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なにそのツンデ霊☆四人目★

1 :本当にあった怖い名無し:2006/06/19(月) 23:17:37 ID:2ued6Dho0
怖い話に出てくる女幽霊は実はツンデレなのではないかという新説を
検証してみるスレッドです。

前スレ
なにそのツンデ霊★四人目★
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1145453459/
なにそのツンデ霊★三人目★
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1142094064/
なにそのツンデ霊★2人目
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1139653191/
なにそのツンデ霊www1人目 
http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1131190956/
まとめサイト
http://www.tsunderei.org/

47 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 08:19:53 ID:miVsGFWm0
>>46
あきらめるの早っ!
あと何レスで終わるか書けばいいって事なんじゃねえの?

48 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 08:26:21 ID:YazKVUaP0
先の展開が筆者にも全く読めないシステムなんだから
何レスで終わらせるって予想も無理だろ。

49 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 08:59:20 ID:Z5WVWBEQ0
おもしろかったんだがなぁ(;ω;)

50 :アンカーでツンデ霊 ◆gARqKUrs5U :2006/06/24(土) 09:15:43 ID:XUaIA89jO
とりあえず今から普通のツンデ霊をメモ帳に書き始める。
ただ、39さんが折角答えてくれたのだから38の続きだけは書かないと失礼か。


「(え・・・す、相撲!?)えっと・・・私は、女相撲の関脇だったよ」
「・・・」
微妙に強いらしい。っつか・・・。
「しかし、どう見ても相撲体型じゃないな・・・なかなか良い細い体型だし」
雪はどう見ても虚弱に見える。・・・まさか、狙いで言ったのか?
いや・・・狙いにしても女相撲って・・・。
「あ、ありがとう・・・。あっ、先に言うけど褒めても何もあげないからね!」
「料理くれ」
「なんであんたなんかに・・・面倒くさい!」
「そうか。ま、強要はしないさ」
「え・・・あ、で、でも少しぐらいなら作ってあげても良いかな〜」
「本当?ありがとう」
「か、感謝しなさいよ!」
「はいはい」
「もう!・・・本当は、こんな事が言いたいわけじゃないのに(ぼそっ)」
「ん?」
「な、なんでもない!」
俺はいつしかこの下らない会話に和んでいた。何故か凄く懐かしい気がしたからだ。
「まぁ、よろしくな、ゆきりん」
「・・・うん!」
そんなこんなで幽霊との生活が始まった。

次回予告>>51

51 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 09:41:29 ID:KdnpGAgZ0
第一部完

52 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 09:42:03 ID:uxw/yLH/0
次回は「アンカ>回答」を12レス以内で収めます。

53 :アンカーでツンデ霊 ◆gARqKUrs5U :2006/06/24(土) 10:07:41 ID:XUaIA89jO
っつうわけでアンカーでツンデ霊第一部完。
第二部は気が向いたら、もしくは要請があったら書くつもり。
予定としては第五部か第六部まで。アンカー次第では延びたり縮んだりする。
ちなみに第二部では>>54が登場

54 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 10:21:55 ID:fU9guPwJ0
↑ もう要らないです

55 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 10:27:12 ID:LVw15wy10
別スレ立てればいいさ。
見たい奴は付いて行く。
見たくない奴は行かない。

56 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 11:22:58 ID:Z5WVWBEQ0
立ててくれ。ツンデ霊にとらわれず、
エヴァ板のダディのようにw
俺ついてくよっ!
俺も所詮は黒歴史だしな。
ネタスレとして、楽しめるなら最高さっ(・ω・)b

57 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 11:28:17 ID:9Ni7Pt7m0
別スレいくならついてくよ

58 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 14:23:46 ID:wOZQJKHU0
さよならバイバイ

59 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 15:00:06 ID:gpdBrH6/O
>>53
m9(^д^)プギャー

60 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:34:10 ID:pfa3+AAC0
そして流れも読まずに長文投下。

IDをNG指定推奨。9レス予定。感想を>>00よろしく

61 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:35:37 ID:pfa3+AAC0
ぐったりとした帰路。梅雨独特の、じっとりと暑い一日だった。
夜になっても不快指数は変わらず、身体がどろりと溶けそうになる。
安息を求め、アパートのドアを開けると、むわっとした熱気が溢れ出た。
──もう、どうでも良くなった。
早めに仕上げたいレポートがあったが後回しにする。今日はもう寝よう。

シャワーを浴びるのすら億劫。
入り口でシャツを脱ぎ、汗を拭って洗濯機に放り込む。
その場で倒れ込みたくなるのを堪え、奥へと脚を進める。

身体は休息を訴えるが、蒸し暑さが安眠を許しそうにない。
こういう時は、安眠剤(その他の雑種A)に頼るしかない。
夢遊病者のような足取りで冷蔵庫に向かい、ドアを開ける。
ひんやりとした冷気が心地好いが、所詮は気休めに過ぎない。
ろくに中も見ずに、手探りで冷えた缶を取り出そうとする。

──── むにゅん、

ひんやりとした──しかしアルミ缶とは違う、滑らかで柔らかな触感。
よく冷えた極上の葛餅のように、しっとりと指に吸い付く。

「…………はて?」
にゅん、にゅいん、にゅぃん、と手の中で形を変える不思議な葛餅。
決して厚みはないが、押せばどこまでも沈んでいきそうなほどに柔らかい。
暑さと疲れにやられた胡乱な頭で、状況を整理しようと試みる。
からから、と乾いた音を立て、脳みそが空回りをする。
そうして無駄な摩擦熱を発生させた後に辿り着いた結論は、

「────ほぅ」
“見て確かめる”、という原始的、しかし恐ろしく効果的な方法だった。
そして視認した“それ”は、およそ理解の範疇を越えたものだった。

62 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:37:10 ID:pfa3+AAC0
「────ほぅ」
知らず溜息が漏れた。

それはひどく非現実的で、ひどく幻想的で、ひどく……その、扱いに困った。
まるでレトロな伝奇浪漫小説──幻想小説のように曖昧で儚い泡沫。
だから、ついこの状況を、旧仮名遣いなどで表現したくなる。

      『 匣の中には綺麗な娘がぴつたり入つてゐた 』

狭い匣の中に、“みつしり”と詰まる、同い年の少女。
万年雪のように白い肌と、白い髪。そして紅く透き通るガラス玉のような瞳。
無表情に、何も言わず──ただじっと、凍える瞳で何かを訴えかける。

霞掛かる思考は過去へと遡り、子供の頃に作った雪兎の元へと辿り着く。
ビー玉の瞳の白い兎は、ただの一度も跳ねることなく、泥土へと還っていった。
取り残された二つの紅いガラス玉が、泥の上に転がっていた。
その後、大事にしまって置いたはずのそれも、いつ間にか無くしてしまった。

…………さて、回想さておき、現状を整理しよう。
『 匣(冷蔵庫)の中には綺麗な(見知らぬ)娘がぴつたり入つてゐた 』
以上。説明終わり。

「って納得できるか! 異議ありっ、弁護士を呼べっ!!」
「自首するの?」

ちりん、と風鈴のような透き通った声。頬の脇を涼風が通り抜けた。
まとわりつくような蒸し暑さが何処かへ消え、しん、と静寂と静謐さが訪れる。
相変わらず無表情で、静かにじっと見つめてくる紅いガラス玉のような瞳。
何も読み取れず、ただ沈黙が続くが、不思議と居心地の悪さはない。
むしろ、この時がいつまでも続けば良い──そうとさえ思わせる……

                ────それでも、雪はいつか溶けてしまう。

63 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:38:09 ID:pfa3+AAC0
「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」
再び凛と澄み渡る、玲瓏な響き……ただし、内容はどこかおかしい。

「──常習なら倍」
そう言うと彼女は、ついと視線を下げる。
流れ落ちた絹糸のような白髪が、はらり、と俺の腕をくすぐる。
つられて俺も視線を下げ──葛餅の正体を知った。

「……………………」
「……………………」
再び思考は永久凍土の奥へと沈降する。
ふにょん、と舌の上で溶けそうで、むにゅん、と唇の間で弾みそうなそれ。
雪原のわずかな膨らみ。早朝の新雪を犯す快感が指の間から溢れ出る。

「あ……その、これは……」
葛餅が吸い付いて離れない。──いや、離せない。
このまま黒蜜ときな粉を掛け、食べてしまいたい衝動に駆られる。──と、

「………… ぁ、」

──と、ほんのわずか、気のせいかもしれないが──恥ずかしそうな声。

我に返り、後ろの壁に張り付くように飛び退く。
右手が冷たい。顔が熱い。ようやく機能を再開した心臓が暴れ回る。
相変わらずの無表情、例のガラスの瞳で、じっと見つめてくる少女。
その視線に耐えきれなくなり、

「ご、ごめんっっ!」
慌ててドアを閉める。
閉まる直前、「電気を大切にね」と聞こえたのは空耳だろうか。

64 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:39:43 ID:pfa3+AAC0
さて、扉が閉まれば、いつもと変わらぬ1Kの安アパートが戻ってくる。
幻覚、白昼夢の類と思おうとしたが、右手に残る感触がそれを赦さない。
先程までのことを、現実離れした──しかし確かな現実だと理解したとたん、

「──ばっ、何やってるんだ俺!」
自分を叱責し、大慌ててで扉を開ける。
動転してたとは言え、人を冷蔵庫に閉じ込めるだなんて。


──かくして、匣入り娘は俺を批難するでもなく、こちらを見つめてくる。
物言わぬガラス玉の双眸の奥が、ゆらゆらと舐めるように揺らめく。
なお、冷蔵庫から出てくるつもりはないらしい。寒くないのだろうか。

「えっと……君、誰?」
聞きたいことは山ほどある。が、まずはこれを訊かねば始まらない。

「……ヒント1、『国境の長いトンネルを抜けると』?」
彼女は少しだけ視線を彷徨わせると、答えは出さず、問題を出してきた。

「えっと、川端康成の『雪国』?」
ノーベル賞作家の代表的な一節だ。さすがに間違えるはずがない。
──しかし、

「問題を間違えました」
「おい」
計算か天然か──前者ならば天才、後者ならば鬼才である。

65 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:40:49 ID:pfa3+AAC0
「わたし、雪女」
妙な引っ張りをした割りに、あっさりと言い放った。
あまりにもあっさりとしていたせいだろうか……聞き間違えてしてしまった。

「えっと……ジュディ・オング? ……あ、もしかして恩田有紀さん?」
しかし、先程の言葉が聞き間違いではないと否定される。
「違う、雪女」
だからさっきの問題は小泉八雲──ラフカディオ・ハーンが正解。
そんな言葉を付け加えた。

