレにもその気持ちが判ったぜ。
 今まで見たことも無ぇほどの、ゾンビ野郎の大群が、バスのちょっと先まで、押し寄せて来てやがったのよ。
 一足先に運転席に収まった小松の奴が、バスのエンジンを始動させたんだが、道を塞がれてたんじゃ、動くに動けねぇ。
 その時、佐藤の奴がオレと中村を突き飛ばすように、バスの昇降口に押し込みやがったのよ。

559 :おやじ ◆bP7aENzd7c :2005/03/25(金) 19:52:46 ID:FcEGEfZ20
 佐藤の旦那は、外側から力一杯バスのドアを閉めたんで、オレは「どうするつもりだ。」って怒鳴ったのよ・・・。
 ゾンビ野郎のうめき声にかき消されて、奴の声は聞こえなかったが、「あばよ。」って言ったように聞こえたっけ・・・。
 ・・・それから佐藤の旦那は、散弾銃を連射しながら、ゾンビ野郎の大群に向かって行きやがった。
 そりゃぁ、いくら自衛隊が本職だからって、オレたちを助けるために、犠牲になることは無ぇだろう。
 けど、旦那のおかげでゾンビ野郎の中心は、バスの前から大通りの方に移動してったのは事実よ。
 蚊の大群みてぇに押し寄せてくる、ゾンビ野郎に組み付かれて、血まみれになった旦那は、最後に隠し球を懐から取り出した。
 安全ピンを引き抜くとき、こっちに向かって「ニヤッ。」と笑ったみてぇだったけど、その後すぐに、すげぇ爆発が起こったモンで頭ん中が真っ白になっちまった。
 気がついたときは、姉ちゃん達の悲鳴がバスん中に響き渡って、中村の奴は泣き出す始末よ。
 オレ達がボッとしてちゃ、旦那がせっかく作ってくれた脱出路だって、そのうちゾンビに埋め尽くされちまう。
 手榴弾の爆発でバスのフロントガラスから先は、ゾンビ野郎の破片だらけだったけど、オレは運転席の小松の背中を叩いたぜ。
 フルアクセルで奴らの破片の上を通過するとき、左の方に迷彩服の柄が目についた。
 胴体だけのそいつに向かって、オレは「バカ野郎め。」って言ってやったんだが、鼻の奥がツンとして来やがって、震える声を隠すのに苦労したぜ。
 オレ達が進むと、死にきれて無ぇゾンビ野郎が何匹か、バスの車体にしがみつくように体当たりをして来やがったが、スピードの乗ったバスにゃ敵わねぇ。
 それで、何とかゾンビ野郎の群れから逃げ延びると、品川の方へ向かうよう小松の奴に伝えたのよ。

560 :おやじ ◆bP7aENzd7c :2005/03/25(金) 19:55:39 ID:FcEGEfZ20
 それからオレは、バスの床に座り込んだまま、泣きながら佐藤の名前を叫び続ける中村の奴を殴りつけて、「しっかりしろ。」って言ってやった。
 頼り無ぇが、こんな奴でもオレよりゃ射撃の腕は上だろう。
 姉ちゃん達に持たせたライフル銃を、オレは無言で、中村に押し付けると、バックの中からライフルの銃弾を取り出した。
 佐藤の旦那が教えてくれた二丁のライフル銃は、サコーって会社の猟銃らしい。
 中村は、胡桃の木目模様が渋い、その猟銃を操作しながら、「ボトルアクションじゃ、連射も出来ねぇ。」って呟いてやがった。
 さっきの銃撃戦で、中村が持ってる八九式小銃の残弾もタマ切れに近いだろうが、自衛隊の自動小銃に使える弾なんて、日本の銃砲店には売ってやしねぇんだ。
 死人の街を進むバスは、小松の運転で南青山の方に抜けてきた。
 ハイカラな町並みに、汚ねぇツラしてフラフラ歩くゾンビ野郎のミスマッチが何とも言えず虚しいんだ。
 それに、この街に生き残ってる奴が居るとしたって、表に出た途端に、奴らの大群に囲まれるんじゃ、隠れ潜んで助けを待つか、絶望して自殺するぐらいしか、残された道は無ぇだろう。
 そんなことを考えながら、ビル街の上の方を見上げると、確かに生き残ってる奴も居るらしい。
 大通りの奥に見える高層マンションの屋上に、「人影が見えた。」って娘っ子が叫んでる。
 オレには見えなかったけど、どうやら噛まれて無ぇ人間が居るらしい。
 行って助けてやりてぇのは山々なんだが、こっちの頭数も少ねぇし、通りの向こうに、ゾンビ野郎の大群が見えてたから、簡単にゃ行かねぇだろう。
 とにかく、出来るだけ早く学者先生を救出して、この「腐れゾンビ病」を退治できるようにして貰うのが先決よ。
 それでオレは、小松に奴に先を急ぐように言ったのよ。

561 :おやじ ◆bP7aENzd7c :2005/03/25(金) 19:56:22 ID:FcEGEfZ20
またまた久しぶりに3話投下。

年度末は忙しいんで、忘れた訳じゃ無ぇから、気長に待っててくれや。
しかし、書き始めてから半年ぐらい経つけど、行き当たりばったりに書いてるから
ストーリーがめちゃくちゃで、お恥ずかしい限りだよ。

んじゃ、またな。

562 :本当にあった怖い名無し:2005/03/25(金) 20:43:03 ID:gSPmUqwRO
おやじ殿キテタ―(゚д゚(⊂≡(゚∀゚)≡⊃)゚д゚)―!!

毎日アホみたいに(´p`)mカチカチしてたかいがありました
これからもがむばって下さい

563 :本当にあった怖い名無し:2005/03/25(金) 23:32:53 ID:0m48y8Ll0
おやじさん、乙!!

それとカチカチ野郎君も乙です♪

564 :本当にあった怖い名無し:2005/03/26(土) 00:55:44 ID:FaLvjYPKO
俺はカチカチ野郎の中の人…の一人
カチカチしてる人結構居る感じだよ

565 :まこしろ:2005/03/26(土) 01:46:11 ID:DX9BIL/i0
「反転しろ!反対から出るんだ!」
橋本が命じると同時に武田は一気にハンドルを切った。

キキキィィィ―――――!!

車両は急転回し反対側の入り口へ向いた。しかし、その先に4人が見たものは・・・
さらに多くの「死者」の群れ・・・

「くそ!」
橋本は無線機を取り上げて叫んだ。
「田村!聞こえるか!こちら偵察班!」
「田村です!二尉、どうしました!?」
「ホームセンター偵察中に『奴ら』に囲まれた!相当の数だ!なんとか突破する!」
「何ですって・・・!?救援に向かいます!」
「それはいかん!なんとか突破して帰投する!その時に『奴ら』に襲われたらマズイ!現状維持に努めろ!」
「し…しかし…」
「命令だ!いいな!?自力で突破する!」
橋本は無線機を置くと銃を握りなおした。
「武田、このままじゃ囲まれちまう。手榴弾でぶっ飛ばして中央突破するぞ!」
橋本はそう言うとサンルーフ(というほど立派ではないが)から上半身を出した。

566 :まこしろ:2005/03/26(土) 01:48:03 ID:DX9BIL/i0
「20m手前で一度停止!手榴弾を使う!『奴ら』をぶっ飛ばしたら中央突破だ!」
「了解!」
車両は「死者の群れ」に向かって走った。
「止めろ!いくぞ!」
車両が急停止すると、橋本は手榴弾を投げた。

ボンッ!!

「もう一丁ぉぉ!」

ボンッ!!

「出せ!今村!高井さん!撃ちまくれ!」
橋本はそう叫ぶと身を乗り出したまま周囲の「敵」に向けて引鉄を引いた。

タタタ…タタタ…タタタ…タタタ……

「頭を狙え!武田!止まるな!行けぇぇ!」
武田は命じられるままにアクセルを踏み込んだ。
「コノヤロ!コノヤロ!くたばれ!」
今村は必死に窓から銃を撃った。

567 :まこしろ:2005/03/26(土) 01:49:06 ID:DX9BIL/i0
死にたくない…食われたくない…4人はただその一念のみで引鉄を引いた。

ボコン!・・・ドンッ!・・・

高機動車は目の前に立ちふさがる「敵」を容赦なく跳ね飛ばした。
にぶい音とともに「敵」は後ろへ跳ね飛ばされる。

「止まるな!止まるな!行け!行け!」
高井が叫ぶ。
「二尉!中へ!一気に突っ込みます!」
武田はそう叫ぶとさらにアクセルを踏み込んだ。

群がる「死者」たちは恐れを知らない・・・ただ、本能のままに「獲物」を求めて向かってくる・・・

「くそッ!このままじゃヤバイ!・・・今村!焼夷手榴弾はあるか?!」
「ありません・・・すいません・・・」
今村は銃撃を行いながら答えた。
「橋本さん!コイツを使ってみよう!」
高井はそう言うと、例の手製火炎放射器を橋本に渡した。
「よし!」

シュー……ボッ

橋本はライターでガスバーナーに点火をした。青白い炎がともる。
橋本は屋根から半身を出すと車両の右前方の「一団」にノズルを向けた。

ゴォォ――――――!

568 :まこしろ:2005/03/26(土) 01:50:52 ID:DX9BIL/i0
橋本は予想していた以上の炎の勢いに一瞬、驚いた。
炎は目測で約10mは飛んだ。その炎は「敵」の服に飛びつくように燃え移った。

ウウウゥゥゥ・・・・・

やはり「死んでいる」が故に燃えやすいのか、炎は一気に「敵」の全身を包み込んだ。
その炎を恐れるように他の「敵」はその場で顔を覆うようにもだえた。
「イケルぞ!」
高井は予想以上の威力に歓喜の声をあげた。
橋本は左側の一団に向かっても噴射する。

ゴォォ――――――!

炎は一気に「敵」を包み込む。ボロきれのような服に燃え移った炎が他の「敵」にも飛び火する。
「武田!もう少しだ!跳ね飛ばせ!」
橋本は300mほど先には「敵」の集団がほとんどいなくなっているのを見て、そう言った。
しかし、4人の乗った車両を取り囲む「敵」は数百・・・
全長5m強の高機動車の周囲は、ぐるりと360度、獲物を求める死者の群れが取り囲む。
その囲みは二重にも三重にもなり、高機動車の行く手を阻もうとする。
4人は「囲み」を中からの銃撃と、火炎放射器による攻撃でこじ開けて前へと進む。

やがて、「敵」の囲みが薄くなってきた。
「今だ!一気に行くんだ!」
橋本が叫ぶと武田はギアを落として、アクセルを踏み込んだ。

ボゴン・・・ボコ・・・

鈍い音ともに目の前に立つ「敵」が吹き飛ぶ。
「よっしゃ!抜けた!」
高井は前方の視界が開けたのを見て叫んだ。
高機動車は一気に加速し、「死者」の群れを置き去りにした。

569 :まこしろ:2005/03/26(土) 01:51:24 ID:DX9BIL/i0
「助かったぁぁ・・・」

今村が安堵の表情でつぶやく。
「橋本さん、『奴ら』には知恵があるのかな・・・?あれはワナだった・・・?」
「私もそう思いました。ハメられた!って。もし、『奴ら』が意図して初め、姿を見せなかったとすると
明らかに我々をワナにかけたってことですよね。」
「偶然かもしれないけどね・・・ただ、偶然にしちゃ出来すぎだよ・・・」
高井は苦々しいと言った表情で吐き捨てた。
「とにかく、4人が全員、無事でよかった。市街地を通過するのは困難ですね・・・久米さんにはそう言いましょう。」
「そうだね・・・ありゃ、突破するのは無理だわ・・・時間が経てば奴らも動かなくなるのかね・・・」
高井は誰も歩く者のない通りを見つめながら言った。

570 :まこしろ:2005/03/26(土) 02:04:58 ID:DX9BIL/i0
(゚∀゚)カイ――――――ジョ!!

やっと解除になったみたいです!
ヨカタ――――――

>サナトリウムさん

うp待ってます!気長に待ちますからお体をお大事にしてください!

>かまぼこさん

オチはよかったですよ!次回作、期待してます!

>foolさん

GJ!軽快なテンポなんで楽しめました!

>おやじさん

ドキドキの展開、よかったです!この後も期待してます!


571 :本当にあった怖い名無し:2005/03/26(土) 10:04:46 ID:FaLvjYPKO
うおぉおおぉぉぉおぉ…

キタキタキテタ―――(´p`)―――!!

超GJ&カイージョおめ!

572 :本当にあった怖い名無し:2005/03/26(土) 16:42:39 ID:dAcHsUQD0
…何となく、失速してないか…まこしろ先生…

じっくりでいいんで、というより、じっくりでお願いしますので、
丁寧なまこしろさんらしい作品を読ませてくださいませ。

期待支援です!

573 :まこしろ:2005/03/26(土) 19:56:15 ID:doh0Pfhv0
「田村!こちら偵察班!」
「田村です!ご無事ですか!?」
「何とか全員、生きてるよ。今、帰投中だ。周辺警戒を頼む。」
「よかった!周辺は今のところ大丈夫です。お気をつけて!」
橋本との交信を終えると田村は無線機を置いて、ベランダで警戒をしている横田に声をかけた。
「二尉たちは無事だ。周辺、異常ないか?」
「よかった!ご無事でしたか!周辺、異常ありません!」
横田は安心した表情で元気よく答えた。

田村らはベランダに出て、橋本たちの帰りを今か今かと待っていた。
その時、田村たちの耳に聞きなれない音が入ってきた・・・
その音は、橋本たちが向かった市街地とは逆の方向、つまり、自衛隊の駐屯地がある方向であった。

574 :まこしろ:2005/03/26(土) 19:56:57 ID:doh0Pfhv0
「・・・何だ・・・?この音・・・?」
音に気づいた田村が険しい表情で言う。
「何ですかね・・・?エンジン音・・・ですか?二尉たちじゃないんですか?」
「いや、二尉たちが向かった方向じゃない。逆だろう?」
「あ・・・本当だ・・・何でしょう?唸り声・・・?!」
「かもしれん。二尉に連絡する。警戒を続けろ。」
田村はそう命じると部屋に戻り、無線機を手にした。

「二尉、聞こえますか?」
「どうした?何かあったのか?」
「市街地とは反対方向から何か音が聞こえます。気をつけてください!」
「音・・・?何の音だ?」
「わかりません。何かのエンジン音のような感じもしますが、唸り声みたいでもあります。まったく不明です。」
「こちらの車両の音が反響しているんじゃないか?街は静まり返っているからな。」
「いえ、二尉たちが出られた時には聞こえませんでしたし、方向は明らかに反対から聞こえています。」
「了解した。あと10分ほどで到着する。何か状況に変化があれば連絡しろ。」
橋本は無線を切り、会話の内容を3人に話した。
「エンジン音なら他に『生存者』がいるってことだよね。『奴ら』はエンジンはかけられないだろうから」
高井が後席の橋本の方に振り返って言った。
「そうですね。他に生存者がいれば心強いんですが・・・ただ・・・」
「『唸り声』ならまずいよな・・・」
高井の言葉に一同は一瞬、沈黙した。
「武田、とにかく急ごう!」

575 :まこしろ:2005/03/26(土) 20:02:20 ID:doh0Pfhv0
「村上士長、何か見えるか?」
田村が双眼鏡を使って遠方を見ている村上に向かって声をかけた。
「いいえ。見えません。ただ、音は大きくなってませんか?近づいてきている・・・?」
確かに先ほどに比べてやや大きくなっているような気がした。
「何かの車両のエンジン音か・・・?それにしては近づくのが遅くないか?」
「・・・確かに・・・そうですね・・・じゃあ・・・」
「まだ、わからん。とにかく気をつけろ!」
田村がそう言ったとほぼ同時に、市街地方向からもエンジン音が聞こえてきた。
「一曹!二尉たちです!」
「ああ。間に合ったか!よかった!」
田村が安堵の表情を浮かべた。その時・・・
「一曹!距離1000に大群です!」
村上士長の叫び声が響いた。
市街地からつながる道路はマンションの少し先あたりからゆるい坂になっていて、1kmほど先で下りはじめる。
その頂上付近、道路幅をいっぱいに使うように「死者」の群れが姿を現した。
田村は慌てて無線機に駆け寄る。
「二尉!『奴ら』です!すごい数です!距離1000!こちらに向かってきます!」
「何!?もう着く!」
無線からそう聞こえた直後、駐車場に国防色の高機動車が滑り込んできた。
「ハシゴおろせ!急げ!」
田村が叫ぶ。ベランダからハシゴが下ろされると、橋本たちが急いで上ってきた。


576 :まこしろ:2005/03/26(土) 20:06:55 ID:doh0Pfhv0
「田村!『奴ら』は!?」
「二尉、あそこです!」
村上はそう言いながら「大群」の方を指差した。
橋本たち「偵察班」の4名は指差された方向を見た。そして、そのあまりの光景に言葉を失った・・・
「なんてこった・・・久米さん!佐藤さん!伊藤君!佐々木君!みんな銃を持って!」
高井は部屋の奥にいる4人に大声で叫ぶ。
4人は慌ててベランダへ出た。そして、遠くに見える「死者の群れ」を目の当たりにして絶望に満ちた表情を見せた。
「ダメだ・・・あんな数で来られたら・・・もう死ぬんだ・・・」
伊藤と佐々木は今にも泣き出しそうな表情で言った。
「いいですか!?今からが正念場ですよ!『奴ら』を倒さなきゃ我々は生き残れない!」
高井は全員を鼓舞するかのように大声で言った。
「高井さんの言うとおりです!全力で撃退するしかありません。上られなければ大丈夫!準備を!」
橋本も高井の言葉に応じるように声を張り上げた。

577 :まこしろ:2005/03/26(土) 20:08:51 ID:doh0Pfhv0
「田村!小銃、弾薬、手榴弾、ありったけ準備しろ!」
「了解!」
橋本の命令に田村らは素早く反応した。
「村上!距離測定!」
「距離・・・800!数は不明!・・・・・・あ!」
「どうした!?何かあったか?」
「あ・・・あれを見てください・・・『奴ら』の格好を・・・」
村上が双眼鏡を手渡すと、橋本は「大群」の様子を見た。
「なんてことだ・・・全滅か・・・」
橋本の目に焼きついたのは「死者」たちの着ている服であった。
それは自分たちが着ているものと同じ物、すなわち、自衛隊の戦闘服であった。
つまり、今、橋本たちを「獲物」として狙い近づいてくるのは、自分たちの「元」同僚であったのだ。
そして、これは同時に自衛隊がすでに壊滅状態にあることを意味していた。

「あっちの方向だけに気を取られるな!全周警戒しろ!距離50まで発砲するな。」
「50?!」
全員がその指示に耳を疑った。
「そうだ。50だ。無駄弾は使いたくない。近づいてきたところを一気に殲滅する。
近距離では手榴弾・焼夷手榴弾を使う。いいか?第一ラインは駐車場の周辺だ。
フェンスに取り付いてきたら射撃開始!駐車場に進入してきたら手榴弾を使う!」
橋本は冷静に指示を出した。
「距離600!『敵』の最後尾を視認!数、およそ1000!」

全員が「1000」という数を聞いても、それ以上の恐怖はすでに感じなくなっていた。
今はただ、目の前に近づいてくる「敵」を倒すことのみを考えていた・・・

578 :まこしろ:2005/03/26(土) 20:11:15 ID:doh0Pfhv0
>572さん

確かに久しぶりのうpで、下がり気味だったかも・・・
アク禁解除で喜びすぎました。
もうちょい、盛り上がりのある展開になるようガンガりますんで、お付き合いください!

579 :本当にあった怖い名無し:2005/03/26(土) 20:57:46 ID:F5l47Y510
かいーじょ、オメ!!

滞ってた分、盛り上げてください。


お、おれだったら橋本さんを前に出させて号令かけさせるな。
「ぜんた〜い、とまれっ! まわれっ、みぎっ! かけあ〜し!!!」
生前の条件反射で・・・
残るのは上官ばかりだから一人一人狙撃っと。

580 :本当にあった怖い名無し:2005/03/26(土) 21:05:53 ID:Dy395dynO
まこしろさん解除オメ。
ってか続きが気になる、速く続きうpキボンヌ。

581 :まこしろ:2005/03/27(日) 03:05:30 ID:yywSUTWd0
死者の群れはゆっくりと、しかし、確実に近づきつつあった。
ベランダで銃を構える誰もが極度の緊張と恐怖の中で戦っていた。
「死んでたまるか・・・」
高井は愛銃のベネリを握りなおすと自分に言い聞かせるようにつぶやいた。

オオオオオォォォォォ・・・・・

アアアアアァァァァァ・・・・・

不気味な唸り声を上げながら「敵」は近づいてくる・・・
その声が大きくなるにしたがって生者たちは自らの「死」が近づく気がした。
「来たぁぁ・・・」
震える声で伊藤が言う。
「大丈夫だ・・・!慎重に狙うんだ・・・頭だぞ・・・大丈夫だ・・・」
橋本は自らも落ち着きを保とうとして言った。

そして・・・ついに「その時」がやってきた・・・


582 :まこしろ:2005/03/27(日) 03:17:00 ID:yywSUTWd0
「距離50!!撃てぇぇ!!」
駐車場のフェンスの目前に「敵」が近づいた瞬間、橋本の声が響く。

タタタ…タタタ…タタン…タタタ…
ドン…タタタ…ドン…

全員の銃が一斉に火を噴く。
銃弾は死者の群れに吸い込まれていく。その弾は頭に命中しているのか
体に命中しているのかわからなかった。しかし、誰もがそれを気にする間はなかった。
ただ、ひたすら引鉄を引いた。

死んでたまるか・・・

食われてたまるか・・・

今、生者たちを突き動かしているのは、その思いだけだった・・・


583 :まこしろ:2005/03/27(日) 03:28:31 ID:yywSUTWd0
「弾をよこせ!」
「こっちもだ!弾をくれ!」
叫び声が響く。
次々に撃ち込まれる銃弾。あれだけ大量にあった弾薬も次々に消費していく。

「畜生!キリがねえ!」
高井はベネリを89式自動小銃に持ち替えると吐き捨てるように言った。
「田村!手榴弾!」
駐車場の出入口からは数百の「敵」がなだれ込んできている。
集中的に銃撃を行ってもキリがない。それは明白であった。
しかし、それ以上に彼らにできることはなかった。

「手榴弾!!!」

田村はそう叫ぶと駐車場に進入してきた集団に向かって手榴弾を投げつけた。

ドオオオォォォ―――――ン!!

