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なにそのツンデ霊☆四人目★

198 :ねこにまたたび 1/4:2006/07/03(月) 23:33:12 ID:P38xH+1F0
子供の頃、たった1度母の田舎に行ったことがある。
祖母の葬儀のためだったのだけれど、僕は祖母を知らなかったし
葬式なんて幼い僕には意味の分からないただの退屈ごとだった。
だから僕はその数日間を1人で遊んで過ごしていた。

ちょっとした探検気分で裏山に登ってみたときのことだ。
僕はそこで、とてもかわいい猫に出会った。
尻尾の先が2つに分かれていて、珍しい猫だなぁ、と思ったことを覚えている。

猫は、しばらく僕を見つめたあとで、「なーぉ」と鳴いた。
それから僕に近づいてきて、僕も猫に近づいた。
頭をなでてみると、少しピクンとしたけれど
すぐに目を細めてのどを鳴らしだした。

僕は、友達ができたのがうれしくて毎日裏山で遊んだ。
ねこは(僕は気が利かないやつで、猫に名前も付けずただねこと呼んでいた)
いつも同じ場所にいて、僕に気がつくとあいさつするように鳴いた。
僕の遊びにねこが付き合ってくれるのがとてもうれしかった。
帰らないといけない時間になると、ねこは「帰れ」とでも言うふうに
ツンとそっぽを向いて鳴いてからさっさとどこかに消えていく。
そのねこの背中に僕は「また明日」と言って帰るのだった。

だけど、そんなに長い間田舎にはいられなくて
母と一緒に東京の家に帰る日がきてしまった。
僕はねこのことが気になって、電車の中でもずっと
ちゃんとお別れができなかったことを後悔していた。

二股尻尾の猫は猫又という一種の妖怪だということを
僕が知って驚くのはしばらくあとのことだった。

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