夏にも関わらず、雪を伴う冷たい北風が吹いた気がした。

……いや、本当は分かっていました。普通じゃないってくらい。
体温は全く無いし、瞳の色はカラーコンタクトとかで誤魔化せる物じゃないし。
それにしても雪女とは……ついこの間、夏至だったよね?
何となく、脳裏にジェットスキーで登場するサンタクロースの映像が流れた。

「えっと……雪女さんは、何でここにいるの?」
「…………」
「……どこかで会ったことあったっけ?
「………………」
「…………は、ははは、」
沈黙が苦しくて、乾いた笑い声を漏らす。
万年雪の沈黙。無回答。捉えどころがない、というよりも、取り付く島がない。
ひょっとしなくても──嫌われているのだろうか。

そりゃそうだろう、出会い頭に『葛餅』じゃ……、

「変態?」
はっとなり彼女の視線を追うと──何ともイヤらしく歪んだ右手がある。
「あ、いや、これは、その、」
しどろもどろに弁解を考えるが、彼女は興味なさげに見つめるだけ。

66 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:42:15 ID:CIgpxf9x0
wktk

67 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:42:36 ID:pfa3+AAC0
「閉めて」
「──へ?」
言葉が短いのと、自分が混乱していたのとで意味を取り逃す。
「暑いの、苦手」──だから閉めて、そう繰り返す。

……徹底的に嫌われたようだ。
非はこちらにある。素直に従おう。
「ごめん」
謝るが反応はない。ガラス玉が、早く閉めろと催促する。
もう一度、お詫びの言葉を伝え、扉を閉める。



奥の部屋には冷蔵庫の中身が積まれていた。
この暑さだ、肉類は全滅だろう。他の物も、このままではいずれ傷む。
新たな冷蔵庫を買うべきだろうか……

「ていうかアイツ、いつまで居る気だ?」
そもそも、なんでうちの冷蔵庫にいるのか、それすらも聞いていない。

「──ま、いっか」
とにかく疲れた。当初の予定通り、今日はもう寝よう。
布団に横になり目蓋を閉じる。同時に、すぐに意識も────、


   ────ガゴンガゴンドゴドガガゴンッ!!


「──て、敵襲ぅっっ!?」
眠気は一気に吹き飛び、布団から飛び起きる。

68 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:43:53 ID:pfa3+AAC0
音源はすぐに知れた。今もガコンガコンと、中身が暴れ回る音がする。
やっぱり、という得心と、まさか、という疑念が沸き起る。
冷たさすら感じさせる彼女の姿と、暴れ回る冷蔵庫の映像が一致しない。

一瞬、酸欠で苦しんでいるのかと思ったが、どうも様子が違う。
どちらかと言えば、中で小動物が喜びに悶えているような印象を受ける。

……それこそ、まさかである。
彼女が顔を赤らめ、悶え転げ回る映像を想像し、コンマ数秒で断念した。
そんなキャラではないし、そもそも理由がない。

──さて、状況は不明。
しかし、家主として、学問の徒として放っておく分けにはいくまい。
決して野次馬的、あるいは出歯亀的な好奇心ではないと付記しておく。


そろりそろりと近づいて行く。
暴れ続ける冷蔵庫。よくもまあ体力が続く物である。
と、感心している場合ではない。こういうのは勢いが肝心だ。

躊躇いは敵。扉に手を掛け、一気に解放する──!!

     「────あ、」
                  「…………へ?」

どちらがどちらの声だったのだろうか──“生神停止(刻が停まった)”

そして凍える刻の中で、確かに “それ” を視た。
──さて、これは如何なる “幻朧月睨(じょうだん)” なのだろうか。

69 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:45:37 ID:pfa3+AAC0

      『 匣の中には綺麗な娘がぴつたり入つてゐた 』

「何?」
一瞬にして、最初と変わらぬ硬く冷たい態度を取り戻す彼女。
「…………み、」
しかし、微かながら真っ白な頬に、先程までの興奮の色が残っている。

「……何?」
すぐに消えてしまったが、その残像が網膜に焼き付いている。
ぴょこぴょこと彼女の頭の上で動いていたそれは……

「……、さ、みみ……」
「違う」
相変わらずの冷静な態度を崩さない彼女。
ただし、紅い瞳が僅かに逸らされている。
そして、先程まで彼女の頭の上で飛び跳ねていたそれは──、

「……う、う、……う、うさ耳ぃぃっっ!?」

   『 匣の中には綺麗な “うさ耳” 娘がぴつたり入つてゐた 』

「うさ耳」
「分からない」
「うさ耳」
「知らない」
「……うさ耳、」
「小麦粉か何かだ」
この期に及んでも、頑として態度を崩さない。ある種の尊敬の念すら抱く。

「……耳、出てるよ」
「──嘘っ!?」

70 :本当にあった怖い名無し:2006/06/24(土) 16:47:24 ID:pfa3+AAC0
「うん、嘘だよ」
頭のてっぺんを抑えたままの体勢で、きょとん、と固まる雪兎娘。
騙されたと分かり、その顔がみるみる瞳と同じ色に染まり────、

──ばたんっ!
現代の病、引き籠もりへとなってしまった。


〜その後の話〜

彼女は冷蔵庫に居座り続けている。
外は暑い、と相変わらず引き籠もりだ。
仕方なく食材用に新しいのを買うと、そちらに引っ越してきた。贅沢者め。

夏が過ぎ、秋も深まり、だいぶ涼しくなってきた。
もうじき紅葉も始まる。そうしたら、彼女を外に連れ出そうと思う。
そんな引き籠もり更生プロジェクトを考えつつ、彼女を見る。

「──何?」
例の紅いガラス玉のような瞳で見つめ返してくる。

彼女は相変わらず無表情で、態度もツンツンと冷たいものである。
変わったことと言えば、耳を隠すのを止めたこと。
不機嫌なときは、ぺたんと垂れ、驚いたときなどは、ぴん、と立つ。
そしてそれ以外の時は、基本的にぴょこぴょこと跳ね回っている。
まるで嬉しいときの子犬の尻尾のようだ。
よく分からないが、彼女は彼女なりに幸せなのだろう。

「……いや、何でもない。アイス食うか?」
「ハーゲンダッツ」
「ばーか。そんなのあるか」
そして俺はと言えば……まあ、それなりに幸せである。

71 :俺と悪霊@:2006/06/24(土) 18:44:49 ID:Y/f44WggO
財産家だった父が死に私のもとには莫大な遺産が手に入った。
 
その中の一つに閑静な避暑地に建つ別荘がある。
私は遺産に虎視眈眈な叔父をはじめとした親族連中を忌避する為、そこに移り住むことにした。
 
もともと人嫌いなのだからちょうどいい。
ここで一人ひっそり生きてくのも悪くない…
 
そんな事を考えながら鍵を開けて中に入ると、怪しげな声?いや歌か?が奥の客間から聞こえてきた。
 
「にゃ〜にゃ〜♪にゃ〜にゃ〜♪
にゃんこのお腹はモ〜フモフ♪」
恐る恐る覗いてみると野良猫を抱えんで床をごろごろ転がり回る少女がいた。
 
イタいのが不法侵入?
幸い敵は猫の腹に顔を埋めているのでこちらには気付いていない、今が通報のチャンスだ…
と、少女はふいに顔を上げ、ばっちり目線があってしまった。


72 :俺と悪霊A:2006/06/24(土) 18:46:01 ID:Y/f44WggO
 
「……見た…見ちゃった、わよね?」
嫌な迫力を持った声を絞りだして問い掛けてくる。
 
「いや、別に何もみてな」
「 嘘 だ ッ  !!!」
 
怒鳴られた。
 
「貴様、見てるな!?
否、見ていたに違いないッ!
私が嫌がるにゃんこに
腹ずりしたりにくきゅーをはむはむしたりしていたのをぉぉ!!」
 
「嫌がるなら止めてやれよ」
突っ込んでみた。
 
「にゃんこは許してくれるからいいのよーッ!
とにかく!見られたからには殺すッ!呪い殺してやるぅ!」
顔を真っ赤に染め両手をブンブン振り回して地団駄ふみながら叫ぶ少女。


73 :俺と悪霊B:2006/06/24(土) 18:48:46 ID:Y/f44WggO
 
「の、呪い殺すのか?」
「そうよぅッ!
私てば、超ゴイシャス(ゴイス+デリシャス)な悪霊なんだから!」
 
「マジか!?」
「マジよ!!
そらそらそら感じるわアルファケンタウロス第二星雲の暗黒太陽から届いた七色荷粒子レインボーメモリーが私のピーチボーイ右脳視下部でデレツンパゥワーに精製されてノロイTHE心筋梗塞を誘発せしめんとおぞましくも蠢いてバイオレンスコックをブチこむかもあぁきたきたきたデレレレレッツーンツーンツ
「落ち着け」
 
ズビシッ!
毒電波を受信してあらぬ事を喚く少女の首筋に手刀をたたき込む。
 
「はぅ」
妙に乙女チックに倒れる少女。
弱ぁ


74 :俺と悪霊C:2006/06/24(土) 18:50:21 ID:Y/f44WggO
 
悪霊とか言っていたが、よく見ると足首から下だけが確かに透明だ。
随分レトロタイプだが確かに幽霊なのは間違いないようだ。
 
「う…うぅーん」
もう目覚めようとしてる。
復活早っ!
 
「は!わ、私は何を?え?あなた誰?」
記憶がdでるようだがこれなら落ち着いて会話が出来そうだ。
 
「この屋敷の住人になるだが」
「えぇぇ!?ここ空き家じゃなかったの?つーか何で今頃?ずーっと誰もいなかったのに」
 
「親の遺産だから引っ越したんだよ、まさか不法占拠者がいるとは思わなかったけどな」


75 :俺と悪霊D:2006/06/24(土) 18:52:16 ID:Y/f44WggO
「いいのよ!私悪霊なんだからどこにだって住んでいいのよ!…でもあなたこんな広い家に一人で住むの?」
 
「その予定だが」
「チッ、ブルジョワ豚め我々国民の血税でブクブク肥え太りやがって」
「納税してないだろお前」
 
「うるさい!
て、訳でこの私が一緒に住んであげるわよ!
感謝しなさいよねっ!」
 
「…は?」
「だーかーらー!
私が一緒にいてあげるの!
べ、別にあなたの為って
訳じゃないんだからね、えーっと、そう!私地縛悪霊だから仕方ないのよ!」
 
なんとなく分かった。
きっとこいつは一人きりで淋しかったのだろう。
自分もそうだったからよく分かる。
 
「まぁ、いいか…幽霊ってのも面白そうだ」
「幽霊じゃない!悪霊よ!」
 
こうして俺と悪霊の奇妙な生活が始まった…
【続く…かも知れない】


76 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:07:16 ID:xCRed+8NO
>>75
続くかも、じゃない!続けなさい!