爆発音とともに十数体の「敵」が吹き飛ぶ。
それでも、なお、死者の群れは近づいてくる・・・

584 :まこしろ:2005/03/27(日) 03:39:42 ID:yywSUTWd0
「くそ・・・!焼夷手榴弾を使え!『奴ら』は火を恐れる!」
橋本が叫ぶ。その言葉を聞いた高井は、ハッとあることを思いついた。
「橋本さん!『奴ら』を焼き殺そう!灯油がある!」
高井はそう言うと、下にある店舗の倉庫に向かった。

「灯油を・・・そうか!水風船に入れて投げつければいいのか!」
ドラッグストアにはわずかではあるが玩具が置いてあり、その中に水風船もあった。
高井は子供の頃、水風船に水を入れて友達同士で投げあう「戦争ごっこ」をしたことを
思い出した。

「由美子!これに灯油を入れてくれ!たくさん入れなくていい。野球ボールくらいの大きさでいい!」
「灯油・・・?そんなことしてどうするの・・・?」
奥の部屋で久米の妻の歩美と上宮らとともにいた由美子は不安げな表情で言った。
「『奴ら』にお見舞いするんだよ!いいから早く!こうやって!」
高井はイラついた口調で怒鳴ると電動ポンプを使って水風船に灯油を入れて見せた。
「できたら言ってくれ!」
そう言うと高井は再びベランダへ戻った。

585 :まこしろ:2005/03/27(日) 03:50:45 ID:yywSUTWd0
高井が店舗に下りていたわずかな間にも「敵」はどんどん近づいてきていた。
必死の銃撃にもかかわらず、駐車場内はゆっくりと歩みを進める「敵」で埋め尽くされていた。
すでにマンションの建物目前に迫る「敵」もいた。

見渡す限りの死者の群れ・・・
この世の地獄がこの狭い場所の中に描き出されていた。

「近いヤツから狙い撃て!」
橋本が叫ぶ。
それに応えるように銃撃音が鳴り響く。

タタタ…タタタン…タタタ…タタタ…タタタン…タタタ…
タタタ…タタタ…タタタ…タタン…タタタン…タタン…

「敵」はひるまない。「敵」には恐怖がない。
それとは対照的に生者たちは目前に迫り来る「死」の恐怖と戦っていた。

「あなた!できたわ・・・!」
奥から由美子の声が聞こえた。
「サンキュ!部屋にいろ。いいな?」
高井はその声を聞くとすぐに部屋へ入り、由美子たちが作った「武器」を手にした。

586 :まこしろ:2005/03/27(日) 04:01:35 ID:yywSUTWd0
「橋本さん!これを使おう!」
「何ですか、それは?」
「『新兵器』だよ!灯油入りの水風船。これをやつらに投げつけて焼夷手榴弾を使えば…」
「なるほど!やりましょう!」
橋本は高井の「作戦」を理解すると、ダンボール箱から「新兵器」を取り出した。

「うりゃあ――――!」

橋本は掛け声とともに駐車場の一団に向かって「新兵器」を投げつけた。
水風船は高井の考え通り、「敵」に当たるとパンと割れ、中に入れられた灯油が
周囲に飛び散った。高井も橋本と同じ方向へ向かって投げた。
数個の「新兵器」により「敵」の一団は灯油まみれになった。

「焼夷手榴弾!」
橋本が叫ぶと同時に足立が手榴弾のピンを抜いた。

「行きます!」
焼夷手榴弾が宙を舞った・・・

587 :まこしろ:2005/03/27(日) 04:10:12 ID:yywSUTWd0
バアァァァ―――――ン!

爆発音とともに真っ赤な炎を立ち上った。
その炎は瞬く間に「敵」を包み込んだ。

ウオオオォォォォ・・・・・・
ア゛ァァァァ・・・・

「敵」は不気味な唸り声を上げながら炎に包まれていく。
そしてその場で崩れ落ちるように倒れた。
火がついていない「敵」も燃え上がる炎を避けるように、
いや、恐れるようにその動きを止めた。

「やったあああ―――!」

ベランダの生者たちから歓声が上がる。
「死者」たちとの第2ラウンドも高井ら生者たちの勝利に終わるかと思われた・・・

588 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 06:22:32 ID:iwTAMXxcO
【`ω´】こんな気になる所で終わってる!

589 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 09:43:29 ID:qErAKPHEO
連続投下超ぐっじょぶ!

あぁ、続きが気になって死にそう…
いや…むしろ生き返りそう⊂~⌒⊃。A。)⊃カユイ…ウマ…

590 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 17:13:11 ID:KU+czd9q0
そうだね。このスレ的には「死ね」「氏ね」よりも
「死んで生き返れ」のほうがきついんだねw

591 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 21:12:02 ID:ygUMBO8E0
そういや、アンデッドの「死んでも生き残れ」
ってキャッチ、おもろかったなあ。


592 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:44:57 ID:yywSUTWd0
「イケルぞ!イケルぞ!やっつけろ!」
高井は叫んだ。
「うりゃあ!」
「食らえ!」
次々に高井の「新兵器」が「敵」に向かって投げ込まれる。
水風船が割れると同時に中の灯油が飛び散り、すでに火だるまとなっている「敵」から
もらい火をして一気にその炎は大きくなる。

「ざまあみろ!やられてたまるか!」
足立はベランダの手すりを乗り越えんばかりに身を乗り出してさらに銃撃を行った。
「オイ!足立!危ないぞ!下りろ!」
武田が足立の様子に気づいて叫んだ、その時・・・

593 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:45:33 ID:yywSUTWd0

ドオ―――――――ン!!!

突然の爆発音。「敵」の中に手榴弾を携行していた者がいた・・・
燃え上がる炎はその手榴弾に引火したのだ。
数体の「敵」が吹っ飛ぶ。と、同時にその破片は身を乗り出していた足立の肩に当たった・・・!

「うわっ!!」

バランスを崩す足立。一瞬の出来事に他の者は足立の状態に気づかなかった。

「助けてくれ!」

その声に気づいた田村が振り向いた。すでに足立はベランダの手すりをかろうじて握っている状態だった。

「足立!手を放すな!」
「一曹・・・!」

田村は駆け寄ると足立の手を取った。

「しっかりしろ!横田!手を貸せ!」
田村は必死に足立を引き上げようとする。しかし・・

594 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:46:09 ID:yywSUTWd0

ガシッ・・・・・・!!

ベランダ下に停めてある高機動車を踏み台にした「敵」の手が足立の足首を掴む。

「・・・ウッ!ワアア――――!!!」

その瞬間に足立の手は手すりから離れた・・・

「足立ぃぃぃ―――!」

一瞬の出来事だった・・・足立の体が下に落ちたかと思うと、一気に5〜6体の「死者」がその上に乗りかかった。

「ウワアアァァァ――――・・・・・・・」

足立の悲鳴が響く・・・しかし、すでに遅かった・・・

がぶっ・・・めりッ・・・ぐちゃ・・・くちゃ・・・

露出した顔面を、首筋を噛み千切られる…
すでに足立の叫び声はしない。
あっという間の出来事にその様子の一部始終を直視していた田村と横田は呆然とした…

595 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:49:19 ID:yywSUTWd0
「一曹・・・足立士長が・・・士長が・・・」
「横田・・・まだ『敵』が来るぞ!」
田村は気を取り直したように力強く横田に言うと、足立に乗りかかっている「敵」に
怒りを込めた銃弾を撃ち込んだ・・・
田村の銃弾は足立の命を奪った「敵」の後頭部に命中した。

ドサッ・・・ドサッ・・・

「敵」は倒れ、そのまま動かなくなった。
一瞬のうちに全身を食い尽くされた足立が蘇ることはなかった・・・

596 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:50:10 ID:yywSUTWd0
「まだ来るぞ!高井さん!まだ灯油の風船はありますか?!」
橋本は空になったダンボール箱を後ろへ放ると再び銃を構えて引鉄を引いた。
「わかった、嫁さんに作らせる!」
高井はダンボール箱を掴むと部屋に入った。
「由美子!また『風船』を作ってくれ!大急ぎで頼む!」
「は・・・はい・・・!」
由美子は高井が投げ渡した段ボール箱を抱えて部屋へ戻った。
「歩美さん、上宮さん、私、下から風船を取ってくるから!」
由美子は部屋の中にいる他の女性二人に言うと下の店舗へと急いだ。

597 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:50:47 ID:yywSUTWd0
「風船・・・風船・・・どこかしら・・・」
由美子は化粧品や薬品類の在庫は把握していたが、玩具類はあまり触ることがなかった
ためにどこにあるかがわからなかった。
必死になって倉庫を探すが、なかなか見つからない。
「あ・・・あっちに置いてあったかも・・・!」
由美子は店舗の入口近くにあるもうひとつの在庫用倉庫の方へ向かった。

ガチャ・・・

倉庫の扉を開けると1畳ほどの小さなスペースにいくつかの箱が積み上げられていた。
由美子はガサゴソと箱を調べていく。
「あった!」
「水ふうせん」と書かれた箱を見つけた由美子はそれを手に取って倉庫を出ようとした。

598 :まこしろ:2005/03/27(日) 21:51:26 ID:yywSUTWd0
ガチャン!!バリ―――――ン!!!

「きゃああぁぁあ――――!!」

倉庫についている小さな窓が割られ、そこからどす黒い手が伸びている・・・

「いやあぁぁあ―――――!!」

由美子は腰が抜けたようにその場にへたり込んだ。
その手は窓わくを掴み中へよじのぼろうとしている。

「あ・・・うあ・・・」

由美子の体は恐怖で動くことができない。
その間にも「死者」の腕は窓ワクをとらえ、体を中へ入れようとする。
そして・・・血にまみれたその「顔」が見えた・・・

599 :まこしろ:2005/03/27(日) 22:00:03 ID:yywSUTWd0
アク禁も解除になったし、滞っていた分、ペースアップ気味です。
くだんさん、サナトリウムさん、おやじさんはじめ、他の作者さんのうpも
楽しみにしてます!
漏れもカチカチしてくれる方たちのためにもガンガりますね!

600 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 22:10:48 ID:HozcnE3L0
オイこそが 600へとー

601 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 22:40:51 ID:qErAKPHEO
カチカチカチカチカチカチm(`д´)mGJGJGJGJGJGJ!

緊張感が凄くて今日は眠れそうにありませんよ!

602 :本当にあった怖い名無し:2005/03/27(日) 23:54:29 ID:3J6DdePxO
ぅおー!カチカチカチカチ(`p´)カチカチカチ!まこしろさんGJ!続きが気になるー!

603 :本当にあった怖い名無し:2005/03/28(月) 01:04:06 ID:s4vlF3O10
てゆーかカチカチカチカチの由来教えてくれよ



まこしろさんGJ!

604 :本当にあった怖い名無し:2005/03/28(月) 01:36:27 ID:itlR+vVYO
>>451じゃないかなぁ

それにしても、まこしろさんGJ!
このスレを覗くのはもう日課ですよ

605 :本当にあった怖い名無し:2005/03/28(月) 21:46:41 ID:iznQhnRq0
新作がうpされてないか日に何度もここに来る時のクリック音? >カチカチ

606 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 00:22:34 ID:SPPR1DV8O
多分そう。
投下に激しく期待している、という表現として定着したぽい



つまりですよ。
(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

607 :まこしろ:2005/03/29(火) 00:51:18 ID:tiJgZLpE0
由美子は夫らが戦っている「敵」を、今、初めて目の当たりにした。
しかも、ほんの数メートル先にその「敵」はいる。
人間の体は極度の恐怖に直面した時には硬直して動かなくなる。これは高井がホームセンターの駐車場で
経験したのと同じ現象であった。
逃げなければ自分は死ぬ・・・食い殺される・・・わかっているのに体は動かない・・・

「死者」はその上半身を窓の中に出した。
ゆっくりと顔を上げ、自分の「獲物」を確かめるように由美子の方を見る。
表情はない・・・生きている者の顔ではない・・・
しかし、由美子の姿を見た「死者」はニヤリと笑うかのように口を少し開けた。

「・・・あ・・・あ・・・」


608 :まこしろ:2005/03/29(火) 00:51:55 ID:tiJgZLpE0
「由美子!大丈夫か!」
「あ・・・あなた・・・!」
夫の声を聞いて初めて体が自分の言うこと聞くようになった由美子は銃を持った夫の方を見た。
高井は由美子の方へ近づきながら腰にさしてあった9ミリ拳銃を引き抜きスライドを引く。
そして中へ入ろうと窓のところでもがいている「敵」に歩み寄った。
高井は片手で拳銃を構えると「敵」の顔面へ向けた。
「くたばれ!」

パア―――――ン!

眉間を撃ち抜かれた「敵」は窓からずり落ちるように外側に倒れた。

609 :まこしろ:2005/03/29(火) 00:52:41 ID:tiJgZLpE0
「二階へ戻るんだ!早く!誰か呼んできてくれ!」
由美子は立ち上がると後ずさりしながら言った。
「あなた・・・は・・・?」
「俺は窓をふさぐ!人手がいる!誰か呼んできてくれ!早く!行け!」
高井は大声で怒鳴る、倉庫にある棚を窓の方へ引きずり始めた。

ゴゴゴ・・・ゴゴゴ・・・

在庫を置くためのスチール棚は結構な重量があり、一人で引きずるには一苦労だった。
しかし、ここは火事場の馬鹿力。高井は割れた窓をふさぐようにスチール棚を移動させることができた。

「あとふさがなきゃいけない窓は・・・事務所は面格子がついているから大丈夫・・・トイレか!」
高井は客用のトイレの方へ急いだ。
「高井さん!大丈夫ですか!?」
由美子から話を聞いた田村が下りてきた。
「おお、田村さん!窓を割られたよ。あとはトイレの窓がやばい!小さいけど入れない大きさではない!」
「ふさぎましょう!」
「どうやってふさぐか・・・何かいいものは・・・」
「高井さん!これは?」
田村が指差した物はディスプレイ用の細長い棚だった。高さは十分にあり、窓をふさぐことができる。
重量的に問題がありそうだったが、棚で窓をふさぎ、ドアを固定してしまえば大丈夫と高井は判断した。
「田村さん!それでいこう!」
二人は棚を抱えるとトイレの中に運び込んで窓をふさいだ。
「もう、このトイレは使えないな!」
「そんなコト言ってる場合じゃないでしょ!」
笑えない高井の冗談に田村は大声で言った。

610 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 03:18:47 ID:KZkv8uMe0
おつ!!

じゃあ俺も(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ  

って、、、いい加減まこしろさんにも酷かなw

611 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 08:14:15 ID:CziAt26qO
皆さんがマウスでカチカチする様に、
漏れも外出先や眠る前にベッドの中で、
携帯のボタンをプチプチ押して読んでます。
作家さん達、本当に乙です!
(´∀`)つδプチプチプチプチプチ

612 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 21:04:49 ID:BHG84+fA0
>>611
パケ死しないでね。

613 :611:2005/03/29(火) 21:44:14 ID:CziAt26qO
>612
ありがとう。(´∀`)
でもWinだから安心してプチプチプチ〜。笑

614 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 21:47:49 ID:HFufYquHO
携帯からSS書くのとゾンビと戦うのどっちが辛いと思う?

615 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 23:10:45 ID:X/b0N5rRO
614
小説でしょ!

616 :本当にあった怖い名無し:2005/03/29(火) 23:52:55 ID:SPPR1DV8O
仮にその二択を迫られたとしたら、迷わずSSを選ぶよ俺は

617 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 00:09:19 ID:rIzw/WPEO
あえて暇潰しに短編SSを携帯でチャレンジしてみるか…

618 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:31:29 ID:9Hn5/nL40
「二尉!『敵』はまだ増えます!もうダメです!」
「飯島!あきらめるな!あきらめた時が最期だ!」
泣き言を言い出した飯島を橋本が怒鳴りつける。しかし、「敵」の数が減る気配はない・・・
飯島でなくとも、ベランダで必死に引鉄を引く生者たちの誰もが絶望との境の中で必死に戦っていた。

「『奴ら』はここまでは上がっては来られん!とにかく駐車場の『敵』を倒せ!」
「は・・・はい・・・!でも・・・どんどん近づいてきます!」
「んなことはわかってる!撃つしかないんだ!撃て!」

タタタ・・・タタン・・・タタン・・・タタタ・・・

必死の銃撃は続く・・・燃え上がる炎の中に倒れる「敵」。
その炎を避けるように回り込みながらマンションに近づく「死者」たち・・・
相当の「敵」を倒したことには間違いなかった。しかし、倒した数を上回る多くの「敵」が襲い掛かってくる・・・

619 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:33:43 ID:9Hn5/nL40
「クソ!ジャムった!」
武田は89式自動小銃を投げ捨てるとすぐに64式自動小銃に持ち替えた。

タン!タン!タン!

反動の大きい64式自動小銃を単発で撃つ。89式小銃の3点射とは違い、なかなか頭部に命中しない。

「コノヤロ!コノヤロ!コノヤロ!」
叫びながら引鉄を引く。ただひたすらに群がる「敵」に向けて銃弾を撃ち込む。
生き残るため・・・ただ、それだけを考えて・・・
弾は無限ではない。それは誰もがわかっていた。次々に消費していく「生命線」。
それが尽きるのは時間の問題であった・・・

620 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:34:14 ID:9Hn5/nL40

ババババババババ・・・・・・・・

すさまじい銃撃音が続く中、横田が遠くに鳴り響くその音に気づいた。
「ヘリ・・・?・・・ヘリだ!二尉!ヘリです!ヘリの音です!」
「・・・本当だ!ヘリが来た!他に生き残っているのがいるんだ!」
「二尉!あそこを!」
武田が音のする方向に2つの機影を見つけて指差した。

「AH−1!コブラ!?陸自だ!」
橋本は遠くに見える、その独特のうす平べったい機体からそれが陸上自衛隊の戦闘ヘリ・AH−1であることに
気がついた。

「こちらに来ます!こちらに来ます!」
今村は歓喜に満ちた声で叫んだ。

621 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:35:58 ID:9Hn5/nL40

ババババババババ・・・・・・・・

2機のヘリはマンション上空でホバリングすると駐車場の「敵」に向けて銃撃を始めた。

ヴロオオオォォォォォ・・・・!!!!

機種のガトリングガンが火を噴く。放たれる20ミリ弾の威力は小銃弾のそれとはケタが違っていた。
命中したかと思うと「敵」の体は粉々に吹き飛び、あっという間にただの「肉片」と化した。

「いいぞ!やっつけろ!」
ベランダの誰もが前に現れた「救世主」の活躍に歓声を上げた。

ヴロオオオォォォォォ・・・・!!!!

プシュウゥゥゥ―――!プシュウゥゥゥ―――!プシュウゥゥゥ―――!
ドオン!!  ドオン!!  ドオン!!

両翼に取り付けられたロケット弾が道路にあふれている「敵」に向けて撃ち込まれる。
まったく減る気配のなかった「敵」はみるみるその数を減らした。

622 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:38:15 ID:9Hn5/nL40
「田村!ヘリと交信できないか!?」
「やっています!しかし、周波数帯が違うようです・・・!」
「クソッ!村上!発光信号用意!」
橋本の命令を受けた村上は信号灯を取り出した。

「交信!『我、橋本二尉以下7名及び民間人8名。救出を願う。周波数96×××で交信されたし』」
「了解!」
村上はヘリに向けて信号を送った。

「・・・ガ・・・聞こえますか・・・ガ・・・」

「通じた!こちら陸自第1師団、橋本二尉以下7名!民間人8名とともに『敵』と交戦中!救出を願う!」
「こちら、第4対戦車ヘリコプター部隊所属、内藤三尉です。『敵』は撃退しました。ただちに輸送ヘリを
要請します!負傷者はいますか?」
「負傷者はいないがすでに二名『戦死』・・・現在、自衛官7名及び民間人8名にてマンション内に立て篭もっている!急いでくれ!」
「了解しました・・・!30分ほどでヘリが到着します。脱出の準備を!」

623 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:39:06 ID:9Hn5/nL40
「了解した!・・・貴隊は無事なのか・・・?」
「我が隊はかろうじて・・・被害はかなりひどく稼働率は2割以下です。機材は無事ですが人員が・・・」
「そうか・・・人員はどれくらい残っている?それと他の部隊の状況はわかるか?」
「人員は全部で80名ほどです。情報では東部方面隊の9割以上は壊滅状態・・・富士教導団が都内及び周辺市町村に展開中です。」
「9割!?民間人の生存者は?」
「現在、基地には100名ほどの民間人が避難しています。」
「100名?たったそれだけか・・・?『敵』の状態は?」
「現在、現存の部隊が掃討作戦を展開中ですが、一向に勢力は衰えないようです・・・」
「そうか・・・燃料はあるか?輸送ヘリ到着まで援護可能か?」
「交代の援護機を要請しました。到着しだい、帰投します!」
「そうか・・・!了解した・・・!助かったよ・・・!」
「生存者を救出できて光栄です!交信終わります!・・・ザ・・・」
無線交信を終えた橋本はこの世の地獄と化した狭い空間を見つめた。
駐車場、道路、辺り一面に横たわる「敵」の残骸・・・おびただしい量の血と肉片・・・
この「地獄」がいつまで続くのか・・・果たして自分たちは生き残ることができるのか・・・
「生」への戦いはまだ続く・・・・・

624 :まこしろ:2005/03/30(水) 00:45:01 ID:9Hn5/nL40
とりあえず、マンション攻防戦はここで決着です。
次回からはスケールを大きくして・・・なんて考えていましたが、
また、ミクロな展開になりそ・・・orz

まだまだ終わりではないので、もう少しお付き合いください!


