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なにそのツンデ霊☆四人目★

1 :本当にあった怖い名無し:2006/06/19(月) 23:17:37 ID:2ued6Dho0
怖い話に出てくる女幽霊は実はツンデレなのではないかという新説を
検証してみるスレッドです。

前スレ
なにそのツンデ霊★四人目★
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1145453459/
なにそのツンデ霊★三人目★
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1142094064/
なにそのツンデ霊★2人目
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1139653191/
なにそのツンデ霊www1人目 
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1131190956/
まとめサイト
http://www.tsunderei.org/

125 :からかさおばけ 1/4:2006/06/27(火) 23:01:52 ID:JPBC2hqM0
帰宅した圭太は玄関で腰掛けている女を見て吃驚した。
誰だ? 鍵もかかってたよな、どうやって家の中に……

「あ、お帰りなさいー」
「た、ただいま?」
あいさつしてる場合じゃないだろと内心自分に突っ込みを入れる。
「いや、あんた――」
「それよりっ、ひどいです! ご主人様、なんで私を使ってくれないんですか!?」
「は?」
女の言葉はさらに圭太を混乱させるに十分だった。
「せっかくの梅雨なのに、私じゃなくてそんな地味なやつばっかり使ってっ」
ご主人様ってなんだ? なにを使えって? わけ分かんねえ。
「あー、いや、あんた誰だよ」

女は口を噤んでぱちくりと目を瞬いた。それから少し楽しそうにまた口を開く。
「そーですよね、分かんないのも仕方ないです。聞いてビックリしてくださいねー。
 なんとっ、私はご主人様の傘ですー」
なにか後ろからファンファーレでも聞こえてきそうなテンションで女はそうのたまった。

「かさ?」
「そうです。ほらっ、見覚えありませんかー?」
そう言いながら着ているレインコートの裾をちょんとつまむ。
ピンクの水玉模様で、丸っこい露先らしきものが付いているそれに似た傘を、確かに圭太は知っていた。
もしかしたらたまにはこんなファンタジーなことも起こるかもしれない。
ある程度夢見がちで単純な圭太は女の話を信じてみることにした。

126 :2/4:2006/06/27(火) 23:03:04 ID:JPBC2hqM0
「なんで傘が、いきなり人間になったんだ?」
「ご主人様が使ってくれなくてさみしいから、からかさおばけになっちゃったんです」
「からかさ、って……。1つ目に1本足のアレじゃないのか?」
「だってそんなの気持ち悪いじゃないですか。そっちのほうがよかったですか?」

1つ目1本足の唐傘お化けが玄関で出迎えてくれるのを想像してしまう。
ピンク水玉でも、むしろそれが余計に怖気のするイメージだった。

「……いや、こっちのほうがいい」
「そーですか。よかったです。
 それよりっ、ひどいです! なんで私を使ってくれないんですか?」
思い出したように再び怒った顔になる。忙しいものだ。
「前まではよく使ってくれたのに、もう、私はいらない傘なんですか……?」
今度は一転悲しげな表情になった女に、圭太は少々あきれていた。
「つーか、大体お前、俺の傘じゃないし」
「へ?」
「お前の持ち主は、あー、俺の前の彼女だよ」
「えーっ!?」
「……つーかなんで気づかねえんだよ」
「うー……。だって、普通の傘だったときは目も耳もなかったんですよー」
しょんぼりとなった女は突然圭太の手をがっしとつかんだ。
「ほんとだー。ご主人様の手はこんなにごつごつじゃなかったです……」
ごつごつで悪かったな。

127 :3/4:2006/06/27(火) 23:04:21 ID:JPBC2hqM0
「あのー、ご主人様はいつお迎えに来てくれるんでしょー?」
「……来ないだろうな」
「えーっ? なんでですかっ?」
「もう別れたんだから仕方ないだろ」
「そんなのってひどいです……。あなたがご主人様を振ったんですか?」
「振ったっつーか、まあ、いろいろ話がこじれて」
「ひどいですひどいですー。あなたと別れたご主人様は、私のことを置いてきぼりにして
 雨と涙に濡れながらこの家を飛び出していったんですね」
女の目は潤んでいる。ずいぶんと想像力のたくましいことだ。
が、その想像があながち外れでもないことが圭太を返答に窮させた。
「いや、ひどいとか言われても……」
「分かりましたっ。ご主人様の無念はご主人様の傘である私が晴らしてみせますっ。
 だいたいっ、私がご主人様に置いてかれちゃったのはあなたのせいなんですっ」

女はやけに意気込んでいる。いくらこんなのといってもお化けの類に怨まれるのはまずかろうか。
一体こいつはなにをするつもりなのかと圭太が少しばかり身構えていた時だった。
「まず、そんなやつはいらないです」
言うが早いか、女は先刻圭太が傘立てにしまったばかりの傘を手にし、ばきりと。
バキリとは折れないまでも、使い物にならないくらいには曲げてしまった。
「なっ……。この同族殺し」
「ふーんだ。私はそんじょそこらの傘とは違うんですー。とにかく、これであなたの使える傘は私だけ。
 雨が降ったらちゃーんと頭を下げてお願いしてくださいねー。気が向いたら使わせてあげますから」
「いや、お前みたいなもろ女物の傘使いたくねえし」
「むーっ。女物じゃなくて女の子ですー。女の子が男の人とくっつくのは普通じゃないですか。
 あなたは男の傘のほうが好きなんですか? やだーっ、ホモです。私はノーマルですー」
訳が分からん。お前は傘だ。ノーマルじゃない。

128 :4/4:2006/06/27(火) 23:05:24 ID:JPBC2hqM0
かくして、傘女は圭太の家に住み着くことになった。なにがしたいかはよく分からんが。
圭太が新しい雨具を購入するや否や女はそれを破壊し、意地でも自分を使わせようとする。
圭太は圭太で、なにがなんでもこんなへんてこな傘を使うつもりはなかった。

「いいかげん観念してくださいー。ほらー、ざんざん降りですよ?
 ずぶ濡れになっちゃたら、いくら馬鹿なご主人様でもかぜ引いちゃいますー」
「だれが馬鹿だ。つーか俺はお前の持ち主になったつもりはねえ」
「むーっ、今のは言いまちがえただけですよーだ。あなたなんかただのご主人様のかたきですっ。
 それよりっ、いいかげん私のこと使ってくださいー」
「ああもう、うるせえな。お前もう傘じゃないだろ。使いようがねえよ」
「そんなことないですー。ほら、こうやって――」
着ているレインコートの前をがばっと捲り上げる。
「ここに入れば雨からちゃーんと守ってあげられます」
「……入るかよ」

つーか、中身裸じゃねえか。

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