77 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:15:54 ID:XhQFGWuP0
>>70
>>75
GJ普通に続いて欲しい(´・ω・`)

78 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:30:49 ID:xCRed+8NO
っつか、今ツンデ霊書いてるんだけど何か外が怖い。
マンションに俺住んでるんだけどさっきから部屋の窓の外、
つまりは部屋の前の通路から足音が聞こえる。
真面目な話、怖くて寝れないから小説書いてる。どうしよう。

79 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:33:16 ID:WwvT8UJn0
悪いが俺はその類いのものは一切信じていない。

80 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:37:47 ID:0bPKxnLl0
>>78
ごめん、それ俺

81 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:43:18 ID:XhQFGWuP0
>>78
それはツンデ霊か80だと思い込めば怖くない

82 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 01:45:11 ID:xCRed+8NO
>>80-81
ありがとうございます。少し気が楽になりました。



とりあえず怖さを押し殺してツンデ霊を頑張って書き上げる事に専念する。

83 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 02:11:45 ID:AXmsp1iI0
「な、>>78ったらどんなの書いてるのかしら……気になる……
でもでも、あたしから『ね、見せてっ!』なんて言うのもシャクだしさぁ……
……うぅ……どうしよ……」

とか呟きつつ通路をうろうろしてるツンデ霊がいると考えるんだ

84 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 09:19:35 ID:hCbG2iA6O
>>83に萌えた

85 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 10:15:19 ID:UmMz2L700
>>86に萌えた

86 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 11:31:38 ID:1y9GA8t3O
>>85
「何ハァハァしてるのよっ!!
アンタみたいなキモイ豚野郎に『萌〜』なんて言われても気持ち悪いだけなんだから!
死んじゃえ!」


87 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 12:20:48 ID:XhQFGWuP0
>>86
萌えた
スマソ吊ってくる(´・ω・`)

88 :本当にあった怖い名無し:2006/06/25(日) 18:16:50 ID:ow5wWtVj0
>>86にバケラった

89 :78らしき人:2006/06/26(月) 00:43:01 ID:sWXgJ3zZO
>>83の言う幽霊に告ぐ。
何分色々と遊びながら書いててかなり遅いが安心しろ。
近日公開する。内容は期待するな。
次は君をモデルに書こう。許可を願う。

90 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 01:21:19 ID:IHUOLCcEO
ラーメンズ噴いたw

91 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 05:35:36 ID:4MAiD/ft0
仕事を終え、コンビニで飯を買い、アパートに帰って、
居間のドアを開けると中に女がいた。
はて、俺は結婚もしていないし彼女もいない。
なのに目の前でくつろぎながらTVを見ているこの女はなんだ。
前に飲んだ時誰かに鍵を渡したのか?記憶を思い出そうと良く見てみる。

年の頃は十代後半か二十代前半か?
髪は黒のストレート、細身で白を基調とした、ブラウスとスカート。
顔はここからはよく見えないが、だらしなくテーブルにもたれかかって
TVを眺めているのは既に家の「あるじ」の風格すらある。
・・・やはり思い出せん。とりあえず家主は俺だ、部外者はご退場願おう。
声を掛けてみるが当人は気づいてない、よほどTVに夢中とみえる。
咳払いし今度は声を大きくして注意する。
・・・・・・気づかれない、どうしよう。
掛けても駄目なら押してみろ、俺は女の肩に触れようとした。

!?

触れようとした俺は、そのまま前転の格好で奥にあったくずかごにぶつかった。
衝撃で掛けてあったハンガーが落ちてくる。ちくしょう、痛い。
頭を押さえながら女の方を見た。衝撃の音で気づいたらしくこっちを見ている。
よかった、気づいてくれた。髪が長くてさっきは良く見えなかったが
こうして見ると中々の美人だ。こんな事態でなかったら
マスターに頼んで女に酒を振舞いたいところだ。
・・・おっといかん見惚れてしまった、とりあえず女が何者か聞かねば。
かける言葉を考えてると向こうからかけてきた。

「・・・・・・あんた、だれ?」

92 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 05:37:18 ID:4MAiD/ft0
それは俺が聞きたい。戸惑ってると彼女はまくし立てた。

「なに人の部屋に勝手に入ってきてんのよ!警察呼ぶわよ!」

ちょっと待てそれはこっちのセリフだ、呼びたいのはこっちだ。
しかし彼女は次々とまくし立てる。

「変態!痴漢!最終日東館壁際!近寄るなストーカー野郎!
 そ、それ以上近寄ると舌噛んで死んじゃうからね!」

目の前で死んでもらっては困る。俺は彼女を落ち着かせようと肩に手を
―――かけようとして再び前のめりに倒れた。

・・・なるほど、すり抜ける体を持ってるなら不法侵入は簡単ではあるな。
俺はフローリングの床の固さを実感しながら不思議と感心した。
さてこのような特殊能力の持ち主に俺はどう対応したものか。
なんて事を考えてると、彼女の方も困惑した様子でこちらを見ている。

「あ・・・あんた今何したの?私の体・・・通り抜けた様に見えたけど・・・」

動揺している。すり抜けるのは彼女のあずかり知らぬ事か。
まあ、さっきよりは興奮した状態では無くなったので落ち着いて話は出来るか。

「それはこっちが聞きたい、それに俺は強盗でも何でもない。
 この部屋の住人なんだけど、君こそ何者かな?」
「・・・あたしもここの住人よ。」

やれやれ、色々と整理する事がありそうだ。俺はため息をついて彼女に言った。

「すまんが状況整理の為にここはひとつ、話してもいいかな?」
彼女は俯いてしばし考えた後、静かに頷いた。

93 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 05:38:29 ID:4MAiD/ft0
それじゃあここに住んでいたという事と名前以外思い出せない訳だ?」
「そういう事になるわね。」

彼女―――有紀と名乗る女はそう答えた。
俺の方は大家の賃貸契約書等を引っ張り出して、有紀に住んでいる事を納得させた。
ちゃんとサインもあるし、電気水道の請求書もある。
物的証拠がある限り家主は俺だ。主張だけする有紀は不審者である。

「二重に契約したという事もないし、主張だけじゃ怪しいな。」
「・・・でも!私はここに住んでいるのよ!間違いないわ!」

さっきから堂々巡りだ。何とかして帰って頂きたいのだが
有紀はここの住人という事を主張してきかない。いったいどうしたものか。

「まあ、ちょっと疲れたろ?冷蔵庫に飲み物あるから取ってくるわ」

有紀はふてくされてそっぽを向いていたが、こくりと頷いた。

俺は冷蔵庫に向かって飲み物を探した。
あったあった森永ココア。疲れてる時には甘い物に限る。
二つグラスへと注ぎテーブルへと運んだ。

「とりあえず一息つこう、落ち着いたら何か思い出すかもな。」

言って俺はグラスに口をつけ、ココアを飲み干す。
・・・うまい、残業帰りで疲れた体に染み渡る。
全身で美味を感受していたがある事を思い出した。
しまった、有紀はすり抜けるんだった。当然グラスもすり抜けるのだろう。
自分の迂闊さに舌打ちした。思わず有紀の方を見る。

94 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 05:40:29 ID:4MAiD/ft0
有紀はグラスを両手で持ち、口へと運び半分ほど飲んでから一言

「・・・ありがとう。」

と言ってテーブルへグラスを置いた。俺は目の前の光景にしばし呆然とした。
有紀はそんな俺の抜けた顔に不思議そうな顔をする。

「どうしたの?」
「ちょ、ちょっと俺を触ってみてくれない?」

有紀は顔に疑問符を浮かべながらも俺の言うとおりにする。
有紀の真っ白な、よく整った手が、俺の肩に、触れた。

「やっぱり!」
「だからどうしたの?」
「君から触ろうとするのは問題ないが、こっちから触ろうとするとすり抜けるんだ!」

そう言って俺は彼女の体に手を伸ばした。
やはりすり抜ける。手を開けて又握る。左右へと腕を振って円を描く。
目の前に体があるが、実態を感じさせず突き抜ける。
ホログラムというものがあるが、それを思い浮かべてもらえればいい。
彼女の体を腕がすりぬけ、背の先に手のひらが見える。
難しい問題を解いた学生の様に俺は喜んだ。

・・・?・・・彼女の様子がおかしい。わなわなと体を震わせている。
まさか!透過を続けると体調が優れなくなるのか?
不安を感じていると有紀は俺を睨んで言った。

「・・・あんた!何ドサクサに紛れて胸を触ろうとしてるのよ!
 やっぱり変態!変態!変態!気を許した私が馬鹿だったわ!」

95 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 05:41:34 ID:4MAiD/ft0
「いや・・・ちが・・・」

誤解を解こうとした俺に向かって右ストレートが飛んできた。
無防備だった俺はもろに食らい崩れ落ちる。

「H!助平!送り狼!オナニー野郎!半角二次裏!またお前等か!etcetc・・・」

マシンガントークと同時に有紀は倒れた俺に向かって蹴りを連打する。
俗にいうサッカーボールキックという奴だ。
俺はその度重なる衝撃で廊下の方へと追いやられた。
後ろでガチャガチャと音がする、どうやら鍵をかけられたらしい。
ドアの向こうで有紀の怒髪天を衝く声がする。

「あんたがこのアパートに住んでる事は認めるわ!でも家主はあたしよ!
 そのドア開けて入って来て見なさい!酷い目にあわせるわよ!」

すでに酷い目にあわされたのだが、一応住んでいる事は認めてもらえたらしい。
これからどうしようか・・・俺はしばらく思案して愕然とした。

「ああ・・・コンビニ弁当は居間の中だ・・・ちくしょー・・・」

これが有紀との奇妙な共同生活の始まりだった。   〜つづく、かも〜



ツンデレとはちょっと違うかもしれないが投下してみました。
何か又、閃いたら書き込んで見ます。

96 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 10:35:28 ID:2EmlYzof0
「検証も5フェイズ目に入ったな」
「そろそろ成果を見せてはくれんかね、各務君」
「現在、霊体験の蒐集、ツンデレという概念の一般化に努めております」
「……まだその段階かね」
「テストケースを題材に議論しようにも、萌え〜萌え〜で会議が進まないのです、議長」
「君がツンデ霊を理解できないというから、ツンデ霊への反応を判りやすくしたつもりだが」
「とりあえず、一般人に伝わるようにお願いしたいですね」
「そうか。では、食事にしようか」
「話聞けやジジイ」
「まあまあ。弁当が余ってしまってな。君もどうかね?べ、べつに各務君のために作ってきた
わけじゃないんだからっ!つ、作りすぎただけなんだからね!」
「そうですか。ではありがたくいただきます」
「……という演技を、来週の会議では各務君にやってもらう」
「議題との関連は?」
「大アリだ。というより、来週はそれがすべてだ」
「ずっと疑問だったのですが、私、なにか騙されてませんか?」
「君は研究に専念したまえ。なにも心配する事はない」
「……正直、結果が出せるとは思えないのですが?」
「私達には、過程が重要なのだよ。若い君には判らんかもしれんがね……」