625 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 01:51:26 ID:r6B99Dfv0
(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

まこしろさんおつ!
続き期待してます!

(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

626 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 02:10:32 ID:L4vaN0mv0
私も自衛隊ネタなんですがいいですか・・・?

627 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 02:24:23 ID:L4vaN0mv0
みんな寝てるぽいから明日投稿してみよう・・・。

628 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 03:24:35 ID:aaSIGk9aO
グッジョ――(゚∀゚)――ブ!

投下に感激しつつ新たな作品に期待(´p`)mカチカチ

629 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 03:33:01 ID:rIzw/WPEO
>>617だが…なかなか寝れずにいたから結構出来上がったよ…。
携帯からだからやっぱ文章がきついなorz
そのうち投稿するからそんときはお手柔らかに…

630 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 11:52:41 ID:YvSYlCMf0
>>626
OK.
思いっきりOK。
叩き・煽りは気にしないでがんがれ

631 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 12:12:35 ID:aaSIGk9aO
>>629
携帯からとなると…レスの割り込みが起こらないように
人気のない時間帯に投稿すんのおすすめ

期待してます(´p`)mカチカチ

632 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 12:39:03 ID:8eWinqhWO
まこしろさんGJ、超GJ

633 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 12:42:41 ID:8eWinqhWO
うほっ俺の携帯がIDに出た(・∀・)

634 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 13:36:57 ID:WNIG6WVh0
572です。

まこしろさん。エクセレント。

635 :けいたい厨:2005/03/30(水) 14:00:24 ID:rIzw/WPEO
目が覚めると部屋は真っ暗だった。いつの間にか眠っていたようだ。
時間の感覚がなくなっていたのでテレビを付け時間を確認する。
今やってる番組といえばどのチャンネルに変えても新種ウィルスのニュースでいっぱいだった。
そのウィルスは人間の記憶と精神を破壊し凶暴化させる。それはホラー映画に出てくるゾンビのようになるのだ。
今の日本はその新種ウィルスに感染した人間が正常な人間を襲うという非常事態にあった。
ウィルスは生物テロの可能性が強いと専門家が言っていた気がするけど俺には関係ない。
卓哉は部屋の電気を付け、カーテンを閉めた。
部屋中に携帯の着信音が響く。
卓哉は急いでベットの横に置いてあった携帯を手に取り見ると画面には“由佳”と表示されていた。
ボタンを押し通話を開始する。
「もしもし。どうしかした?」
由佳という人物は卓哉と同じ高校に通う女子であり、卓哉の幼馴染みで彼女なのだ。

<助けて…>
電話越しに聞こえてきたのは泣きながら助けを求める由佳の声だった。
「ど…どうした?」
卓哉の体に悪寒が辿った。
<お父さんが…お父さんが感染したみたい。部屋のドア…もうすぐ壊れそう 助けて…>
ウィルスはテレビを通し起きている

636 :携帯厨:2005/03/30(水) 14:04:35 ID:rIzw/WPEO
卓哉は少し走った後その場に立ち止まった。
近くにパトカーや救急車が止まっている家が見えたのだ。
「星野…さんも…」
小さい頃優しくしてくれたおばさんの家だった。
ウィルスの危険はすぐそこに来ていたのに自分は最後の最後まで気づかなかったのだ…
急にこれは現実なんだと実感が湧いてきて目から涙が溢れた。

「危ないので近付かないで下さい!」警察の人が野次馬に来た人を追い払っていた。

「由佳…」
自分の役目を思い出し卓哉また走りだす。
少し離れて、その現場の方からサイレンの音と共に悲鳴や叫び声が聞こえてきた。それでも卓哉は足を止めずに走った。

10分ほど走ると由佳の住むマンションに着いた。
ポケットから携帯を取り電話をかける。
「で…出ろ…」
由佳の家は3階なのでエレベーターを待つよりも階段のほうが早かった。
息を切らしながら夢中で階段を上る。
「ぁ…頼む…由佳…」
留守電に繋がった。
「由佳…無事で…いてくれ。」
電話を切ってもひたすらその言葉を繰り返した。
階段を上りきった。
「由佳ぁ!!」
突き当たりが由佳の家だった。
家の入口に体当たりする勢いで飛び付く。鍵が開いていた。


637 :携帯厨:2005/03/30(水) 14:06:27 ID:rIzw/WPEO
「助けてー!」
もう悲鳴と助けの叫びが混ざったこの声…生きてる…由佳の声だ。
「由佳ぁ!!」
声のするほうに行くと木製のドアは壊され部屋の中では感染者となった由佳のお父さんがいた。
由佳はどうやらクローゼットに隠れそこでもまた攻防が始まっていたようだった。
「おじさん…!!」
そう叫ぶとこちらを振り向く感染者。
「出来れば話合いたい…」
「あ"っ…あ"…」
感染するとどうなるかは散々テレビでやっていたので話合いは無理だと分かっていた。
「手出したくないんですけど…」卓哉の話に関係なく感染者は襲いかかってきた。
「うわぁぁ!!」
恐怖にかられ卓哉は力いっぱいに殴った。
感染者はその勢いで横に吹っ飛んだと同時に机に頭を強くぶつけ血を流したまま動かなくなった。
「卓哉…」
いつの間にかクローゼットから顔を出していた由佳にその瞬間を見られてしまった。
「だ…だいじょうぶ?う…ぁ…す…すまない」
クローゼットから飛び出した由佳は卓哉の胸に飛び込み泣き出したが、卓哉はどうするればいいか分からなかった。
「由佳…この血…怪我してる」


638 :携帯厨:2005/03/30(水) 14:07:02 ID:rIzw/WPEO
「うん…お父さんに肩を噛まれた…大丈夫そんなに痛くないよ」
由佳は分かってないのか?感染者に噛まれたらどうなるかを。
感染者に触れるだけでもばい菌のようにウィルスは付いてくるんだ。
「病院に行こう。俺のせいでおじさんも頭から血を…」
「大丈夫だよ警察に連絡したから。もうすぐ来るよ。」
大丈夫じゃない。早くしないと助からなくなる。
卓哉はそう思いながらも感染している事は由佳に言えなかった。
病院は怪我の治療は出来ても、現在ウィルスの治療方法は無いから。
「卓哉…大丈夫?顔色悪いよ?」
「だい…じょう…ぶ」
由佳…なんか目の前が真っ白に…

そのまま卓哉はその場に倒れこんだ。


639 :携帯厨:2005/03/30(水) 14:08:13 ID:rIzw/WPEO
とりあえず何話か投下したんでつまらないかもしれませんが最後まで読んで貰えれば嬉しいです。

640 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 14:14:32 ID:jZ0f024nO
まこしろさん、ドキドキしました。続きが楽しみです。

携帯厨さん、書き込み大変でしょうが、楽しみに待ってます。
それにしても、噛まれた子じゃなく、主人公が倒れてしまったのは何故?
続きが気になる〜

(*´∀`)つбプチプチプチプチプチ

641 :626:2005/03/30(水) 14:57:24 ID:L4vaN0mv0
ではすいませんが投稿させてもらいまする。

-----------------------------------------------------------------------------------
登場人物がややこしいのでまとめておきます。
1話目
隊長 八重樫(ヤエガシ) 賢 2等陸佐
副隊長 柴崎 豊 准陸尉
五十嵐 剛 陸曹長
吉田 2等陸曹
石井 和志 1等陸士
-----------------------------------------------------------------------------------
第一話 降下

グリーンの迷彩色に染まった大型輸送ヘリCH−47Jが巨大な2つのローターを爆音と共に回転させ、暗黒の某都市の上空に接近していた。

「こちらアルファ1。都市上空に到着。高度3000、これより降下作戦を開始する。オーバー」
「こちら本部。了解した。作戦成功を祈る。」
機内までエンジンの爆音が響き渡る中、この短い会話は通信機を通して男たちの耳に入った。

そして、この交信からの数秒後、30代後半の迷彩服に身を包んだ男が機内に整列した若い男たちに一喝した。

「諸君、こんな事態になったのは残念だ。家族を失ったものもいるだろう。しかし、我々は先に進まなければな
らない。君たちは敵を撃つなと教育されてきた。だが今回、あるいはこの先、諸君は危機に対して立ち向かわな
ければならない。この国を守るために"死ね"とは言わん。帰るところがあるならば銃を置いて逃げても構わん。
だが、個人の逃避はこの部隊全体、仲間の犠牲となって死者を増やす結果になるだろう。それが堪らないなら私
と共に戦ってほしい・・・。生きて帰ろう。」


642 :626:2005/03/30(水) 14:58:57 ID:L4vaN0mv0
音の中かき消されるこの演説を自衛官たちは声を一言も出さず俯き、黙りこんでいた。
だが一人の中年の男が一言、こう言い放った。
「生きて帰ろう。」
五十嵐 剛 陸曹長であった。
剛の声を耳に受けた他の自衛官の中からポツリ、ポツリと「生きて帰ろう。」と言う声が
こだました。この五十嵐の「生きて帰ろう」のおかげで隊の士気は大きく上がったのよう
に見えた。だが数分後に自衛官達は現実に引き戻されることを知る由も無かったのである。

「全員降下準備!パラシュート確認せよ。レッドランプ点灯からグリーンランプ点灯したら降下開始!」

CH−47Jの後部開閉ドアがローター音にも負けない程の機械音で大きく口を開け暗黒の夜空に隊員をさらけ
出させた。そして赤色のランプが緑色のランプに変わる。

「GO!降下開始っ!幸運を祈る!」
パイロットの一人が機内放送で大きく叫んだ。

先ほどの長々とした演説を行い、冷静だった隊長の八重樫(ヤエガシ) 賢 2等陸佐もこの時ばかりは
緊張を隠すのに必死だった。
「作戦開始。」

そして大型ヘリの後ろから飛び降りた15人余りの人々が次々と暗黒に消えて行った。

ローターの風を切る音がだんだんと遠退いて行き、ヘリの赤色灯が徐々に離れていくのが見えた。
そして、降下から数秒後、五十嵐の真横を降下する20代後半、石井和志 1等陸士の目に悲惨な光景が大きく侵入してきた。
「酷い・・・。」
降下途中で声を上げても誰にも聞こえないが、思わず口から漏れて"あっ"とい言う間に現実へと引き戻された。


643 :626:2005/03/30(水) 15:01:09 ID:L4vaN0mv0
「こちら吉田。安全は確保され・・・うぁあ畜生!交戦に・・・。うぁアqw背drftgyふじこl;p@:「。」
最後の方は聞き取れなかった。通信は途絶え、公園の奥から小銃の発砲音"パン!パンッ!パパン!"と小刻みに響き渡った。

「どうした!?吉田 陸曹!!現状を報告せよ!吉田!」
こう再度、賢が無線機に向かって叫んだが応答は無い。
「警戒!戦闘準備っ!」
副隊長の柴崎 豊 准陸尉が大声で叫び、肩にかけていた小銃を大急ぎで前に回し、ヘルメットに着いているサー
マルゴーグル(暗視ゴーグル)を目に下げた。そして肩に銃床を付け暗闇の茂みに狙いを付けた。その作業に他の隊員も同様の
仕草で、360°に狙いをつけた。

賢、隊員達には自分達が今どのような状態に置かれているのか分かる術はなかった。
そしてこれは、これから始まる殺戮の序章にしか過ぎないのであった。

第1話 [糸冬]
第2話 [異常な出来事]しばしお待ちを・・・。

駄作でほんますいません・・。

644 :携帯厨:2005/03/30(水) 15:06:29 ID:rIzw/WPEO
「俺はどうなった…」
卓哉が目覚めたのはあの時から数時間後の事だった。
「くそ…なんだよこの死体…なんでこんな事に…」

-5時間前-
倒れた卓哉を病院へ搬送している途中だった。

「どこの病院も ウィルスの 感染者 いっぱいだ」
「空いてる病院 ないのか」

眩しくて目を明けられない…
意識がもうろうとする中で聞こえてくる会話。

「ワクチン さえあれば 」

どうやらここは救急車の中か。
(由佳は…由佳はどうなんだ!)
くそっ…声が出ない…なんだか凄く眠い…俺は生きてるのか…?

その瞬間…聞こえてきたブレーキ音…危ない!

信号無視をしたトラックが横から救急車に追突し、その勢いで救急車は横転した。

一人を除き、救急車に乗っていた者はそのまま永遠の眠りについたのだった。


-5時間後-

「う…頭が痛い…」
卓哉はその死体を見ないように事故車となった救急車から脱出した。


645 :携帯厨:2005/03/30(水) 16:58:16 ID:rIzw/WPEO
「なんだこれ…警察は…」
久しぶりに外の世界を見た卓哉は唖然とした。
道路には炎上する事故車。
そして血だらけの死体がそこらじゅうに。
建物の窓ガラスは割れまるで廃墟のようだった。
「なにがあったんだよ…」
卓哉は状況が理解出来ずその場で立ち止まっていた。
(うわぁぁ!!)
遠くから微かに声が聞こえてきたような気がした。
(助けてくれ!!)
どうやら気のせいではなかった。
「人…生きてる人がいる…」
卓哉は声が聞こえてくるほうへ走った。
……!!?
そこは建物と建物の間にある路地裏だった。
体格良い男が、卓哉より少し年上の男に襲いかかっていたのだ。
「頼む助けてくれ…」
卓哉は訳もわからないままそこにあった石で襲いかかっている男の背中を思い切り殴りそのままその男は倒れこんだ。

「大丈夫ですか?」
襲われていた男は卓哉が殴った男に蹴りを入れる。
「くそ…このゾンビ野郎め」
それでもまだ攻撃を止めない。
「す…すいませんが…」
その声で男は平常心を取り戻したようだった。
「あ…すまない。助けてくれてありがとう。」
卓哉はそんな事よりも今の状況が知りたかった。
「この数時間の間の記憶がない。だからここまでの出来事を教えてくれ。」

卓哉は今までのことをこの男から聞くことにした。

646 :携帯厨:2005/03/30(水) 16:59:59 ID:rIzw/WPEO
>>640
読んでくれてありがとうございます。
続きを頑張って書いていきます。
主人公が倒れた理由は特に決めていませんが疲労などそこらと思って下さい。

647 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 17:16:35 ID:8eWinqhWO
携帯厨GJ

ってか新しい自衛隊の話も超GJ
今日は良作がたくさん来てる。

648 :携帯厨:2005/03/30(水) 19:07:24 ID:rIzw/WPEO
男は周りを警戒しながら話を続けた。
「日本ではゾンビも生きてる人間とされているんだ。
例え感染してゾンビになっても法律はそれを認めない。未だに人権を主張するヤツがいるわけ。」
男は強い口調で続ける。
「だから警察やらの民間人を守る人達はゾンビが相手でも下手に銃を使えないわけ。しかも警察署などには殺人や暴行などで捕まったゾンビで溢れ、そうゆうとこはさっさと感染にやられたとよ。」
卓哉の顔色を見て、少し間をあけてから話しを続けた。
「感染しても医者は助けちゃくれない、警察も自衛隊なんかも今はほとんど活動していない。治療方法が見つからず他国から隔離状態にされた島国の日本はそうやって知らず知らず感染が広まっていた。」
「ついには感染が限界値に到達して…。」卓哉はやっと話を理解出来たようだ。
「この数時間の間は本当に地獄だったよ。急に大量のゾンビが現れて人かどうか区別がつかないくらいだった。」
「この状況は日本全域で?」
「あぁ…最後にテレビで見たのはほぼ同時刻にゾンビが各地に現れたと。」

由佳は無事だと良いが…。
「そうか…ありがとう。」
卓哉は落胆の表情を隠しきれなかった。


649 :携帯厨:2005/03/30(水) 19:14:28 ID:rIzw/WPEO
「これからどうするんだ?」
男の質問に卓哉は悩んだ。
家にも帰りたいし、由佳にも会いたい。
「人を探してるんだ。ここらの病院を探してみる。」
「止めたほうがいい、病院は感染が酷いから危険だ。」
予想出来た答えだった。
だいたい何処の病院を探せばいいんだ?病院に無事着けたとも限らないんだ。
「一つ言うが日が上ればになればヤツらも動きだすはずだ。気をつけろ。」
男の顔が青ざめてきた。
「助けてくれてありがとな。移動したいなら探せば事故車でも使える車があるだろう。俺はここに残る。行け!生きろ。」
男の急変した態度に卓哉は驚いた。
「どうしたんですか?」
「俺は感染している。認めたくなかったが普通にしているのももう限界なんだ。」
ポケットからナイフを取り出した。
「なにするんですか…」
「じゃあな。」
男はそのナイフを思い切り自分の首に刺した。
大量の血を流しながら力なく倒れこんだ。
「そんな…」
男はゾンビとなり歩き回る事より死を選んだ。もう動く事がないようにと。


650 :携帯厨:2005/03/30(水) 19:17:49 ID:rIzw/WPEO
目の前で自殺する人を見るなんて思わなかった…実際にこんなことが起こるとどうしていいか分からないものだ。

しばらくしてやっと気持ちの整理をつけた。
「よし…車を探そう。」
とにかく由佳の家に行けば由佳への手がかりがあるかもしれない。
卓哉が大通りに出ると早速無人の車が渋滞を作っているのを見つけた。
窓ガラスが割られたりしており暴動の跡からみて車の持ち主達は自分の足で逃げたのだろう。
歩道には死体が数体転がっており目を合わせないようにした。
車の1台1台に鍵が付いていないかを見て歩くと5台目の自動車に鍵が付いているのが見えた。
「よしっ…」
軽いガッツポーズをしてドアを開けると助手席に女の人が座っているのに気づいた。
「あ、すいません…どうしても車が必要なんです。」
すると女はその声に反応したかのようにこちらを睨んだ。
「ぎゅ…あ"…ば…」
まるで助けを求めるかのように手を伸ばしてきたがそれは違う意味だった。
本物のゾンビを見るのはこれで人生2度目だ…。
恐怖のあまりに後退りしてしまった。
(ぎゅああ"…!!!)
遠くのほうから数体のゾンビが走ってくるのが見え卓哉は恐怖に支配された。


651 :携帯厨:2005/03/30(水) 19:18:35 ID:rIzw/WPEO
こんな時人は近くにいる弱々しいゾンビよりも、遠くから元気に走ってくるゾンビのほうが恐怖を感じるのだろうか。
卓哉は車内の女ゾンビの顔面を蹴りとばし車から引きずりだしドアを閉めた。
「早く…エンジンかかれ!」
鍵を力いっぱいにひねる。
未だエンジンがかからない。
走るゾンビ達がすぐそこまでやって来た。
「くそっ!!」
何回もチャレンジするうちにエンジンがかかった。
車に辿り着いたゾンビ達が窓ガラスを叩いたり舐めたりとする。
その様子を卓哉は恐怖でなく哀れみの目で見ていた。
そして思い切りアクセルを入れた。

高校生の卓哉も中学の頃から親に運転を教えて貰っておりそれが今回役に立った。

ゾンビ達は車の勢いに吹き飛び、尚も本能に任せ走って追いかけようとしていた。


652 :携帯厨:2005/03/30(水) 22:03:58 ID:rIzw/WPEO
とりあえず携帯で少しづつ地道に書いてたらなんとか終わりました。
ストーリーはだいたい浮かんでいたので早く終わりました。
タイミングみて投下してきます。
あと少しなんで付き合って下さい

653 :本当にあった怖い名無し:2005/03/30(水) 23:48:21 ID:8eWinqhWO
早くうぷ汁!!

654 :本当にあった怖い名無し:2005/03/31(木) 00:05:09 ID:4E1EWDNU0
携帯厨さん

(・∀・)すごくイイ!

655 :携帯厨:2005/03/31(木) 00:19:30 ID:/kNtkcRIO
すいません、最終話の前を間違えて消してしまってたみたいで今書き直し中です。
終わったら一気にあっぷします

656 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:04:40 ID:/kNtkcRIO
いったいどれだけ走っただろうか…気づいた時には日が昇り外は明るくなっていた。

運転になれていない事と、もともとの居場所がよく把握出来なかった事、そして何よりも死の世界と化したこの街自体が卓哉には不慣れだから何度も道に迷った。
それでもしばらく走っていると何度も来た事のあるとこにに辿りついた。

「このビル…×××って店だよな…。この辺なら知ってるぞ。」
卓哉の家はこの先の住宅地にある。

前方から全速力でゾンビが走ってきた。

ドンッ!

「うわっ…。」

よそ見をしていたその瞬間に車に近ずくゾンビをひいてしまった。
「うげぇ…またフロントガラスに血ついちった…」

明るくなるとゾンビは活動が活発化するためか卓哉はこの数分で前を歩くゾンビを4体ほど轢き殺したが、卓哉はそんな事よりもとにかく今は目的地に辿りつく事を考えていた。

住宅地に入るための一本道の手前で卓哉は静かにブレーキをかけ車を止めた。
「…まじかよ」 10m先に20体近くのゾンビが何かに群がっていた。

よく目を凝らしてその何かを見つめる。
「人間の死体だ…」


657 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:07:43 ID:/kNtkcRIO
朝になり空腹になったゾンビはゲームや映画に出てくるゾンビのように死体に群がっていた。

他にも道はあるがそっちの道も安全かは分からない。
何よりこの道が最短ルートなのだ。

ビー!!