97 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:13:13 ID:QOfoD3XG0
じゃぁ、検証に未来の出来事も混ぜていただきましょうか。
ちょっと、馴れない書き方なのでいろいろ突っ込まれそうですが。

では、どうぞ。

98 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:13:59 ID:QOfoD3XG0
西暦2099年
Dr.オニオンは霊子力学論を確立。霊子力学論の確立より人の営みは大きく変わっていくことになる。
翌年2100年。Dr.オニオンは霊子力学論をもとに生活奉仕型人工霊ドリーカドモン壱号‐「2100」を発明させる。
それはまさに画期的な発明である。ドリーカドモンの特性は従順、そして経済的な点があげられる。
特に空気中の霊子を自動的に収集し、その存在を維持することは資源の枯渇が問題とされる地球環境にとっても大きな成果であった。
そのため、、世界各地では新たな労働力として様々なドリーカドモンを生み出していく。
ただし、知能はプログラムされたもので人格と呼ばれるほどのものを付与されたものは、2200年現在、報告されていない。

さて、特性において従順を謳われているドリーカドモンであるが、その実、壱号には謎が多い。
Dr.オニオンは壱号の発表を大々的に行ったものの、その優位性を壱号で語りはしなかった。
Dr.オニオンはわずか3ヵ月後に弐号「May-Do」の発表を行っている。
現在知られる初期型ドリーカドモンの性能はすべてこの、弐号のものである。


ここにある記録ディスクがある。
Dr.オニオン没後に彼の研究資料から発見された。ラベルには要抹消と印刷されいる。
彼が、要抹消としてまで秘匿したがりながらも廃棄できなかったこの記録にはなにが残っているのだろうか。

我々オニオン研究員会はその中身を知る権利がある。



『生活奉仕型人工霊ドリーカドモン観察記 副題:ある日の2100』

……

「2100、2100!!どこじゃ」「なによ、爺さん」
「うわ、急に壁から顔を出すな」
「ふん、自分で呼んだくせに難癖つけないでよね」
「かぁあああ、なんじゃお前は、創造主に口ごたえか!!」
「ふふん、私にだって意思はあるんだから」
「くくぅうう、なんで、こんな性格になったんじゃ!?」

99 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:14:38 ID:QOfoD3XG0
……
「おーい、2100、紅茶を淹れたぞー」
「ふん、また安いパックの紅茶なのね」
「パックのものしか淹れ方を知らんからのぉ」
「…これ」「うん? コップ?」
「ちゃんと茶っ葉から抽出した本物のダージリンよ」
「お、おお。だが、わしが淹れたのはどうしようかのう…」
「これは私のでしょ。か、勘違いしないでよね、もったいないからなんだから。かわいそうだからじゃないんだから」
……
「おろ、わしの研究資料が無い、どこじゃどこじゃ」
「爺さん、爺さん」
「ちょっとまっとくれ2100。いま、大事な…」「これでしょ」
「お、おおお、それじゃそれ」
「爺さん、片付けくらい、きちんとしなさいよねだらしないわよ、まったく」
「あ、あああ。お、おお、資料がみやすくなっとる。お前か2100」
「べ、別に爺さんのために整理したんじゃないわよ。見づらいのはいらいらするからよ」
「…おまえ、中身読んだのかい?」
「読まなきゃ、整理できないでしょ。見たわよ、私の秘密」「…そうか」


100 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:16:00 ID:QOfoD3XG0
「全部しってしまったのよ、私にあなたの奥さんの人格が転移されていたことも、彼女の性格とだいぶ違って破棄される予定だってことも」
「ち、ちがう…聞いてくれ、2100」
「黙って!!私は確かに人工物。人格は転移させられたもの、魂があるとはいえない。だけど、私は確かにここにいる」
「お前こそ、黙るんじゃ、2100!!」「っ…!? 」
「わしには確かに妻がおった。そして妻の人格をお前に移した。倫理的にまずい方法を使ってな」
「そ、それは」
「聞くな。わしは研究に没頭するあまり、家庭を省みんかった。その結果妻は死んだ。それだけが事実じゃ」
「だから、罪滅ぼしってわけね」
「いや、ちがう。そうせんとわしが耐えられんかった」
「わしは妻のことをよく知らん。妻の性格と違うというのもわしの勝手なイメージに過ぎんものだ」

「ど、どういうことよ」「その資料のお前に関する項目は方便ということじゃ」
「お前の資料をそのまま提出したら、世間はお前を放っておかんじゃろう。社会的にも倫理的にも」
「世間の目を欺くためにはお前は失敗作として廃棄されたことにせねばならんのじゃ」
「なるほどね。そして私は名実共に、あなたの奥さんの幽霊ってことになるのね」
「そうじゃ。そして自由を得る」「ふん、まっぴらごめんよ」
「な、なにをいうか2100」「私にかかった研究費用、いくらかかったか知ってるわ」
「む、むぅ」「このまま失敗するとその負債を誰が責任取るのかしら。あなたの名誉に傷がつくわ」

「そ、そんなもの何でもないわい」

「私に…とってはもんだいなのよ…。たまちゃん」

「は、そ、そその呼び方は…、む、むぎゅ、ぅ」
「…っはぁっ。久しぶりの口づけよ」「お、お前、記憶が…、というより、記録テープがまわって…」
「ふふ。研究は成功させて。べつに私の資料を提出する必要ないじゃない。弐号を作ってしまえばいいんだから」
「あ、そ、そうか」「たまちゃんって頭いいのに、相変わらず抜けてるのね」
「続き、しましょ…じゃまね、この撮影機…」
……
ぶつっ
……ザー


101 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:16:51 ID:QOfoD3XG0
見なければよかった秘密もある。

暴いたが故に取り返しのつかないこともあるからだ。

我々オニオン委員会は確かにDr.オニオンの秘密を知る必要がある。
だが、最後のオニオンの救われたような表情をみるに…これは我々の中だけの秘密でよいだろう。

ま、まぁ、あれだ。
…人格転移は危険な技術だからな。
べ、別にオニオンの幸せを壊すからとか、そんなわけじゃないんだから。
い、いや、…ほ、ほんとですぞーー!!




-なんとなく了-

102 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 13:25:51 ID:QOfoD3XG0
長くなったんで無理やり端折ったら、中途半端になった。
今は深く反省している。

103 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 13:40:15 ID:BdpmYDjA0
タマネギ博士ってなんだよw

104 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 16:14:20 ID:F45jDu2B0
>>103
常春の国にいるらしい

105 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 16:49:14 ID:QOfoD3XG0
中途半端な話しをあげたお詫びに新しいものを。
原点に帰ります。
--------------------

雪降る深山、背負子に荷を乗せた男が山を登る。人里はなれた場所に小屋があり、男はそこに住んでいるのだ。
猟でとった獲物を金と食料にかえた、その帰路である。
思いのほか高く売れたため、男の懐はずっしり重かった。だが、足取りも重い。換金に予想以上に手間取ったためだ。
あたりはもう、暗い。
山には怪異が住まうと言う。特に冬の山は恐ろしい。
今は亡き祖父にも厳重に戒められていた。
『夜山を登ることはならん、特に冬山は』
男は禁を破った。懐には一介の猟師がもつには相応しくない額の金子があったからだ。
だから、男は夜の雪山を登る。

「もし、そこの御仁」女の声がした。
(すわ、怪異か)男は振り返るまいと懸命に耳をふさいで道を行く。
「御仁、待ちたもれ」女の声が追いかける。そればかりか赤子の声まで聞こえてきた。
「んあぁー、んあぁー」赤子の叫びが悲痛さを醸す。
男は肝の据わった男ではあったものの、憐れみの深い男でもあった。
つい、振り向いていしまう。
「あぁ、ありがたや」女は雪に埋もれかけていた。男は急ぎ、女の雪を払う。
「賊に襲われ、子を抱き逃げたるも力尽き、もはや動くことままならぬ。せめて我が子だけでも救いくださらぬか」
男は女を憐れに思い子を抱きあげた。と、吹雪が唐突に訪れ、視界もままならなくなった。
「我が子をよろしゅぅ…」猛烈な吹雪の音に混じり女の悲しげな声が聞こえた。
男は赤子が凍えるのを防ごうと懐に抱きいれた。
雪に長く埋もれたせいか、その身は想像以上に冷たかった。
泣く赤子をあやすうちに吹雪は次第に落ち着きを取り戻した。
と、不思議なことがおきた。一歩も動かなかったはずなのに女の姿が無い。吹雪に埋もれたのだろうか。
男は少し思案したのち、共倒れしては話にならんと帰路を急いだ。赤子はいつしか眠っている。


106 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/26(月) 16:50:20 ID:QOfoD3XG0
男は道を急いだ。ようやく小屋まで数キロというところで異変が生じた。
身が重いのだ。一歩いくたびに、ずしり。二歩進めるとずしり、ずしり。次第にその重さは増していく。
そして10歩目を踏み出そうとしたときにはもう、動くことも出来なかった。
初めは疲れかと思ったが、懐の赤子をみて己の過ちに気がついた。
赤子は目覚めていた。そしてにやにやと嫌な笑みを浮かべている。重かったのはこの赤子だった。
祖父の言葉を思い出した。
『雪山には雪女と雪赤子がでる。会えば、しぬるぞ』
男はじっと赤子を見つめた。そして意を決したかのようにうなずくと雪に座り込んだ。
尻が冷える。男はぐっと赤子を抱え込んで口を開いた。
「お前の母はわしに頼むともうされた。そが怪異なれど母が子を思う気持ちは人と同じ。今更お前を放るわけもいくまいて」
と話し、背負子をおろす。
背負子につんだ荷物から、雪よけになるものを探し、自分と子供を囲む。そうして行灯のか細い火が消えぬように暖を取った。
赤子は不思議そうな顔をして、男を覗き込んでいたが、飽きてきたのか次第に寝息を立て始めた。
雪山の夜が更ける。男は眠るまいと買い込んだ食糧を口にしながら夜を明かした。
暖かい日差しを感じ男は目を覚ました。どうやら力尽きかけていたらしい。
何とか生き延びることができた。懐には赤子がいまだすやすやと寝息を立てている。

そして男はあたりを見回して驚いた。一歩先はがけになっていたのだ。どうやら雪に視界を奪われ道を外したらしい。
男は赤子を抱いて小屋に行き着いた。
と、先客がいた。小屋の中からひゅうっと冷たい風が吹く。
小屋には見目麗しい女性がいた。
「そなたの赤子のおかげで無事たどり着き申した」
「べ、別にあなたのために我が子を預けたわけじゃないんだから。…で、でもお願いを聞き届けてくれて有…難う」
と、頬をそめた。

というわけで、男には×イチで子持ちの嫁が出来たという。

-とってんからりのぷう(了)-


※物語はフィクションです。雪山で雪女に出会ったら、全力で走って逃げましょう。子供を預かったら死にます。


107 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 18:45:11 ID:lJuwbI580
なんだい今日は早い時間から投下が続いてwktkだなおい。
>>91-95
なかなか小気味いいっす。虹板の人なのか?早めに閃いて、また投下頼むよ。
>>96
来週はそれが全てなのかよwww
>>98-101
他の作家さんの後を引き継ぐぷちリレー新鮮だ。
>>105
途中までのおどろおどろしさと、最後の落ちかたがステキ
「とってんからりのぷう」が頭からはなれねぇw

108 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:03:02 ID:4MAiD/ft0
ドアをノックし、お伺いを立ててから入る。家主は俺なのに、ちくしょう。
中に入ると相も変わらず有紀はTVを見ていた。
内容を理解してるのかわからないが、表情を変えずにずっと画面を見つめている。
そのまま俺は、テーブルに温めたコンビニ弁当をひろげ、食べ始める。
有紀は食べない。食べないというか食欲というものが無いらしい。
勧めれば食べるが満腹も空腹も感じないらしい、味は感じるらしいが。
睡眠も必要ないらしい。仕事から帰った俺がTVを見ている有紀に尋ねたが
首を傾げ、しばし考えた後興味なさそうに
「そういえばそうね。でも、眠いとも思わないわ。」
と言ったきりだ。おそらく一年起き続けても大丈夫だろう。
彼女にはそういった生命活動に必要な物は意味をなさないのだ。
あれから幾分か歳月が立った。有紀がいる事を除けば大して変わらぬ毎日である。
大家が家賃を取り立てに来た時、その時も有紀はTVを見ていたが
部屋の掃除を言われただけで有紀には何も言わなかった。
しかし新聞の勧誘員にはまいった。
「奥さんの為にもいいでしょ?三ヶ月、三ヶ月だけだから!」
どうやら有紀は見える人と見えない人がいるらしい。
有紀はここにずっといたと言った。俺も最初は見えなかったのだが
どうやらこの部屋で生活している内に、視覚が馴染んだというか
何かを感じ取れるようになったのだろう。だから有紀が見えるのだ。
俺は大家にある事を尋ね、ちょっとした地方新聞を調べた。
そして俺はある結論にたどり着いた。
その結論を有紀に言おうか言わないか迷ってきた。
食べ終わった弁当をくずかごに放り込み、手持ち無沙汰に有紀の方を眺める。
こうして見ると、ごく普通の人間だ。
俺がちょっかい出さない限り四六時中TVを見ているので
電気代の支出が増えたが、それ以外はまともだ。
いや、睡眠も食事も取らないのはまともではないのだが。
視線に気づいたのか、いつのまにか有紀がこちらを見ていた。

109 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:03:44 ID:4MAiD/ft0
「どうかした?」
初対面の時にじっくりと眺めた事もあったが、有紀は美人に入る部類だと思う。
一言でいうなら、柳。長い髪にたおやかな腰とすらっとした足。
昔水墨画を見た時のあの印象。人も通わぬ山奥にひっそりと咲く、花。
そんな事を考えてると柳が眉を逆立てて言った。
「さっきから何ジロジロ眺めてんのよ、変態。
 言いたい事あるんなら、ささっと言いなさいよ。」
前言撤回。どうやら柳ではなくこちらに巻きつく蛇蔓のようだ。
言いたい事はあるがいってもいいのやら。まあ、事実は変わらないからいいのか。
俺は決心して有紀に『言いたい事』を言う事にした。
「よし、いうぞ。落ち着いて聞けよ。」
「何急に真剣になってんのよ。」
有紀は呆れた表情で俺を見ている。呆れたいのはこっちの方だ。
こいつ本当に理解していないのか?
「お前―――幽霊だろ?」
有紀はその言葉を聞いて意味がわからなかったのか、しばし呆然として次に
なにコイツ馬鹿?と、手話を習ってない俺でさえ判る露骨な表情を浮かべて言った。
「次にお前は、『何こいつ馬鹿?』と言う。」
「何、あんた馬・・・ぅ・・・。」
自分のセリフをずばり当てられ、有紀は面食らう。
「・・・幽霊って何?あんた何言ってるの?バッカじゃない。」
「では一つ聞くが、何故食事も睡眠も取らないで平気なんだ?」
「んー、私って少食だしね。ごろごろしてばかりだから疲れてないし。」
それでもいつかは取らなければならないだろ・・・
「前に大家さんが来た時あったよな?その時も何も言われなかった。」
「そりゃ契約者だしね、家賃あんたから貰ったし言われる必要ないでしょ。」
賃貸契約は現在俺一人のみなんですが・・・
「いいか、お前に触ろうとするとすり抜ける。これはどう説明するつもりだ?」
「ふふん、あたしも知らなかったけど実は私、超能力者だったのよ!」
すごいでしょ?と言わんばかりに、わざわざ腰に両手をあて胸を張る。
いや、元々胸は無いので張る物も張れないのだが。

110 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:04:40 ID:4MAiD/ft0
こいつの幸せ回路には呆れるばかりだ。RPGのラスボスがコイツなら攻略不可能だ
全国で回収騒ぎになるだろう。しかし、俺にはコイツを倒せる最終兵器がある。
だが俺はそれを使う事に躊躇を覚える。倒す事は出来るが文字通り最終兵器だ。
それによって起こる被害は深刻な物だ。
出来れば、それを使わずにコイツに理解させてやりたい。
複雑な気持ちが顔に出たのだろう、有紀は俺をみて言った。
「変な事言っちゃって、疲れてるのね。ココア飲む?あんた甘いもの好きでしょ?」
俺は生返事を返して、そのまま両手でテーブルに頬杖をついた。
有紀はそのまま冷蔵庫へと向かう。

―――幽霊という者は何かしらの未練を残して死んだ者という。
すべからずこの世は生者のものであり、そのかわり死者の為にあの世があるのだ。
死者はもとあるべきに処に還ったのであり悲しむ必要は無い。
我々が経を読んだり線香を上げるのは、死者をもとの場所に還す手伝いをしているにすぎない。
幼い時、お婆ちゃん子だった俺が坊さんに聞かされた言葉だ。
わんわん泣いていた俺に、つづけて坊さんは諭した。
正しく生を全うすれば、人は皆もとの場所へと還る。
天寿を全うすれば君はお婆さんのもとへと還る。だから悲しむんじゃない、と―――

ガキだった俺は意味がよく分からなかったが、悲しみつづけるのは良くない事はわかった。
善悪の概念はわからないが、死者がこの世に留まり続ける事はきっと
どちらの為にもならない事だと思う。
だから俺は、有紀に真実を告げるべきなのだ。
「お待たせー。はいココア、ぬるくならないにどうぞ。」
相変わらずのほほんとした奴だ、真実を告げようとする時にその表情は辛い。
やはりラスボスだ手ごわい、ちくしょう。難易度高すぎのRPGだ。
だが俺は勝たねばならん、明日の未来の為に!
俺は決心して有紀に言った。
「有紀、見て欲しい物があるんだ。それを見ても動揺しないで欲しい。」

111 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:05:40 ID:4MAiD/ft0
いつに無い真剣な表情に押されたのか、有紀は何も言わず首を縦にふった。
俺はそれを受けて鞄から新聞の切り抜き記事を渡した。
「せんきゅうひゃくはちじゅう・・・ずいぶん古いわね。」
「いいからその先を読んでくれ。」
何よ偉そうに、と言いたそうな態度だったが直ぐに記事に目を通し始めた。
「お、この写真あたしじゃん、モノクロだとかっこ悪いわねー。」
軽口を叩いていたが、読み進めていくうちにその表情が強張る。
記事を読む有紀の身体が震える。やはり、見せなければ良かったのか?
「うそ・・・こんなの、嘘…嘘よ!だって私、現にココに・・・」
「今は西暦何年だ?」
「何年って・・・2006年の六月に決まってるじゃない・・・」
「君が生まれた生年月日は?」
有紀はずっとずっと考えていたが、やっと思い出したのか俺にむかって言った。
「えと・・・196×年・・・」
そこで気がついたのか、はっとした顔をする。
「君の生まれは196×年、今は2006年、つまり君が普通に生きてるのなら
 少なくみても30代後半の筈なんだ・・・」
「ほ、ほら・・・あたしすり抜けちゃったりするじゃない?
 だから特殊な呼吸法かなんかで年を取らない能力とかも・・・」
ここにおいてもポジティブな奴だ、見習いたいものである。
「いいか、君は今生まれの年を思い出してる。そのまま成長の記憶を思い出してくれ。」
有紀は動揺していたが、俺の言う通りに記憶を辿ろうとした。
永い永い時間に思われた。TV番組の音がなければ時が止まってしまった様に感じた。
やがて、思案していた有紀の目から涙が溢れてきた。
そしてそのまま泣き崩れる。こいつとはそれなりに生活してきたが泣くのは初めて見た。
「出てって・・・」
俺は何か声をかけようとするが聞きそうにもない。
「出てって!この部屋から出てって!」
俺はどうもしようもなく居間を出て廊下へと出た。
閉めたドアの向こうから、有紀の嗚咽が止まらなかった。

112 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:08:59 ID:4MAiD/ft0
何となく散歩し、コンビニで缶コーヒーを買い、アパートに帰って、
居間のドアを開けると、中に有紀がいた。
TVは相変わらずついてるが、それには顔を向けず壁にもたれかかっている。
俺はテーブルにあった記事に目をやる。見せなかった方が良かったのか?
俺は自分のとった行動を後悔した。有紀もテーブルの方へ目を向けていた。
「あたし・・・死んじゃったんだね・・・」
目の先の記事には有紀に関する記事が載っていた。