卓哉は車のクラクションを押しゾンビに警告した。

4体がこちらを見つめ、車に人が乗っているのを発見したようで走ってきた。

「さぁ…来い…」

ゾンビにも足の速さに個人差があるのかフラフラと歩くやつもいれば元気に走るやつもいた。 それを見て群がっていた数体のゾンビがその後を追って走って来た。

固まっていたゾンビ集団が散らばったその瞬間、卓哉は車のアクセルを思いっきり踏んだ。

「うおぉぉぉ!!!!」


658 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:08:58 ID:/kNtkcRIO
先頭を走っていたゾンビは勢いが止まらずそのままひかれ車の後ろへと吹っ飛んでいった。
「1人目…!!」

その後も車を避ける事もなく食事を邪魔されたゾンビは車の餌食となった。

「5…6…7人目…」

ドン…グジャ…ベキ…
次々に本物の死者と化していくゾンビ達。

「8…9…」

丁度10体目を轢き終わった時だった。
始めゾンビが群がっていた丁度手前で車は止まった。

「まじ…エンスト…?」

ガラスはヒビだらけ、ボディーはボコボコにへこんだその車はゾンビの餌場にて足を止めたのだった。

(ガウ"…オ"…)(ア"…ォウ"ァ)

食事を邪魔されたゾンビは怒りくるったように次々と車に近づいて来たのだった。

659 :sage:2005/03/31(木) 01:17:09 ID:/kNtkcRIO
ゾンビ達は車の上に飛び乗ってきた。

「うっそだろ…どうしよ」

ゾンビの口からは血やヨダレがぼとぼとと溢れて落ちる。

割れかけのフロントガラスに殴りかかる。 屋根の上から攻撃するゾンビもいた。

ギシギシと大きく揺れる車が恐怖をそそる。

「エンジンかかれ!!」

鍵を何度もひねりエンジンをいれなおす。

「くそ!!なんでつかねぇんだ!」

何を思ったのか運転席に座った卓哉は助手席のドアを開けた。
車の上にいたゾンビは次々と降り開いたドアから入ろうとする。

その瞬間卓哉はすきをついて逆側の運転席のドアを開け前方に思いっきり走った。

「俺は逃げれる!」

それを見てワンテンポ遅れたゾンビ達は後を追う。

「おれの…いえ…まで逃げれば…」

ここから卓哉の家までは走ってすぐ。
小さい頃ここらで鬼ごっこをよくやっていた卓哉は“逃げる”ことに自信があったのだ。

近所の家並みを走りながら見ているとちょっと前まで普通に暮らし、死に鈍感になってたあの時を思いださせた。

660 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:18:34 ID:/kNtkcRIO
今までの疲労がたまっていた体には少しきついものがあったがなんとか家まで辿りついた。

「くそっ…鍵あいてねぇ…」

そう言うと裏のほうへ走る。
裏の窓が開いていないかを確かめるためだ。

「まじかよ…ここも開いてねぇ」
いくつか窓をチェックするが全て閉まっている。

(あ"わぁぁぁ)

すぐそこまで迫ったゾンビの雄叫びが聞こえてきた。

卓哉は落ち着いて周りを見渡すとこぶしほどの大きさの石を手にとり窓へ思いっきり投げた。

ガシャーン

大きく割れたガラスを避け中へ入ると、今は何にも使われず物置状態になっている部屋だった。

そして割れた窓をふさぐ形で家具など物で簡単なバリケードを作る。

「よし…これでどうだ…」

外からはやっと追いついたゾンビ達が中へ入れろと言わんばかりに騒いでいた。

これでもどれだけ持つかは分からないので時間に余裕はない。

「父さん…母さん…」

卓哉はその後、家中を探してみたが両親の姿を見つける事が出来なかった。

661 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:19:36 ID:/kNtkcRIO
ドーン

先程の部屋から聞こえてきた大きな物音。

「入ってきやがったか…」

その部屋は鍵のかかったドアなのでそれでまた時間をかせぐ。

卓哉は台所へ行き一番切れそうな包丁を手にとった。

「来るなよ…」

いざと言うときに武器はあったほうがいい。

今度はその足で玄関へ向かう。
車庫にある車の鍵を手に取り、外にゾンビがいないか確認しながらドアを慎重に開ける。

いないと分かると一気に走り車庫へ入る。


すると持ってきた鍵を使って車のエンジンをかけ発進した。

目的地の由佳の家へ

662 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:32:22 ID:/kNtkcRIO
あの時とは違う気持ちで車の中から由佳の住むマンションを見つめる。

車を降り静かにマンションへ入った。

あの時と同じように階段を急いで上る。


家はあの時と同じように鍵はかかっていなかった。

玄関に入ると血や何かの匂いが鼻をさした。
靴を脱ぎ廊下を歩く。
廊下の一番奥がリビングとなり、その手前が由佳の部屋だ。

あの時の情景を物語るかのように部屋の物が廊下にまで散乱していた。

散乱した物を足で押しよけながら卓哉は由佳の部屋の中へ入る。

そこにいたはずの机に頭をぶつけ血を流していたはずの由佳父ゾンビの姿は消えていた。
そして部屋中小物などが散乱しているのに、そこだけきちんと血を拭き取り位置も綺麗に直されていたテーブルが気になった。
テーブルの上は手紙が置いてある。

卓哉はその手紙を取って見た。
そこには『卓哉へ』と綺麗な字で書いてあった。

「これ由佳の字…」

卓哉は続きをみる。

663 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:33:30 ID:/kNtkcRIO
『卓哉おかえり。どんな事があってもきっと来るって思ってた。だけどごめんね。私あんな姿になりたくないよ…』

この続きを見るのが怖くなり一瞬見るのをためらった。

『卓哉が倒れた後すぐ警察とか来てくれたよ。それで状況を説明したらウィルスの事件のせいで病院はどこもいっぱいでって言われたんだ。だから私はちょっと怪我してただけだったし消毒して包帯巻いて貰って、卓哉とお父さんをお願いしてもらったの。』

そしてその救急車は事故にあったのだからある意味良かったもしれない…。

2枚目をめくる。

『私分かってたんだ。お父さんからあのウィルスに感染した事は。それとこれは治せないって事も。救助に来てくれた人も分かって言わなかったんだと思う。
だから私はあんな風になる前に 』

手紙は中途半端に終わっていた。
「あの時由佳は感染に気づいてたんだ…助からないと分かっていたんだ…」

卓哉は涙を抑え、物につまずきながらも後ろに下がり部屋を出た。
「由佳…」

力無く声を発し、第六感の働くほうへ歩く。

風呂場へ入ると腕だけを湯につけ手首を切って死んでいる由佳がいた。

664 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:34:28 ID:/kNtkcRIO
抑えていた涙が溢れだした。

「あっ…うわぁぁ…!」

卓哉は冷たくなったその由佳の死体を抱きしめる。
「うっ…由佳…すまない…あの時一緒にいれなかった…」

卓哉が今まで保っていた何かがそこで壊れた。

「だけど…もう大丈夫…ずっと一緒だよ…助けが来るまで俺と一緒にいよう…」

卓哉は由佳の抱き上げ死体を移動させる。

赤く染まった液体がぶらぶらと垂れた手からポタン、ポタンと廊下に滴り落ちる。

「寂しい思いをさせてごめんな。」

由佳の部屋へ入りベットへ優しく降ろした。

「まだ僕達の他にも生きてる人はいるのかな…」

卓哉はそう言うとベットの横に座り、眠る由佳にゆっくりと布団をかけた。

「今日は寒いから…風邪ひかないようにしないと…」




部屋にある光はカーテンを閉めきった窓から入る微かな日光のみ。
優しく暖かい光はまるで現在日本を支配するその恐怖を忘れさせてくれるかのようだった。


665 :携帯厨:2005/03/31(木) 01:37:36 ID:/kNtkcRIO
一応これで終わりです。
ラストは主人公がキチガイみたいになる感じで終わりだし、全体的にはちょっとここの住人達には物足りないかなと思ったりしました(笑)

最後まで見てくれた人ありがとうございました。

携帯からなんでちょっと見にくいとこありましたらすいません。

666 :本当にあった怖い名無し:2005/03/31(木) 01:51:50 ID:gCaHUdkfO
携帯厨さん
よかったです(TдT)口べたなんで、うまい事が言えないんですけど、すごくよかったです。

667 :本当にあった怖い名無し:2005/03/31(木) 02:04:00 ID:YR6IMxzeO
手首切った子は、生きかえらないのかな…
ちょっと気になった。

668 :携帯厨:2005/03/31(木) 02:12:36 ID:/kNtkcRIO
>>666を含め何人かのコメントをくれた人達有難う御座います。

>>667
ウィルスの考えてた設定としては生きてる物へ感染し、凶暴化するって感じなので死者が生き返るみたいなものではありません。

今日は寝るんでおやすみなさい。


669 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:30:08 ID:Gb0egF760
どれくらいの時間が経ったであろうか。
やがて遠くから上空を援護しながら旋回する二機のヘリとは違う爆音が聞こえてきた。

「救援機です!助かりました!」
武田が叫ぶ。
「二尉、残った武器・弾薬はどうしますか?」
田村は積み上げられた弾薬箱を指差して言った。
「残していくのはもったいないが、全部を持っていくことは無理だ。武器と弾薬は携行できる分だけ持っていこう。」
「食料や医薬品は?」
「基地には100名以上の民間人と隊員がいるそうだ。ここにある量では到底、足りんだろう。基地にはそれなりに備蓄もあるだろうし。」
「じゃあ、置いていきますか?」
「医薬品は許せる限り、ヘリで運んでもらうようにしよう。」
「わかりました。」

670 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:31:21 ID:Gb0egF760

バババババババ・・・・・・

マンション上空に到着したのは二機のUH−60輸送ヘリだった。

「・・・ガ・・・ザ・・・聞こえるか・・・?」
「聞こえます。どうぞ。」
「こちらは黒鷹1号、機長の日高二尉だ。ただいまから救助活動を行う。上空からロープでひとりずつ引き上げる。いいか?」
「了解。民間人の女性から頼む。我々は最後に。」
「了解。2番機が接近する間、当機は上空より援護を行う。」
「了解した。医薬品が大量にあるが、これも運べるか?」
「基地には医薬品類が不足している。ありがたい。」
「では、運べるだけ用意しよう。」
そう言うと橋本は無線を切った。


671 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:31:56 ID:Gb0egF760
1機のヘリがマンション上空でホバリングを始める。サイドドアから隊員が身を乗り出すようにしてワイヤーを
下ろした。
するすると伸びるワイヤーの先端には浮き輪を細長くしたような形をしたものがとりつけられている。
これに体を通して、上へ引き上げてもらうのだ。

「では、高井さんの奥さんから。」
橋本が指示をする。
「わ、私から・・・?」
初めて体験することだけに由美子は戸惑った。
「大丈夫だよ。暴れなけりゃ落っこちはしないから!さあ、行って!」
高井が励ますように言った。
下ろされたワイヤーを村上が捕らえるとベランダの方に引き込んだ。
「さあ、奥さん、どうぞ。体を通してください。大丈夫ですから!」
由美子は言われる通りに体を通した。
固定具の状態を確認すると村上が上空のヘリに向かって親指を立てた右手を突き出した。
「しっかり持ってください!上がりますよ!」
「ハ・・・ハイ・・・!」
合図から間もなく、由美子の体は空中へ放り出されるように舞い上がった。
そしてそのままスルスルとヘリに向かって引き上げられていく。

続いて久米の妻・歩美、上宮ら女性陣がヘリに引き上げられた。


672 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:32:29 ID:Gb0egF760
「じゃあ、久米さん。どうぞ。」
「高井さんは?」
「私は最後でいいですよ。橋本さんたちとあちらの機に乗ります。」
「わかりました。それでは行きますね。」
久米はそう言うと、固定具を体にセットした。
諸ピン具センターの警備員であった佐藤、アルバイトの伊藤と佐々木も引き上げられ、民間人では高井を残す
のみだった。
「高井さんもどうぞ。」
田村が声をかける。
「いや、私はあんたたちと一緒に行くよ。空なら心配はないと思うけど、誰か護衛をつけてくれた方がいい。」
「そうですか・・・武田!横田!先に上がれ!」
田村が命じると二名はそれに従った。
ヘリはその位置を交代し、一番機が上空でホバリングを始めた。
「まずは物資を引き上げよう。」
橋本はそう言うと、下ろされたワイヤーに箱詰めされた医薬品をくくりつけた。
「鎮痛剤、胃腸薬、各種内服薬、外科医薬品・・・あるだけ持って行こう。」
高井はそう言いながら次々と薬品類を空になった弾薬箱に詰めた。


673 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:35:42 ID:Gb0egF760
「こんなもんでしょう。じゃあ、高井さんからどうぞ。」
橋本が声をかける。
「ありがとう。上で待っていますよ。」
人差し指で上空のヘリを指差して高井は橋本に言った。
高井は予備の散弾を詰め込んだバッグを背負うと首から愛銃をかけた。
橋本らもできる限りの弾薬をバッグに詰め込み背負うと「救出」を待った。
かなりの重量になったが、後にそれが自分たちの運命を左右するものになろうとは思わなかった。

674 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:36:47 ID:Gb0egF760
高井らを乗せた輸送ヘリUH−60は一路、K市にある陸上自衛隊の基地を目指した。
眼下には一見、何の変哲もない街並みが広がっている。
しかし、目に映るのは無機質な建物と放置された車両類のみ。
動く物の気配は感じられない・・・まさしく「死の街」そのものであった。

「他に生存者がいるのか・・・?よく助かったものだ・・・」
橋本は空から見える、その異様な光景に思わずつぶやいた。

「あとどれくらいで着きますか?」
田村が日高に尋ねる。
「あと15分かな。先行の二番機は間もなく到着するはずだ。」
日高は「安心しろ」と言わんばかりの力強い調子で答えた。

675 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:38:02 ID:Gb0egF760
高井は外の風景を何気なく眺めていた。その時、遠くにのろしのような煙が上がっているのを見つけた。
「橋本さん、あれ!」
高井に言われ橋本はその方向を見た。
「のろし・・・?日高二尉!九時方向に発煙信号らしきものを発見した!」
「発煙信号視認!確認するか?」
「いや、我々だけならともかく、民間人がいる以上は基地に行くことが優先だろう。後にしよう。」
橋本は高井を気遣って言った。
「橋本さん。水臭いよ!『民間人』っつても、あんたらとずっと戦ってきたんだから!誰かいるなら一刻も早く行かなきゃ!」
「いや・・・しかし・・・」
「機長さん、さっきはあの煙は見えましたか?」
「いえ、先ほどはありませんでした。」
「ほうら!ヘリの音を聞いて誰かが『のろし』を上げたんだよ!上空から確認するだけでもいいじゃない?」
「わかりました。日高二尉。『発煙信号』の方を確認しよう。」
「了解。」
ヘリは左に旋回し、「のろし」の上がる方向に向かった。


676 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:38:42 ID:Gb0egF760

ヘリが近づくにつれ、その煙は海沿いにある大きな公園の森から上がっていることが確認できた。
「海浜公園だな・・・キャンプ場なんかもあるから、誰か避難しているのかも・・・」
日高はそう言うと上空でヘリを旋回させた。
橋本らは身を乗り出すようにして「生存者」の有無を確かめる。しかし、上空からは木が邪魔して確認ができない。
「上からじゃほとんど見えないな・・・ぎりぎりまで降下してみよう。」
ヘリはゆっくりと公園の森に近づいた。

バササササササ・・・・・

突然、森の中から無数の鳥が飛び立つ。

「うわあ!」
思わず日高は叫び声を上げた。その拍子に操縦桿の操作を誤り、機体は大きく横揺れした。
「何かにつかまれ!振り落とされるぞ!」
橋本が叫ぶ。必死になって機内のいすにしがみつく。

バササササササ・・・・・ガス…バキ…!!

「しまった!エンジンに鳥が飛び込んだ!」
日高の声とともにヘリは激しく振動した。

677 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:39:17 ID:Gb0egF760
「メーデー!メーデー!メーデー!こちら黒鷹1号!エンジンにトラブル発生!」
日高は無線に向かって叫んだ。
「こな・・・くそ・・・!」
必死に機体を制御しようとする日高。機体は大きく横滑りするように上空を舞う。
「このままでは墜落する!不時着するぞ!何かにつかまれ!」
「陸地は危険だ!海に向けろ!」
「ダメだ!この辺りは波が荒い!海に落ちたら間違いなく助からん!」
「下に落ちれば『奴ら』が襲い掛かってくるぞ!」
「しかし、この状態じゃ無理だ!・・・あそこの上に降りるぞ!」
日高の目に止まったのは海岸沿いに位置する大きな工場の建物だった。
製鉄所と思われるその建物の屋上部はヘリが着陸するのに十分な広さと強度があると思われた。
「持ってくれ・・・!」
日高は必死になって機種を建物へ向ける。

「下りるぞ!つかまれ!行くぞ!」

バババババババ・・・・ガガガガガ・・・ガシャ!!ガリ!!バキ!!
ガシャ!!ガガガガガガ・・・!!!!!

叫び声がしたかたと思った瞬間、すさまじい衝撃と激突音が響いた。

「うわあああああ―――――――――!!!」

ヘリは建物の屋上部に不時着した。

678 :まこしろ:2005/03/31(木) 02:45:16 ID:Gb0egF760
>>携帯厨さん

乙です。ちょっと悲しいラストでしたが面白かったです!
続編というか、別の主人公を立てたバージョンもキボン。

>>626さん

同じ自衛隊モノなんで、興味津々です!第2話待ってます!

普通は一段落するとちょっと間を空けた方がいいかとも思ったんですが、
根がせっかちなんで、続きを早々にうpでしw
「なんだよ!もう続編ならいったん話を切るなよ!」ってあきれないで
お付き合いください!

679 :本当にあった怖い名無し:2005/03/31(木) 09:43:57 ID:sBfcsfLAO
いゃぁ、皆さん良い仕事してますね。
私も、仕事の合間や寝る前などにカチカチカチカチやってます。
職人の皆さんガンガレ!

680 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :2005/03/31(木) 13:30:21 ID:HpyO7Jak0
>>携帯厨さん
乙です!ラスト最高です!ああいうの好みなんですよね〜。

>>まこしろさん
ついつい引き込まれてしまいます。ワクワクしながら続きお待ちしております!

681 :本当にあった怖い名無し:2005/03/31(木) 21:58:19 ID:hGxPxQcZ0
>携帯厨さん
失礼といえば失礼なんだが最初の頃と終わりの方とで文章力が全然
違ってきてる。うま! 次回作よろ!!


>まこしろさん
投稿を切る場所が上手いんだよねw

登場人物それぞれに思い入れが入ってきたからあんまり殺さないでね。

682 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:23:11 ID:h+mzD/E80

「ZOMBIE 〜ONE OF THE DEAD〜」(29)

『ピギイイイイイッ・・・!!』
豚のような、甲高い鳴き声が聞こえた。
振り向くと、歩道の端に、ナニかがいた。
遠くだから、よく判らない。
女性のようだが、ナニかがおかしい。
ものすごく長い髪の毛が、風に巻き上げられている。
巻き毛のように、グルングルンと輪を描き、逆立っているようにも見えた。
・・・いったいなんなの、アレは。
鼻をすすって、思わず見入ってしまう。
『ピギイイイイイッ・・・!!』
不快な音を響かせながら、まっすぐこちらへ向かってくる。
屍人のようだが、いままで遭遇してきたタイプとは明らかにちがう。
・・・アレは、人間!?
よくは判らないが、ここはひとまず逃げたほうがいいのだろう。
と、思うのだが、ヒトは理解不能なものを見ると、我を忘れてしまうようだ。
この世界では、その一瞬が命取りになるのに、しかし彼女の異常な姿に、わたしは
呆然として眺めている。
・・・ナニかが、おかしい。


683 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:25:10 ID:h+mzD/E80

まず、髪型が妙だった。
風で舞っているようにも見えるが、髪の毛がなびくような突風なんて吹いてないし、
そもそもあの髪の毛は、触手のように自分でうねっているみたいだ。
それに、なんというか、顔が変だ。
顔の表面部分が、黒い穴で一杯になっている。
自分が見知っている、顔のパーツが全然ない。
眼や鼻、口はどこなの?
穴からたまに、紅いものが見え隠れしている。
服も奇妙なものを着ていた。
茶色と赤紫が入り混じった腹巻(それもギザギザの形の)をしており、それ以外はなにも
身に付けておらず、乳房や股間を隠すこともなく、平然としていた。
ほかには手足に分厚く白いバンドのようなものを、はめているみたいだった。
アクセサリーにしては、ずいぶんとセンスが悪い。
というか、なにもかも出鱈目だ。
第一、あの歩き方はなんなの?
手足を広げて、激しく上下運動している。
当たり前だが、その労力に比べ、全然前に進まない。
まるでエリマキトカゲのように、ドタバタしているだけだ。
狂っている。
そう思う反面、なにか本能的な恐ろしさも感じていた。
・・・なんか、ヤバイよ!