―――独身OL悲劇、死体で発見される―――
○○アパートの管理人は家賃の徴収の為26日午後、小林 有紀(21)さんの部屋を訪れた。
前もって時間は伝えていたが、応答が無い事を不審に思った管理人は合鍵を使い
部屋で倒れている小林さんを発見した。直に救急車を手配したが心臓は既に停止しており
搬送された病院で死亡が確認された。首に絞められた跡と腹部に刀傷があった。
部屋には荒らされた形跡があり、警察は強盗致傷と見て犯人の行方を追っている。

犯人はこの後、物的証拠によって捕まり刑に服している。
有紀は自分が死んだ事を知らず、この部屋に留まり続けていたのだろう。
大家に問い詰めて過去の事件を探すのはそんなに難しい事ではなかった。
思えば入居の時に好物件はすぐ無くなりますよ、と購入を勧める時に疑えば良かった。
「自分語りって楽しくないかもしれないけど、聞いてくれる?」
ぽつりぽつりと有紀は話し始めた。
学校を卒業した有紀は、実家へ帰らずそのまま会社へ就職したのだという。
たまには実家へと電話してみたり、同僚と休日には遊んでいたという。
その日ものんびりとTVを見ていたのだという。
不意に背後に気配を感じ、振り向くと視界が真っ暗になったという。
その先からは覚えてないという。
彼女のTVを見るという行為は、人生の最後の行動だったのだ。
人生をビデオに例えるならば、我々は常に記憶をテープに刻み続ける。
だが死者である有紀には、記録するものがない。
そのままラストシーンで繰り返し再生し続けているのだ。
彼女はTVを見たくて見てたのではなく、先にへと進めなかったのだ。

113 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:11:30 ID:4MAiD/ft0
「あたし・・・どうすればいいのかな・・・」
彼女は呟いた。
「俺にもよくわからんが、ここに居るのは正しく無いと思う。
 人は死んでもとあるべき場所に還るのが正しいのだと。
 この世は死者がいるのはふさわしくないのだと。」
「それって、誰の受け売り?」
「俺がガキの時の坊主の言葉だ。」
それを聞いて有紀は自嘲気味に笑う
「そうね、誰だって帰る所は必要ね。私も帰ろうかしら。」
「おう、俺に出来る事があるなら協力するぞ。」
「ありがとう、あたし幽霊なのに親切ね。」
「何、月々の光熱費が減るんだ。誰だって協力するぞ。」
なにそれ、と有紀は笑った。うむ、こいつは泣いてるより笑ってる方がイイ。
まあこれから色々と頑張っていこう。その日は夜が明けるまで話し合った。

―――朝。
・・・目覚ましの音がうるさい。起きなければいけないとわかってはいるが
やはり布団の温もりという物は離しがたい。しばし惰眠をむさぼる事にしよう。
布団の中で横になってるとドアの開く音が聞こえた。
「おーい、朝だぞー。起きた方がいいのではないかい?」
何か声が聞こえるが俺は無視する事にした。
「反応無し、これより攻撃に移る。」
布団の上から衝撃が伝わる。おそらく蹴りだろうがこの布団はそれなりに高価だ。
その程度の衝撃はむしろ心地よい。しばらく断続的な衝撃が来たが、やがて止んだ。
「隊長、目標完全に沈黙しています。ううむ、やむをえん。
 最終兵器の使用を許可する。はっ、承知しました。」
一人二役か?芸の細かい野郎だ。だが俺は無視を決め込んだ。
次の瞬間、助走音と共に強烈な衝撃が俺の身体に直撃した。
そして、俺はたまらず跳ね起きた。

114 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:12:37 ID:4MAiD/ft0
「おい、もうちょっと普通の起こし方は無いのか。」
「これが一番効果的な起こし方なのよ。」
そういって有紀は俺を見て笑った。まったく、とんでもない奴だ。
俺はひょっとして知らず知らずの内に、コイツにとり殺されてるんじゃないのか?
そう考える俺に有紀はタオルを渡す。
「はい顔洗って歯磨いてきて。今日は特製スクランブルエッグよ。」
また卵料理失敗しやがったな・・・。そう考えながら俺は洗面所へむかった。
あれから成仏というか、もとの場所へ還す事を試みた。
寺や神社に連絡しようとしたが、有紀は
―――わたし、ミッション系だったしカトリックだし
の一言で拒絶された。俺に最後の審判まで待てってか、ちくしょう。
第一おまえが食事時にお祈りしてるの見た事無いぞ。
「はい弁当持った?ハンカチは?ネクタイ曲がってるわよ?」
「うるさいな毎日毎日、実家の母ちゃんでもそんなにうるさく言わないぞ。」
「あら、生まれでいったら私のほうが年上で、あんた息子みたいな年齢よ。
 さんづけで呼んで欲しいくらいだわ。」
それはそうだが、没年でいうと俺の方が年上になるのだが・・・
「結婚は出来なかったけど、息子が出来たらこんな感じだったかしら。
 あんたが結婚でもして、孫でも見せてくれないと未練で逝けないかもよ。」
それを聞いて思わず俺は笑った。こんなにおかしいのは久々だ。
そんな俺を有紀はキョトンとした顔で見ている、どうしたの?て感じだ。
「おいおい・・・いいか?弁当作って一緒に飯を食べて休日には二人で遊ぶ。
 これは親子というより、恋人か夫婦ではないのかね、ゆーきママ?」
嫌味ったらしく言ったつもりだったが、どうやら別の意味で受け取ったらしく
有紀の顔が朱に染まる。コイツにもそんな感情があるらしい。
「な、何朝から馬鹿な事言ってるのよ!さっさと行っちゃいなさいよ!
 遅刻しちゃうわよ!幽霊と夫婦なんて変よ、この変態!」
「それはいい、遅刻して上司に怒られたら、ゆーきママに慰めてもらうか。
 なにしろ俺は、変態さんだからな。」

115 :本当にあった怖い名無し:2006/06/26(月) 20:13:46 ID:4MAiD/ft0
それを聞いて有紀の顔がさらに紅く染まり、口をパクパクさせる。
こいつはいい、まるで金魚みたいだ。
しかしあまりからかうと、右ストレートが飛んでくるからな。
適当にあしらって俺は会社へとむかう事にした。
アパート前で大家と出会う。一人で何やってんだ、て顔だが俺は気にしない。
あれから更に分かった事があった。有紀はあの場所から動けない訳ではないらしい。
いなければならない、という強迫観念はあるらしいが
気持ちを強く持てば他の場所に行けるらしい。
家の中ならそんなに意識せずに動けるようになった。
俺が寝ている間暇らしいので、台所で料理等するようになった。
幽霊が料理とは笑わせる、皿でも数えていた方がまだそれらしい。
今では俺の弁当も作るようになった。作りすぎて一食じゃ収まらないらしい。
いずれ外にでも自由に行ける様になるだろう。
そうしたら、二人で一緒に色んな場所へ行こう。
有紀を還す事は諦めた訳じゃない。
きっといける方法が何かしらあるはずだ。
色んな場所に行けば、きっとその方法が見つかるはずだ。
俺は有紀と一緒にその方法を模索していこうと思う。
「死者の事ばっかり考えるのはおかしいな。」
そう言って俺は苦笑した。ひょっとしたらこれが、とり憑かれてるという奴なのか?
だとしたら―――俺は呟いた。
「とり憑かれるのも悪くない。」

>>107
ありがとうございます。91-95の続きを書き上げましたので投下します。
長くなり過ぎたので、今回は行空白を削りました。

116 :猫作者:2006/06/27(火) 00:15:45 ID:Qe0o8T/nO
面白い話がたくさん投下されてるので、
読むだけで満足しちゃってネタが思い付かない…w

また猫シリーズ続けて良いですか?

117 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 09:25:20 ID:RMSuVlrW0
よいこ わるいこ ふつうのこ

みんなの おうちは どこにある

あそこの あのこの レイちゃんは

いつも ふとんで ねてばかり

おくすり おいしゃ きてみれど

レイちゃん いつも ねてばかり

こんこん こんこん せきこんこん

いたいの つらいの とんでかない

あるひ レイちゃん おきました

おてて にのあし うごいてる

いいな うれしい たのしいな

このこと パパママ はなしたい

だけど へんだな おかしいな

レイちゃん ふとんに もうひとり

ねてる レイちゃん たつレイちゃん

レイちゃん ふたごに なっちゃった

118 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 09:26:21 ID:RMSuVlrW0
パパママ みんな ないている

しゃしんに むかって ないている

なくの だめだよ かなしいよ

だけど みんな きづかない

レイちゃん ママに さわりたい

だけど へんだよ さわれない

みんな レイちゃん きづかない

はこに むかって ないている

パパママ どこかへ ドライブだ

レイちゃん いっしょに つれてって

だけど パパママ きづいてない

にもつ まとめて いっちゃった

レイちゃん ひとりで おるすばん

くらい おへやで おるすばん

おうた かけっこ かくれんぼ

パパママ くるまで おるすばん

119 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 09:27:19 ID:RMSuVlrW0
ずっと よいこで いたけれど

パパママ まだまだ かえらない

だけど おじちゃん やってきた

かってに にもつ ならべてる

このへや パパママ レイちゃんの

かってに すむの よくないよ

レイちゃん おこって おいだした

しらない おじちゃん おいだした

あれから たくさん きたけれど

パパママ まだまだ かえらない

みんな みんな おいかえす

レイちゃん イタズラ おいかえす

だけど パパママ かえらない

どうして レイちゃん よいこだよ?

すんすん えんえん なきだした

だけど パパママ かえらない

120 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 09:29:21 ID:RMSuVlrW0
こんども おじさん やってきた

レイちゃん イタズラ おいかえす

だけど おじさん おどろかない

にっこり わらって こんにちは

レイちゃん びっくり こんにちは

おじさん にっこり はなしだす

きみは どこのこ ここのここのこ?

パパと ママの むすめだよ?

だけど パパママ かえらない

どこに いるかも わからない

おじさん それきき かんがえる

ぼくの いうこと よくきいて

どこに いるか わからない

だけど おそらは しっている

そらの むこうに あるところ

そこに いけば わかるかも

121 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 09:30:49 ID:RMSuVlrW0
おじさん なにか しゃべってる

それが なんだか ききとれない

だけど レイちゃん おかしいな

ぷかり ふわふわ うきだした

おじさん なにか いいました

あとは そのまま らくにして

そらに むかって いきなさい

ひかりに むかって いきなさい

おじさん どうも ありがとう

これで パパママ あえるんだ

レイちゃん おそらへ とびだした

ふうわり ぷかぷか たのしいな

なんだか ねむく なってきた

レイちゃん ゆっくり めをとじた

おそらの むこうへ いったなら

パパと ママに あえるかな

122 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 14:17:35 ID:3mGi7aE60
なんか泣ける…

123 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 18:18:52 ID:36SAwHnfO
ツンデ霊ではないが、君に贈ろう。

GJ(gainful job)

124 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 22:14:15 ID:zfcKxN4R0
何の利益があると?