684 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:27:19 ID:h+mzD/E80

その妙なモノは、まっすぐ走ることが出来ないのか、斜めに進み店先のシャッターに
ぶつかった。
バッシャ〜〜ン・・・!!
けたたましい音で、我に返る。
『ウウウッ・・・』
と同時に、わたしを追いかけてくる屍人たちの唸り声が耳に飛び込んできた。
そしてガードレールからは、屍人の赤ちゃんが這いずって出てくる。
・・・ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ!
頭のなかで、非常警報が鳴り響いている。
わたしは残り半分になったアーケード街に入り、駅に向かって走った。
もう、嫌だ。
こんなところは、もう嫌だ。
ママ、ママ・・・!
サラリーマン姿の男の人が、柱の陰に隠れるようにして立っているのが目に入る。
大人のヒトだ!
入り口が硬く閉じられた時計屋に向かって、ボウッと立ちすくんでいるその男に、
わたしは声をかけた。
「・・・たっ、助けて下さい!」
だがこっちを振り向いた男には、片腕が付いていなかった。
『フヒィ・・・!』
「もう、嫌ぁ!!」
勢いよく飛び掛ってきた、サラリーマン姿の屍人をかろうじて避けたわたしは、再び
大声で助けを求めた。
駅に近づいてきたせいか、いままで溜め込んできた恐怖心が爆発したかのように。
「助けてぇ!助けてぇ!助けてぇぇ!!・・・だれかぁ、助けてよぉぉ!!」

どうして誰も助けてくれないの?
大人たちは、どこに行ってしまったの?
警察はなにをしているの?


685 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:29:13 ID:h+mzD/E80

これまで知らず知らずのうちに、社会に守り育てられてきたわたしにとって、誰も
手を差し伸べてくれもしないこの状況は、まさに『理不尽』そのものであった。
生き残るためには他人を見捨てるのも仕方がない、と悟りつつある反面、自分にも
それが当てはまるのだ、ということには、どうもいまいちピンとこなかった。
いま起こっている出来事を把握し、理解し、それを飲み込むのに必死だったが、もともと
ただの女子高生にすぎなかったわたしだったから、どうしても以前の常識が邪魔をする。
はっきり言って、まだ悪夢を見ている気分だった。
夢から目覚めれば、いつもと変わらぬ、平和で退屈な日常が始まる。
そんな精神的な逃げ道を、心の片隅に残していた。
ガッシャアアァァンンッ!!パリィ〜〜〜ンン!!
エクセルシオールカフェの二階のガラス窓がはじけ飛び、いきなり人が落っこちてきた。
店員姿の男の人と、年配のおじさんが地面に叩きつけられ、わたしの目の前で跳ね上がる。
悪夢は覚めるどころか、どんどん加速し続け、深い闇へと転げ落ちていく。
おじさんはそのまま動かなくなったが、店員のほうは平気そうだった。
彼は床を這いずり、一緒に落ちたお客さんのそばへ近寄っていく。
と、いきなりおじさんの体に噛み付いた。
血飛沫とともに、鼻を刺激する、馴染み深くなったあの匂いがあたりに拡散していく。
わたしではない、誰かの悲鳴が聞こえた。
上を見上げると、割れた窓から恐々とこっちを覗き込んでいる人たちが、たくさんいる
ではないか。
「・・・たっ、助けて!!」
屍人化した店員が食事をする傍らで、わたしは大声で叫ぶ。
しかし返ってきた答えは、わたしの期待するものではなかった。
「うしろ!うしろ!」
振り向くと、東急百貨店方向へ伸びる横道から、数体の屍人がよろめきながら歩いて
くるのが見えた。
「逃げて!逃げてぇ!!」
大学生ぐらいの若い女の人が、ヒステリックに声を荒げた。
二階の人たちは、わたしに向かって人事のように大声は出すけれど、わたしを引き上げて
くれようとする者は、誰ひとりとしていなかった。


686 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:31:14 ID:h+mzD/E80

恨めしげな視線を送ることしかできないわたしは、彼らの無責任な声援をバックに
また走り始めた。
屍人たちが、わたしを捕まえようと集まってくる。
あとからあとから、湧いて出てくる。
もう10や20じゃ、きかない数だろう。
いったいどれだけの屍人が、ここにいるのだろうか。
こんな短期間で、信じられないくらいの増加率だ。
朝はなんともなかったのに。
とにかく逃げ場が少ないアーケード街から、早く脱出しなければ!
気がかりなのは、駅前も人波で混雑している可能性があることだった。
そうなったら、たぶん逃げられない。
背後から唸り声が、重なるように響き渡る。
あと50m。
はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・
あと30m。
はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・
もうすぐ、もうすぐ。
はあっ、はあっ、はあっ、はあっ・・・
マックの横からまた屍人がふらついて出てきたが、視界の端に留めるだけで一気に
その場を駆け抜けた。
するとそこはもう、駅前のロータリー広場だ。
温かい日差しが、わたしを包み込んでくれる、はずだった。


687 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:33:11 ID:h+mzD/E80

駅前ロータリーは、わたしの予想に反して誰もいなかった。
というか、大きなバスがわたしの前に立ち塞がり、暗く冷たい影を落としている。
屋根付のバス停はひしゃげ、街路樹のいくつかは薙ぎ倒され、交通標識が転げ落ちていた。
ロータリーのほぼ半分が、無造作に置かれた何台ものバスによって埋められている。
さしずめバスを利用した防御壁、といったところだろう。
目の前の視界が妨げられているため、駅がどうなっているのかよく判らなかった。
(時折、なぜか笛の音が聞こえてくる)
バスの車体は思ったより低いため、潜り抜けることは不可能に近く、そうなるとこのバス
たちを乗り越えなければ、駅には入れないということになる。
とりあえず建物に突っ込むような感じで止められている、右手のバスのほうに行く。
人がすり抜けられるほどの隙間があるかもしれない。
『ウゥウゥゥ・・・』
そのとき、かすかにヒトの呻き声のようなものが聞こえた。
屍人、という直感。
これまでの経験からして、すぐそばに屍人がいるはずだ。
かすかに死臭もする。
わたしはすばやくしゃがみ込み、車体の下へ視線を移す。
屍人の赤ちゃんが這い出てくる光景が脳裏を過ぎったので、予期できない危険にすぐ
対処できるように、バスから少しだけ距離を置いて、下を覗き込む。
ただ死にたくないという臆病風に吹かれているだけの行為だったが、いま思い返せば、
なんだかんだ言いつつも、わたしの経験値がちょっとだけ上がっていたようだった。
サバイバル世界では、臆病からくる行動の慎重さが、とても重要だ。
それは論ではなく、経験を積み重ねてきたことによる実績から、そう思うのだ。
少なくともここまで生き残れたわたしには、そういう資質があったのだろう。


688 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:35:27 ID:h+mzD/E80

バスの下から覗き込むと、建物とバスの間から二本の足が見えた。
それはふらつきながら、ぼんやりと立っているようだった。
間違いない。
こいつは人間じゃなくて、屍人だ!
『ウゥウゥゥ・・・』
まだわたしに気がついていないのか、この屍人には動く気配がない。
息を押し殺して、今度はそっと後ろを見る。
アーケードの入り口から、屍人の群れが出てこようとしていた。
ここに来るまで、あと数分といったところか。
まだ時間は、ある。
まだ時間は充分に、ある。
焦っちゃダメよ。
素早く、そして慎重に、脱出口を見つけなくては。
開き直ったのか、わたしは冷静だった。
再びバスの下を観察しながら、四つん這い歩きをして、追ってくる屍人たちとの
距離を少しでも稼ごうとした。
たまに上のほうも見た。
エクセルシオールカフェから落っこちてきた屍人のことを思い出したからだ。
なにが起きるか判らない危険な状態だったから、あらゆる状況を観察しようとする。
上、下、後ろ、下、後ろ、下、前・・・
遠目で見ればバカのように思われたかもしれないが、必死だったのだ。
誰かに笑われようが、もう構わない心境だった。
死にたくないという純粋な気持ちが、わたしの生存率を高めていく。


689 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:37:15 ID:h+mzD/E80

時間がなかったせいか、適当にバスを押し込んで作られた壁は複雑な迷路のように入り
組んでおり、そのくせ人が通り抜けられそうな隙間は、なかなか見当たらない。
行ったり来たりを繰り返していると、誰かに見られているような気がする。
はっ、と顔を上げると、向こうのバスの切れ目から、誰かが覗いていた。
若い男が顔を半分だけ出して、にやけたような眼つきで、こっちをじっと見ている。
爆発する心臓からこぼれ出た悲鳴をかろうじて飲み込みながら、ゆっくりとバスの下を
見るが、本来そこにあるべき足はなかった。
気味が悪くなり、立ち上がってその脇を、彼に跳びかかれないようにして、注意深く
通り過ぎた。
横目でちらっと見ると、バス同士に押しつぶされた格好で、上半身だけが張り付いて
いる屍人だった。
にやけたような印象を受けたのは、顔が潰れたせいで眦が下がっていたからだ。
その屍人は、わたしが行ってしまうのを見て、悔しそうに体を捻っている。
彼の下半身は、暴れて逃げようとしていたためか、破損した車体の切り口で引き裂かれ、
千切れて地面に落っこちてしまったようだ。
屍人たちは生身の人間よりも耐久精度が高いので、こっちの予想もしない形で現れる
から油断ができない。
そんなことを思っていたら、わずかな隙間がある、乗り越えられそうなところを見つけた。
バス同士の隙間を埋めようとしたのか、向こう側でワゴン車を横付けにして懸命に塞ごうと
している。
だがこれならば、わたしでもなんとか行けそうだった。
屍人の気配も感じられない。
ここだ。
ここから脱出しよう!


690 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:39:13 ID:h+mzD/E80

バスにへばり付き、そのままワゴンの屋根まで移動しようとした。
しかし最近のバスは、全体的にのっぺりとしており、足をかけようとしたバンパーには
思ったほどの出っぱりがなく、片手で握ろうとしたサイドミラーも、女のわたしでは
手が届かない場所に位置していた。
凹凸のない車体だと、なかなか体を支えきれない。
いきなりズルッと足を踏み外す。
やばっ、失敗した!
もう一度。
後ろから足を引き摺るような音とともに、呻き声が聞こえてくる。
追いつかれた!?
振り返る余裕は、すでにない。
焦るな。
焦っちゃダメ。
・・・でも、ほんとにここでいいの?
ちゃんと探せば、もっと楽に乗り越えられるところがあるかも・・・
弱気な心が、鎌首をもたげてくる。
やり直している時間はない。
この先の隙間に、屍人が挟まっていたら、もう逃げ場がないのだ。
ここよ。
ここで、いいのよ。
ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ・・・
焦るな、焦るな、落ち着いてやり直せ、わたし。
パニックに陥りそうな心を押さえ込み、震える手足を使って、再度バスによじ登る。


691 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:41:19 ID:h+mzD/E80

バスのフロントガラスに掌をくっつけ、もう片方の手を反対側のバスの後部へ貼り付ける。
ひんやりとした感触が、頭の芯まで痺れ渡る。
両足を広げ、両側のバスへと押し付ける。
手足に力を入れながら、ゆっくりと上に体を押し上げた。
くっ、この体勢はかなり辛い。
それでも両手両足を使い、体を浮かせたまま前へと進む。
フロントガラスのワイパーが、掌に当たる。
両手が痺れてきたので、本能的にそれを掴もうとした。
その瞬間、柔らかいワイパーはへし曲がり、わたしはまたバランスを崩してしまう。
「・・・わっ!?」
ズルリッと片手が滑り、体が重みに耐え切れなくて地面へ落下した。
重力の法則から無駄に逆らうことはせず、素直にそのまま下に落ちたので、余計なところを
ぶつけることもなく、きれいに足から降りられたのはいいが、バスの前後に挟まれた隙間に
すっぽりと嵌まり込んでしまう。
わたしの体が辛うじて入る隙間しかなく、両手すら下ろせずに、万歳ポーズを強要される。
体を自由に動かすスペースもないので、飛び上がる動作ができない。
周囲の圧迫感に圧倒され、呆然と上を仰ぎ見る。
青空は、分厚い雲で覆われていた。
鉄の壁に挟まれた空間に息苦しさを覚え、絶望にただ震えるしかなかった。


692 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:43:10 ID:h+mzD/E80

失敗だった。
ここに入ったのは失敗だった。
いや、最初から逃げ道なんて、どこにもなかったのかもしれない。
アーケードに入ってしまったのが、そもそもの間違いだったのだ。
わたしはその失敗のツケを、これから払わなくてはならない。
わたしに下される罰ゲームは、いったいどんなものになるのか。
『グルルゥ・・・』
獣の声がした。
ビクッと横に顔を向けると、わたしが入ってきたところから、屍人の顔がいくつも覗き
込んでおり、肉のカスがこびり付いた爪と血で汚れた手が、わたしに向かって伸びてきた。
「嫌!嫌!嫌ぁ!来ないで!来ないでぇ!!」
冷静な頭はたちまち吹き飛び、わたしは無様に泣き叫ぶ。
屍人たちは、みんな男だった。
身体が大きいので、この隙間へ入るのは無理そうに思えた。
知能が低下しているせいか、身体を真正面に向けているので、なおさらこちらに進めない。
だが一番先頭の屍人が、後ろの屍人の群れに押されて、体が横向きに捻れた瞬間、一気に
わたしのいる奥のほうへ詰め込まれたのだ。
屍人の片腕が、わたしの体の、ほんの手前にまで伸びてくる。
ズルリッ、ズルリッと、伸びてくる。


693 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:45:09 ID:h+mzD/E80

「ひいいっ・・・!」
上にジャンプしようとするが、体がバスの壁にぶつかり、飛び上がることができない。
恐ろしさのあまり、わたしも無理やり身体を捻って、この隙間の奥へと後退りする。
だが距離も短いので、すぐにワゴン車で塞がれた終点に辿り着いてしまった。
この先は、もうない。
屍人が少しずつ、少しずつ、ジリジリと進入してくる。
わたしは、ここで死ぬのだろうか。
あいつに、このまま殺されてしまうのだろうか。
屍人に襲われるにしても、たぶん先頭にいるあいつひとりが、喰いついてくるはずだ。
そのぶん、苦しみは長い時間になると思う。
こんな身動きも取れない場所で、あの怪物に嬲り殺されてしまう。
体を防ぐ術もなく、ろくな抵抗すらできずに、立ったままの状態で制服を切り裂かれ、
辱められ、表面の肉をゆっくりと削り取られ、温かい内臓を強引に引き摺り出され、
そしてその苦痛と悲鳴は決して誰の耳にも届かず、飛び散った自分の鮮血を眺めながら、
誰かに看取られることもなく、暗くて冷たい、周囲の圧迫感で息が詰まるようなこの
場所で、人知れず殺されて、やがてはボロボロにされた体で徘徊する、醜い怪物へと
生まれ変わる、わたしの運命。
怖い。
怖い。
怖い。
屍人の口から、涎が垂れている。
血なまぐさい匂いを、無理やり嗅がされた。
・・・あれが、わたしの死を運んでくるの?
ゴクリッと唾を飲む。
嗚呼、なんてミジメな最期なんだろう。
こんなの、嫌だぁ・・・
『ウヒヒィ・・・』
怯えて泣いているわたしを見て、屍人が笑ったような気がした。

(適当に続く)


694 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:47:11 ID:h+mzD/E80

なんだよ、皇紀ってw
それはともかく、ようやく年度末も終わったことだし、久々に感想でも書いてみるか。

>>ある二等陸士の手記
むむ、物語の背景には、なにやら壮大な話が隠されている予感。
少しずつでもいいから、続きを描いてみたら?

>>サナトリウムさん
サバゲの裏メンバー、カコイイ!
バラバラに動いていたキャラたちが集合して、なんかチームとか組んだら面白そう。
各人の特技を駆使して、危機を乗り越えるとか。
まあ、話が全然ちがう方向へいっちゃうけどな。
カラダを壊さない範囲で、続きをお願いします。

>>蒟蒻大王さん
ワロタヨw
希望さんのもそうだけど、ある作品世界にゾンビものを組み入れると
すごく楽しいよねぇ。
ゾンビマニアの性ですな。

>>バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2さん
「山下…皆まで言うな」

個人的に、ツボにはまっちゃったフレーズww
こういうヘンなキャラとか、会話の流れとか、いろいろ勉強になるね。
気が向いたら、またなんか描いてよ。


695 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:49:13 ID:h+mzD/E80

>>かまぼこさん
息の詰まる極限状態から、笑えるオチに繋がる展開は、ある種の開放感へと
昇華するんだよね。
こういうさりげない終わり方は、洒落てて個人的に好きだな。

>> foolさん
軽快な語り口が、話をあきさせないね。
かまぼこさん同様、クールでシニカルなオチは、読後感を爽快にさせるので
好きなんだよねぇ。

>>おやじ殿
一番戦闘力が高かった佐藤の旦那が、一番早く死んじゃったの?
ひぇ〜、これからの展開がきつそうだぜ(汗
あたり一面、ゾンビだらけだしな(笑

>>まこしろさん
解除、オメ。
毎度楽しみにしております。(;゜∀゜) mカチカチカチカチ
なぜ日本映画はこういう話を、実写でできないのか、とか思うんだよな。
まあ、「ローレライ」が出てきたから、これからは特撮娯楽超大作映画が大量に
作られるようになると期待してるんだけどさ。
というか実は「リターナー」や「ピンポン」あたりから期待してるんだけどさ。
というか実は「平成ガメラ」や「ミカズキ」あたりから期待してるんだけどさ。
というか実は「ゼイラム」あたりから・・・
というか


696 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :皇紀2665/04/01(金) 01:51:14 ID:h+mzD/E80

>>けいたい厨さん
完走オメ&乙。
見捨てる話ばかりを描いているオレにしたら、すごく新鮮ですな。
こういうのって、やっぱ描いてる人間の本性が関係してくるのかなあ・・・

>>626さん
オレも早く自衛隊を出したいんだけど、話がなかなか進まなくてよぉ。
そういえば昔に比べたら、自衛隊を肯定的に捉える人が増えたな。
阪神淡路大震災あたりから少しずつ見直されてきたんだよね。
昔は民間人へ平然と小銃で殴りつけたりする横暴な自衛官とかが、小説や
漫画の定番だったけ。
力のない人たちに対して、やたら怒鳴ったり、威張ったりしてな。
ヘルメットの下の目の辺りに、斜線や影なんかを入れちゃったりしてな。
リアルな自衛官ってさ、本当はけっこうナイーブなんだよね。
世間から隔離されて、シンプルな生活を送ってるから、一般人よりスレてないんだよ。
彼らが恐れているのは、実は外にいるオレたちの視線だったりするわけ。
自分たちの存在意義が常に問われ続けているから、危険な任務を進んでこなそうと
するんだよね。
誰かを守るために、という大儀すら危険視されてたから、やめるヒトも多かったみたい。
いまはどうなのかなあ。
オレって、自衛隊がゾンビに対してどう行動するかとかよく考えるんだけど、
そのせいか、他人の考えたシミュレーションって、けっこう興味深いんだよね。

今日はエイプリルフールか。
だが、とくにネタもないし、もう寝る。


697 :まこしろ:皇紀2665/04/01(金) 02:18:06 ID:ILIwLQc30
>>くだんさん

乙です!続き待ってました!
っつうか、初っ端からメチャ怖いんですけど・・・
>>682>>683を読んだ途端、ブワッと鳥肌立ちました。
ヤベ・・・夢、見そう・・・怖ええ―――



698 :携帯厨:皇紀2665/04/01(金) 02:31:17 ID:pRHaNv/NO
まこしろさんや東京くだんさん乙です。
楽しく読ませて貰いました。
今度小説書くときの参考にでもさせてもらいますww
今回のが意外と皆さんに受け入れてもらえたので次回作はネタが思いついたら書きます。
その時はまたヨロ。

699 :本当にあった怖い名無し:皇紀2665/04/01(金) 03:24:33 ID:zpq6GOpcO
(;゜Д゜)つδプチプチプチプチプチプチプチ〜!

こ、怖い〜!面白い〜!

700 :本当にあった怖い名無し:皇紀2665/04/01(金) 03:29:23 ID:mrXHDUf30
700get

701 :本当にあった怖い名無し:皇紀2665/04/01(金) 11:03:33 ID:vUAuHy5B0
東京くだんさへ

本当に面白い話で毎回続きが楽しみです。
とくに主人公の女の子のリアリティあるリアクションがたまりませんw
何ていうかこういう現実になった時の人間をかいまみてる感じです。
たまに生生しくて(゚Д゚)オエッだけどそこがまたたまりませんwww
早く続きが見たいです♪


702 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 16:46:08 ID:X0zMRwLN0
>>701
>とくに主人公の女の子のリアリティあるリアクションがたまりません
あんな女居ねえよww
お前のリアルっていったいどこの現実だよ。妄想も大概にしろ

703 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 17:43:06 ID:zpq6GOpcO
>702
??君の方が意味不明だよ。
スレ間違えてない?誤爆?

704 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 17:51:58 ID:byN6yUBAO
作者の皆さん、投下乙。
毎回楽しませていただいてますです

俺の携帯は結構カチカチなるんで(´p`)mカチカチカチカチカチカチカチカチ

705 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 18:10:07 ID:xTivrJ5u0
「リアリティ=現実」と思いこんでいる人は来なくていいよ?

706 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 19:02:26 ID:3tTM8y4JO
>>701、703
sage進行でお願いします。
また荒れたら嫌だし作者さんもいい気分で投稿出来ないと思うので。

707 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 21:16:33 ID:A4hOUZYo0
この間このスレをみつけて、職人さんがたのお話を一気に読ませてもらいました。
長編は次回が気になるところです。

個人的にはバルビローリ ◆tl2Efoj.Y2さんの蚊の話がツボです。
ストーリーも軽妙だったし、オチもナイス。

まこしろさんの話は連続物のテレビドラマを見ているような感じで面白いですね。
「まさかそれが○○になるとは・・・」見たいな語り口がまさしくテレビっぽいですね。
ひとつ気になったのが、最初のほうでゾンビは「音には反応しない」という特徴を書いていらっしゃるのに
そのあとショッピングセンターのシーンでは音にゾンビが引き寄せられている・・・なぜ?