125 :からかさおばけ 1/4:2006/06/27(火) 23:01:52 ID:JPBC2hqM0
帰宅した圭太は玄関で腰掛けている女を見て吃驚した。
誰だ? 鍵もかかってたよな、どうやって家の中に……

「あ、お帰りなさいー」
「た、ただいま?」
あいさつしてる場合じゃないだろと内心自分に突っ込みを入れる。
「いや、あんた――」
「それよりっ、ひどいです! ご主人様、なんで私を使ってくれないんですか!?」
「は?」
女の言葉はさらに圭太を混乱させるに十分だった。
「せっかくの梅雨なのに、私じゃなくてそんな地味なやつばっかり使ってっ」
ご主人様ってなんだ? なにを使えって? わけ分かんねえ。
「あー、いや、あんた誰だよ」

女は口を噤んでぱちくりと目を瞬いた。それから少し楽しそうにまた口を開く。
「そーですよね、分かんないのも仕方ないです。聞いてビックリしてくださいねー。
 なんとっ、私はご主人様の傘ですー」
なにか後ろからファンファーレでも聞こえてきそうなテンションで女はそうのたまった。

「かさ?」
「そうです。ほらっ、見覚えありませんかー?」
そう言いながら着ているレインコートの裾をちょんとつまむ。
ピンクの水玉模様で、丸っこい露先らしきものが付いているそれに似た傘を、確かに圭太は知っていた。
もしかしたらたまにはこんなファンタジーなことも起こるかもしれない。
ある程度夢見がちで単純な圭太は女の話を信じてみることにした。

126 :2/4:2006/06/27(火) 23:03:04 ID:JPBC2hqM0
「なんで傘が、いきなり人間になったんだ?」
「ご主人様が使ってくれなくてさみしいから、からかさおばけになっちゃったんです」
「からかさ、って……。1つ目に1本足のアレじゃないのか?」
「だってそんなの気持ち悪いじゃないですか。そっちのほうがよかったですか?」

1つ目1本足の唐傘お化けが玄関で出迎えてくれるのを想像してしまう。
ピンク水玉でも、むしろそれが余計に怖気のするイメージだった。

「……いや、こっちのほうがいい」
「そーですか。よかったです。
 それよりっ、ひどいです! なんで私を使ってくれないんですか?」
思い出したように再び怒った顔になる。忙しいものだ。
「前まではよく使ってくれたのに、もう、私はいらない傘なんですか……?」
今度は一転悲しげな表情になった女に、圭太は少々あきれていた。
「つーか、大体お前、俺の傘じゃないし」
「へ?」
「お前の持ち主は、あー、俺の前の彼女だよ」
「えーっ!?」
「……つーかなんで気づかねえんだよ」
「うー……。だって、普通の傘だったときは目も耳もなかったんですよー」
しょんぼりとなった女は突然圭太の手をがっしとつかんだ。
「ほんとだー。ご主人様の手はこんなにごつごつじゃなかったです……」
ごつごつで悪かったな。

127 :3/4:2006/06/27(火) 23:04:21 ID:JPBC2hqM0
「あのー、ご主人様はいつお迎えに来てくれるんでしょー?」
「……来ないだろうな」
「えーっ? なんでですかっ?」
「もう別れたんだから仕方ないだろ」
「そんなのってひどいです……。あなたがご主人様を振ったんですか?」
「振ったっつーか、まあ、いろいろ話がこじれて」
「ひどいですひどいですー。あなたと別れたご主人様は、私のことを置いてきぼりにして
 雨と涙に濡れながらこの家を飛び出していったんですね」
女の目は潤んでいる。ずいぶんと想像力のたくましいことだ。
が、その想像があながち外れでもないことが圭太を返答に窮させた。
「いや、ひどいとか言われても……」
「分かりましたっ。ご主人様の無念はご主人様の傘である私が晴らしてみせますっ。
 だいたいっ、私がご主人様に置いてかれちゃったのはあなたのせいなんですっ」

女はやけに意気込んでいる。いくらこんなのといってもお化けの類に怨まれるのはまずかろうか。
一体こいつはなにをするつもりなのかと圭太が少しばかり身構えていた時だった。
「まず、そんなやつはいらないです」
言うが早いか、女は先刻圭太が傘立てにしまったばかりの傘を手にし、ばきりと。
バキリとは折れないまでも、使い物にならないくらいには曲げてしまった。
「なっ……。この同族殺し」
「ふーんだ。私はそんじょそこらの傘とは違うんですー。とにかく、これであなたの使える傘は私だけ。
 雨が降ったらちゃーんと頭を下げてお願いしてくださいねー。気が向いたら使わせてあげますから」
「いや、お前みたいなもろ女物の傘使いたくねえし」
「むーっ。女物じゃなくて女の子ですー。女の子が男の人とくっつくのは普通じゃないですか。
 あなたは男の傘のほうが好きなんですか? やだーっ、ホモです。私はノーマルですー」
訳が分からん。お前は傘だ。ノーマルじゃない。

128 :4/4:2006/06/27(火) 23:05:24 ID:JPBC2hqM0
かくして、傘女は圭太の家に住み着くことになった。なにがしたいかはよく分からんが。
圭太が新しい雨具を購入するや否や女はそれを破壊し、意地でも自分を使わせようとする。
圭太は圭太で、なにがなんでもこんなへんてこな傘を使うつもりはなかった。

「いいかげん観念してくださいー。ほらー、ざんざん降りですよ?
 ずぶ濡れになっちゃたら、いくら馬鹿なご主人様でもかぜ引いちゃいますー」
「だれが馬鹿だ。つーか俺はお前の持ち主になったつもりはねえ」
「むーっ、今のは言いまちがえただけですよーだ。あなたなんかただのご主人様のかたきですっ。
 それよりっ、いいかげん私のこと使ってくださいー」
「ああもう、うるせえな。お前もう傘じゃないだろ。使いようがねえよ」
「そんなことないですー。ほら、こうやって――」
着ているレインコートの前をがばっと捲り上げる。
「ここに入れば雨からちゃーんと守ってあげられます」
「……入るかよ」

つーか、中身裸じゃねえか。

129 :本当にあった怖い名無し:2006/06/27(火) 23:31:01 ID:ioaGyqfQ0
こないだサークル飲み会があってさ、飲み会が終わった後も飲み足りねーってことで、
女の子と俺の部屋で飲み直すことになったのね。
で、俺の部屋で二人で飲んでたんだけど、結構盛り上がっちゃって遅くなってさ。
その子もなんかその気になってきたみたいで、これはもう頂いとかないとって感じで
そろそろシャワーでも浴びてきたらとか言おうとしたら、なんかその子の様子がおかしいんだよ。
(あれ? もしかして飲ましすぎちゃったかな? やべーなー)
とか思ってたら、その子がなんか急に、
「おつまみ足りなくない? ちょっと買いに行こうよ」
とか言い出すわけ。
おいおいちょっと待てよ、と。ここまできてそりゃねーだろ、俺の息子も我慢の限界だっつーの。
けど、その子すげー必死でさ、無理やりとかできないし、
しょうがないから一緒にコンビニまで行くことにしたわけ。
ところが部屋出てマンションの入り口まで来たところでその子急にハァーって大きな溜息ついて、
「あー怖かった、早く警察呼んだ方がいいよ」
とか言い出すわけ。
いきなりなに言い出すんだこいつ、とか思ったけど、よくよく話聞いてみると、
なんでも俺の部屋のベッドの下に人が潜り込んでて、
「殺してやる殺してやる」ってブツブツ呟いてたとか言うわけ。
んなアホな、つって一緒に戻ろうって言っても「イヤだ帰る」の一点張りで。
しょうがないから駅まで送って一人で帰ってきたね。


「……出てこいよ」
「…………」
「なにやってんだよお前」
「だってユウ君が悪いんだよ。人の部屋に女の子連れ込んだりしてさ」
「ここは俺の部屋だ」
「ユウ君の浮気者」
「知るかよ、だいたい殺してやるって、コエーよお前」
「……ユウ君も気をつけたほうがいいよ」
「ホントにゴメンなさい」

130 :本当にあった怖い名無し:2006/06/28(水) 15:34:00 ID:GoEcjfWa0
>>125-128
久々にいいもん見た。ゴチです。

131 :本当にあった怖い名無し:2006/06/28(水) 20:15:08 ID:QI/QLyH4O
幽霊「おい、飯はまだか」
俺「今忙しいから少し待っててくれよ」
 
ザクっ
俺「あ゙あ゙あ゙あ゙っ!刺さってるっ!包丁刺さってるってば!」
幽霊「飯」
俺「作る!作るから!抜いてぇ!」
 
幽霊「早くしろよ」
俺「ぅぅぅ…あ、こ、米がきれてるからパンでいい?」
 
ごっごっごっご
俺「痛い痛い痛い、包丁の柄で殴らないで!買ってくるから!」
 
俺「で、出来ました…」
幽霊「うむ」
俺「いただきます…あれ?食べないの?」
幽霊「…」
俺「た、食べさせろと?」
幽霊「…あーん」
俺「は、はい」
 
…もきゅもきゅ
幽霊「次は焼鮭だ、早くしろ」
もきゅもきゅ、もきゅもきゅ


132 :本当にあった怖い名無し:2006/06/28(水) 22:56:28 ID:557EpHzZ0
範馬と同じ匂いがする…

133 :本当にあった怖い名無し:2006/06/28(水) 23:42:43 ID:5fyeDNkB0
>>61-70
よし、今年の冬は雪兎を作ろう。でもって冷蔵庫で大切に保管する

134 :本当にあった怖い名無し:2006/06/29(木) 00:52:21 ID:epCSxu0kO
>>133
悪いことは言わない。冷凍庫にしとけ。

135 :本当にあった怖い名無し:2006/06/29(木) 02:01:13 ID:Eh670/Hz0
悪いことは言わない。野菜室にしとけ。

136 :猫の理由 1:2006/06/29(木) 03:59:22 ID:TW4SK9byO
この部屋に住んで、もうどれ位になるだろう。
独りで暮らすのにも、もう慣れてしまった。

ある日突然…またこの部屋に新しく住人が転がり込んで来た。

出て行け。

出て行くまで、脅かしてやる。毎夜毎夜、何度でも…。
そうやって、今までも何人も追い出してきた私だ。
数日と経たず追い出してやる。

だが…この人間は今までの奴等とは何かが違う…。私の方をじっと見ている。

もしや、私が見えるのか…?
いや、そんな筈はない。今まで誰一人として私に気付いた者などいない。
そう、きっと気のせいだ…。
人間に今の私が見える筈などない。
しかし…幾ら音をたてようとも、風を吹き荒そうとも、何故にこの人間は微動だにしない?
何故に私の方を見て微笑み、手を差し延べてくる?