わたしには小説を書く才能がないので、次回を楽しみにROMにもどります。

708 :626:アンゴルモア暦06/04/01(金) 21:35:56 ID:XErXs4dF0
>>696さん と 呼んでくださった皆様
返事遅れて申し訳ないです。
いまリアリティを増そうと色々やってるんですが難しいですね・・・。
私の話のあらすじとしては政府がウイルスの発生を早期に探知し、自衛隊が
早期に駆逐するが、ウイルスの最初の発生地で活動する研究チームが取り残されて
自衛隊が助けに行く
みたいな話です・・・。

709 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 22:56:54 ID:6qgx0UzN0
>>705
この場合は「リアリティ=現実味」だろw
お前は現実味がまるでないものでもリアリティはあるって言いたいの?バカ?
リアリティあるリアクションっつったら
現実にいかにもありそうと思わせるくらいの説得力を持ったリアクションってことだろよ

710 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 23:43:03 ID:xTivrJ5u0
リアクション?

711 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/01(金) 23:46:07 ID:xTivrJ5u0
ああ、すまん。途中で送信した。
まあいいや。
うん。別にバカでいいよ。ここで論争したってしようがないし。
いや、そもそも論争らならないだろうし。
ぢゃ、せいぜい頑張ってくれ。どっかで。


712 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 02:02:33 ID:7n6TqHUCO
>711
貴方もそうだけど、今まで批判してきた人って、
具体的な事は何も言わず、逃げちゃうんだよね。
何処がどうダメなのか、ちゃんと書くべきだよ。

713 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 02:36:29 ID:gmg+ipT00
誰が批判で誰が擁護でワケワカネ

714 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :アンゴルモア暦06/04/02(土) 02:42:21 ID:qJBIZ5Ys0

まあまあ、みんな落ち着けってばよ。
リアリティを感じなかった奴は、誰がなにを言おうと感じなかったんだろうし、
リアリティを感じた奴は、誰がなにを言おうと感じたわけだよな。
そういうものは、受け手個人の感性に委ねられるモノだから、議論しても
けっきょく最後に神学論争になっちまって、スレが荒れるだけだぜ。
それでもやりたい方は、こちらへ。

【小説】zombie ゾンビ【創作】分室
http://jbbs.livedoor.jp/movie/5375/

では、ゾンビ話職人さん、お話の続きをどうぞ。


715 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 07:38:23 ID:9zXYFb2s0
とりあえず、口直しにリアルドーンの映像でも見てくださいな。
映像はW杯アジア最終予選北朝鮮vsイランの試合後の映像。
イランのバスを取り囲む北朝鮮ゾンビの大群。

http://www.nrk.no/img/467517.jpeg

日本がもし北朝鮮に勝った時のことを考えたら、(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

716 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 09:59:09 ID:rPHYX2xC0
>>711
素直じゃねーのなお前
反論できなくなると「相手してられません、俺が正しいけど議論はどうせ無意味だし」
って言いつつ逃げに入るなんて小学生の常套手段そのものじゃねーかw
自分のバカさが解ったらもう気安く口挟むの止めとけよw

717 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 10:34:06 ID:OEjuyriAO
反論できないに決まってるでしょ。そもそも議論するようなことじゃないから。
議論する意味の無いようなことに絡んできて、相手が切り上げたら「逃げ」って。
根本的に間違ってるんだよ

>>711は議論しようとしてるわけじゃないんだから、勝ちも負けも逃げも、何もない

まだ続けたいなら誘導されたとこに行きな。
誰の感性が正しかろうと、スレ違いなのは確実だ

718 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 10:46:01 ID:OEjuyriAO
違った、>>711は絡まれてないな。勘違いのようだ…すまん>>716
まぁ「リアリティ」と言っても受け手によって意味は変わってくるし、
何を「リアリティがある」と感じるかも違うから、
議論しても無意味なこととスレ違いなことは間違いないから他でやってくれ。頼む

719 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 12:23:07 ID:mqhen1VK0
前にも「リアリティ」がどうたら揉めてなかったっけ・・・

周期的に出てくるんかな。

720 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦06/04/02(土) 14:02:56 ID:OMaZ/a0e0
お互いに、微妙に相手の言ってないことに反応して、お互いの言ってないことに反論。
まあ、スルーしろや。

721 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦6,2005/04/02(土) 14:39:46 ID:hdmPwQPsO
>>4

722 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦6年,2005/04/02(土) 17:00:56 ID:JFSmm3xk0
>>701です

何やら私の発言が反感くらってるようですね。申し訳ありません。
私の言ってるリアリティとはもし本当にゾンビが出てきたら
そうなりそうだなって思って使って表現です。低脳なので他に何て
表現していいかわからなくてすいませんです。でも本当に面白いなって
思った作品だったからまた東京くだんさんの話の続き禿しく希望です。
お願いしまつm(_"_)m



723 :本当にあった怖い名無し:アンゴルモア暦6年,2005/04/02(土) 19:17:57 ID:6xdHo9wD0
そろそろ新スレを準備してはどーですか。
443kbなんで、もう少しでいっぱいになるっすね。

724 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:04:47 ID:bg0oPpak0
「黒鷹1号がレーダーから消えました!」
基地のレーダー室は異常事態に騒然となった。
「墜落か?連絡は?」
「エマージェンシーコールのあと、間もなくレーダーから・・・墜落、もしくは不時着したものと思われます。」
「どの辺りかわかるか?」
「最後に光点が確認されたのはこの位置です。その直前にかなりの低空でホバリングしていたようですが…」
「何かあった・・・?何か見つけたのか・・・?」
「わかりません・・・」
「至急、捜索機を出せ!飛べる者は全員だ!」
「了解!」

「緊急事態発生!全パイロットは至急、作戦会議室に集合せよ!!繰り返す、緊急事態発生・・・」

基地内各所に設置されているスピーカーから命令が通達される。
間もなく基地内で生き残っている8名のパイロットが集合した。

「諸君、緊急事態だ。T市に生存者救出に向かった黒鷹1号がレーダーから消えた。墜落、もしくは不時着したものと思われる。」
基地司令官、渡辺一佐の言葉に一同は動揺した。
「墜落?搭乗員の安否は・・・?」
「現在のところ不明だ。レーダーから消えた地点はここだ。ここを中心に半径20km圏内を捜索せよ。」
前方のスクリーンに映し出されたチャート図と地図の写しをパイロットたちは手持ちの地図に記録した。

725 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:06:18 ID:FY2NJy9P0
「黒鷹1号の機長は日高二尉だったな・・・ウデは隊でもピカイチだからミスで落ちたとは思えんし…何かの事故か…?遠藤、どう思う?」
「どうでしょうか・・・何か不測の事態が起こったと思われます。黒岩一尉、レーダーから消えたあの位置ですが…」
「ああ・・・ヤバイな・・・あの辺りは一番、被害が大きい地域だ・・・『奴ら』がワンサカいるぞ・・・」
「無事でしょうか・・・」
「そう願うしかあるまい・・・行くぞ・・・!」
ヘリの操縦席に座った黒岩一尉と遠藤三尉は日高らの無事を祈りながらヘリのエンジンをスタートさせた。

726 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:06:59 ID:bg0oPpak0
「アタタ・・・イテ・・・お、おい・・・全員、無事か・・・?」
日高が声をかける。
「イテテ・・・何とか無事です・・・」
狭いヘリの内部から声が返ってくる。
「あちこちぶつけたけど、なんとか大丈夫だよ・・・アイテテテ・・・」
高井は足の上に落ちてきた医薬品をつめた弾薬箱を蹴り飛ばして言った。
「全員、無事とは、これまた奇跡だな・・・日高二尉、無線は使えそうか・・・?」
橋本はそう言いながら左右に振って意識をはっきりさせようとした。
「ダメだ・・・イカレてる・・・レーダーから我々の機が消えたのは基地でもわかっているだろう・・・外の様子を見よう。」
「周囲に気をつけろ。『奴ら』がいるかもしれん。」
「ああ、わかってる。だから、先に頼むよ。俺は銃を持ってないからな。」
「そうか。ほら。」
橋本は日高に9ミリ機関拳銃と予備のマガジンを手渡した。
「副機長の秋山三尉の分はないか?」
「三尉、これをどうぞ。」
日高の問いかけに応えるように田村が自分の持っていた89式自動小銃を手渡した。
「一曹、貴様はいいのか?」
秋山は心配するように言った。
「自分はこれを使います。」
田村はそう言うと予備のつもりで肩に背負ってきた64式自動小銃を手に取った。

727 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:08:07 ID:bg0oPpak0
「外はどうだ・・・?」
橋本は割れた窓の外を用心深く眺めながら他の者に声をかけた。
「いない・・・ようです・・・ここはどこですか・・・?」
飯島が不安そうに言う。
「工場の屋上だよ・・・たぶん。」
日高が他人事のような冷静な口調で言う。
「よし・・・外に出るぞ。周囲に注意しろ。」

橋本は銃を構えながらゆっくりとドアを開けた。
ヘリが不時着した場所は確かに何らかの大きな建物、工場の屋上だった。
周囲に「敵」の姿はない。
橋本はヘリの中に残っている者に向けて親指を立てて「安全」を伝える。

「なるほど・・・ね。ここなら『奴ら』も来られんわな。」
ただ広いだけの空間。高さ1mほどのコンクリートの壁が周囲を取り巻く。
端の方には下へと通じるであろう入口がある。

728 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:08:38 ID:bg0oPpak0
「よっこいしょっと!」
今村は壁の上によじ登ると建物の周辺の様子を観察した。
建物の周囲にも「敵」の気配はない。広い駐車場と、製品を積み出すための広大なスペースが眼下に広がる。
更にその先は大海原が広がっている。
「天気もいいし、何もなけりゃ釣りでもしに来たら最高の場所なんだけどな・・・」
今村はつぶやいた。
「『のろし』は見えるか?」
橋本が声をかけると今村はコトの発端となった海浜公園の森の方を見た。
「上がっています。『のろし』というよりは焚き火の煙みたいな感じもしますが・・・」
「誰か人がいる・・・そういうことだな?」
「どうでしょうか・・・?自然発火するようなものはないですよね、きっと?」
「公園だからな。誰かが起こしたと考えるべきだろう。」
「そうっすよね。で、どうしましょうか?あそこまで行くんですか?」
「下の状況がわからんのに行くのは危険だろ。」
「じゃあ、救出を待つってことですね?よかった・・・」
今村は安心した様子で再び周囲を眺めた。

729 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:09:22 ID:bg0oPpak0
「橋本二尉!ちょっと来てくれ!」
ヘリの残骸で機材をチェックしていた日高の呼び声が聞こえた。
「どうした?何かあったのか?」
橋本は近づきながら声をかけた。
「エンジンに飛び込んだ鳥の死骸がひっかかってるんだが・・・見てくれ。」
橋本は日高に言われるがままにエンジン部にへばりついている鳥の死骸を見た。頭部と羽の部分が残っていた。
「なんだ・・・?これ・・・?なんて鳥だ?」
それは見たこともない鳥だった。頭の大きさから判断すると、体の大きさは鳩くらいのように思われた。
羽毛は黒っぽく、カラスのようにも見える。しかし、奇怪だったのはそのくちばしだった。
頭の大きさに比してくちばしのみが異様なまでに大きいのだ。
半開きになったそのくちばしの内側に細かい「歯」のようなものが生えているのが確認できる。
「こんな鳥、日本にいるのか・・・?日高二尉は見たことあるか・・・?」
「いや。まったくわからん。大きさからすると鳩のようにも思えるが・・・」
「鳩には『歯』はないだろ!?」
「ああ。だから呼んだんだよ。」
日高は困惑した表情で答えた。
「そう言えば、飛び立った鳥はどこに行ったんだ?まったく姿が見えなくなったぞ?」
「森の木にいたところにヘリが来たもんだから、驚いて飛び立ってどこかに行っちまったんだろ?」
「そんなもんかね・・・しかし、奇妙な姿をした鳥だな・・・」
「鳥に興味があるのか?」
「いや、別に興味があるわけじゃないが、この姿・・・『奴ら』と何か関係があるんじゃ・・・」
「やめてくれよ!気味が悪い・・・とにかく、救援のヘリが来るまでは動けんからな。ここにいよう。」
「そうだな。考えすぎだな・・・手分けして周囲を見張ろう。信号弾はあるだろ?用意しといてくれ!」
橋本は周囲の状況を確認するために壁際へ向かった。

奇怪な姿の鳥・・・これが新たな恐怖の始まりであった・・・

730 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:15:33 ID:bg0oPpak0
>>681さん

初期の登場人物はなるべく死なない方向で・・・ってなるかどうかは以後の
お楽しみということにしてください!

>>707
>>ゾンビは「音には反応しない」という特徴を書いていらっしゃるのに
>>そのあとショッピングセンターのシーンでは音にゾンビが引き寄せられている・・・

鋭いご指摘ありがとうございます!一応、ここでのゾンビは無機質な音には反応せず、
「人間がいる」と思われる場合にのみ反応するという特殊な能力を持っている…って
ことにしておいてください!w



731 :まこしろ:2005/04/03(日) 00:17:32 ID:bg0oPpak0
>>707さん

「さん」付けするの忘れてました。失礼しましたorz

732 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 00:44:25 ID:zwJ8/nszO
ぬおおぉぉぉ、新たな展開ですね〜!
つプチプチプチプチプチプチプチ!

733 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 00:50:29 ID:/c5Z5K5ZO
まこしろさん乙!
驚異が屍人だけじゃなくなりましたね((;゚д゚))

なにはともあれ期待(´p`)σカチカチ

734 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 01:40:52 ID:MBMYinaV0
まこしろさん、これ凄く良い!
新たな展開に期待です。
しかし、相手が鳥だと人間ゾンビ以上に強敵になりそう。

735 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 04:59:27 ID:jQgEK0iPO
うはwww面白すぎwwww
まじで次の展開期待してるよ>まこしろたん

736 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 13:11:32 ID:nAWVBfxW0
まこしろさんのお話の中では、なにやらまた不穏な雰囲気が出てきたみたいですね。
すっかり他の動植物のこと忘れてましたけれど考えてみればかれらだって……。

でも、単純なゾンビ化ではなさそうなのですごく今後の展開が楽しみです。
そうそう、707はわたしなんですけれど、わざわざ「さん」のことまで配慮していただいてありがとうございます。

続きを楽しみにしてます。

737 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 17:27:17 ID:BX7U9f9U0
自衛隊・熟練したオッサン・弱気な女の子
これが揃ってれば受けがいいみたいだな

738 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 18:40:58 ID:p76GTNtX0
>>737

それらの設定がしっかりしていれば、だけどな。

ってことぐらいはわかってんだろう?

ああ。ごめんごめん。嫌な言い方しちゃって。

わるかったねえ。

739 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 18:46:30 ID:aWMTbTexO
738
ごめん〜は棒読みでFA?

740 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 20:30:15 ID:1tbOMHpT0
>738
かなりテンパってますねぇぇぇぇぇぇw

741 :626:2005/04/03(日) 21:05:44 ID:vwXiNaCh0
前作からかなり時間を置いてしまいましたが投稿させてもらいますっ。
----------------------------------------------------------------------
降下作戦の15日前・・・・。

アメリカ合衆国 国家安全保障局本部(NSA)

「長官。軍事衛星の情報では日本海の海流温度が+2度上昇したとか。日本政府は既にこの異常を確認しております。
しばらくは情報交換を密に行うようにと通達しておきました。」
暗く閉ざされた部屋で長身の軍服を着た男が、大太りの白人男性にヒソリヒソリと話しかけている。

「何かの前兆かね?」
口を開いた大太りの白人男性はNSA長官。

「詳細は不明ですが、NASAの環境アドバイザーの話によると暖流・寒流バランスが崩れその影響で海水温が上昇した
という仮説が立っております。ペンタゴン上層部に報告しますか?」
脂汗を額ににじませた軍服の男が小さな声で言った。

「カーター中佐。その必要は無いだろう。日本海だ。アメリカには関係ない。だが、NSA次官レベルでの情報交換は密にしておけ。」
NSA長官はまるで"いつももの事"のように報告するのを静止した。

「了解いたしました。では長官、失礼します。」

暗く閉ざされた部屋から光の漏れるドアーに軍服の男は消えた。

742 :626:2005/04/03(日) 21:06:17 ID:vwXiNaCh0
一方日本国、国立環境研究所
NSAの密会から4日後 深夜

「長野さん。海流の温度データのコピー、私見てないんですけど、机の上に置いときましたから。目を通してくださいね。じゃ先、失礼します〜」
研究室の液晶画面のグラフに噛り付いていた海流研究観察部門の長野秀樹 研究員が返事を返した。
「ありがとう、美香ちゃん。お疲れ様ー。」
その言葉を返すと秀樹は再度、液晶画面の中のグラフに目を移した。
それから数分、長野はグラフと論文のデータを行き来し自分の答えを探して四苦八苦していた。
それからまた数分後、いくら集中していた長野でも長時間の液晶画面との睨めっこは相当な疲労になったらしい。
「ううっ目が・・。コーヒーでも飲むか・・・。」
長野はフカフカのディスクチェアーから立ち上がり、直ぐに背中を伸ばし両腕を高く上げた。
「ファー。」
そしてヨタヨタと歩き出し、コーヒーメーカーのスイッチを入れてカップにコーヒーを注いだ。
コーヒーの香りが長野の鼻と頭を刺激した。
「あ・・・。海流温度のデータ・・・・。」
小声で独り言を言うと美香が置いたコピーを手に取った。
「ん〜どれどれ・・ズズッ」
コーヒー一口を飲み干しデータを覗き込んだ。
「お?+4度・・・・・・・。ん!?+4!?冗談だろう・・・。これは一大事じゃないか!いや間違いだ、間違いに決まってる・・・。」
長野の額から汗が噴出した。そして温度観察センサー管理のコンピューターに走った。
「美香ちゃんの間違いだ・・・。」
自問自答しながら廊下を駆け抜けドアを蹴開け、コンピューターに向かった。
コンピューターのキーボードを連打する音が研究室に響き、手が止まると声を上げた。
「対馬観測所、佐渡島観測所・・・・。+4度・・・。何かおかしい・・。」
長野は一瞬冷静に考えた。
「去年変えた最新機器の観測装置なはずだ・・。ネットワークにも異常はない。これは大変だ・・・。」
一瞬考えた後、長野は電話に走った。

743 :626:2005/04/03(日) 21:07:16 ID:vwXiNaCh0
「ええと・・・・***-***-****だな・・。」

トーン音の次にお馴染みの呼び出し音がなり、そしてガシャと相手の受話器が取られた。

「こちら環境省、海洋担当の者です。」
「あ、こちら国立環境研究所海流研究部門の長野というものです。深夜で申し訳ありませんが海流関係の情報を知っている方いらっしゃいますか。」
電話先の男は少し疲労感のある声で答えた。
「はっ?ちょっ・・・。ご用件は・・・。」

それを聞いた長野は一喝した。

「国家の一大事かもしれません。早く!」
その異常さに少し疑問を抱いた電話先の相手は仕方なく言った。
「あっ・・・。はい、今お繋ぎします・・・・。」
数十秒後、濁った男の声が受話器から聞こえた。
「はい、環境事務次官の幕田ですが、ご用件はなんでしょう?」
それに続けて長野は言った
「日本海全体の温度がこの一週間で+4度になっています。環境省の方では確認されているのですか?」

744 :626:2005/04/03(日) 21:09:48 ID:vwXiNaCh0
そして次官も続ける
「はぁ・・・アメリカの各省庁と連絡を取り合っていますが現状だと地球温暖化による一時的なものだと聞いておりますが・・・・。」
長野は激怒した。
「何を言ってるんですか!+4度ですよ!10年でこんな急な伸びはありえない!至上初めてですよ!こんな事あるわけないんです!」

「しかしアメリカの言うには・・・。」
この言葉を次官が言った途端、長野の怒りは頂点に達した。
「馬鹿役人が!アメリカは自分の国の周りしか興味はない!日本近海での事態なんかに興味ないんだ!」
その言葉を黙りこんで聞いていた次官は言った。
「わかりました・・・。早朝、省と大学の検証チームを組織してそちらへ向かわせます。」

「よろしくお願いしますっ!」
長野は受話器を乱暴に本体に押し付け電話を切った。
その後、長野は後輩研究員を電話で叩き起こしデータの再検証を行いながら再びこの結果が深刻な事態にあるとわかった。
「これは現実なのか・・・。原因はなんだ・・・。」

745 :626:2005/04/03(日) 21:11:32 ID:vwXiNaCh0
数時間後・・・・

朝7時。研究所の大型駐車場、長野と研究所長の前に一機のヘリが着陸し、中から数人の男と女物々しい雰囲気で登場。

所長と軽く握手をし、長野にも同様に握手を交わしこう切り出す。
「はじめまして、検証チームのものです。長野さんですね?話は担当官から聞いております。原因の方は判明しましたか?」

「いえ全く・・・。」
検証チームのリーダーらしい男、落胆の声で長野に言う。
「そうですか・・・・。今現在の最新データを見せてくれませんか?」

「わかりました、研究室へ。」

長野と検証チームは研究室に篭り原因究明に乗り出しが、一向に原因はつかめず、6時間が経過しようとしたとき長野が口を開いていった。

「海底の巨大メタンハイドレードの影響では?」

メンバーの一人が半信半疑で言った。
「巨大メタンハイドレード?」


746 :626:2005/04/03(日) 21:12:49 ID:vwXiNaCh0
この問いに対して長野がこう言った。
「ああ、この温暖化はスーパープルーム以来の海水温温暖化ではないだろうか。そうなるとメタンハイドレードが有力になってくる。
更に対馬観測所、佐渡島観測所のメタンガス濃度も1週間前に比べて数倍になっている。」

「でも、日本海には少量のメタンハイドレードしか存在しないずでは?」

長野が続ける
「日本政府は韓国や中国と海底の資源問題について様々な問題を抱えてるだろう。
だから日本政府は中・韓を刺激しないために本格的な調査は今まで行ってないんだよ。」

「確かに・・・。資源関係の資料は海洋研究センターに問い合わせても正式な資料がないと担当の人が言ってましたね・・・。」

「うむ。この線で調査してみよう。海洋探査船を出して・・・・・ん・・ぉ?」

会話を続けていると研究室に老人が飛び込んできた。

「長野さん!浜が大変なんだよ!!きててくれ!」
その男は長野と検証チームを大急ぎで浜に誘導した。
そしてそこで見たのは驚くべき光景であった。


747 :626:2005/04/03(日) 21:14:38 ID:vwXiNaCh0
「えぇ・・・。どういう事だ・・。」
長野とチームの前に広がったのは大量の魚と海鳥の死骸。
4キロほどある浜を端から端まで埋め尽くしている。まさに地獄がそこにあった。
しかもその魚には死んだ海鳥が啄ばんだ後があった。

「これも温度上昇の影響でしょうか・・・。」

「わからない。しかし、大変なことになりそうだ・・・。」
長野はそういって口を閉ざした・・・。

昨日の魚大量死は環境省の意向もありマスコミには知らされず、隠密に処理するようにと通達があったが
現状から見てそれは不可能であった。現地住民から話を聞きつけたマスコミが徐々に浜に集まりつつあった。
しかも環境省の幹部はこの事態を重く受け止めず、大量死のあった浜海域での漁は続けられその海域で1日分の収穫された魚が
現地で販売されていた。だが後に非常事態が起こるのは政府も長野にも知るすべはなかった。

糸冬

第三話 最初の犠牲者までしばし・・・お待ちを
----------------------------------------------------------------------
じらしてすいません。世界を広げすぎて環境バラエティーになりそうです・・・orz

748 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 21:41:46 ID:fVQXridV0
>>626さん 乙です。

絶対に「ディ・アフター・トゥモロー」観たばっかしだろw

続き期待してます。カチカチ

749 :本当にあった怖い名無し:2005/04/03(日) 22:03:50 ID:/c5Z5K5ZO
デイアフターは塩分濃度の変化で海流が異常をきたし、環境変動
メタンハイドレートの類とは無関係でしょ
スーパープルームとメタンハイドレートに関しては少し前にテレビで見たけど

750 :まこしろ:2005/04/03(日) 22:57:51 ID:bg0oPpak0
ほんの数時間前まで地獄のような世界にいたのが嘘のように平和な青空が広がっている。
高井と田村は並んで海に面した壁際に立っていた。
「さっきまでのことがウソみたいに平和だよね、田村さん。」
「そうですね。なんでもない時だったら、ここで昼寝でもしたら最高ですよね!」
田村はにっこりと笑いながら言った。しばしの平穏な時に軽口をたたく余裕が生まれていた。

パリパリパリパリ・・・・・

遠くにヘリのエンジン音が聞こえる。

「ヘリです!救援機です!」
いち早くその音を聞き取った今村が叫ぶ。
「秋山!信号弾!」
日高は副操縦士の秋山に命じると、秋山は腕を空に向けて突き出すようにして信号弾を打ち上げた。

バスッ!・・・・プシュウゥゥ・・・・・パアァァァ――

真昼間というのに工場の上空に放たれた信号弾の明かりはずいぶんと明るかった。

751 :まこしろ:2005/04/03(日) 22:58:22 ID:bg0oPpak0
「一尉!二時方向、信号弾!」
ヘリの後部に搭乗していた三上士長が叫んだ。
「信号弾、確認!向かうぞ。」
ヘリは旋回し、信号弾の放つ明かりの方へ向かった。

「二尉!ヘリがこちらに来ます!助かりました!」
飯島が大声で言う。
「これが映画ならなかなか救出に来ないとこなんだけど、現実は意外にうまくいくもんだよね!」
高井は田村の方を向いて笑みを浮かべて言った。
「全員、準備はいいか?すぐにヘリが来るぞ!」
橋本の声が響く。

ヘリはどんどん近づいてくる。
助かった・・・!屋上にいた誰もがそう思った・・・

752 :まこしろ:2005/04/03(日) 22:58:51 ID:bg0oPpak0

キキイイィィ――――!キキイイィィ――――!

大きくなるヘリのエンジン音に混じって金切り声のような鳴き声が響いた。
「二尉・・・!あれを・・・!」
田村はヘリが近づいてくる方向とは反対に位置する公園の森から無数の「鳥」が一斉に飛び立つのを指差した。
「あの『鳥』だ・・・!」
橋本は直感的にそれがあの奇妙な「鳥」であることがわかった。
「ヘリの方へ向かっていきます!」
「鳥」は何かに憑りつかれたように一直線にヘリへと向かっていく。
「おい!マズイ!またエンジンに飛び込むぞ!」
日高は思わず叫んだ。

753 :まこしろ:2005/04/03(日) 22:59:46 ID:bg0oPpak0
「一尉、『鳥』の大群がこちらに向かってきます!」
「エンジンに飛び込んだりはせんだろ。鳥は賢いからな。自殺するようなマネはしないよ。ヘリが近づいたら逃げるさ。」
「しかし・・・一直線にこちらに向かってきますよ・・・?」
「もう目と鼻の先に日高たちがいるんだぞ!引き返せるか!」
黒岩は所詮は「ただの鳥」と思っていた。しかし、その判断は誤りであった。
「ただの鳥」ではなかった・・・
ヘリは一直線に信号弾の上がった方向へ向かう。
「鳥」たちもまた、ヘリへ向かって来る。まったく恐れる気配も見せずに。

「一尉!まだこちらに向かってきます!」
「なんで、よけようとしないんだ?!この鳥は?くそっ!」
ヘリは「鳥」を避けるために急上昇した。

ババババババババ・・・・・

鳥の群れの上を乗り越えるようにヘリは上昇する。その鳥たちはそのまままっすぐに飛んでいく。
「危なかったですね・・・」
「ああ・・・しかしヘリに突っ込んでくる鳥なんて見たことないぞ!?」
黒岩は気を取り直して向上の方へヘリを向ける。

ヘリがかわした「鳥」たちはしばらくまっすぐに飛ぶと急に方向を変えた。
180度方向を変えると、再び一直線にヘリに向かっていった。
一度、取り逃した「獲物」を追うかのように・・・

754 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:01:22 ID:bg0oPpak0
「ヘリが来ました!」
秋山が叫ぶ。
ヘリは工場に近づくと速度を落とし、ホバリングを開始した。

ババババババババ・・・・・

「二尉!あれを!『鳥』が!」
「ヘリに向かっていく!ヘリは気づいていないぞ!まずい!」

「一尉、後方に『鳥』が!」
その動きに気づいた三上が叫ぶ。
「なに!?」

キキキイイィィ――――!  バササササ・・・!
キキキイイィィ――――!  キキキイイィィ――――!

上空のヘリに数千いや数万の「鳥」が一斉に群がる。群がるというよりは「襲い掛かる」という感じであった。
開けられた後部の扉から数十羽がヘリの中に飛び込んだ。

「うわあ!何だ!この鳥!!うわあ――――!!」


755 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:02:02 ID:bg0oPpak0
ヘリの中に入った「鳥」は後部にいた三上に襲い掛かった。
その異様なまでに大きいくちばしで三上の体をつつく。
「鳥」たちは黒岩と遠藤も「標的」にした。

バササササ・・・!バササササ・・・・!キキイイィィ――――!
キキィィ――――!  バサササ・・・!

「イテ!イテ!コノヤロ!ちくしょう!」
「うわあ!操縦が・・・!くそっ!!」

ヘリは大きく左右にゆれた。
まったくコントロールできない状況である。

「二尉!鳥がヘリを・・・!!」
「なんてことだ・・・!」
「撃ち落しましょう!」
「いかん!あの数じゃ無理だ!それにヘリに当たる可能性もある!」
「鳥」は三上の露出した腕や首筋、顔面に鋭いくちばしを立てる。
皮膚は裂かれ、目を突きぬかれた三上はすでにその場に倒れていた。
瞬く間にヘリの内部は黒岩らの血で真っ赤に染まった。
ヘリはバランスを崩し、そのままぐるぐると回りながら高度を落としていった。

756 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:03:29 ID:bg0oPpak0
「ヘ・・・ヘリが・・・!」

ヒュンヒュンヒュンヒュン・・・・・・
ガガガガガガガガ・・・・!バキ!ガシャ・・・!バキバキ!!!

パイロットを失ったヘリはそのまま墜落した。

「鳥」たちはヘリが墜落すると、隊形を整える様に「群れ」を組みなおした。
そして日高らの上空を越えて「森」へ向かおうとする。

「チクショオオ―――!!」

パン!!パン!!パン!!

今村が「鳥」に向けて銃を撃つ。

キキイイィィ――!!キキイイィィ――――!!

突然、「鳥」は方向を変えると屋上の橋本らの方へ向かってきた。
「やめろ!こっちにくるぞ!建物の中に!」
橋本たちは建物内に通じる扉のある方へ走った。

キキイイィィ――!!キキイイィィ――――!!
キキイイィィ――!!キキイイィィ――――!!

「鳥」たちの声は新たな「獲物」を見つけた歓喜の雄叫びのように響いた。

757 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:06:37 ID:bg0oPpak0
ガチャ!
「クソ!鍵がかかってる!」
「どいてください!」

パア―――ン!

田村が橋本を押しのけて、扉のノブを撃った。そして田村はドアを蹴破った。
「中へ!急げ!」
橋本たちはあわててドアの向こうへ駆け込んだ。

バサササ!!バン!!バン!!
ボコン!!バン!!ボコン!!

「鳥」は橋本たちの後を追うように扉に体当たりしてくる。
「扉をふさぐんだ!それを!」
日高はドアを背中で押さえながら、入口近くに置いてあった大きな箱を足で指して叫んだ。
田村と村上が箱を持ち上げようとした瞬間。

バン!!パリ―――ン!!

窓についている小さなガラスの一部が割れ飛び散った。
「うわっ!」
思わず田村は頭を抱えるようにしてガラスの破片をよけた。

ギュワアァ―――!キキイイィィ―――!

「鳥」はガラスにその大きく鋭いくちばしを突き刺し、中へ入ろうとする。
「なんて『鳥』だ・・・!」
「鳥」の目がこちらをにらみつける。小さく黒い目の光は確かに中の橋本たちを
見据えていた・・・「獲物」として・・・


758 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:08:21 ID:bg0oPpak0
「二尉!下へ!」
「とにかく扉をふさげ!行くぞ!」
この状況において階下に誰も「敵」がいるかもしれないということを考える余裕はなかった。
ヘリを襲い墜落させた恐るべき「新たな敵」から逃げること・・・それだけを考えた。

階段を下りると再び扉があった。
窓はついていない。したがって内部の様子はまったくわからない。

「中へ入りますか・・・?」
田村が緊張した表情で言う。
「それしかあるまい・・・中の様子は・・・?物音は聞こえないか?」
「待ってください・・・シッ!静かに!」
田村はドアに耳を当て神経を集中させた。

・・・・・・

「物音はしません・・・入りますか・・・?鍵はかかっていません。」
「気をつけろ。ゆっくり開けるんだ。全員、構え!ゆっくりだぞ・・・!」
橋本は声を押し殺して言った。全員が銃を構える。どんな小さな動きをも見落とすまいと全神経をドアの向こうに集中させて。

カチャ・・・ギィ・・・

ゆっくりと扉が開く・・・ゆっくりと・・・

759 :まこしろ:2005/04/03(日) 23:15:45 ID:bg0oPpak0
お約束の展開になってきましたw
「鳥」の生態なんかは次回以降、明らかにしていきたいとオモテます。
「自衛隊・熟練したオッサン・弱気な女の子」ってこのテのストーリーでは
必要不可欠ですがな。
漏れの考えている「高井」像は単なる銃マニアのオヤジなんだけど・・・

>>626さん

ストーリーが個人的に「ツボ」にはまってます!続きうp待ってます!


760 :626:2005/04/03(日) 23:33:51 ID:vwXiNaCh0
>>748さん
ディ・アフター・トゥモローは一ヶ月前に見ましたが特に意識はしてませんでした^^;
でも無意識に使ってるかも・・・w
>>749さん
メタンハイドレードの噴出に・・・なんか出てくるって感じです(謎
まこしろさん
お疲れ様です。いやぁ、なんか私の作品より臨場感がすごいです実際に戦闘しているって感じが
伝わってきます。これからも続編期待していますっ。


761 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 00:09:32 ID:x1qMFpgcO
お二方超GJ

それぞれ、この後どう展開するのか物凄く気になります
(´p`)σカチカチしながら待つしかできないのがもどかすぃー

762 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 00:31:25 ID:l7hQb7l0O
|ω・´)つδプチプチプチ!キュリキュリキュリ!(ジョグダイヤル)
ワクワク!

763 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 00:37:34 ID:ODhudZ04O
久しぶりの投稿か・・・


764 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 00:56:50 ID:BrmwSCaoO
GJGJGJGJGJGJGJ

765 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 12:36:14 ID:hZjYHznv0
皆おもろい小説考えるのねん(;´Д`)

766 :本当にあった怖い名無し:2005/04/04(月) 21:43:50 ID:H4RUNVsx0
そろそろ新スレを。

使い切ると、難民が発生するよ。

767 :本当にあった怖い名無し:2005/04/05(火) 22:06:04 ID:991w6CEL0
1 名前:りんすびっちφ ★ 2005/04/05(火) 19:40:18 ID:???
 鳥インフルエンザに頭を抱えている北朝鮮が最近、ソウル大学研究チームが明らかに
した「キムチ乳酸菌治療法」を詳しく紹介した。 (中略)
 北朝鮮内閣機関紙「民主朝鮮」は「既存の水を飲ませた鶏は13羽中6羽が死んだが
水の代わりに乳酸菌培養液を50%混ぜたもの(13羽)と培養液原液(14羽)を飲ませた
場合は、それぞれ2羽しか死ななかった」とし、「培養液を飲ませた鶏は1週間で正常な
状態に戻り、体重が2倍近く増えた」と伝えた。 (略)
 「キムチから抽出した乳酸菌“キムチに含まれる乳酸菌(Leuconostoc Kimchii)”培養
液をウイルス性呼吸疾患に感染した鶏に食べさせたところ、1週間で完治した」と発表した。
 民主朝鮮はまた、「現在、培養液からウイルス攻撃物質を分離している最中」とし、
「今後、乳酸菌培養液を鳥インフルエンザ予防および治療剤として普及させる計画」とした。
北朝鮮は3月はじめ、鳥インフルエンザ発生事実を公開し、感染した数十万羽の鶏を埋め、
焼却処理した。

ソース
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2005/04/05/20050405000058.html


768 :本当にあった怖い名無し:2005/04/05(火) 23:01:51 ID:j29yAgO30
ヘリの名前は黒鷹ですかw
そりゃ落ちる罠。

769 :本当にあった怖い名無し:2005/04/05(火) 23:29:55 ID:J7qF+rA8O
待ち焦がれ(´д`)σカチカチカチカチ

770 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/06(水) 00:07:08 ID:ZU9SdmnU0

新スレに移行するにしても、まずスレの数をどうするか・・・
天プレだと、次は12になるんだけど、保管庫のスレを数えると
13スレ目なんだよね。


771 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 00:11:50 ID:Cu26RlMM0
OK じゃ12.5という玉虫色なスレ数で頼むよ

772 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/06(水) 00:28:54 ID:ZU9SdmnU0
【一応、次スレの天プレ案↓】(>>1改 1/2)


このスレは、ゾンビ好きな人がゾンビをネタにした小説をupするスレです。

○過去ログ

(1)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
http://curry.2ch.net/occult/kako/1030/10304/1030468085.html
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako1.html (ミラー)
(2)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その2
http://curry.2ch.net/occult/kako/1034/10343/1034309472.html
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako2.html (ミラー)
(3)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その3
http://hobby2.2ch.net/test/read.cgi/occult/1036704369/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako3.html (ミラー)
(4)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その4
http://hobby2.2ch.net/test/read.cgi/occult/1047896148/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako4.html (ミラー)
(5)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その5
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/occult/1052060297/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako5.html (ミラー)
(6)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その6
http://makimo.to/2ch/hobby3_occult/1053/1053501319.html
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako6.html (ミラー)


773 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/06(水) 00:31:10 ID:ZU9SdmnU0
【一応、次スレの天プレ案↓】(>>1改 2/2)

(7)zombi ゾンビその6
http://hobby3.2ch.net/test/read.cgi/occult/1054460858/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako7.html (ミラー)
(8)zombie ゾンビその7
http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1055955467/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako7a.html (ミラー)
(9)ZOMBIE ホームセンター攻防編 八日目
http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1062185351/
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/kako8.html (ミラー)
(10)zombie ゾンビその9
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1083297464/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0501/22/1083297464.html (ミラー)
(11)【かゆ】ゾンビの世界で戦う小説【うま】
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1100529954/
http://ruku.qp.tc/dat2ch/0503/19/1100529954.html(ミラー)
(12)【小説】ZOMBIE ゾンビ その11【創作】
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1108381059/

○作品保管庫
【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】
http://www.geocities.jp/dokidokiyunyun/
○避難所/雑談所
【小説】zombie ゾンビ【創作】分室
http://jbbs.livedoor.jp/movie/5375/

774 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/06(水) 00:34:56 ID:ZU9SdmnU0

>>771さん

12.5つーのも、渋くていいかもしれんけど、まあ、スレを立てる人の
判断に任せたほうがイイのかな?
ともかく保管庫が沈黙している現在、過去スレにはミラーを添えたほうが
良いのではないか、とは思う。

775 :fool:2005/04/06(水) 02:52:04 ID:f2UxQFsV0
今日も棺桶のセールス電話がかかってきた。
「この度はまことに御愁傷様でございました。実は私どもの棺桶のご紹介で...」
「うちにゾンビはいない!」
続きを聞くこともなく俺は電話を切った。まったく、何が御愁傷様だ。

ゾンビ事件が収まった後、残ったゾンビを焼却するわけにもいかない、という
遺族のために棺桶ビジネスが生まれた。それだけなら今のように棺桶ブーム
など来なかったのだろうが。頭の良い誰かが棺桶とダイナモを組み合わせた
商品を思いついた結果、棺桶は空前の大ブームとなった。いつまでも動き
続けるゾンビを使った半永久機関だ。きっと、それを思いついた奴は今頃
特許収入で億万長者だろう。

棺桶はクリーンなエネルギーとして政府も推奨しているし、いくらか税金の
控除もあるらしい。最近では嫁入り道具もゾンビと棺桶がスタンダードだ。
ゾンビ市場もあるにはあるが、俺の収入じゃとても手が出ない。

俺は何度目かわからない、ため息をついた。
あの時は生きることに必死になっていたが、
こんなことになるのだったら、一人くらい残しておくのだった。

776 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 11:02:12 ID:dfhOsLtZ0
>>775
乙! こういう話もいいね。
ショーン・・・の続編に使えそうだね。

777 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 11:39:48 ID:9o651Mt30
>>775
最高です。
たまに短いの落としてくれる作者さんは結構練ったりしてるんでしょうか、完成度が高いですね。

778 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 12:31:09 ID:8dglT7JP0
>>775
落ちが秀逸ですね。
こういうショートショート好きだなぁ。

話の運び方が、カジシンっぽい感じ。

779 :バルビローリ ◆tl2Efoj.Y2 :2005/04/06(水) 13:12:25 ID:utl03/z00
>foolさん
すごいですね!これだけの行数でこんな面白い話が書けるなんて
うらやましい限りです。
新作期待しております。

780 :ペグ@携帯:2005/04/06(水) 13:34:41 ID:Vmlt/pwKO
20××年4月1日
私は駅のホームにいた。
今日は街に出ようと思う。
私の家からじゃいくつもの交通機関を駆使しないと行けない。
だから滅多な事がない限り街へは行かないのだ。

街へ着いた。何も変わらない街。
あたたかい光と風がゆっくり流れる街。
私はこの街が好きだ。この街の喧騒すら私には心地いい。

用事を済ませて帰ろうと、駅へ向かう。
途中、異臭を放つ建物があった。
あまりにも臭いので急ぎ足で通ろうとした時、建物の前にいた小肥りで眼鏡をしてる男に声をかけられた。
「そこの君、この異臭は何だと思う?」
「分かりませんし、興味がありま…」
男は言葉を遮る。
「ははは、そんな事言っても君の顔には知りたいって出てるぞ!」
何だこの男は。気に障る。
「そうですか、じゃぁ…」と言って振り向いた時、男は急にトーンを変えて言った。

「死んだ人の臭いだよ」

瞬間に私は駅の方へ走った。何故か走った。怖かった?…恐かった?
何でもいい、とにかく家に帰りたかった。男は続きを言おうとしたが
『失敗した…』とか『感染する…』などの言葉しか聞こえなかった
ホームで電車を待つ間、あの『男』の言葉が脳内を駆け巡る。

コワイ…コワイ…


781 :ペグ@携帯:2005/04/06(水) 13:53:27 ID:Vmlt/pwKO
自宅近くの駅に着き
商店街の中を走って帰る
何かに追われるような圧迫感

ようやく家のマンションが見えてきた
鍵を鞄から出しながらエレベーターに乗る

コワイ…コワイ…!