おかしい…。こんな筈ではない。人間とはもっと臆病ではなかったか…。
人間とはもっと勝手ではなかったか…。

そう、私の主人である、あの方以外は…。

137 :猫の理由 2:2006/06/29(木) 04:00:22 ID:TW4SK9byO
この人間…刻を追う毎に近付いて来る…。
私に近寄るな。ここから出て行け。

私は腹は空かせん。ミルクや餌などいらぬ。
私がその手から餌を食べるのは、主人であるあの方からだけだ。

そのような物で懐柔させようとしても無駄だ。

私は主人だけにしか心は許しておらぬ。
貴様などに…貴様などに心許してなるものか…!

出て行け…出て行け…!早く…!

私は…主人を待っているのだ!ただ独りでいた訳ではない…。

あの日、確かに主人は私にこう言った。

「今日は早く帰って来るから大人しく待っててね♪」と…。

だが、主人は帰って来なかった。その代わり、数日後に黒い服を着た人間が大勢来た。
主人の写真に向かい、涙を流す人間達がいた。何か唱えるように声を掛ける人間もいた。
何故にみんな泣いている?
主人をどこへやった?
微かに主人の匂いのする大きな箱が運び出され、部屋は静かになった…。

何故、勝手に部屋を片付ける?主人の荷物をどうする気だ?
何故、部屋の中を空にする?

主人はきっと帰って来る。そして、私の身体を優しく撫でてくれる筈だ。

私は待たなければならぬ。主人との約束だから。

138 :猫の理由 3:2006/06/29(木) 04:01:49 ID:TW4SK9byO
…主人とは違う声、違う顔なのに、何故同じ匂いがするのだろう…。
そして、私を触るこの手、撫で方…主人とそっくりではないか…。

「ミーちゃん…ずっと、ずっと待っててくれたんだね…。あたしの事…分からない…?
あたしあの時死んじゃって…、こうして生まれ変わってきたんだよ…。ミーちゃんを待たせてた事、ずっと気になってたから…長い間待たせて…ごめんね…」

ご主人さま…ですか…?死んで…生まれ変わった…?

「あたし…生まれ変わっても、ミーちゃんの事忘れなかったよ…。
遅くなって、ごめんね…。もう待たなくて良いんだよ…。もう楽になって良いんだよ…。」

本当に…ご主人さま…です…か…?
でも、この撫で方やその優しい視線…優しい口調…確かにご主人さまだ…。

あぁ、やっと逢えたんですね。ご主人さま…。

なんだか身体が軽くなってきた…。
せっかく逢えたのに…ご主人さまが帰って来てくれたのに…眠くなってきた…。

…眠っても…良いです…か……?また、その膝の上に乗って…も…良い…で…す…か……?。

「ミーちゃん……安らかに眠ってね…。おつかれさま…。バイバイ…」

139 :猫作者:2006/06/29(木) 04:04:13 ID:TW4SK9byO
懲りずに、またも猫シリーズです。

そして、またもやツンデレ不足…。

140 :本当にあった怖い名無し:2006/06/29(木) 10:47:06 ID:5mVhoqs9O
この猫作者!
一猫飼いとして昼間っから泣いてしまったではないか!

GJ…

141 :本当にあった怖い名無し:2006/06/29(木) 13:25:04 ID:xSpgE/Zv0
猫アレルギーで涙が出てきた。

だけなんだからねっ!

142 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/29(木) 14:46:08 ID:Y6EMz4s10
うちの猫が最近死んだ。思い出しちゃったよ。

え、ないてないですよ、た、たまねぎ切ってただけなんだからねっ!

143 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/29(木) 14:48:05 ID:Y6EMz4s10
ある日の夕暮れ。ゴンタは山に迷い入った。
夕暮れは逢魔ヶ刻といい、怪異に遭遇する比率が高い。特に山ならなおさらだ。
おっかなびっくりゴンタは道を探すが一向に道が見つからない。
ゴンタはいつもの癖でこぶをなでる。
実はゴンタには悩みがある。人一倍大きなこぶがあり、それがコンプレックスだったのだ。
「ああ、鬼でもでそうな雰囲気だべな」ため息と共に愚痴る。
すると、唐突にゴンタの背後で

「でるよ」

と声がした。
びっくりしたゴンタは「ひゃぁっ」と声を上げ腰を抜かしてしまった。
恐る恐る後ろを振り返れば、それはめんこいオナゴがいた。
「…」ゴンタはぽっと頬を染める。それもそのはず、そのオナゴは半裸に近い姿でたっていたからだ。
胸と腰を申し訳程度に虎皮で覆っているだけだ。
「おまぁ、痴女か?」とゴンタが問うと
「あんたこそ、そんなでかいこぶ引っさげて恥ずかしくないんか?」と、言い返されてしまった。
ゴンタはこぶの話をされるのが嫌で話を変えた。
「そんなことより、鬼がでるのけ?」と問うた。
「ふん。目の前におるが」と女はいう。
ゴンタが改めて女を見直すと確かに頭に角が二つ生えている。
「お、おまが鬼だべか。えらくめんこいのぉ」と素直な感想を述べる。これまでおっかなびっくりだったゴンタもつい気が緩んだ。
気が緩むといろいろと邪念がわく。つい、むらむらとした。
「そのぉ、なんだべ。山ん中だとさびしくねぇべか」自分が道に迷ったことなど、とうに忘れ口説きだした。
「ふん」とつれない。それでもゴンタはしつこく言い寄ろうとした。
すると急にゴンタの腰がぐいっともちあがった。


「娘ぇ、なんだこの人間は」なんと身の丈2メートルはあろうかという大きな鬼がゴンタの腰をつかみ上げていたのだ。
「あ、おとん」と娘は鬼に呼びかける。
「ひ、ひゃぁああああ」ゴンタは、とこれまた情けない声を上げている。
さてさて、ゴンタの命運は如何に?

144 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/29(木) 14:50:06 ID:Y6EMz4s10
「娘よ、今日の獲物はこれか。あまり旨そうじゃないのぉ」と鬼はつまらなそうにいう。
「ふん、おとんは味なんてわからんのだから何でもよかろ」と娘はつんとしていう。
「おたすけぇ、おたすけぇ」とゴンタは目を瞑り、肝をつぶして繰り返している。
「おまぁは相変わらず、口がわるいのぉ。母親のわるいとこばかりにてくるわ」と苦虫をつぶした表情で鬼はいう。
そしてぽいとゴンタを放り投げた。
「とにかくもう少し旨そうなのがいいわい。こんなデカイこぶのあるくいもんなぞ」といいながら、のっしのっしと去っていった。
後には、ゴンタと娘が残された。
「あ、あのぉ、お、オラはくわれるんでございましょうか」ゴンタは急に卑屈になる。
それをみて娘はにぃっと笑った。でも目が笑っていないように、ゴンタは思った
「ふふ。さぁて、どうするべか」と、娘が近寄る。
ゴンタは同じ距離下がる。また、娘が近寄る。ゴンタは下がる。そうこうする内に崖に追い詰められた。
じりじりと距離が縮まる。娘の張り付いた笑みがゴンタには怖くてたまらない。
あと、一歩というところまできた。ゴンタは意を決した。
「く、食われるくらいなら!!」

崖を飛び降りた。
ゴンタの意識はそこで途切れた。

ひやりと冷たい感触がしてゴンタはとびおきた。
あたりは薄暗く、どうやら洞穴のようだった。頭にはぬれた手ぬぐいがかけられていた。
「お、おら、たすかったようだべな」と一息ついた。目が慣れてくる。
ゴンタのそばに人の気配があることにようやく気がついた。
「お、鬼娘!!」つい、叫んでしまった。
「ん、んあ」と変な声をだして娘がおきた。
「ひ、ひやぁ」とゴンタは器用に手だけでその場所からにげる。
「そんだけ、元気なら大丈夫だな」娘は言いながら立ち上がり後ろをむいた。
「あ、あれ?もしかしてたすけてくれたんべか…」と娘の後ろ姿に語りかけた。
「ち、ちがうからな。その…たまたまだ」わけのわからない理由を口にする。
「そ、そのぉ、ありがとう」「ふん、どういたしまして」
気まずいふんいきが流れた。


145 :たまねぎツンデレ ◆vSaTtgGg0. :2006/06/29(木) 14:52:28 ID:Y6EMz4s10
「そ、それじゃぁオラ帰るから。また山にきたらなにかお礼をするだ」そういいながら娘の横を通り過ぎようとした。
不意に手をつかまれた。
「また、山にくるなんてうそだべ」ゴンタはどきりとした。事実、親鬼は怖かったから半分迷っていた。
(い、いや、だけんどオラの礼をしたい気持ちは本当だ)決心する。
「嘘じゃない」そういって今度こそ本当に帰ろうとした。
しかし、娘はぎゅっと手を握りはなさない。
「いま…礼をしてほし…い」先ほどとは打って変わって、消え入りそうな口調でゴンタに語りかける。
「そ、その…こぶを、もらう…」といいながらゴンタは押し倒された。
「え」
「こ、こぶを欲しいといっとるんじゃ」とぎゅっとゴンタを抱きしめる。
ゴンタの大きなこぶはそれはもう更に二まわりは大きくなって、破裂寸前だった。
……
薄暗い洞穴の中、二人の息遣いだけがひびいた。
……
数時間後。
「えがった」汗にまみれながら鬼娘はゴンタにささやいた。
「お、おらも」ゴンタはもはやたつことも叶わない。
ゴンタにとってははじめての経験だった。ゴンタのこぶはそれはもう大きくて村の娘じゃ相手にならなかったからだ。
「またあえるかな」ゴンタは娘に呼びかけた。
「調子付くな人間。食われなかっただけましと思え」とつれない。

がっくりとゴンタはうなだれる。また村で嫌な視線に耐えながら独り身の生活が待ってるかとおもうとうんざりした。
その様子を見ながら娘は
「…山じゃないところなら…」といった。
「え」
「や、山だとおとんにお前が食われるとか、そういう心配しとるわけじゃないからな、ほんと、ほんとじゃぞ」
といいながら娘は走り去っていった。
取り残されたゴンタは少し寂しかったけれど、ちょっと幸せだった。

…ちなみに、自分が道に迷っていたことを、ゴンタが思い出したのはそれから数時間後だったという。

−ちんからりんのほい(了)−

146 :本当にあった怖い名無し:2006/06/29(木) 16:54:55 ID:QFRTNpWy0
こぶ?

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