ドアの前に着き、鍵を開け、部屋に入る。鍵を閉めて、すぐにベットへと向かった。
明かりもつけずにベットへ飛込んだ。
カーテンから光が漏れている。
もう夜だが隣の公園の光が入ってくるのだ。

ふと照らされた壁にかかっている
カレンダーに目をやった。

同時に「あっ」と声をあげた。

今日は4月1日。嘘をついていい日だ。
安堵感が私を包む。ため息を一つした。

しかしあの異臭は何だったんだろう…
本当に人が死んだ時の…
そう考えながら
安堵感と疲れに押し潰されて
私は眠りに落ちた…


782 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 13:54:38 ID:EPhrqheX0
>>775
落ちが秀逸ですね。
こういうショートショート好きだなぁ。

話の運び方が、ホシシンっぽい感じ。

783 :ペグ@携帯:2005/04/06(水) 13:55:40 ID:Vmlt/pwKO
お粗末でした…
続きを書けたらいいなと思ってます
変な文面がありましたら、容赦なく叩いてください。
では失礼しました…

784 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 17:03:11 ID:dfhOsLtZ0
>ペグさん

乙。ゾンビを登場させない、or存在を前提としない設定はいかがなものかと。

ゾよりむしろ「人気メニューはナポリタン」の流れかと思ってしまったよ。

引き続き次回作もよろ。

785 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 21:17:54 ID:1dvqgln1O
>>784
別にいいんじゃないの?
このスレの住人かゾンビ映画大好きってヤシじゃないと楽観的に誰でも考えるでしょ。
認知性バイアスだったっけ?確かそんなやつが働いてしまうんだよ。

786 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 21:28:23 ID:uZHm95sH0
>>785
別に批判してるわけじゃないよw
ゾンビの影だけで話を引っ張る、ってのもありだと思う。
でも特にゾンビである必要もないんじゃないかなーと思っただけ。

ま、そのへん、オレも「別にいいんじゃないの?」って感じだけどw

787 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 22:27:09 ID:1dvqgln1O
それならあんな書き込みするなよアホ。


788 :本当にあった怖い名無し:2005/04/06(水) 22:28:12 ID:94sCvRHO0
>>770
>天プレだと、次は12になるんだけど、保管庫のスレを数えると
>13スレ目なんだよね。
多分、オカ板を含むhobby7鯖が飛んだ時の名残りだと思うよ。
オカ板の全スレが消え去ったのには、びっくりしたよ。


789 :本当にあった怖い名無し:2005/04/07(木) 00:40:17 ID:yUH6wCEM0
>>787
カッカ カッカ

790 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/08(金) 02:00:24 ID:htkUyCSo0

fool氏の「半永久機関ネタ」と、ペグ@携帯氏の「小肥り男」をパクって、
1本でっちあげ。↓


「箱男」

楽市泰造が会社を退職し、引きこもってからすでに3年が経過した。
そろそろ貯金が尽きかけており、来月の家賃の支払いがかなりヤバイ。
しかし少なくとも、電気代に関してはなんの心配もない。
先月、ヤフーオークションで「永久機関」を手に入れたからだ。
落札価格は無料という触れ込みだったので、それがよくあるジョークや逆に警戒感を
根付かせ、なかなか引き取り手が現れなかったようだが、楽市の追い詰められた精神
状態は、目先の苦境を凌ぐことで精一杯だったので、藁をも掴む思いで買って、というか
貰ってしまったのだ。
その結果、楽市は「永久機関」の恩恵を被り、電気代はタダになった。
もっともそれ以外、金銭的にピンチなのは相変わらずだったのだが。
なんとかして金を稼がなくては、やがてこのアパートから追い出されてしまう。
さて、どうしたものか。
ふと台所の隅にある、「永久機関」へ目が行く。
粗末な木箱。
なかからガサゴソ音がし、かすかに呻き声のようなものが聞こえる。
それになんか臭い。
こいつが、無限の電力を生み出しているのか。
いったい、なかはどうなっているのだろう・・・


791 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/08(金) 02:02:18 ID:htkUyCSo0

楽市は思い出す。
送られてきた誓約書を付したメールには、特許侵害を防ぐため、「永久機関」を分解し、
箱の蓋を開けることを禁止します、と書かれていた。
契約に違反した場合、賠償金を請求されるらしいが、なあに、バレなきゃいいんだよ。
なにしろ、タダで配るぐらいだ。
賠償金なんざ、ハッタリに決まってるさ。
まったく無害なクリーンエネルギーで、しかも半永久的に稼動する夢の技術。
これがもっと世間に出回れば、公害問題だって解決だ。
オレは人類の発展のため、やむを得ず箱を開け、この技術を手に入れる。
いわゆるボランティアだ。
ただしそれに関する、手数料はいただくがなwww
さてっと、さっそく中身を拝見するか。
まともな工具がなかったので、楽市はバールのようなもので、がっちりと固められた
箱の蓋を無造作にぶち壊していく。
そして開けられた木箱のなかには・・・
死体が入っていた。
それは腐りつつあるものの、くねくねと動き回り、体中に組み込まれたダイナモが
その動作にあわせて、回転している。
こっ、これが「永久機関」の正体・・・!
これは箱ではなく、「棺桶」だったのか・・・!!
次の瞬間、死体が唸り声を上げて、「棺桶」のなかから飛び出してきた。
慌てた楽市は、書斎兼寝室兼居間である、たったひとつの部屋に逃げ込んだ。
カギがないので、本棚でバリケードを作る。
引きこもりの彼にとって、アパートの外に出るという選択肢はなかった。
彼にとって、この狭い空間こそ、世界の全てだった。
結果、逃げ場のない場所に追い込まれてしまったわけだ。
ゾンビと化した永久機関の本体が、部屋のドアを叩きまくっている。
ヤバイぞ、ヤバイ。
こんなヤバイものを受け取ってしまったのか、オレは。
とにかく早く、警察に連絡を・・・


792 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/08(金) 02:04:53 ID:htkUyCSo0

そのとき楽市は、繋げっぱなしにしていたノートパソコンへ、一通のメールが届いて
いることに気がついた。
差出人の名前を見て、あっと声を上げる。
『♥ココロのスキマ・・・お埋めします 永久機関販売促進代理人 喪黒福造』
オレに「永久機関」を売りつけた張本人だ!
楽市はメールを開け、恐る恐るに文面を読む。
『楽市さん、あれほどなかを覗いてはいけないと忠告したのに、覗いてしまいましたね』
ガァ〜ンッと、楽市のアタマは殴られたような衝撃を受ける。
なっ、なぜ、オレが箱のなかを見たことを知ってるんだ、コイツは・・・
『それではお約束通り、賠償金を請求いたします。
いえいえ、お金は一銭もいただきません。
いただくのは、あなたのココロと肉体、death』
そして楽市が読み終わると、なにかのウィルスが仕込まれていたのか、画面一杯に
顔文字が浮かび上がった。
『ド━━━━━━━━━━m9(^Д^)━━━━━━━━━━ン!!』
と同時に、部屋のバリケードが破られ、血に飢えたゾンビが侵入してきた。
「ギニャアアアア〜〜〜〜!!!!」

寝静まった街のなか、どこからともなく絶叫が響き渡った。
そんな夜道を、ひとりの中年男が大きなバックを片手に歩いている。
黒いスーツに帽子姿のその男は、いかにもヤレヤレといったカンジで呟いた。
「約束事を軽んじる昨今の風潮は、まことに嘆かわしいものです。
まあ、彼は単なるニートでしたから、これからその身をもって他人へ奉仕活動を
することを考えると、喜ばしい門出だったのかもしれませんがねぇ・・・
お〜ほっほっほっ・・・」
不気味な笑い声を立てると、その中年男は闇に消えていく。
あとにはただ、静けさが残るのみ。

(おわり)


793 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/08(金) 02:14:45 ID:htkUyCSo0
>>1>>772-773を参照にしてもらいたいわけだが。

次スレの番号の件だけど、埋もれていたスレに「.5」を付ければいいかもな。
そうすれば以降の番号がずれなくて済むし。
ただ問題は、保管庫でのスレのアドレスを見ると、
「zombi ゾンビその6」はkako7、「zombie ゾンビその7」はkako7aだから
前者を(7)、後者を(7.5)にすればいいような気もするが、
天プレでは「【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その6」が入って
いなかったわけだから、こいつを(6.5)にするべきなのかな。

間もなくここも埋まるけど、その前に意見を求む。


794 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 07:26:09 ID:PjG0xk49O
いろいろ練り合わせただけで面白みがまったく無いね…
ただのパクり。

しかも最後が笑うセールスマンネタって。
糞である原作にすら劣る糞

795 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 11:21:32 ID:TwGXlqqC0
一気に冷めた
真面目に書く気ないなら態度改めろカス

796 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 11:37:05 ID:VbPS6xqiO
いや。ふつうにオモシロイじゃん。

797 :名無しゾンビ:2005/04/08(金) 12:06:39 ID:PHCUdYUtO
東京くだんさん乙。
794-796
今の論点はそこじゃない気が…それは、どこかにあった(忘れてしまったけど)感想板でよろ。

話し逸れましたが、番号の件、(私は1じゃないですが)ホームセンターを6.5というのに一票です。これからも面白い作品よろしくお願いします(*´p`)mカチカチ

798 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 14:10:13 ID:O/0UwtOd0
荒れてる気がするので

   旦

湯のみおいときますね

799 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 17:42:25 ID:x+LHla4W0
批判するくらいなら自分でアゲろ!ヴォケ!

800 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 18:41:19 ID:iq2euYk+O
厨房乙

801 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 19:18:11 ID:ZyEcps1D0
>>794
こんなところで何してるんですかぁ?
堕ちるとこまで堕ちてますねぇぇぇぇぇぇぇぇぇw


802 :本当にあった怖い名無し:2005/04/08(金) 21:44:04 ID:H4rDyiw/0
普通に (・∀・)イイ!

一生懸命というよりも「こんなのどーよ」ってサラサラッっと書いたって感じ。
つべこべ論評してるほうがバカ丸出し。
そんな暇あったら本編頼むよ〜、って思いもありますけどw

803 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/08(金) 23:06:33 ID:G78mshsl0

       ∧_∧
      (・ω・)         
     /⌒   `ヽ-:,,     >>798
    / /  ★ ノ \; 旦~     
   |( /ヽ   |\___E)     
   | |\ /━━|   ''ミ...
  | |  (   _ノ |     "-:,,.....
  |  |. |   / /         "-:,,
  |   |. |  / /          ,,,-ー"
  |   .|(___)__.)       ,,,-ー"
 |    l|::::|::::/   / """"
 レ⌒\〉:::|::::| ,,,-
     /::::|\:\
     ∠/   ̄

>>797さん

天プレを基準にするということですね。
保管庫が停止しているから、オレもそのほうがいいかなと思います。
となると>>772−773に書いたスレ順は、

(5)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その5
(5.5)【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その6
(6)zombi ゾンビその6

以降、>>1天プレの基準に沿う形ですね。
ちなみに>>793で「6.5」とか書いちゃったのはオレのミスで、スレが立った順だと
「【ゾンビ】ホームセンター攻防扁【ゾンビ】 その6」は「5.5」というナンバリングですな。
とまあ、こんなカンジで、どうよ?>>ALL

でオレは、,次スレの即死対策のため、本編の続きを書くのでアトヨロ。

804 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 00:10:11 ID:hUeUITnuO
くだんさんの作品、好きだったのにな…
こんな堂々とパクリ作品を投下する方だったとは。

しかも罪悪感皆無で批判は全部ぬるーですかそうですか
叩きレスはスレ違いだとは思うけど、
今回はくだんさんに非がある…というか思慮に欠けるというか。
とにかく、反発を生んだ原因はくだんさんにあるんだから何かしら対応してほしいところ。

805 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:00:44 ID:D31/U/Wa0
>804
俺的には全然OKだと思うな。
いろんなジャンルに手を出してみるのも良いと思う。
次の作品に活かせるかもしれないし。
現に劇画専門と思われている作家が
SFや動物モノの漫画書いてみたりもしてるよ

806 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:04:33 ID:CFEQFFON0
くだんさん=何々。
と、決め付けるのもどうかな?


807 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:08:26 ID:U9hU9352O
批判では無く批評をした方が良いのでは?。どうして人を逆なでする様な文書しか書けないの?。

808 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:17:29 ID:Kpq6Z7stO
さっきから無意味に批判している奴は脳みそゾンビか?
クダン氏はちゃんとパクると言ってたはずだぞ?
それをパクられた本人でもない外野が鬼の首を取ったかの様に……
恥ってもんを知ったらどうだ?


809 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:17:33 ID:xXgEypMz0
>>807横レスで堪忍(;^h^)ゴメンシテ!

もしかしたら批判と批評を取り違えてるか、若しくわゴッチャにしてる可能性も・・・


810 :名無しゾンビ:2005/04/09(土) 01:23:26 ID:CN47VCBjO
くだんさんのショートに賛否両論あるみたいですが、少し間空いてしまったし次へのつなぎとして軽く読み流す感じで読めないですか?
私はありだと思いますし、いちいち槍玉にあげることないと思うのですが…。

811 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 01:39:31 ID:cyrwFdIl0
次スレの話し合い、告知はこっちで。

○避難所/雑談所
【小説】zombie ゾンビ【創作】分室
http://jbbs.livedoor.jp/movie/5375/


812 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 04:47:03 ID:2ZgjDHDQ0
>>810
俺もツナギにつもりで読んだけどなー
わざわざ叩くようなもんでもないだろ

813 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 07:14:59 ID:hUeUITnuO
いやいやいや、ジャンルなんかどうでもいいよ
問題だと思うのはパクリっつー事実ね

「パクらせてもらう」と事前に言ってるってことは、
パクリそのものに問題が無いと思ってるってことでしょ?
これ、まずいと思うんだけど。
仮に俺が「パクった作品投下します(^ω^)」とか言いつつ
くだんさんの作品のアイデアをそのまま使ったようなものを投下したら明らかにアレでしょ、問題でしょ


面白いかどうか、なんのジャンルかとかじゃなくて、
他人のアイデアをそのまま使うことが問題だと思うんだが、どうよ?

814 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 07:27:02 ID:A1s4njjLO
>>813
なに必死になってんの?

815 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 07:34:20 ID:hUeUITnuO
なにって言われてもね。

自分の意見に対してズレた否定をされたから、でいいや。

816 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 07:47:24 ID:TeZ2P+lZO
>>815
事前に断り入れてアイデア貰うぐらいならいいんでない?その結果面白い物ができれば。
逆に縛り過ぎて職人さんが離れる方が困る。

817 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 08:04:36 ID:XfZhYK1q0
>>815
死ね。おまえみたいのがいると職人さんが投下しにくくなるだろ

 他 で や れ

そもそも東京くだんだぞ?
どんなに正論でも自分に不都合なレスなら無視するに決まってるだろ
つまり擁護の連中が喰い付いてくるだけで本人の耳には入らないんだよ
そういう意味でも

 他 で や れ

いやマジで

818 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 09:04:06 ID:nLqEsexU0
わたし的には、作品読ませて貰って、楽しませていただいてるので
おもしろければイイかなと。

819 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 09:41:03 ID:+Y6/TEfP0
まあ、くだんさんの小説は面白いしそういう人が
話のネタパクルとまた違った楽しさみたいのがあっていいんじゃない?
それに頑張って作品書いてくれてる人に文句言ったり罵倒して荒らすのは
良くないと思われ・・




820 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 10:14:23 ID:A1s4njjLO
>>817
その前に
自分の身の回り整理しとかなきゃ
いけないんじゃないの?(プゲラ

821 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 11:00:52 ID:+Y6/TEfP0
もう皆仲良くしようよ
なんでこんなに荒れてるんでつか(ノω・、)グスン
荒らしイクナイよ(´・ω・`)ショボン

822 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 11:17:10 ID:nCz634yk0
>>817
前半はともかく真ん中の数行には同意
東京くだんの目には読みたいレスしか映らない
まあ批判に喰いついて来る擁護はほとんど本人くさいがなw

823 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 11:32:22 ID:2pm5saKe0
最近作品投下頻度が下がっているのが諸悪の根源、

824 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 11:58:17 ID:+Y6/TEfP0
>>821です

作品投下頻度が下がっているのが諸悪の根源かもしれないけど
そんなに言い争わなくてもいいと思います(ノω・、)グスン
私は東京くだんさんが好きで良く見てたけど荒れてるのを見ると
(´・ω・`)ショボン です



825 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 13:48:09 ID:Z7LXdzHO0
この流れを見ていると痛感するのは、読み手にすら古参は減ったのだと言うこと。
古参読み手は今の流れに凄くデジャブー感じてますよ?
頼むから進化しろ、荒らしども。

826 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 14:12:14 ID:cyYjTTUcO
自分で古参呼ばわりでつか。笑えますね。

827 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 14:15:08 ID:Kpq6Z7stO
荒らしのカス共はみんなスルーしよう!
こんな意味のない討論より、作品が読みたい。


828 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 14:46:42 ID:6+reqdNz0
否定的な意見=荒らしとして罵倒する読み手も「荒れ」に一役買っていると思う。
例えば>>827のようなレスね。放置できないのなら、荒らしとどう差異があるのかと。

それと・・・くだん氏の人柄にも「荒れ」の原因があるんじゃないかと。
普段から否定的なレスには耳も傾けない(これはこれでいいことだと思うが)傾向があるけど、
少なくとも今回のことに関してはくだん氏に非が無いとは思えない。

やっぱね。否定的なものでも、ちゃんと「意見」という形を為しているレスくらいには応対してもらいたいところ。


全体的に大人なまこしろ氏のレスを読んでいると、くだん氏のレスは明らかに子供っぽいと感じる。
こんなこと書いてる俺もアレなんだけどな・・・(´・ω・`)=3

829 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 15:26:36 ID:+Y6/TEfP0
でももうそれはそれで終わらせて次の作品読みたいです(´・ω・`)
人の非を指摘し出すとキリがないからどんどん荒れていくと思います(´・ω・`)
もうそれはそれで次に進みませんか(ノω・、)グスン

830 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 15:52:44 ID:Kpq6Z7stO
パクりでもいい!パクりイクナイ!はもういい。
そんなもん持論の押しつけ合いになる!
スレ違いだから専用のスレでも立てろ!
俺は作品を読みたいんだよぉ!

831 :きむたんく:2005/04/09(土) 16:13:30 ID:rA2rSrdEO
よーし!俺サマに任せろ!
天才きむたんくがナウくてキャッチーな作品に仕上げてやるぜ!
心配すな!案ならある!
近日投稿してやっから!


832 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 16:20:34 ID:k5N/QIkRO
>>828わかるけど
でも否定的な意見って大概いい加減で、つまらない最低とかいうのばっかりじゃない?意見は意見として分をわきまえるべきかと。せっかく投下してくれてんだし、作品を興味ないと感じるならスルーの方がましかと。作者攻撃が始まったらもう荒れる一方だし

833 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 16:21:03 ID:+Y6/TEfP0
きむたんく

期待してまつ(・ω・)っ旦

834 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 16:35:13 ID:Kpq6Z7stO
ガンガレ!キムタンク!
強いぞ!キムタンク!

835 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 20:20:31 ID:XS7L4qFW0
新作ないのが諸悪の根源

836 :東京くだん ◆pxvKLXYkO6 :2005/04/09(土) 21:11:37 ID:aZ+vYX250

話の続きを描くために仕事を早めに終え、その前に少しスレに立ち寄ったら、
この荒れように呆然。
作品投下が主体のスレでは、荒れそうな議論はスルーするよう心がけていたが、
ちょっとオレの意見も言っておこう。
オレが「永久機関」(タイトルを「箱男」から改題)を描いたのは、ちょい上にあった
fool氏とペグ@携帯氏のショートショートが面白かったからだ。
それに刺激されて、自分も彼らの話をネタに、即興でパッと描いてみた。
まだ本編ができていなかったから、たまにはいいか、と軽い気持ちで投下した。
で、返ってきた批判がコレ→>>794-795
感情剥き出しで、オレのことを気軽に糞とかカス呼ばわりする人間へ、なんと
答えれば良かったのか?
日本へ因縁をつけて、反日デモを繰り返す隣国民族のような、不愉快さを感じた。
だから距離を置いたほうがいいと判断して、まともに相手をせず放置した。
fool氏とペグ@携帯氏が直接オレを非難するならまだしも、どこの誰かも判らない
あきらかにケンカ腰の厭らしい相手を無視する権利ぐらい、オレにだってあるはずだ。
万人受けの作品なんて存在しないし、嗜好の合わない相手と言い争ったって疲れるだけで、
実りのある成果がなんら得られないのは、2chをやっている人間ならば判るだろ?
荒らし・煽りは放置。
それがネット掲示板で、物事を円滑に進めるコツだ。
そしてこのスレのルールでもある。
>>794-795が荒らし・煽りではない、と断言する人間には通用しない理屈だろうけどな。
なにを言っても理解できない人間には、なにをやっても無駄なんだ。


837 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 21:21:42 ID:cyYjTTUcO
これには笑うしかないなw

838 :本当にあった怖い名無し:2005/04/09(土) 21:30:42 ID:hUeUITnuO
>>836
言いたいことは大体わかるんだが、これだけ教えてくれ。

 パクる許可を事前にもらったか否か?

少なくともこのスレッドにおいては
そういったやりとりは見受けられないのだけど…

もし他で本人方に許可を取っていないのであれば、反感を買って当然と思われ。
さすがに荒らしに謝れとは言わないけれど、自分の非くらい認めていただきたい。

事前に許可を取っていたり、他人の作品をパクることは
まったく問題ないと思っているなら俺から言うことは何もないけれど

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